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動脈硬化:掲載紙面選択
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1. 卅年来の具合
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2. 眼底出血治る
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福岡県 K.B.
拙者儀、2年程前より今日まで青汁療法を続けております者にて、かねて眼底出血により右眼の全く見えぬこと約1ヶ年、不自由に苦しみました。青汁療養を懸命につづけて、お蔭様にて只今では拙なき手紙も書けるようになりました。私も全く嬉しくて嬉しくて、誰れかれとなく私の喜びを話しております。(35、3、25通信より)
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3. 動脉硬化
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医学博士 遠藤 仁郎
どういう常態か
学問的には色々むつかしいことがいわれていますが、要するに、動脉が硬くなり、脆くなり、細くなった状態です。
動脉は、ちょうどゴム管のようなもの。若い血管は、新しいゴム管のように、しなやかで軟かく、強靭で弾力があり、内面は極めて滑らかですが、硬化した動脉は、古るびたゴム管のように、ゴツゴツして硬くなり、弾力がへって脆くなり、内面は粗造になります。
こういう変化は、からだ中のどこの動脉にも来ますが、問題になるのは、主に細い動脉だけ。それは、細い血管が硬化による影響−血行が十分でなくなったり、つまったり、破れたりするといったことが起りやすいからです。
血行不十分
細い動脉が硬化すると、血管の内腔が狭くなるため、その動脉の分布域に十分の血液が行かなくなります。
ために、その部の代謝が不十分になり、老廃物がたまり、疲れやすく、回復はおそく、機能も十分でなくなり、頭は重く、肩がこる腰がだるいとか、痛いとかいったことになります。そして、その影響は、活動の際には一層めだちます。
多量の血液が必要な活動時には、血管は拡張して、十分の血液を送らねばならぬのですが、血管が軟かくしなやかで、よく伸び縮みすれば、その調節がうまくできます。しかし硬化して来ると、それがむつかしくなり、必要な時、それに応じてすぐに十分の血液を送ることが出来なくなります。
いや、そればかりか、時には、異常反応をおこして、血管が拡張せねばならぬ時に、逆に収縮したり痙攣して、血行が減ったり、止ってしまったりします。
たとえば、歩いたり走ったりするときは、静かに腰かけているとか立っている時に比べ、数倍も多くの血液が必要なので、血管は十分太くなって多量の血液をはこび、運動のために必要な養分をおくり、運動で出来た老廃物をとり除こうとします。
ところが、動脉硬化があると、血管が、それに応じて十分拡張することが出来ないので、必要なだけ十分の血液が送れません。
そこで、早くくたびれ勝ちなのですが、時には、逆に血管が収縮したり痙攣して一層血行が不十分、あるいは停止するので、少し歩いてもすぐに倦くなり、痛くなり、ついには動けなくなってしまう。そして立ち止って少し休むと、しだいに回復して、また歩き出す、といったことになります。(間歇性跛行)。
こういうことは上肢にもあり、心臓の血管や腸や脳の血管でもおこります。
心臓は、年から年中、それこそ生れて死ぬまで、ずっと働きつづけているわけですが、この血管(冠状動脉)が硬化すると、それでも、安静にしている時は別段の事もありません。けれども、運動や、精神的の興奮や、急に寒さにあたるなど血圧が上って心臓の仕事が増すばあい、十分の血液が送れず、さらには血管が収縮したり痙攣して、ひどい痛みの発作をおこします。これが狭心症です。
腸の血管では、いつもは何ともありませんが、食事して消化がはじまり、多量の血液が必要となるときに、硬化した血管は十分、これに応じられないので、消化不良になったり、腹が張ったりします。なお進むと、四肢の間歇性跛行と同じように、腸の血管の痙攣で、ひどい腹痛をおこすようにもなります。
脳の血管だと、少し仕事をしても、すぐに頭痛がしたり、記憶力、理解力、注意力など脳の高等機能が衰えるばかりでなく、時にはひどい頭痛やメマイ、耳鳴などの発作がおこることもあります。
血管がつまる
正常の血管の中の血液は決して凝ることはありませんが、傷ついて出血すると、血液はすぐに凝ります。
これは、血液が正常血管以外のもの(異物)に触れると、すぐに凝って出血を止める仕懸けになっているからです。
この、正常の血管の中では絶対凝ることのない血管も、動脉硬化で血管の内面が粗くなると、異物に触れるのと同じ現象がおこり血の凝りを生じます。
この際、血圧が低かったり、血液の流れが弱いと、なおのこと凝りやすくなります。
そして、ひとたび凝血が出来ると、それが核になって、しだいに大きくなりついに血管を塞いでしまいます。(血塞症)。
こういう変化が心臓の血管に来るのが心筋梗塞、脳のが脳軟化。いずれも血行が止ってその部の組織がこわれてしまいます。
破れることもある
硬化した血管は弾力がなくなり、脆くなり、破損しやすくなります。とくに多いのは脳の血管で、血圧の急な上昇などで破れて出血します。(脳出血、脳膜出血)。
鼻の血管(衂血)眼の血管(眼底出血、結膜出血)、稀には肺の血管が破れることもあります。
どうして起るか
動脉硬化という変化は、結局、つかいふるし現象。つまり、ゴム管を使いふるし、くたびれた状態です。
ですから、いわば自然のなりゆき、あるいは、生理的の現象というべきもので、年月の経過とともに当然来るべき姿。問題は、それが早く出るかおそく出るか、程度が強いか軽いかにあります。
では、そうした変化の発生には、どういうことが関係するでしょうか。
- 生れつき
一つには生れつき、遺伝的といったところもありましょう。それは、ゴム管のいたみ方が、ゴム管そのものの質のよし悪しにより、優良品はながく使用に堪えるが、粗悪品は早くくたびれてしまうのと同じです。
- 使い方
しかしまた、もっと大切なことは使い方でしょう。血管もゴム管と同様、使い方が乱暴であれば、そうでない場合に比べ、早くいたむのは当然です。昔から、よく引き合いに出されるのは、下肢をひどく酷使した人力車夫の下肢に動脉硬化が多いといわれたことです。また気をつかうことが多いと(精神的興奮、ストレス)脳の動脉硬化が来やすいといわれていますし、実験的に頭に弱い電気刺戟を繰返すと脳血管に硬化が来るということです。
これらはいずれも使い方がはげしいためですが、その最も甚しいのは高血圧です。これでは、血管は絶えず酷使されているので早くいたんで来ます。しかし、反対にながい間つかわずに放置しておいてもゴム管は硬くなってしまいます。それと同じように、血管も、使い方が余りに少なすぎても、却って早くいたむようです。殆んど運動しない座業者に存外動脉硬化が少くないこと(運動以外の原因も勿論ありましょうが)や、引退して仕事がなくなると早く老いぼれるという事実も、これを物語るものでしょう。
- 手入れしだい
ゴム管のもちは、またその手入れのよし悪しにもよります。血管では、さしあたり、血管の栄養ということでしょう。血管はその中を流れる血液で養われます。ですから栄養のとり方が間違っていて、代謝が完全に行われなかったり、あるいは色々の有害物がとり入れられたりして、血液の性状に異常があれば、それに養われている血管はいたみやすいわけです。動脉硬化の原因について学問的にはまだ十分明かにされてはいません。
