健康と青汁タイトル小
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3-1. 腎臓が悪かったが

    ロス H.H. 

     ここロスアンゼルスで、先生の青汁のことを知りましたのは、いまは亡き岩滝大介さまのお話しからで、1970年以来、もう8年つづけております。
     岩滝さまは、こんど日本へゆくときは、紹介状を書いて上げるから、先生にお会いしてお話しなさい、といって下さっていましたが、お亡くなりになり心淋しくなりました。
     ながい間の腎臓病で、娘の頃から小・大便の出がわるく、4人目の子を1963年帝王切開出産した折はとくに悪く、1週間〜10日も、小・大便とも出なくなり、目はかすむ、頭はいたむと、ひどく苦しみ、医学書をよんで自分で気をつけ、悪いもの、とくにご飯・菓子類を食べると悪くなるので注意してよくなり、それから青汁を飲用するようになり、今では、娘の時代より若がえり、元気になり、心もさわやかに、健康で元気にすごしています。




3-2. 透析児と青汁

     人工透析をうけているこどもは、発育が障害されるものだが、大阪の透析センターの佐藤博士から聞いたところによると、青汁をのませておくと、どうやら、それが防げるらしい。




3-3. それでがんばって下さい

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「わたしの腎臓は慢性で、調子はあまりよくはありません。少しでも悪いものを食べると、すぐ、からだにこたえます。青汁や野菜を食べなければ、おそらく、あの世行きの、油断できない状態なんです。十年まえ、ひどい時には断食を2週間やり、それで命拾いし、その後も、毎年、1週間か2〜3日の断食をつづけています。
     からいもの好きの私は、一時は大変こまりましたが、無塩食にしてからは、少しでも塩気のあるものは食べられなくなりました。
     時々、からだが痒くなることがあり、そのときは、バーモント・ジュースといって、リンゴ酢と蜂蜜と水をコップに入れて飲んでおりますが、すぐ痒みがとまります。
     ご飯・パン・ウドンなど食べると、悪くなるので、イモ類、野菜しか食べません。
     果物は、スイカ、グレープフルーツ、リンゴ、バナナ、オレンジと、いろいろ食べています。豆類もすきで、大豆、ピーナツ、アーモンド、ウォナツ(クルミ)、カシューナッツと、かたいものもバリバリと、少し多い目に食べています。少しもの足りなく、ご飯など食べたいですが我慢しています。
     が、ときに、一口二口食べてみますと、後がいけません。痛みや痒みが出るとすぐ断食、というやり方です。
     私には、もう、あまり食べないようにするしか治療法はないと思っていますが、調子の悪いときには、無性になにか食べたくなります。その時には、いつも、青汁の新聞を読んで力づけられて、野菜や青汁をつくるようにしています。
     先生は、青汁をはじめられて35年といわれていますが、私はまだ8年余り。これからも、イモ・マメ・ナッパと青汁で、病み疲れた身体を、体質的にかえるようがんばってゆきます。」
     これは、アメリカ在住のH・ヒロカネ夫人からいただいた手紙の要旨です。
     これについての私の考えを書いてみます。ながい間の体験から実行されているこの食べ方は、理論上からも正しい、と思います。(私の家内も、いぜん、腎臓をやったとき、同じようなイモ・ナッパ・青汁の無塩食で治しました)。
     そういう食べ方では、蛋白質が不足する、という人が、よくあります。
     しかし、必要な蛋白質は、マメ・ナッツ類とナッパから、十分補われますし、これで不足していないことは、からだの調子が悪くないことが証明しています。論より証拠です。
     次に、穀物や砂糖は差支ない、といわれていますが、これらがよくないこと、そして、イモ類のほうがよいことも、飯やパン、ウドンより、イモの方がからだのぐあいのよいことが教えているとおりです。
     また、イモ類や野菜・果物では、カリウムが多いため、よくないという人もあります。
     それは、腎臓のはたらきが悪くなると、カリウムが排泄されにくくなり、血中にふえて、悪い影響をおよぼす、といわれているからです。けれども、カリウムの少ない穀類や肉類をたべると、かならず体調がわるくなり、カリウムの多いイモやマメ、野菜・果物では調子がよくなるのですから、これも論より証拠、少しも気にかけることはありません。
     イモ・マメ・野菜・青汁食では、なるほどカリウムは多いでしょうが、同時に、カルシウムその他のミネラルや、すべてのビタミンにもとんでいます。そこで、栄養のバランスが完全にとれ、栄養分(熱量・蛋白質)の利用がよくなり、したがって、必要量が減ってくるので、そうでない場合にくらべ、腎臓にたいする負担が、ずっと軽くなるわけで、それがよいのでしょう。
     その他、野菜ことに良質ナッパには、まだ科学されていない大切なもの(未知因子)があるからかも知れません。ともあれ、こういう食事にしていれば、たしかに体調はよくなるのですから、そうである間は安心して、つづけて下さい。そして、もし、体調がくるって来たら、しらべてみて、血中のカリウムが非常にふえているようなら、その時、やめればよろしかろう、と私はかんがえています。
    (53・10)




3-4. 慢性腎炎

    愛知県 Y.T. 

     慢性腎炎にて6年目。
     ケールの青汁と、センターの乾燥青汁と合せてのんでおります。
     目に見えて尿蛋白も血尿も少なくなり、体力がつき、つかれなくなり、ほんとに、ほんとに喜んでおります。




3-5. ご飯もよくない

     医学博士 遠藤 仁郎 

     腎臓病にはご飯もよくない、と先生はいわれますが、何故ですか。

    (在米 広兼晴子)

    ○ご飯はよい、差支ない、と腎臓病の大家がいわれ、学会でも、それが定説になっています。
     そこで、みな、そう信じ、そう指導されています。
     しかし、私は、米食よりは小麦食の方が蛋白の出方が少ないし、からだの調子もよい。
     イモ食では、さらによい。
     という経験上の事実から米飯はよくない。
     少なくともひかえるべきものとかんがえています。
     何故か。
     一つにはビタミンB1の不足によるのでしょう。

    B1不足
     米飯といえば白米飯ですが、白米の最大欠陥はビタミンB1の不足。
     米の1カロリーにたいするビタミンB1の理想量は1ガンマですが、白米100グラムには、351カロリーにたいし、B1は僅か90ガンマしかありませんから、大変不足しています。
     ところで、腎臓はB1不足だけでも悪くなるといいますし、ことに病腎はB1不足に敏感だ、といわれています。
     そういう意味で、米飯はよくないといえましょう。

    栄養のバランス
     つぎに、栄養全体のバランスからみると、米には、カロリーは多く、蛋白質もかなりありますが、ビタミンは、B1が乏しいだけでなく、AもCもありません。
     また、アルカリやカルシウムその他のミネラルにも乏しい。
     そこで、これらを補って、バランスのよくとれた完全食にするためには、良質(ビタミン・アルカリ・カルシウムその他のミネラルにとんだ)ナッパの約3倍量が必要です。
     小麦のばあいは2倍、イモなれば半量のナッパですむのですから、バランスのとれにくいという点も、米のよくない理由といえそうです。
     もっとも、B1不足はB補給源(ビール酵母など)を加えればよい筈ですし、栄養のバランスは、ナッパの分量しだいで、完全にみたすことができますから、ナッパさえ十分ならば問題はない筈です。
     けれども、そうしていても、やはり米食は腎臓を刺戟し(尿の蛋白がふえ)、からだにこたえますから、あるいは米に、なにか、もっとほかの有害成分があるのかも知れません。
     こういうわけで、理由はもひとつはっきりしませんが、ともかく、経験上よくないので、学界の定説にもかかわらず、米はあまり食べない方がよい、といっているしだいです。
    (53・11)