しかし、何ものか、血管をいためる性質のものが−それがコレステロールであるか、リポプロティンであるか、あるいは、その他の今日なお不明のものであるか、ともかく、そういったものが、血中に絶えずめぐっており、長い間に抵抗力の弱い場所をおかして行くのだ、と考えてもよいのではないでしょうか。
そして、有害物質そのものは、恐らく、心神過労、運動過不足、不合理な栄養、その他種々の有害物などによって、直接に代謝を乱し、あるいは間接に、神経系、内分必系等を介して現われる代謝異常の結果生ずるものでしょう。
また、血管の抵抗力の弱いところは、もって生れた性質にもよるでしょうし、使いすぎによって生ずるところもありましょう。さて、現在の日常はどうでしょう。精神的ストレスの過剰、運動の不足に加うるに、不合理不完全極まる栄養です。食糧の豊富になるにつれて甚しい美餐食となり、蛋白質、脂肪、糖質に偏り、ミネラル、ビタミンは不足し、調理、調味の不合理も甚しい不完全食であるばかりでなく、飲食品そのものが有毒物にさえなりつつあります
――農薬、洗剤、工場廃液による汚染。殆んどすべての食品が加工され、各種の添加物が用いられていること。水は不純(農薬、洗剤、工場廃液)、空気は不潔。さらに酒、たばこ、薬品数の乱用。こうした諸因子が、互にからみ合い、組み合わされて、今日の動脉硬化多発の原因となっている、といっても少しも差支はないでしょう。
つまり動脉硬化は一つの文化病。現在の、余りにも不自然不合理になった日常生活の産物に他なりません。
したがって、その予防にも治療にも、日常生活の合理化、自然化、心身の適度の活動、正しい栄養、有害物の除外といった極めて平凡なことが、その根本となります。
そのようにして、代謝を正常にし、血液の状態をつねに最上の条件を保つようつとめるならば、ただに血管の栄養が正常であるばかりでなく、代謝不全による有害産物や外来毒物による傷害もさけられ、血管は極度に酷使されないかぎり、生理的の使いふるし現象以外の血管の傷害はさけられ、その変化は最小限に止められるでしょう。
くすり
動脉硬化を適確に防いだり治す薬はまだありません。コレステロールやリポプロティンを下げるという薬はありますが、これらのものが果して動脉硬化の真の原因かどうかは、まだわかっていません。
ただ、これらの多いような時に動脉硬化が多いというだけで、あるいは、そういう条件の時に動脉硬化の真の原因物質が出来るのかも知れません。
そこでコレステロールやリポプロティンは一つの目安になっているにすぎないのです。
したがって予防にも治療にも、ただこれらを少くする薬を飲めばよいというのではなく、それらの少くなるような条件に、日常諸般のことがらをととのえることが肝要なのだ、と私は考えます。
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4. 嬉しさの余り
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倉敷市 T.S.
主人が三年ほど前から寝るとノドがゼーゼーといったり、小便が大変近く、食事の後など、二時間おきくらいに出ますので、大変心配していました。
動脈硬化がおきていることを知り、早速、青汁を飲む決心をしまして、只今までつづけてまいりました。
一日2合飲んでおります。去年の夏頃から、しだいによくなりまして、ノドのゼーゼーも、お小便の近いのも、健康な時と同じになりました。ゼーゼーを聞くのがつらく、ほんとに、そばの者が息のつまるような思いでございました。
主人は青汁の来るのを楽んで飲んでおります。きっと一生つづけると思います。私も、「健康と青汁」の新聞の来る日を楽しみにして、食生活の改善につとめているような次第でございます。なお、白米は今までの半分にしまして、植物性油をせいぜい使っておりますが、主人の体験から考えますと、ひとえに、青汁のおかげ、の一言につきるように存じます。商売上、肥満の洋服を買いに来られるお客さまには、一生懸命青汁をおすすめしております。嬉しさの余り、ここに一言お礼申し上げます。
(洋服商)
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5. 植物性脂肪の効用
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脳卒中・心臓病、植物性脂肪で防げる
国立栄養研実験で常識破る。コレステロール急減、治療にも手がかり。脳卒中や心臓病など、動脈硬化が原因の病気は、米などでんぷん過多で起きる。
しかし、こめ油など植物性脂肪を食べると発病が防げるばかりか、治療効果まである。わが国死因のトップをいく脳卒中や心臓病とその食生活との関係を調べた研究が、このほど厚生省国立栄養研究所でまとまった。
これは、昭和30年から行なった各地の実態調査と、動物や人体実験のデータをまとめたもので、脂肪食がいけないといわれてきた脳卒中や心臓病のこれまでの“常識”を打ち破るもの。
狭心症の発作を起した人がこの油だけ毎日食べ、2ヶ月足らずでなおった例もあり、脳卒中・心臓病・高血圧症に対する新しい食事療法のキメ手としてこの研究は注目されている。
脳卒中は昭和25年ごろから結核を抜いてわが国死因のトップになり。昨年は17万2129人がこのために死んだ。心臓病も、同じく33年からガンについで死因第3位になり、昨年の死者は74720人。不思議なことに、わが国では食生活の進んだ都市部より農村部の方が死亡率が高く、山形・秋田県など東北地方と、長野・山梨県などの死亡率は東京や大阪などより2倍以上の高率を示している。
国立栄養研究所では、こうしたナゾを解くため、毎年東北各県と長野・山梨県の農村に出張、合計約2千人の人たちの栄食と病気の関係を調べた。
この結果、これらの農村では、主食偏重のため、たんぱく質やビタミンなど、でんぷん以外の栄養素が不足し、労働が激しいこともあって、農民の多くが外見も身体そのものも早く老化し、年齢以上に動脈硬化が進んでいることがわかった。
たとえば、岩手県のある部落では、一日一人当り全カロリーの8割以上を米食などのでんぷんでとっており、山形県の調査では、20代の青年が50代の人より血液中のコレステロールが多くひとつの老化の目安である副腎ホルモンは、40代の壮年の人が都会の健康な60代と同じ値だった。
また、こうした農村部で多食されるでんぷんは、体内で牛の油(ヘッド)と同じように、飽和脂肪酸の多い堅い脂肪に転化し、このため、さらに動脈硬化を起しやすい体質にさせていることが、実験で確認された。
一方、研究所の実験室では、あらゆる脂肪摂取を極力制限した動脈硬化症の病人食が、事実適当なのかどうか、細い実験を行なった。
方法は、十人以上の健康な女子に、各種の食用油を毎日60グラムずつ一週間与え、血液中のコレステロールの増減を調べるというもの。この実験が、7年間にわたり続けられた。この結果、この油、コーンオイル(とうもろこしからとった油)、サフラワーオイル(紅花の実からとった油)、小麦胚(はい)芽油、サンフラワーオイル(ひまわりの実からとった油)など、植物性食用油を食べた人は、1週間で血液中のコレステロールが10%から17%も減り、大豆油やごま油、植物性マーガリンも若干コレステロールを減らす効果があるとわかった。
しかし、反対に、天然バターやラード、動物性(ほとんどが鯨油)マーガリンは、17%から25%もコレステロールがふえた。またシロネズミを使った動物実験では、しいたけを毎日5、6個食べたネズミは血液中のコレステロールが12%減り、こんにゃくの粉を5%混ぜたえさを食べたネズミはコレステロールが半分以下となった。
このほか海草の成分のアルギン、リンゴやミカンの皮に含まれるペクチン、くるみなどの木の実からとった油、各種の食用キノコなど、山の中の“仙人”が食べるような食物性脂肪は、確実に血液中のコレステロールを減らす効果があった。
これらは、いずれもリノール酸のような不飽和脂肪酸を多量に含む脂肪で、実際に、こうした植物性脂肪を狭心症の発作が起きた人に2ヶ月間毎日与えたところ、はじめ血液中のコレステロールが100C.C.中300ミリグラムあったのが、日本人の標準である200ミリグラムに下がり、症状は消え血圧も目立って低くなったという。
現在、脳卒中や心臓病など、動脈硬化症の治療法としては、病院でも、患者も安静にさせて、コレステロールの血管付着を防ぐ薬品を与えることなどが行なわれているが、一般には「完治は不可能」という意見が強い。
こんどの研究は、こうしたむずかしい成人病の治療にひとつの手がかりを与えるもので、栄養研究所の鈴木慎次郎栄養生理部長は、「完全になおるまでには時間がかかるが、いまの段階で、食事療法が最も有効であることは確かだ。30歳を過ぎたら動物性脂肪から植物性脂肪へ食生活を変えてほしい」と言っている。
(日経 43・8・23)
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6. 動脉硬化の予防
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スエーデン、ルンド大学のH.・Malmros博士が、ランセット誌(1969・8・30号)に発表しているところを要約すると、コレステロールと飽和脂肪を多く摂ると、動物でも人間でも、血液コレステロールがふえ、ついで、動物では動脉硬化がおこるので、人間でも、おそらく同様動脉硬化を原因するのであろうと考えられている。
また、長期にわたる実験の結果から、適当な食をとることで、動脉硬化の発生が防がれ、あるいは遅らせることも知られている。
それは、
- コレステロール、脂肪、砂糖の摂取量を一般の常食量より少くすること。
- 飽和脂肪(乳脂、牛豚脂、ヤシ脂)の大部分を不飽和脂肪(植物油、鶏脂、魚油)にかえること。
- 脂肪の総量を増さないこと。
- 総熱量が必要量をこえないこと。
- そして、なるべく早く、若い頃から、そうすること。
というので、簡単にいえばご馳走を食べすぎないことというのだ。
これに、ナッパが十分にそえられれば、そして運動すれば、なお一層よいだろう。
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7. 動脈硬化と肉体労働
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脂肪のとり方が多いと、動脉硬化が来やすいと一般にいわれているが、スエーデンのヘンシエン博士は、その著「老化の問題」(蕨岡小太郎訳)で、次のように述べ、肉体労働の意義に注目している。
「若いうちから脂肪に富んだ食物をとっていながら、年をとって高齢に達しても、なおかつ重労働に従事し、重い荷物をかつぐことができる人もある、ということをはっきり示している多くの研究が、現在ではおこなわれているので、脂肪に富んだ食物をとる人には、すべて動脉硬化の危険があるなどと人々は信じはしない。
肉体労働は一種の防御作用をし、血中の類脂肪体(コレステロール)の燃焼をうながし、血管壁へそれが沈着するのを阻害することは確かなことであり、動物実験もそれを示している」。
「グセル氏は、非常にカロリーと脂肪に富んだ食物をとりながら、しかも、比較的低い血中類脂肪体値をもったスイスのある山村の人たちについて、最近研究をした。
彼らの動脉硬化はきわめてわずかで、彼らには動脉硬化性の心臓障害(心筋梗塞)や脳障害(脳卒中)はなく、長生きし、高齢に達するまでうんと働いていた。」
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8. 動脉硬化
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脳卒中や心筋梗塞の原因になる動脉硬化を防ぐには、まず、やせること。
といって悪ければ、標準以上の体重にならぬよう注意すること。
食の絶対量をへらすこと、つまり少食。精製した穀類(白米飯、白パンなど)をひかえ、脂肪にとんだ牛・豚肉・バターおよびその製品、糖分(菓子類と味つけの砂糖)、酒類をさけ(タバコも)、良質ナッパを中心とした野菜・海藻・果物を十分に食べ、青汁は少なくとも1日2〜3合(もっと多ければなおよい)のみ。
精々まめにからだを動かすこと。
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9. 小児科の問題としての動脈硬化
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アメリカで、いま、健康上の最大関心事は動脈硬化。
ことに冠状動脈(心臓の動脈)のそれ。
しかも、そのきざしは、すでに幼時にあらわれ、小児時代に進行する。
20才で戦死したものの70%には、はやくも、かなり進んだ冠状動脈の硬化がみられる、という。
つまり、動脈硬化の症状は、成人になってはじめて出るが、血管の変化は、ずっと早くから始まっている。したがって、その予防は幼少児に始められなければならない。
生れつきの脂質代謝の異常(コレステロールの多い体質)、肥満傾向、高血圧、糖尿病、運動不足、美食飽食(飽和脂肪にとむ肉類やバター、精製穀、砂糖)、喫煙の悪習、などの原因々子をなるべく早く発見して、矯正し発病を防ぐことは、小児科医に課せられた重要なつとめだ(Kannela Dawber;J.Pediatrics1972.4月号)というわけ。
GNP世界第2と、いい気になって、アメリカの真似をしているわが国でも、このままだと、おそらく遠からず、同じことがおこるにちがいない。
決して、うっかりしてはいられない
(47・9)
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10. 一酸化炭素と動脉硬化
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コペンハーゲンのP.Astrup教授によると、喫煙者に血管障害が多いのは、ニコチンのためというよりは、タバコの一酸化炭素によるものだ。
一酸化炭素は血色素と結合して酸素の供給を妨げるので、いわば酸素の欠乏状態になるわけだが、動物実験で、一酸化炭素を吸入させたり、酸素欠乏状態におくと、血管は動脉硬化症の変化がおきる。
酸素を十分あたえると、動脉壁についたコレステロールがはやく除かれる。
これらの事実からすると、一酸化炭素は動脉硬化の発生をはやめるようだ。
その上、心筋そのものにも有害作用をしめすので、心筋梗塞にもよくないことが予想される。
というのだ。とすると、喫煙の害ばかりでなく、大気の汚染についても、これまで以上慎重に考えなければなるまい。
(日本医師会雑誌、48、4、1号、海外短信より抄出)
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11. タバコの一酸化炭素
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宮崎県 T.A.