3-6. 腎炎と青汁

     医学博士 遠藤 仁郎 

     腎炎のばあい青汁をのむと、血液のカリウムがふえるのでよくない、とよくいわれる。
     血液のカリウムがふえておそろしいのは心臓に悪影響があることだが、この影響は、ただ血液のカリウムが多いことだけでなく、同時にカルシウムが減ったり、酸度が強まることも関係する。
     そこで、その治療にはアルカリやカルシウムの注射が行われている。
     ところで、ナッパや青汁にはアルカリもカルシウムもともにウンとあるから、たとえカリウムは多くても、その悪影響は十分防がれる仕組になっている、といってもよいわけだ。
     だから、腎臓が悪いから野菜は、青汁はいけない、危険だときめつけるのは、いささか見当ちがいというべきだし、じじつ、透析が必要とかんがえられた人でさえ、少しも差支はなかったばかりか、それでよくなった人もある。

    (54・7)




3-7. わたしの食べかた

    在米 H.H. 

     広兼さんは、ながらく腎臓をわるくしていられ、食べものには非常に気を配っていられます。
     おたよりのうちから、その一部をご紹介します。

    (編集係)

    • 大豆、黒豆、アズキなどは、すべて水にかして、そのまま煮、味つけなしで、おいしく食べています。
      アスキご飯は、アズキを一晩水にかしておき、その水で煮て、玄米を入れてたきます。
    • ミソ汁、スープなど汁ものがとても好きでしたが、今では、野菜をちょっと煮ただけの汁を好んでのみます。
    • コンフリーを、アゲとワカメで煮たもの、主人、子供はすきでよく食べます。
      私は、ケールをフライしてポテトと食べています。
    • 生きた食べものがいちばんおいしいです。
      野菜の新芽をつまんで、洗って食べるおいしさ。
      味つけの濃いもの、ケーキやお菓子より、本当の甘みのあるおいしさです。
    • チーズが嫌で、肉ばかり食べ、ミルクは今でもあまりのめません。
      今は、カッテージチーズ、ヨーグルトの味つけなしを、ハチミツ少々で食べます。
    • とにかく、今まで好いて食べていたものがからだに悪いとあって、嫌なものを食べていますが、調子がよいです。
    • アメリカは、日本全国や世界の名物、おいしいものが多くあって、私など困りますが、今まで沢山食べさせてもらい病気になったので、いまは、主人・子供に、時々買ってあげるだけです。
    • 加工品はなるべく買わず、自分でつくるようにしています。
      ピーナツバターをはじめ、ケーキ、菓子などハチミツでつくり(砂糖なし)、パン、カッテージチーズ、豆腐まで自家製です。
      こんど、ウドン、マカロニなどの機械が手に入りますので、塩なしウドンをつくって食べます。




3-8. 反省させられている

    愛知県 H.Y. 

     何となくはいった本屋で「青汁と健康」を手にし、必死で読みました。そして、東海支部の朝倉さんから、ケールが届くようになって2ヶ月半になります。長男(7才)が急性腎炎になったのは三年前。元気に学校にはいっていますが、ながくかかる病気と聞いて、健康ときくと何でも手を出してきた私です。こども達のためにと、できるだけ自然食品を買うようつとめています。今まで、こどもに悪い美食をあたえてたのだと、つくづく反省させられた思いがします。




3-9. 病腎をいたわる
冊子参考

     医学博士 遠藤 仁郎 

     おなじ腎炎でも経過はまちまちで、いつも蛋白は出ていながら、そのまま、何事もなく、長生きする人もあれば、わずかの間にどんどん悪化する人もある。
     どうしてそうなるのか。
     ひとつには体質のちがいによるのでもあろうが、いまひとつ、養生のしかた、つまり病腎のいたわり方のちがいも、大いに関係があるように感じられる。

    その原則
     一旦病気した腎臓は抵抗力・回復力(健康力・生命力)がよわっており、無理がきかない。
     そこで、できるだけ大切にあつかわなければならないわけだが、この弱い腎臓をいたわりまもるには、どんな病気のばあいにもいえるように、ためにならないことはできるだけへらし、ためになることはできるだけふやす。
     すなわち、腎臓のうける負担を軽くすることと、腎臓がはたらきやすくなるようにしてやることだ。

    負担を軽く
     負担をかるくするには、腎臓の重荷をなるべく少なくすることと、腎臓の代りをするはたらき(代償機能)をさかんにすること。

    負担を少なくするには
     蛋白質・食塩をへらし、刺戟物・有害有毒物をさけること。

    蛋白質の制限
     腎臓のはたらきのうち、もっとも重要なもの、したがって、もっとも負担の大きいものは、尿毒症の原因とされている蛋白質の分解産物の排泄。
     だから、蛋白質は必要の最小限にとどめ、とりすぎないようにすること。
     とはいえ、蛋白質は絶対必要な栄養分であり、病腎の修復のためにも大切なもの。

    そこで、それを少なくて済ますためには

    1. 利用効率のたかい良質のものをえらぶこと。
       それは、蛋白質は多数のアミノ酸でできており、その構成が不完全(質的に劣った)であるほど多量が必要となり、それだけ腎臓の負担がますことになるからだ。
    2. 熱量源や、その代謝に必要なビタミン・ミネラルが十分であること。
      つまり、栄養のバランスがよくとれていること。
       熱量源(糖質など)が不足すると、蛋白質がそれにあてられ浪費されるので、それだけ必要量がふえ、分解産物が多くなる。ビタミンやミネラルが不足すると、代謝が不完全となり有害な分解産物ができ、また蛋白質の必要量が増すことになる。
       すなわち、食全体としてバランスがうまくとれている(とくにビタミン・ミネラルが多い)ばあいは、そうでないばあい(不完全食)にくらべ、蛋白質は少なくて済むことになり(節約効果)、それだけ腎臓の負担がかるくなる。

    食塩の制限
     食塩の排泄は主に腎臓であり、かなりの負担になる。
     つとめて減らす。

    その他の刺戟物
     香辛刺戟物、アルコール、タバコ。また、有害有毒食品(農薬をはじめとする生産用薬剤や各種添加物による汚染。
     それらの中には、腎臓を負担するもの、あるいは腎毒性のものもないとはいえない)など。
     医療用その他の薬品類また同様。

    代償機能を高める
     皮膚、腸、肺などには腎臓の代り(肩代り)をするはたらきがある。

    皮膚
     呼吸・発汗などによって腎臓から出るべき老廃物が排泄される。
     皮膚を清潔にし、日光浴やマサツしたり、あたためること、さらに発汗することで、このはたらきを高めることができ、それだけ腎臓の仕事がかるくなる。


     腸管にも、同様、老廃物を出すはたらきがあり、また、肝臓から排泄したものを運び出すことによって、腎臓のはたらきをたすけている。
     尿毒症で下痢することがよくあり、そういう尿毒症は比較的経過がながい、という事実もある。
     だから、腎臓の病気のばあい、少なくとも便通のよいことが大切。