P.Astrup博士によると、ウサギに低い濃度の一酸化炭素を吸わすと、動脉硬化があらわれるという。
喫煙家の血液の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素と結合したヘモグロビン)は10%をこすこともあるから、冠状動脉(心臓をやしなっている動脉、この硬化で心筋梗塞がおこる)の病変と一酸化炭素との関係は、ニコチンよりも大きいのではないか、と考えられる(英医誌71、10、9号社説より)。
紙巻タバコ(シガレット)をやめて葉巻(シガー)にしても、煙を吸いこむことをやめなければ、血液の一酸化炭素の量は変らないから、タバコをかえるだけで、健康上の危険度を下げることは出来ない。
(Cowieら、Lancet,1973.5.12号)
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12. 効果に驚嘆
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倉敷市 K.K.
目が朦朧として、物がはっきり見えなくなったので、眼科で診察して戴くと、これは動脈硬化現象であると言われ、早速、遠藤先生をおたづねしました。
先生のおすすめで、青汁を毎日4合から5合飲み始めた所が、不思議に、3日目には足がとても軽く感ぜられました。
平生、車に乗っていた所も、自分の足で歩いてみたくなりました。
そのうちに、目がはっきりと見えて、眼鏡をはずしたくなる位でした。
体調もすこぶる快調で、1ヶ月前の自分が嘘のように思われる程元気を恢復しました。
はじめは半信半疑であった私も、今は、青汁の偉大な効果に驚嘆すると同時に、先生に感謝の念で一杯でございます。
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13. タバコと動脉硬化
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タバコは血液の脂肪を増し、動脉硬化に促進的にはたらく。もっとも、その作用はあまり著しいものではないようだが。といっている人がある。
しかし、のむ分量や期間により、また、その人の体質にもよるのだから、やはり、のまぬに越したことはあるまい。
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14. ビタミンCと動脉硬化
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慢性C不足で血液のコレステロールや脂肪がふえる。動脉硬化との関係をしめすもの。Cの不足したモルモットには、血管に動脉硬化性の変化があらわれる。
正常人にCをあたえると血液コレステロールは減るが、動脉硬化のあるものや、実験的壊血病(C不足)者では、血液コレステロールが増す(これは、Cがコレステロールを移動するため)。
ロシアの学者によると、Cを長期にわたってあたえると、動物の実験的動脉硬化を防ぎ、人の虚血性心疾(心筋梗塞など心臓の動脉硬化による病気)を防ぐ、という。
タバコが動脉硬化によくないのは、喫煙でCが減ることと関係があると考えられる。
(Loh,Lancet.1973.7.21号)
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15. 青汁日誌
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愛媛県 越智 廓明
10月29日夜、仮眠からさめて時計を見ると10時15分。
連日2日間の行事と寝不足で、夕食を終えるやベッドへ入った私であった。私にはまだ二つの作業が残っていた。それは、一日も欠してない青汁しぼりと連関しての廃物利用の風呂沸しが待っているのだ。台所へたって、先ず茶を一っぱい。心を整理した。30分後には全部の作業も終り、青汁の命の水を飲み終った。今日の材料はケール、かぶ菜、人蔘葉。家内の分とも3合。私は、夏の疲れか、9月頃より坐骨神経痛に悩まされた。昨年、10月以降に播いた種子だのに、9割とう立ちして、今夏は青汁材料も少なく、キャベツでどうにか乏しいなりにつないだ故もあり、僧侶で、盆という山をうけて、心身の過労と食の酸性攻撃も重なる因と思った。老化現象か、中々青汁でも一気にいかなかった。幸いに人蔘を作っていて、連日、五六合飲用し続けた。
やっと10月下旬になって症状が殆どとれてきた。青汁材料に、もう一つ困ったことは、10月に入って、せっかくのケール、人蔘葉迄、虫の異常発生でまたたく間に葉が網の目に、人蔘葉はすじ丈けになってしまったことであった。私宅丈けではなく、ケール作りに熱心な農家の人迄、同じであった。
29日は、行事が終って皈途、日赤へ。献血に27回目を果した。血圧126と80。比重はよいですなあと、看護婦さんが、又いった。
今日30日は、1年振りに主治医のもとへ。不整脈、冠動脈硬化の診断を3年前に受けていたので、診断を乞うた。心電図もよろしい。脈も69。3年前より好転しているかと思えば、大変、嬉しい診断であった。申すまでもなく、青汁飲用連年のおかげである。
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16. 親切な著書
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17. 動脈硬化小学生から
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動脈硬化は小、中、高校生時代から既に始まっている―。30日午後、東京・虎ノ門の国立教育会館で開かれた日本循環器学会で日大医学部の大国真彦教授(小児科)が都内の小、中、高校生男女合わせて約8300人の動脈硬化の危険因子についての調査結果を発表、「動脈硬化の予防は子供のときから必要」と訴えた。
大国教授は東京都予防医学協会と共同で昭和50年から52年にかけて都内の小、中、高校生の男子約3500人、女子約4800人について、血中コレステロール値を中心に肥満度、高血圧症など動脈硬化の危険因子の有無を調べた。
その結果、血中コレステロール地の異常ラインである血液10C.C.当たり200ミリグラムを超える児童、生徒は、女子では各学年に5%以上おり、高校3年女子では15%にも達していることがわかった。
ある高校の3年女子127人の調査では、21.27%の生徒が異常ラインを超えていた。また調査全体では、既に治療を必要とする300ミリグラム以上の値を示す女生徒もいた。男子も異常ラインを超えた生徒が各学年に見られたが、その率は女子より低かった。血中コレステロールの平均値は、小学生と高校生が高く、中学生は低いという傾向がみられた。大国教授はこの点について「中学生のコレステロール値が低いのは発育が最も激しく、運動量も多い時期だからではないか」とみている。
さらに、高コレステロール値を示す児童、生徒を調べてみると、高血圧症、糖尿病、肥満、家族の動脈硬化性症患など他の危険因子も併せ持っているケースの多いことがわかった。大国教授は「これだけ多数の子供について動脈硬化の危険性を調べたのはわが国で初めてだが、高コレステロールの子供が多いのに驚いた。10歳以上の子供のなかには動脈硬化の前段階である動脈壁の脂肪沈着を起こしているものもいたほどだ。学校教育のなかで危険因子に応じた食事療法を教え込むなどして、危険因子を減らす努力が必要だ」と警告している。
(53・4・1 サンケイ)
見放された病気
現在の進んだ医療でも、まだ原因はわからず、したがって適確な治療法もないという、いわゆる見放された病気が少なくない。そういう病気にたいし、私どもは、ともかく、食べものをなおしてみることだ、とかんがえている。というのは、そういう病気には、おそらく、生れつき、または、その後の年月の間にできた病気の下地(素質)があるだろう。
その素地が、しだいに変化をつよめ、ついに発病するようになるのは、現在のあまりにも不自然・不合理な日常生活によってまねかれた「血のにごり」によってであろう。
ところで、この「血のにごり」の原因のうち、もっとも重大なものは、バランスのみだれた不完全食、また、有害有毒食品の氾濫といった食べもののまちがいであろう(環境の悪化、運動の不足、ストレスの過剰その他ももちろんだが)から、せめて、それ(食べもの)だけでも、できるだけ完全化し安全化してみよう。
そうして、いくらかでも血がきれいになれば、それだけ、からだじうの細胞・組織・臓器のはたらきがよくなり、抵抗力をたかめることもできよう。そして、少なくとも病気の進行だけでも食いとめられないものか、また、それをつづけていれば、なおりをよくすることにもなるのではないか、とかんがえられるからだ。
(53・1)
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18. 間歇性跛行症
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医学博士 遠藤 仁郎
動脉硬化症やバージャー病(閉塞性動脉炎)などで間歇性跛行という症状が出る。歩いているうちに、しだいにだるくなり、重くなり、ついには痛んで来て、動けなくなってしまう。しかし、しばらく休むと、また歩けだす、というもの。
原因は、これらの病気で動脉がほそくなっているため。安静にしているときの血行は、それでも、なんとか保たれているが、運動すると、ずっと多量の血が必要になる。正常の動脉は、その際、すぐに十分拡張して、必要なだけの血をおくることができるが、血管が細くなっているこれらの病気のばあいは、それができない(のみか、時には、反対に血管がけいれんして、いっそう細くなることもある)。
そこで、こういう現象があらわれる。この症状のあらわれるところは、狭くなっている血管の部位によって、臀部のことも、大腿のことも、下腿のこともあり、脚全体にくることもある。治療法としては、内科的には血管を拡張する薬、マッサージ、軽い運動、温浴、温罨法など。外科的には、血管の神経を剥したり、バイパスをつけることなどがこころみられているが、いずれも、多くは一時的の効果にすぎないようだ。
私どもは、これにたいしても、良質ナッパを中心の完全食、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食。あるいは、青汁だけでもうんと(1日3合、もとのナッパ750グラム以上)のむことをすすめているが、熱心にやれば、かなりの効果があるようだ。(52・11)
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19. 間歇性跛行症と青汁
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動脉硬化にたいする青汁の効果をためすのにぐあいのよいのは、動脉硬化性の間歇性跛行症だ。この病気は、あるいているうちに、脚がだるくなり、痛くなり、ついに動けなくなってしまい、一休みすると、また歩け出す、というもの。ためすには、青汁をのむまえに、一定のスピードで歩き、あるけなくなるまでの距離(あるいは時間)をはかっておく。そして、飲用後、1週間おきくらいに、同じスピードであるいてみ、しだいに距離(あるいは時間)がのびるようなら、青汁がきいた証拠ということになるわけだ。さいきん入院したM氏は、入院当初100メートルしか歩けなかったが、青汁を毎日5合(もとのナッパ1.25キロ)のみ、約2ヶ月で、1キロ以上らくにあるけるようになった。(54・3)(遠藤)
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20. 常識をこえた効果
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大阪府 S.N.
夏場低いはずの血圧が、7月頃、滝井病院の耳鼻科に入院中(顔面神経マヒの減荷手術)、180‐120と高い値でありましたが、青汁食をはじめてから140‐80をこしたことがなく、平均130‐70くらいに落ちついており、当地の病院(関西医大香里病院)の主治医の先生も、いまさらながら、青汁の卓効におどろいていられます。
また、眼科でも、眼底検査の結果、入院前と後とで格段のちがいがあるのにおどろいていられました。私の素人かんがえで、現代医学では、現状維持が精一杯で、動脉硬化は改善できないのが常識のように思っておりましたが、その常識を通りこした青汁の効果は、実に、おどろくべきものであると痛感いたしました。
胃潰瘍のほうも、おかげで、最近は痛みもなく、ぐんぐんよくなっているようですが、ただ、困ったことは、入院中の1日5合の青汁と、徹底したイモ・マメ・ナッパ食に、からだがなれきって、体調もよかったのが、退院により、また、急にもとの食生活にかえりましたので、食欲がなくなり、どんどん痩せて、1週間で3キロも減り、からだがだるくて、何をする気力もなく弱ってきました。
これではいけないと、まず、家内を教育して、イモ・マメ・ナッパを主体とした食事にし、どうやら体重も現在値でストップさせることができました。また、亀山市の朝倉さんより、ケール葉を、1日分600グラム(汁にして約3.5合)おくっていただき、毎日のむようになってから、体調もよくなってまいりました。もう、私のからだには、イモ・マメ・ナッパ・青汁は欠かせないものになってしまったようです。
(この桝田さんは、昨年の暮、香里病院森先生の紹介で、大阪から私の病院に入院され、3月なかばまで、約2ヶ月半、徹底したイモ・マメ・ナッパ・青汁食をやられた方です。遠藤)
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21. 元気が出てきた
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岡山市 I.K.