     呼吸によっても老廃物が出る。
     尿毒症の人の息や部屋に一種の臭い(尿臭)があるのはそのため。
     このはたらきを強めるには深呼吸。
     また、歌をうたい詩を吟ずるなどは、精神的の効果もあって、いっそう有利といえよう。

    働きやすくする
     腎臓をはたらきやすくするには、腎臓の血の流れをよくすることと、その血をきれいにしなければならない。

    血のながれ
     血の流れが十分であるためには、心臓のはたらきがよくて、血圧や血管が正しい状態にあること。

    血圧
     ここで注意すべきことは、腎炎では多くのばあい血圧が上がっており、なるべく下げようとされていることだ。
     というのは、このさい血圧が上がっているのは、血管が痙攣して細くなり、血の流れが困難になるので、それにうちかって十分の血をおくるため、心臓が強くはたらき、血圧をおし上げているわけで、上がる必要があって上がっているのだ。
     だから、これを無理に下げると腎臓のはたらきがおとろえ、かえって、症状が悪くなることがある。
     そこで、食べものその他の注意で自然に下がるのはともかく、強い薬でむやみに下げるのは問題だ。

    血管の痙攣を防ぐ
     からだを冷やすと、反射的に腎臓の血管が収縮し、血行を妨げるので、いつもからだは温かくすることが大切といわれている。
     また、腎臓部(両腰部)を叩くとか、バイブレーターをかける。
     あるいは按摩、指圧、体操など機械的に刺戟したり、温罨法、懐炉、電気フトンなどであたためることもよいという。

    血をきれいに
     腎臓がうまくはたらくためには、腎臓におくられる血に、腎臓に必要なすべての栄養分が、そなわっており、きれいであることが望ましい。
     それは、ただに腎臓のはたらきをよくするだけでなく、同時に、からだ中のすべてのはたらきをよくして、体力・抵抗力・回復力(健康力・生命力)をつよめることにもなるから、腎炎のばあいもっとも恐れられている感染を防ぐにも大いに役立つ。
     さて、血をきれいにするには、食を正しくすること、とともに、心身の過労をさけ、便通・睡眠をよくし、適度の運動、心の安定・強化(不安動揺をさけ、確乎たる信念をもつ)など、日常生活の合理化をはかり、代謝をよくすることだが、なかでも大切なのは食の安全化・完全化=自然化。

    食の安全化・完全化
     食品はすべて安全なものをえらび、有害有毒食品(農薬その他生産用薬剤や添加物に汚染されたものや、そのおそれのある既成食品・インスタントものなど)はつとめてさけること(安全化)。
     そして、良質ナッパ(ビタミン・ミネラルにとんでいるだけでなく、動物蛋白に匹敵する優秀蛋白質のある)を十分にそえて、栄養のバランスをよくすることだ(完全化)。
     これには、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食が、現時点で可能な、もっとも合理的なものではないか、と私はかんがえている。
     すなわち、主食にはイモ類を主にし、雑穀・豆類の併用。
     蛋白食には、大豆を主とし、乳・卵・小魚類。それに良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物を十分(主食・蛋白食品の2〜3倍)そえ、ナッパはなるべく多くを生食し、青汁にもする。
     青汁は、1日3合(もとのナッパ700〜800グラム)以上。
     4合でも5合でも。多いほどよい。
     調理は簡単に。味つけはうすく、塩分だけでなく、糖分もなるべく少なく、香辛料、化学調味料はさけること。
     嗜好品にも十分注意。

    果物
     最上。水瓜などとくによいようだ。
     ただし農薬汚染のないもの。

    菓子
     栄養のバランスをみだし、添加物の害もある。
     なるべくさける。
     ジュース類また同様。


     農薬汚染がいわれている。
     むしろ、安全な草茶(カワラケツメイ、アルファルファ、クミスクチン、キササゲ、トウモロコシ毛など)の方がよかろう。

    コーヒー
     ひかえめ。

    コーラ
     よくない。
     このため、よくなっていたのが悪くなった例がある。

    酒類
     禁。あるいはつとめて節酒。

    タバコ
     禁。

    青汁絶食
     なお、時々、腎臓の完全休養をはかるため、1週〜10日に1回、絶食ことに青汁絶食(絶食して青汁だけのむ)日を入れるとよい。
     また、やや緩和な野菜(または青汁)果物日としてもよい。
     これを要するに、病腎をいたわるには、これまでもいわれている慢性腎炎の養生法(からだを冷やさないこと、適度の運動、心身の安静、労働と休養のバランスをとるなど)をまもり、できるだけ腎臓の負担をかるくすることと、同時に、食の合理化(安全化・完全化)によって血をきれいにし、健康力・生命力(抵抗力・回復力)の強化をはかるようつとめることが根本であり、これをつづけていれば、しだいによくなり、あるいは病勢の進行はおさえられ、ドンドン悪化して透析の厄介にならねばならぬようになることはずっと少なくなるだろう。
    (55・10)




3-10. 透析について
冊子参考

     医学博士 遠藤 仁郎 

     在米の広兼さんから、

    「少しづつ元気になり、人々との交際が多くなり、いろいろと用事ができ、今までねていた時とちがい、大変いそがしい日を送っております。
     でも、こうして、少しづつでも仕事のできるのを幸いと感謝しております。
     この頃は、健康食品だ、食事法だと、いろいろ出ており、あれをやり、これをやり、失敗したり苦しんだりしましたが、やはり、今の私には先生の青汁とイモ・マメ・ナッパの食養生がいちばん確実で、健康的にいちばんよいと、神を信ずるように信じて、これにうちこんでいます。
     こうまでしても調子の悪い時には、「食べないのも養生の中」と、何も食べないで、ゆっくりからだを休ませていますと、また元気になり、頭もすっきり気持のよい生活ができます。」
     とのしらせがあり、透析についてすこしおしえてほしいとあった。

    透析とは
     透析というのは尿毒症のとき、人工腎臓という機械にかけて血を洗ってきれいにすることです。
     尿毒症は、腎臓のはたらきが極度におとろえ、腎臓から排泄されねばならない老廃物がたまっておこる中毒症状で、そのままでは絶対助からないものですが、透析をくりかえしておれば、完全に、健康者同様の生活ができるのですから、まさに救命的の効果があるわけで、腎臓の悪い人にとっては何よりの福音です。
     けれども、透析をやりだすと、まだ多少はたらける腎臓でも、しだいにダメになります。
     それは、ちょうど、頭や手足をつかわなくなると、ボケたり、動かなくなる(専門語では廃用性萎縮といいます)ように、内臓も仕事をとりあげると、やがて働けなくなってしまいます。
     そこで、一度やりだしたら、生涯つづけなければならない。
     ですから、状況がそこまで切迫していて、もう猶予できないほどになっていればともかく、いくらかでも余力が残っているのであれば、あまりいそがず、むしろ、なるべくおそく始めるほうがよいのではないか、と私は思います。