73才です。約10年まえより動脉硬化となり、今日まで薬はかかしたことはなく、のみつづけていますがよくもならず、年々各機能が衰え弱って困ります。
半年ほど前より、ある人にきき、青汁をのみだしましたが、どことなく元気が出て、よろこんでいます。
いま少し早くはじめればよかったのでしょうが、おそすぎました。
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22. 健康相談室 冠不全
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医学博士 遠藤 仁郎
「39才の主人ですが、冠不全というので、青汁をのんでいます。血圧はだいぶ下りましたが、さいきんの検査で、血管がつまりかかっているようだ、といわれました。
この病気にはきかないんでしょうか」
との電話。
「いや、ききます。よくなった方が少なくありません。
しかし、分量が十分でなかったり、ほかの食事がデタラメであったりすれば、あまり効果はのぞめません。」
「青汁は、だいたい、コップ1〜2杯ですが、ご飯はよく食べ、牛肉がとくにすきで、1日おきに食べています。
タバコはやめ、お酒ものみませんが、甘いものが大好きです。」
「それじゃあ、とても、少々の青汁ではおっつきません。少なくとも1日1キロ以上の良質ナッパが必要ですから、青汁にしてコップ4〜5杯、あるいは、それ以上のむべきです。」
「どうも嫌がりまして。」
「それに、牛肉や甘いものは絶対やめるべきです。」
「それも、なかなか。」
「それはワガママというものです。冠不全は、心臓をやしなっている血管(冠状動脉)の血行が十分でない状態のことで、それが進行して血管がつまれば、イノチとりの心筋梗塞です。
さいきんの検査で、どうやらその気配があるらしいとのことですから、あるいは、もう、一歩手前というところまで来ているのかも知れません。ウッカリはできませんよ。」
「コレステロールや中性脂肪を下げる薬をもらっています。」
「薬をのむのも悪くはないでしょう。けれども、薬にたよると、つい、養生がおろそかになりがちだし、厄介な副作用がおこらぬともいえません。
冠不全のそもそもの原因は、大雑把にいって、ご馳走のたべすぎ、酒やタバコののみすぎ、菓子のたべすぎ、運動の不足、精神的ストレスなどといった、日常の不養生、とくに食べもののまちがいにあります。
コレステロールがふえるのは、食べすぎ、ことに脂ぎった牛肉、バターなどのためだし、中性脂肪はご飯の食べすぎ、甘い菓子やジュース、味つけの砂糖のつかいすぎ、などのせいです。
そこで、すすめたいことは、すぎている牛肉や甘いものはやめるか、極力へらし、青汁をウンとのむこと。
食全体をへらし、体重を標準以下に下げること。
主食は白米飯、白パンよりは玄米食、黒パン、むしろ雑穀、豆などにし、イモならばなおよろしい。
蛋白食品には大豆ものを主とし、小魚、乳など。そして、良質ナッパを主とする野菜、山菜、海藻などを、主食・蛋白食品の2〜3倍そえ、なるべく多くを生食し、青汁にしてものむ(緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食)。
調理は簡単に、調味はうすく。間食にはクダモノ(農薬汚染のない)。
一方、便通、ねむりをよくし、適度の運動、心のやすらぎをはかるなど、一般養生法をまもること。
つまり、あやまった日常生活を全面的にたてなおすことです。
まだ若いのに、いま、どうこうということがあっては大変でしょう。
まさにイノチにかかわることです。
好きの嫌のといっているばあいではありません。
後悔の臍をかまれないよう、本当にイノチがけで、真剣にとりくんでもらいたいものです。」
(55・7)
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23. 動脈硬化による歩行困難と痛み
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医学博士 遠藤 仁郎
78才の老人。2年まえから歩行が困難になり、右の小趾の色がかわり、痛む。
動脈硬化のため、血管が細くなり、血のめぐりが悪いためだと、入院して、血管を洗ったり、血管をひろげる手術もしてもらった。それで、いくらかよいようだが、大して変らない。病院では、もう、これ以上してあげようがないからと、退院をすすめられている。どうにかならぬものか、との相談。
この病気のもとは、コレステロールがふえるとか、血がねばるといった血のにごりのため、硬くなり細くなった血管の血の流れが悪くなっていることだ。これがさらに進行すると、ついには血が通らなくなり、死んでしまって脱疽になる。趾の色がかわったり、痛むのは、いわば、その前兆だ。だから、ともかく、まず、血のにごりをへらすことが肝腎だ。そのため、わけて大事なのは食べものだが、平生の食べものはどんなぐあいだ?
めしは白米飯、毎回二杯。おかずは野菜が多いが、キウリ、ナス、トマト、レタス、イモ、マメといったところ。肉や卵はあまり食べない。味は濃い方。酒はのまないが、菓子は大好きでよく食う。タバコはよく吸っていたが、いまはやめている。
飯や菓子、味つけの砂糖がすぎると、血がにごる。白米飯はやめて、イモにし、それもすぎないよう。菓子もやめてクダモノにすること。おかずに野菜の多いのは結構だが、そういうものではあまり効果はのぞめない。ナッパをうんとふやそう。
ホウレンソウ、フダンソウ以外の、緑の濃いナッパなら何でもよい。それも、少々ではダメ。一日少なくとも1キロ以上。多ければ多いほどよい。なるべく生で食べるべきだが、それは、とてもできないから、大部分、たとえば1キロのうち700〜800グラムはしぼって青汁にして飲み、あと200〜300グラムは、てきぎ料理して食べるようにする。
また、調理はなるべく簡単にし、味つけはうすくする(糖分、塩分とも)。しだいに、といってなかなか早いことにはゆくまいが、そうしていると、血のにごりがへり、血の流れもよくなるから、歩きよくもなるだろうし、趾の痛みもかるくなるだろう。ほかに、これといううまい手もないというのだったら、こうでもしてみるほかあるまい。
中でも大切なのは良質ナッパで、これを年中きらさぬようせねばならないわけだが、それにはケールがいちばんぐあいがよい。自分でできねば農家にたのんで、しっかりつくってもらいなさい。そのばあい、気をつけねばならないことは、土をよく耕すことと、肥料は化学肥料でなく、昔ながらの堆肥、厩肥、石灰、油カス、鶏フンなど有機質肥料にすること。農薬はもちろん、一切つかわない。なお、血のめぐりをよくするために下肢とくに色が変ったり、痛む趾のかるい運動やマッサージをし、温浴をするのもよいだろう。
(55・4)
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24. 眼底出血にどうか
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医学博士 遠藤 仁郎
三重県の63才の方から電話。
「退職後、読書三昧の生活でか、少々眼をつかいすぎたせいか、急に眼底出血をおこした。青汁の経験のある友人からすすめられ、亀山の朝倉氏からケールをおくってきました。血圧は140もつれ。コレステロールは正常。青汁はどうですか」
「よろしい。しっかりやればきっと治ります。しかし、少々ではダメ。少なくとも一日4合(もとのナッパ1キロ)以上はのむべきです。ほかの注意として、食べものはできるだけ安全なものにすること。そして、白米飯や肉魚類、糖分、アルコールがすぎると、それだけ沢山の青汁が必要になります。お酒は?」
「それが好きな方で、いぜんは随分ムチャ飲みしました。そのための動脈硬化が原因だろうと思っています。」
「甘いものは?」
「あまりやりません。」
「ふとっていられますか?」
「少し。背は低い方で150センチ、体重55〜6キロ。」
「5〜6キロやせられるとよいでしょう。それには、酒もですが、まず米をやめること。白米飯はかるくて、つい食べすぎになりふとるので、その代りにイモをすすめます。」
「サツマイモですか?」
「ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ。カロリーが少ないし、満腹感がえやすいので食べすぎにならず、都合がよろしい。それから、肉や魚もひかえめにし、大豆ものを多くする。それに、ナッパを主とする野菜・山菜・海藻をそえ、青汁ものむ。つまり、イモ・マメ・ナッパ・青汁食です。これに徹底すると、血がきれいになり、出血の吸収がはやめられます。また、血管が若がえり、再発を防ぎます。」
「どのようにして飲むんですか?」
「すりつぶして、しぼりその汁をのむ。つぶすのはスリバチでも、ミンチでも、ジューサーでも、ミキサーでもよろしい。要するにしぼりとってのむ。それだけです。」
「下痢しませんか?」
「いきなり大量をのむと下すこともあります。しかし、腸のはたらきがよくなるためですから心配はありません。少しから始めてならせばよろしい。反対に便秘傾向になることもあります。そのばあいは、繊維の多いものを食べるか、シボリカスも一緒にのんでもよろしい。」
「退職して、これからという時です。まだ死にたくありませんから、やってみましょう。」
「ぜひおすすめします。ところでタバコは?」
「やめています。酒2合くらい毎日やっているんですが、これもいけないでしょうか?」
「やめるに越したことはありません。が、どうしてもとならば、それだけ青汁をふやす。1合ならもう1合、2合ならもう2合。」
(58・7)
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25. 青汁の効用と私の体験
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阿南市 N.E.
67才の男性です。
農業。既往症に胃・十二指腸潰瘍手術および腸閉塞手術と、開腹手術を2回受けました。
その後20年間程は無事に健康を保持し、公務員として60才の定年までは通常の生活をしておりました。
元来私は、野菜食が好物で、毎日多量に食べておりました。
そのため自分の血液は常に浄化されて健康体であると自信を持っておりました。
ところが、昨年10月16日正午頃、突然左上肢の運動障害が起り自由がきかなくなりました。
早速近くの病院で受診し、精密検査の必要があるとの診断で入院治療を受けました。
病状は比較的に軽症で、点滴注射などと、減塩食療法を徹底的に受けました。
おかげで一日一日と目に見えて快方に向いました。
病名は動脉硬化による脳梗塞で、入院1ヶ月後の11月15日に軽快退院しました。
退院後は、私の知人が大分以前から、青汁を飲用して顔色が非常に良く、健康的に活動されていることを知っておりましたので、私もこれを飲んで血液のコレステロールを下げ、浄化しようと思い、退院後直ちに飲用を始めました。
1日3本(90cc入)を配達してもらい、毎日家内と娘と私が飲んでおります。
今月で早や半年近くになりました。
近ごろ体調は非常に良く、快食、快便、快眠が続いております。
また、家内の便秘気味もなくなり、娘の胃もたれ、胃痛が消えて、共に喜んでおります。
これは青汁飲用の効果が現れて来ていることと感謝しております。
これからも飲用を続け、また、多くのみなさんにおすすめして飲用してもらい、大変喜ばれております。
(60・4)
○
むかしから、うまいもの(白米飯、肉や魚、卵、酒、菓子など)がすぎると、血が酸性になり健康上よろしくない。
うんとアルカリ性の野菜や果物を摂らなければならない、といわれています。
湯浅さんは、ずっとそれを実行されていたわけですが、それでも動脉硬化がおき、軽症ではあったが脳梗塞が出た。
そして、青汁をのみはじめて、体調が非常によくなった、といわれています。
これは、野菜、野菜とはいっても、どんな野菜でもよいのではなく、本当に大切なものは青ナッパしかない、ということを雄弁にものがたる事実です。
たいへん参考になるよいご体験をきかしていただきありがとうございました。
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26. 歩くと脚がシビれる
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遠藤 仁郎
10年前、間歇性跛行症があったが、青汁でよくなった70才の知人。
「近ごろ、また、歩くとき脚にシビレ(座っていて来るシビレと同じような)が感じられるようになりました。
しかし、いぜんのように痛んで歩けなくなる(間歇性跛行)ようなことはありません。
シビレのおこる歩行距離や歩数はまちまちで、僅かでもおこることもあれば、相当歩いてもおこらないこともあります。」
「原因はやはり血行の関係、動脉の硬化と血のねばりのためですよ。
時によってちがいのあるのははっきりわかりませんが。
ともかく血のめぐりの悪いため――座っていておこるシビレと同じ。このばあいもひどくなると痛くなる――痛み出すところまではいかない程度の血行異常、ということでしょう。
だから、前の時と同じように食べものを正しくして血をきれいにし、ねばりをへらすことと適度の運動やマッサージなどで、血のめぐりをよくすることです。
食べものでは、カロリー・蛋白質にかたよらないよう、ミネラル・ビタミンは十〜十二分にとる。
つまり、イモ・マメ・ナッパ・青汁といった食がよいですよ。」
「つとめてそのようにしてはいますが、主食をイモにし、青汁をのみ、野菜をよく食べると痩せます。」
「その方がいいんですよ。
ひところよりはへっているようですが、まだまだふとりすぎですよ。
ふとっていると、どうしても血管がいたみます。」
「・・・・・・」
「して、お好きなお酒は?」
「それがどうも、すごしがちで。若い時からのクセ。縁が切れません。晩酌1.5合程度ときめているんですが、意地きたない話ですが、ちょっとでも多い方が嬉しんです。」
「甘いものは?」
「好きですがひかえています。」
「タバコは?」
「やめました。」
「蛋白源は?不足してはいけないが、多すぎるのはよくない。
ことに、それとともにある脂肪・・・・・・。」
「大豆がよいんでしょう・・・・・・。」
「ただし豆腐にはちょっと・・・・・・。」
「実はうちの前が豆腐屋なんですが、いぜんは大豆の大きな袋がおいてありましたが、今は脱脂大豆粉の袋になっています。
かためるにもニガリではないようです。」
「そうなんです。脱脂用のヘキサンにも、凝固剤のグリコノラクチンにも問題があります。
むしろ自家製の豆乳、ゴ汁、キナコ、煮豆、あるいは納豆などが無難でしょう。」
「動物蛋白源としては、なるべく小魚。
イワシ、サンマ、ジャコなどにしています。」
「コレステロールのためには肉や卵よりは確かによろしい。
しかし、これらの小魚にも問題がないではありません。
ごく新鮮なものはよいが、冷凍ものや干物には過酸化脂肪がでけており、動脉その他大切な臓器をいためるといわれています。
まあ食べすぎないことでしょう。
同じことは、フライもの。つまみにするフライビーンズ、ピーナツ、ポテトチップスなどについてもいえます。
といって、あまり窮屈なことはつづきません。
いかに養生によいとはいえ、人生のたのしみをとってしまうのは酷です。
大筋イモ・マメ・ナッパ・青汁食にしてミネラル・ビタミンに十分余裕をもたせておき(毒消し用のナッパ・青汁の貯金)、うまいもの、好きなものは、貯金の範囲内でホドホドに嗜むというのが賢明というものでしょう。」
(61・10)
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27. 動脈硬化の予防に大豆
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「動脈硬化の予防に大豆がよく効くと聞いたんですが本当でしょうか」
「大豆は糖尿病にいいという人がいるんですがどうなんですか」
という質問を受けることがある。
私たちの周りには、豆腐、納豆、ゆば、きな粉、豆乳、モヤシなど大豆食品が豊富にある。
大豆は“畑の肉”といわれているように、肉に負けないほどの、たん白質と脂肪を含んでいる。
だが、それほどには食卓で優遇されていないのは実にもったいない話である。