    一つの例
     慢性腎炎でイモ・マメ・ナッパ・青汁を中心とする食養生をすすめたことのある方の例をあげてみましょう。
     1年あまり熱心に実行して、すっかりよくなり(蛋白はなくなり、血圧も正常)、ふつうの仕事ができるようになりました。
     調子がよくなると、つい、ノドもとすぎればのたとえどおり、しだいにゆるみだし、いつしかもとの生活にもどり、つき合いの多い職業ながら、ご馳走づくめの日々がつづき、菓子も酒もタバコも、ということになってしまいました。
     そして、3〜4年たったころだったでしょう、調子がおかしくなって診察をうけたところ、ひどく進行しており、すぐ透析をやらねばならぬ状態だといわれた、と相談にみえました。
     私は、ともかく、もいちど、徹底的にやりなおしてみてはどうか。
     それでもよくならなければ、そのとき始めてもおそくはないだろう、と答えておきましたが、それから間もなく、入院して透析をうけている、とのしらせをうけました。
     おそらく、もうどうにもならないところまで悪化していたのでしょう。
     それとも、現在、透析をうける人が非常に多く、その設備のある病院はどこもいっぱいなので、イザというとき、いつでもすぐにやってもらえるとは限らないのが実状だから、かも知れません。
     それはともかく、この方は、折角よくなっていたのに、不養生のため透析しなければならぬほどにしてしまった不幸な例ですが、広兼さんのばあい、日本でなら、あるいは、もうとっくに透析が問題になっているのではないかと想像されますが(日本ではちょっとやりすぎている傾向があるやに感じられないでもありません)。
     それが、熱心な合理的な養生で、いまだに、というより、ずっとよくなっていられるのだし、透析が必要といわれながら徹底したイモ・マメ・ナッパ・青汁食で、そのままおし通している人もありますから、いかに正しい養生が大切であるか、また、いかに油断がおそろしいか、がよくうなづけましょう。
     もちろん透析が必要かどうかをきめるのは、病状や血液の検査成績によるのですから、かならず定期的に検査をうけ、そのデータを参考しながら正しい養生をおこたらないことが、もっとも賢明かつ安全というものでしょう。

    (55・9)




3-11. 透析と青汁
冊子参考

     医学博士 遠藤 仁郎 

     川崎市の31才の主婦の方から、昨年の10月に、

    「私は、腎臓が悪く一昨年から透析をしています。透析するようになったら、体の調子がガタガタくずれ、何をする気もなくなってしまい、食欲はなく、胃の調子が悪く、おなかはいつまでもボコボコ水の音がし、舌に白くコケのようなものがはえるなど、悪いことずくめです。
     これではいけないと、青汁をカリウムにさしつかえない程度に飲もうと思っています。
     青汁のよさは十分にわかるのですが、尿があまり出ないものにはカリウムがたまり、心臓をとめてしまう、と医者からいわれています。
     1杯か2杯くらいなら差しつかえないものと思いますが、効果的な飲み方などよい方法がありましたらお知らせ下さい。」
     といってみえた。


     透析をやるやらぬにかかわらず、尿毒症のばあい、かならず野菜や青汁が問題になります。
     それは、尿毒症の末期になると、腎臓からのカリウムの排出がわるくなって、血中にたまり(高カリウム血症)、そのため、病状の悪化することがあるから、野菜ことにナッパ類はカリウムが多いので、ひどく恐れられ、青汁などとんでもない、ということになるわけです。
     けれども、尿毒症にも程度がいろいろで、危険な高カリウム血症になるのはいよいよ末期のばあいだけ。
     ですから、尿毒症というだけで、すぐさま野菜ことに青汁をとめるのは、いささか行きすぎの感がしないでもありません。
     青汁には、なるほどカリウムは多いが、それ以外に、栄養を完全にするために絶対必要なビタミンやミネラルもそろってたくさんあります。
     そこで、とかく偏食(不完全食)になりがちな腎臓食で、カリウムだけを恐れて青汁をきらい、食全体のバランスをみだし、血のにごりを強めることが、はたして当を得ているかどうか。
     それに、血液のカリウムがふえておそろしいのは心臓に悪影響があることですが、この影響は、ただ、血液のカリウムが多いことだけではなく、同時に、カルシウムが減ったり、酸度が強まる(アルカリの不足)ことも関係しています。
     そこで、その治療には、アルカリやカルシウムの注射が行われています。
     ところで、ナッパや青汁には、このアルカリもカルシウムも、ともにウンとありますから、たとえ、カリウムが多くても、その悪影響は十分防がれる仕組になっている、ともいえます。
     ですから、腎臓が悪いから野菜は、青汁はいけない、危険だときめつけるのは、見当ちがいというべきですし、じじつ、透析が必要とかんがえられた人でさえ、少しも差支なかったばかりか、それでよくなった人もあります。
     それに、たとえカリウムが多くても、透析でかなりとりのぞかれもするでしょう。
     現に、私は懇意な透析センターの院長にたのんで試してもらいましたが、「カリウムはふえない」ということでした。
     なお、透析で体調がくずれるのは、悪いものがとりのぞかれるのと同時に、よいもの、からだに必要なものまでもってゆかれるためでしょう。
     で、それだけ多く補われなければならないから、なるべく栄養分のよくそろったものが望ましいわけで、それには、良質ナッパに越すものはない、とかんがえられるからです。
     そのうえナッパには、科学的にまだ解明されていない、しかも生命維持上なくてはならない成分(未知因子)があると想像されていますから、いっそう大切といえましょう。
     そこで、腎炎のばあいと同様、透析のさいにも、少しも差支ないばかりか、むしろウンとナッパを食べ青汁をのむべきではないか、と私はかんがえています。
     そのひとつ、さきの院長から聞いたことですが、透析をうけているこどもは発育が障害されるものですが、青汁をのませておくと、それが防げる、というのです。
     とはいえ、カリウムが非常にふえれば、思いがけない事故にもなりかねませんから、病状なり、血液の検査データを慎重に見まもりながら、無理をしないようつづけてみて下さい。

     と返事しておいた。
     その後、電話がかかったが、
    「飲んでいると調子がよく、ケだるさが減り元気が出てくるようだ」
     とのことだった。
     そして、1月15日の通信には、
    「昨年の10月から、1日おきに横浜のスタンドへ飲みにいっています。
     2年まえ、透析しだしてからピッタリとまってしまっていた生理が、1月には、いぜんのように5日ありました。
     貧血がとてもよくなり、先生も驚いていました。
     一時くろずんでいた肌も白くなってきました。
     食欲もいくらか出てきました。
     でも、カリウムが高くなるので安心してのめないので困ってしまいます。
     先日も、3日間で2リットル飲んだところ、カリウムが6.8になりました。」
     といって来られた。
     カリウムはたしかにいく分高くなってはいる(正常値は3.5〜5.0)。
     けれども、青汁2リットル(もとのナッパは少なくとも2.5キロ)のんで、この程度の上り方であれば、少し気をつければ大丈夫だし、体調がよくなっていることは疑いのないところだから、分量を加減しながらずっとつづけてゆくべきだと思う。
    (56・1)





3-12. 質問箱 透析をやっています。


     透析をやっています。青汁はいけないととめられていますが、どうでしょうか。


     血液のカリウムがふえることをおそれて嫌われるのですが、私は飲むべきだと考えています。血の検査をしながら続けて下さい。




3-13. 腎臓関係の病気の方におすすめ!

    厚木市 Y.A. 