ネズミを使っての実験だが、大豆たん白で飼育することにより、老化現象に歯止めがかかり、寿命が延長したという報告もあれば、動脈硬化の進展が抑えられ脳出血による死亡が減少したという報告もある。
一方、大豆には血糖値の上昇を抑える作用があり、糖尿病の人にとっては最適の食品の一つであるとさえいわれている。
また、コレステロールが異常に高い人に大豆を多食させたところ、コレステロール(とくに悪玉コレステロールといわれているLDLコレステロール)は著明に減少したという研究報告がある。
どうやら、大豆は私たちが日頃考えているよりははるかに優秀な食品のようである。
ありがたいことにはわが国では豆腐、納豆、ゆば、きな粉、豆乳、モヤシなどの大豆食品が手軽に手に入る。
これらを利用しない手はない。
さて、ここで“きな粉ドリンク”を皆さんにご紹介しよう。
作り方は簡単、牛乳にお好みの量だけきな粉を入れてよくかきまぜるだけである。
芳(こう)ばしく結構いけるドリンクである。
(杏林大学教授・内科=石川恭三)
(62・8・16 サンケイ)
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28. 一過性視力障害
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医学博士 遠藤 仁郎
「43才の主婦です。ここ1年ばかり前から、時々、急に眼が見えなくなります。
眼科でも、脳外科のCTや血管検査も、異常はなく、脳の貧血によるものだろう、といわれています。青汁はどうでしょうか?」
「俗にいう脳貧血、正しくは虚血といいますが、の発作――脳の血管が発作的に痙攣して、血のめぐりが悪くなり、そのところのはたらきが一時的にとまるもの。
それが、あなたの場合、眼の中枢のある部分におこるのでしょう。そのための一過性視力障害。原因はやはり動脉硬化。眼にも脳にも特別なことはないそうですから、ごく初期の軽い変化で、検査にかからない程度のものがあり、痙攣しやすくなっている、とかんがえるべきでしょうから、青汁はよいと思います。
動脉硬化が食べもののまちがい――白米飯や、肉魚類や卵を、糖、塩、脂、香辛料、化学調味料などでコッテリ味つけしたご馳走を、いつも腹一ぱい食べ、野菜ことにナッパの不足がちな今の食生活で、おこりやすいことは、よくご存じの通りです。
こういう食事ではカロリー(ことに白米飯・糖分・脂肪)、蛋白質(ことに肉類)にかたより、それらが、うまく体内で始末(代謝)されるために必要なミネラルやビタミンが不足しているため、血がにごり、コレステロールがふえたり、過酸化脂肪などといった血管をいためるものができます。
また、血がねばり、血のながれがとどこおりがちにもなります。農薬その他生産用の薬品や添加物によって、食品自体も安全ではなくなっており、そのためにも血のにごりを増します。
このようにして血管はいためられ、抵抗力がよわり、感じやすくなります。
そのうえ、こういう食事ではアルカリことにカルシウム不足に陥り、そのためにも敏感になり、痙攣をおこしやすくなります。
そこで、この発作を防ぐには、まず、食べもののまちがいをなおして、血をきれいにすることが、何より肝要と考えられます。
そのためには、
- 食べものは、すべて、なるべく安全なもの。
農薬その他の添加物で汚染されているものは出来るだけさけること。
- バランスをよくするためには、とりすぎているカロリー源(ことに白米飯・糖分・脂肪)、蛋白質(ことに肉類)は必要な範囲内におさえ、また、なるべくミネラル・ビタミン類にとむもの、すなわち、主食には米・麦よりは豆とくに芋類、蛋白食には肉魚の切り身よりは、小魚、大豆ものにするか、多くし、それに、ミネラル・ビタミン類の最良給源である良質ナッパをしっかりそえ、青汁にしても飲む。少なくともコップ3〜4杯。もとのナッパ7〜800〜1000g。(イモ・マメ・ナッパ・青汁食)。
なお、調理は簡単に、味つけはうすく。
嗜好品
タバコ、酒はもとより、菓子、ジュースにも十分注意。やめるか、ひかえること。
こうして食の安全化・完全化をはかり、血がきれいになり、血の流れがよくなれば、血管の栄養、したがってはたらきも正しくなり、しだいに虚血発作も少なくなり、軽くもなり、やがてはおこらなくなるでしょう。」
(62・12)
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29. 脚のけいれん
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佐世保市 M.J.
私は動脈硬化症と糖尿病と診断され、長く生きないのでは――とずい分心配しました。去年10月長距離歩いていて、足のふくらはぎより下がけいれんして突然歩けなくなり、もんだりしていました。夜も毎晩足がつっていて、背伸びするのもこわいようでしたが、ピロサン緑を2箱のんだ頃より1回も足がつりません。やはり、血液の浄化で、血液を循環させるのが健康の基本のように思いますので、ずっと続けたいと思っています。今は菜食、玄米食、豆類を中心にした食事をしていますので、糖は全く見られません。(平成1・2)
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30. 中性脂肪半減
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東京 S.H.
大学生のころ結核で左胸に空洞があり、肺外科の先生は肺葉切除を主張し、内科の医師は気胸をすすめ、気胸と新薬でどうにか落着きました。
15、6年前から降圧剤を服用し、安定していますが、去年三楽病院へ行きましたところ、空洞は固まっているけれど、君イ血管だってコンクリートさ、と動脈硬化がかなり進行しているといわれびっくりしました。
3年くらい前から青汁をすすめられ飲んでいますがびっくりしたことには、中性脂肪が220もあったのに、現在は100以下に半減したことです。
動脈硬化も、悪くなったものは、もどしようがないが、これ以上悪くならないようにすればよいという、他の医師の話もあり、それに元気づけられて、青汁を飲んでいきたく思っています。
ありがとうございました。
(平成元・7)
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