     「お赤飯を炊かなければ」私はそう思いました。
     3才の時、発病して、5才を過ぎる迄、度重なるぼうこう炎、腎う炎にくるしめられた小学1年の娘。入院しても点滴しても1年間薬をのんでも治らなかったのが、去年の9月から、東京のケールの粉末顆粒を毎日かかさず飲んで丁度1年。今のところ、その病気が出ないのです。病院の薬を飲んでいる間は、へんとう腺とか、中耳炎とか、よくかかりまししたが、ここのところ、それも忘れた様です。学校も、あやぶまれましたが、今のところ入学以来、一日しか休んで居りません。年令的に体力がついたのかもしれませんが、急にケールをやめる気にはなれません。たんぱくの試験紙も、以前の病気でないときより、白っぽいのです。不思議ですね。腎ぞう関係の病気の方には、良いと思います。私、本で読んだ丈では試す気がせず友人から紹介されて、のみつづけてこられました。今では親子でのんでいます。




3-14. 難症ネフローゼ(膜性増殖性腎炎)

     医学博士 遠藤 仁郎 

     はじめて東京の砂長さんから電話があったのは、「青汁は効く」が出版されて間もない去年(55年)の6月だった。

    「14才の娘がネフローゼで国立に入院していました。
     血清蛋白は4.7まで下っていました(正常7〜8)。
     しかし、一向にはかばかしくないばかりか、そのうち透析にかからねばならなくなるだろう、と宣告されました。
     先生のご本で青汁がよいことを知り、退院。
     新橋のスタンドから青汁をもらって来て、家で養生しています。」

     「ネフローゼであれば治った例もありますから熱心にやってみてほしい。
     しかし、ネフローゼで透析にかかることは滅多にない筈だのに、それが問題になるのはおかしい。
     ともかく、くわしい検査をして病気をしっかりつきとめることが先決でしょう。」
     「どこか青汁に理解のあるところはないでしょうか。」
     「残念ながら私には心当りはありません。」
     「北里はどうでしょう。」
     「あそこには青汁をよくご存じの漢方の大家大塚先生がいられるようですから、よそよりはよいかも知れません。」

     というわけで、北里へ行き、ここでもすぐ入院ということになり、2〜3時間もかかる大学まで、毎日青汁をはこんでいられる、とのこと。
     これも大変なことだが、もひとつ気になるのは、「病院のカルテをのぞいたら、エンドキサンという薬がつかってあった」というしらせだった。
     ネフローゼや腎炎には、いくらか効くステロイドという薬があるほか、これというキメ手になるものがない。
     そこで、なんとかよい薬をみつけようと、いろいろな薬がためされている。
     病気の本態がアレルギーや、免疫の異常だというので、それをおさえる薬(抗アレルギー剤や抗免疫剤など)がつかわれている。
     エンドキサンも、おそらく、何かある考えのもとにためされているのだろうが、この薬はもともと抗癌剤、つまり、癌細胞を殺す細胞毒だ。
     とすると、抵抗力のよわっている腎臓にとってどうだろうか、かえって負担になるのではなかろうか。
     いずれにしても、
     「家に帰って食養生に力をいれる方が無難なように思われるが」
     と退院をすすめた。
     両親もそれを望んでいられ、たびたび申し出られているのだが、なかなかきき入れてもらえないのだそうだ。
     なぜだろうか。これも不審でならなかったが、今年(56年)1月の来信で、ようやく真相がわかった。
     それによると、ネフローゼに似ているがステロイドが効かない(ふつうネフローゼにはよく効く)、1973年にフランスのアビブという人が発表した膜性増殖性腎炎というもので、
     10年の間に半分は透析しなければならなくなるという難症。
     原因も治療法もわかっておらず、いま、世界の各国で共同研究中だという。
     なるほど。だからこそ、やがて透析が必要になるだろうといわれたり、エンドキサンといった薬もつかわれたのだろう。
     また、くわしい経過観察のために退院をしぶったのでもあろう。

    その後の経過
     手紙には、ともかく、無理に家にかえり、薬は一切やめ、米は一粒も食べず、イモ・マメ・ナッパ・青汁食に専念。
     週1回、国立で検査をうけているが、しだいに好転。
     いぜんからみると、5キロほどやせたが(おそらくステロイドで腫れていたのが、もとにもどったのだろう)、気分はよく、10月からは、1日も休まず元気に通学している。
     そして、年末の検査では蛋白は+2だったが、ほかに何も変化はなかった、とあった。
     それから5ヶ月たった5月下旬の総会に出席された砂長さんは、青汁は毎日4合、時には6合ものんでいるが、経過はひきつづきよく、いまは高校に進学、毎日通っている。
     また、9月の東北支部の会では、夏休みにはアルバイトもしたが少しも疲れず、8月末の精密検査でも、蛋白はまだあるが、ほかには少しも異常はなかった。
     で、大学では、このことをアメリカの学会で発表するといっている。
     「7ヶ月で死ぬだろうといわれたこどもが、いまだに元気でいるのは、まったく青汁のおかげです。
     先生のお言葉を大切に、55年10月いらい、信念をもって戦いつづけましたが、青汁のずばらしいことは疑のないところです。
     青汁には奇蹟がありますね」、
     と喜びの報告をされていた。
    (56・9)




3-15. 腎炎とナッパ

     医学博士 遠藤 仁郎 

     腎炎にも、ほかの病気のばあいと同様、私は、緑葉食青汁、ことにイモ・マメ・ナッパ・青汁食をすすめている。

    病気のもと
     どんな病気のばあいでもだが、病気するにはそれなりの理由がある。
     つまり、からだに、病気しやすい、病気にかかりやすい下地、素地がある(罹病素因)。
     この下地、素因は、からだの抵抗力・回復力のおとろえた状態であり、からだに自然にそなわった健康力・生命力のよわさによるもの。

    素因の由来
     そうしたよわさには、生れつき、遺伝的のもの、母胎内にある間にでき上るもの(母体の病気、薬、放射の影響、また食事のあやまりなどのため)もあろう。
     また、生後の日常生活の間、ことに食のあやまりによって招かれるところが少なくない。
     というのは、この抵抗力・回復力のもとである健康力・生命力はからだのすべての細胞・組織・臓器のはたらきの結集されたものであり、それは、すべての細胞・組織・臓器と、それらをめぐる血の性質、およびその流れのいかんにかかっている。
     すなわち、血が正常(きれい)であり、その流れが円滑であれば、すべてのはたらきは活発に行われ、健康力・生命力、したがって、抵抗力・回復力もおうせいである。
     しかし、血がにごり、流れがスムースでなくなると、おとろえ、罹病素因がなり立つことになり、さらにはこれが発病にまでつながるようになるわけだが、現在では、この血の性質が、あまりにも不自然不合理化された日常生活(環境のよごれ、心身の過労、運動・睡眠の不足、食のみだれ、タバコ・酒・菓子・ジュース類、コーヒーなど嗜好品、あるいは薬の乱用)のため、ことに食のあやまりのために、甚しく悪化している、とかんがえられるからだ。

    現在の習慣食
     一般に、精製した穀類(白米飯・白パン)、肉(獣鳥魚介)類、卵・乳製品・糖・脂・酒にかたむき、野菜類が少なく調理に手がこみ、雑多な調味料によってコッテリ味つけされたご馳走(贅美食)を、いつも腹いっぱい食べている。
     また、食品そのものが変質しているうえ、インスタントもの、できあいものなど、加工・保存食品が大部分を占めている。

    栄養のバランスの乱れ
     そのため、栄養的にはカロリー、蛋白質ばかりが多く、それらの体内代謝に不可欠のミネラル(アルカリ・カルシウムその他)や、ビタミンは乏しい、という片跛の不完全(欠陥)食になっており、血のにごりを招いている。

    アルカリの不足
     その一つはアルカリの不足。
     この、穀・肉・卵・糖・脂・酒など酸性食品が多く、野菜・山菜・海藻・果物などアルカリ性食品の少ない食事では、アルカリ性でなければならない血液が酸性に傾いて来(血のにごり)、その中和のために、からだにたくわえられているアルカリ、とくにカルシウムがうばわれる。
     そして、カルシウムが乏しくなると、細胞・組織・臓器はすべて抵抗力が弱められ、ものごとに感じやすく(アレルギー性)なる。

    ミネラル・ビタミンの不足
     ミネラルやビタミンが不足すると、食べすぎているカロリー源(糖質・脂肪・蛋白質)の代謝がうまく行かず、有害な分解物ができ、コレステロールや脂肪などがふえ(血のにごり)、血はねばり、流れが滞りがちとなり、血栓ができやすくなるなど、血のめぐりが悪くなり、すべての細胞、組織・臓器のはたらきがそこなわれる。

    食品の劣質化、有害有毒化
     一方、不自然不合理な生産法、あるいは加工・保存によって、食品全体、質的に劣ってきており、また、農畜水産用薬や加工保存用の各種の添加物によって汚染され、有害有毒にさえなっている。
     そのため、細胞・組織・臓器が直接に傷害されることもあり、少なくとも血のにごりを増すことになる。
     このようにして、健康力・生命力、したがって抵抗力・回復力がよわり、罹病素因ができ上り、病気しやすくなり、治りにくくなっている。

    食の完全化安全化
     そこで、病気を防ぎ、治りをよくするためには、なんとしても、まず、食の完全化・安全化をはかり、血をきれいにし、体力・健康力生命力をさかんにし、抵抗力・回復力をもり上げなければならない。

    食の完全化
     栄養を完全にするには、カロリー・蛋白質に釣り合うだけのミネラル(アルカリ・カルシウムなど)やビタミンを補給すべきであって、それには、それらのもっとも有力な給源である良質ナッパを十分にそえなければならない(緑葉食)。
     従来、この目的のため、一概に野菜・果物といわれているが、良質ナッパ以外の野菜・果物はアルカリの給源にはなりえても、カルシウムやビタミンの補給にはほとんど役立たない。
     この良質ナッパの必要量は少なくとも500g、600〜800〜1000と多ければ多いほどよい。
     そして、そのなるべく多くを生食することが望ましいが、むつかしければ、しぼり汁(青汁)にして飲もうということになる(緑葉食・青汁。青汁1合とるには大体250gのナッパが必要だから、500〜1000gをとることは少しも困難ではない)。

    食の安全化
     つぎに、食品はすべてできるだけ安全なものをえらび、危険な生産用薬や添加物に汚染されたものや、そのおそれのあるものはつとめてさけたい。
     けれども、これまた、現状、必ずしも容易ではない。
     そこで、せめて主なものだけでも安全性の高いものにしようと、私は、主食品にはイモ(ジャガイモ、サツマイモなど)を、蛋白食品には大豆ものを主とし、それに、安全良質のナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物をそえるイモ・マメ・ナッパ・青汁食を提唱している。

    腎炎食
     さて、腎炎の治療に大切なことは、安静、温保、そして食事であり、その食の重点が腎臓にたいする負担、刺戟の軽減におかれていることはよく知られているとおり。
     しかし、それと同時に、食の完全化・安全化により血のにごりをとりのぞくことがより大切ではないか。
     いや、この方が、むしろ、より根本的であり、より本質的であって、それに負担、刺戟の軽減を加味すべきではないか、と私はかんがえている。
     すなわち、腎炎のばあいも、緑葉食ことにイモ・マメ・ナッパ食が適当だ、というわけだが、この食事が同時に(次にのべるように)腎臓の負担、刺戟の軽減という目的にも全く合致していることは注目さるべきであろう。

    負担、刺戟の軽減
     腎臓は代謝終産物や塩分を排泄するところであり、それらが過ぎれば、それだけ負担になり刺戟になる。
     そこで、なるべくそれらを少なくすることが、従来からの腎炎食の重要なポイントになっている。
     その第一は蛋白質。

    蛋白質
     腎炎にとって、もっとも問題の大きいものは蛋白質。
     蛋白質は大切な栄養分であり、ことに病腎の修復のためにも必要である。
     しかし、その分解産物は殆んど腎臓から排泄されており、その排泄が悪くなり、たまってくると尿毒症をおこす。
     したがって、蛋白質は腎臓にとって、もっとも負担の大きい、刺戟性の強いものだ。
     だから、蛋白質は多すぎてはいけないし、さりとて少なすぎてもよくない。
     そこで、比較的少量で需要をみたすような摂り方が合理的ということになる。
     そのためには、

      1. 質的にすぐれた蛋白質であることが望ましい。
        質的に劣ったものは、それだけ多量に必要だが、すぐれておれば比較的少量ですむからだ。

      2. ミネラル(アルカリ、カルシウム)やビタミンにとんでいること。
        これらにとんでいると、蛋白質の利用効率がよく、それだけ少なくてすむ(節約効果がある)。

     そこで、腎炎の蛋白源には、蛋白質が質的にすぐれており、同時にミネラル(アルカリ、カルシウムその他)、ビタミンにとんでいるものほどよい、ということになる。

    肉類
     質的にはすぐれている。
     しかし、酸性が強く、カルシウムやビタミンに乏しい。
     それだけ負担、刺戟性が大きい。
     なお、安全性にも問題が少なくない。
     加工・保存食品はなおさらだ。
     魚介類は比較的刺激性は少ないといわれているが、その他の点では同様。


     質的にすぐれており、ミネラル・ビタミンもやや多く、刺激性がないと、腎臓食に推賞されている。
     ただし、酸性がつよく、安全性にもかなり問題がある(飼料の農薬汚染、添加薬剤など)。

    乳汁
     もっともすぐれた蛋白食品。
     アルカリ性。
     カルシウム・ビタミンも多い。
     しかし安全性には問題がなくもない(飼料の汚染、添加薬剤など)。

    大豆
     蛋白質は動物食品にくらべ稍々おとるが、かなりすぐれている。
     カルシウムにとみ、ビタミンも多いから、刺激性の少ない良蛋白源であり、安全性の点でも有利。
     もっとも加工品には注意(豆腐)。

    良質ナッパ
     量こそ少ないが、動物食品に匹敵する優秀な蛋白質がある。
     しかも、アルカリにとんでおり、カルシウムその他のミネラル・ビタミン類も多い。
     もっともすぐれ、もっとも無刺激性の理想的蛋白源といってもよかろう。
     そこで、腎炎の蛋白源としては、ナッパと乳汁が最適。
     卵・大豆これにつぎ、肉類にはかなり問題がある。
     なお、安全性を考慮すれば、ナッパ・大豆が最適ということになろう。

    糖質食品
     米・麦・芋・砂糖など糖質食品類は、いずれもすぐれた熱量食品で、これらが不足すると、蛋白質の分解消費が増し(カロリー源になるため)、腎臓を負担するので、適当量は絶対必要だし、もともと無刺戟性の食品とされているが、これらにも決して問題がないわけではない。


     私の家内は、いぜん、胃炎をやり、治す薬のないことを知って、いろいろ食べ物に工夫していたが、主食にはジャガイモが一番よく、次が小麦粉。
     白米はもっともよくないことを経験し、私に報告した。
     私は、「そんな馬鹿な。白米飯が悪いなんてどこにも書いてはない」とわらいとばしていた。
     しかし、それではと、実際に目の前で検尿し、じゃがいも食のばあいは蛋白の反応がないのに、小麦粉では少し出る。
     そして、白米だとドッと出る、という事実を見せられ、ギャフンとまいったことが思い出されるが、確かに米飯はよくない。
     米飯をやめるだけでよくなる腎炎もあるほどだ。

    なぜか?
     それは、白米が酸性食品であり、カルシウムにもビタミンBにも乏しいことのためらしい。
     ビタミンB1が少ないと、澱粉の代謝が不完全になり、有害なピルピン酸という中間産物ができるが(血のにごり)、これは脚気の原因とされており、からだ中のどこにでも悪い影響を及ぼすもの。
     腎臓はとくにこれに敏感で、B1の不足だけでも悪くなるといわれているが、腎炎があればいっそうその影響をうけやすいだろう。
     そのほか、繁用されている農薬がかかわっているかも知れない。

    小麦粉
     おなじく酸性食品だが、カルシウムやビタミンがやや多いのがよいのだろう。
     その他には米と根本的の差はない。
     もっとも、加工品には漂白剤その他各種の添加物の危険がないともいえない。

    イモ類
     ジャガイモ、サツマイモその他イモ類はいずれもアルカリ性。
     カルシウムも比較的多く、ビタミンB1、Cもある。
     カロチンイモだとAも多い。
     そして農薬の心配も少ないなど、カロリー食品のうち、もっともすぐれている。

     これで、イモがもっとも無刺戟性。小麦粉これにつぎ、米がもっとも劣り刺戟性のつよいことがわかろう。
     そこで、腎炎では米はなるべく食べないよう、少なくとも控えるよう。
     そして、なるべくイモ類にするか、多くするようすすめているが、たしかによいようだ。

    糖分もよくない
     ふつう糖分は腎臓にたいし、刺戟性も害作用もないとされ、味つけの砂糖も制限されないし、菓子を食べジュース類をのむことも少しも差支ないとされている。
     けれども、私は、白米のばあいと同様、いや、よりいっそうよくないとかんがえている。
     それは、砂糖ことに精製糖は糖分だけで、ほかには何の栄養もない、全くからっぽのカロリー食品で、そのとり方が多いだけ、栄養のバランスをみだし、ピルピン酸ができやすいこと。
     菓子やジュース類など加工品では添加物の害もさけられないからだ。
     現に、私は、腎炎が数名でた砂糖問屋を知っているが、甘いもののやまらない腎炎はどうも治りにくいような印象をもっている。

    塩分
     食塩は大部分が腎臓から排泄される。
     多いだけ負担がかさみ、刺戟性。
     制限する方がよいことはよく知られているとおり。

    イモ・マメ・ナッパ・青汁食
     以上のことから、腎炎食には、
      1. なるべく安全な自然食品をえらび、
      2. 主食には米麦よりはイモ類、
      3. 蛋白食品は肉魚の切り身よりは小魚・卵・乳、ことに大豆にし、
      4. 良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻を十分そえ、青汁にしてものむ(良質ナッパは少なくとも700〜800g以上、多いほどよい)。
      5. 調理は簡単に、味つけはうすく、
      6. 嗜好品にも十分注意する。
     というのを原則としている。
     なお、時々、週1回くらい、青汁絶食日、あるいは青汁・野菜・果物日を入れるとなおよいようだ。
     そうすると、腎臓にたいする負担や刺戟がへるだけでなく、血のにごりがとれ、生命力・健康力、したがって治癒力がさかんとなり、また、抵抗力がたかまり感染にも強くなるから、腎炎におそろしいカゼや化膿症などの危険をさけることもできる。
     事実、腎炎の経過に好影響をあたえ、治りをはやめ、また、不治といわれた慢性腎炎もよくなっている。

    だのに嫌われる
     ところが、この食の中心になっている良質ナッパが嫌われ、青汁なんてとんでもないと非難される。
     その理由は、ナッパにはカリウムが多いから、というのだ。
     なるほどナッパにはカリウムは多い。
     しかし、そのほかに大切なカルシウムその他のミネラルやビタミン類があり、これなしには栄養のバランスはとれず、血をきれいにすることはできない。
     カリウムだけをおそれてナッパ・青汁をきらい、栄養を不完全にし、血のにごりを増すこと、そして、抵抗力・回復力に不利な影響をあたえることが、はたして当をえているだろうか。
     そのうえ、カリウムの多いものは、なにもナッパだけではない。
     ほかの野菜・果物はいうまでもない。
     イモ・マメ類・肉・魚にも、牛乳や穀物にもかなり多い(表参照)。
     それを見のがしておいて、ただナッパだけを目の敵にするというのは何故だろう。
     どうしても私には納得ができない。
     カリウムが問題になるのは、その排泄が悪くなり血中にふえること(高カリウム血症)だが、それは、いよいよ末期の尿毒症のばあいだけに限られている。
     しかも、その治療にはアルカリやカルシウムが注射されているが、良質ナッパ(ほかの野菜・果物はそうではないが)には、そのアルカリもカルシウムもうんとある。
     つまり、良質ナッパにはカリウムの害を未然に防ぐそなえがちゃんとととのっている。
     それでもナッパ・青汁は危険だというのだろうか。
     血液検査をくりかえし、そのデータを参照しながらやるべきことはいうまでもなかろうが、透析が必要といわれた人でさえも、この食事でよくなったのがあるし、透析しながら青汁をのんで少しも害がないばかりか、いろいろ好影響をしめしている。
     たとえば、透析による不快症状がなくなった例、小児では発育が悪くなるそうだが青汁を飲んで正常に発育するといった例もある。
     この問題は、結局、カリウムの腎臓への影響だけにとらわれおびえて、良質ナッパのからだ全体にたいする影響を忘れての妄説だと私は断定してはばからない。
    (56・11)

    カリウム量(ミリグラム)
    ソバ粉336ブタ肉250
    小麦粉130鶏肉250
    白米115牛肉245
    大豆1360タイ422.3
    アズキ1080カツオ312.8
    ゴマ480〜490サンマ280
    落花生440イカ280
    サヤエンドウ250カキ260
    ヤシガシラ492ハマグリ221
    サツマイモ455牛乳160
    ジャガイモ360鶏卵98
    パセリ1000タケノコ468
    ホウレンソウ416シイタケ(生)160
    ケール410バナナ320
    コマツナ252ミカン156
    キャベツ235ナツミカン140
    タマチシャ220リンゴ115
    大根葉152乾ノリ3800
    タマネギ120コンブ(トロロ)3500
    ニンジン47ワカメ2700
    ダイコン43(日本食品標準成分表
     昭和39年版、
    ケールはシャーマン氏による)
    トマト37
    キウリ16




3-16. 青汁道で百寿敢働

    岡山県 M.A. 

     いただきましたご著書、日夜座右に、重要な健康指針といたしておりますが、これなくして、私のごとき妻子なく、黄金をもたず、深刻な社会に老後を生きぬく何物があるでしょうか。
     どこまでもご著書の指導にしたがい、百寿敢働をと念願しております。
     なお、世の信仰家がお百度踏み、千巻祈祷等をいたされるにヒントを得ましてご著書をば一生涯に五百回読みを計画いたしております。
     二兎を追うものは一兎を得ずのたとえ、一意専心、道に励みたいと愚考いたしております。
     否、かくいたすほかに途はございません。
     黄金も妻子も地位もない慢性腎炎のものが百寿敢働などと考えるのですから。
     しかし、終戦直前の昭和19年秋から今日まで、あしかけ38年の間、腎炎でも何とか生きて来られたのは、全く青汁道のおかげであることを確信させていただいております。
     私は、一路忠実にご著書の教えを厳守せば百寿敢働もあるいはと思うしだいであります。




3-17. 病弱になやむ

    厚木市 Y.A. 

     25才の主婦の方からの来信
     「22才の結婚直後、扁桃炎と腎炎で入院。その後、主人の実家に帰るたび再発(3回)。現在、血圧その他正常ですが、無理がきかず、疲れると蛋白、赤血球が出ます。いまは、2月に1回の定期検査。減塩、無理をしないという毎日です。母が病弱の折うまれ、幼い頃は偏食で弱く、高校〜社会人では登山、水泳など元気でしたが、今は神経質、不眠。胃炎、腎炎。ノド弱くカゼをひきやすい。ととても弱く、毎日悩み苦しんでいます。子供にも恵まれず、家事など手伝い、はげましてくれる主人や、まわりの者にあやまりつづけています。家より車で10分も離れていますが両親の土地80坪があるので、無理できない体だし、虫害も心配ですが、いちどケールをつくってみたいと思っています……」

     病気を苦にしたり、ご主人やまわりの人に気がねしたり焦ったり、悩み苦しんでも何の益にもなりません。いらぬとり越し苦労をするより、こうしていれば必ず治るとかたら信じ、ともかく健康をとりもどすことに専念なさい。それに何より大切なことは、あなたの不健康の根本の原因になっているあやまった日常生活、とくに食事をあらためることです。あなたのからだをなおすのはナッパ・青汁をおいて他にはない、と私はかんがえます。ご両親の土地があるのは何よりの幸せです。両親にたのむか、ご主人の協力をもとめて、ぜひケールその他の良質ナッパ類を、年中きらさないようおつくりなさい。それをモリモリ食べ、青汁にもしてのむのです。

     その他の食べものでは、なるべく安全な自然食品をえらぶことが大切ですが、腎炎があれば、とくに、イモ・マメ・ナッパ食をおすすめします。すなわち、主食には白米飯や白パンよりはイモ(ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ)を主とすること。蛋白食には、肉・魚の切り身より小魚・卵・乳。もっと安全な大豆ものを主とすること。それに良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻類をうんとそえる。調理はなるべく簡単に、味つけはうすく。間食の菓子、ジュース類はやめ、農薬汚染のないクダモノにする。コーヒー、紅茶よりは番茶。もっとよいのはカワラケツメイ、クミスクチンなどの草茶の方がよろしい。こうして気永にやってゆけば、あなたくらいの腎炎なら、きっとしだいに好転するでしょうし、子宝にめぐまれることも決して不可能ではないでしょう。(56・10)




3-18. 腎臓結石が消えた

    武雄市 S.S. 

     ピロサンを一日も欠かさずいただいております。長男が腎臓結石というので、しっかり飲ませましたら、手術もせずレントゲンにうつらなくなったとのこと。ほんとうに嬉しうございました。私もつづけます。




3-19. 手術後の腎盂炎

    東京都 H.M. 

     ケール粉末を服用しはじめましたのは昭和36年。
     子宮ガンの手術后腎盂炎を度々やりましたので、教えていただいてのみはじめ、只今、5年以上になります。
     それからは、お蔭様で尿もにごらなくなり、腎盂炎も起さなくなりました。
     年令は74才でございます。

    (58・10)




3-20. 腎臓が弱っている

     医学博士 遠藤 仁郎 

     43才の主婦。

     「健康診断で尿に蛋白が出ている(+)とのことで、病院で精密検査をうけた。
     その日は塩気をへらしていた(塩からいものが好きなのだが、腎臓によくないと聞いて)、そのためか蛋白は(−)になっていた。しかし、赤血球が少し出ており、機能検査も、大したことではないが、いくらか弱っている、という結果が出た。どうすればよいか」、
     との相談。
     ふとり気味。血圧は正常。ご飯はよく食べ、おかずには魚が多く、やや食べすぎの傾向。味は濃い。甘いものもかなり。便秘がち。
     これまで、何も特別な原因がないのに、腎臓がよわくなっているのは、日常生活のまちがい、ことに食べもののまちがいから来る血のにごりのためとしかかんがえられない。
     白米飯、魚、甘いものに傾いていること。味が濃厚であること。これだけでも、カロリー・蛋白質にかたより、アルカリ(ことにカルシウム)・ビタミンが不足し、塩分が多いという、ひどくかたよった食事になっていることがわかる。
     おそらく、インスタントもの、加工・保存食品など、有害有毒かも知れない食品も少なくないことだろう。
     したがって、どうしても血がにごってくる(酸性にかたむくこと、有害代謝産物などによって)。その影響が、生れつきかその後の何かによって抵抗力の弱くなっていた腎臓にまずあらわれたのだろう。

     しかし、この程度の腎臓であれば、食事その他に注意して、なるべく腎臓の負担をかるくし、刺戟しないよう心がけ、時々検尿していればよいだろう。そのためには、食べもの全体として、バランスのよくとれた完全食にすること。インスタントもの、出来あい食品などなるべくさけ、安全な食品をえらぶこと。刺激のつよい塩分や胡椒、ワサビ、トウカラシ、カレーなどすぎないよう。
     また、酸性のつよい食品よりはアルカリにとんだものにすること。たとえば、主食は、酸性の白米飯やパンよりも、アルカリ性のイモがよく、蛋白食品では、肉よりは魚といわれるが、いずれも酸性がつよいから、牛乳や大豆の方がよい。
     それに、アルカリにもっとも富んでおり、カルシウムやビタミンもともに多い良質ナッパ(ホウレンソウ・フダンソウ以外の緑色の濃いナッパ類)を十分そえ、青汁をのむこと。調味は簡単にし、味つけはうすく、嗜好品にも気をつける。
     菓子や、ジュースなど糖分がすぎるだけでなく、いろいろ添加物の害をさけられない。酒、タバコはいうまでもない。このようにして血をいつもきれいにし、腎臓の負担、刺戟をかるくするようつとめておれば、腎臓のはたらき、抵抗力・回復力がもりあがって来て、これ以上悪くなることは防がれるだろうし、やがては完全によくなるだろう。
    (58・10)




3-21. 慢性腎炎だが

    愛知県 Y.T. 

     グリンジュースの素をのむようになってから、目に見えて体力がつき(疲れない)、感冒にかからなくなり、尿タンパクも、(+)、(+−)、たまに(−)と、ほんとによくなり、よろこんでおります(飲むのに便利)。
     5年も前よりの慢性腎炎ですので、気ながにガンバります。




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