<1989年12月15日発行 第400号> | ||||||||||
目次 | ||||||||||
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1. 注腸でもやってみたら? | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
「肺癌の末期で、衰弱がひどく、食欲もありません。口から食べられないので鼻腔栄養、点滴栄養をうけています。もう2〜3ヶ月だろうとのことです。それでも、少しでも長くと思い、なんとか青汁を飲ませたいのですが……。」「いちばん必要なもの。ぜひ飲ましてさしあげたいとは思いますが、ご存じのように青汁は、少々の分量では効果はのぞめません。口からはいらないとすれば、ちょっと無理でしょう。やれることとしては、まず、鼻腔栄養の液の中に混ぜさせてもらえないものか。もし許されれば、せいぜい入れること(といって、僅かのものにすぎないでしょうが)。でけなければ、その終ったあとの休止時間に入れられないものか。適当の濃さにすれば、らくに相当量が入れられると思います。 それも不可能なら、最後の手段として注腸という手があります。お尻から注入するのです。せいぜい10日か2週間くらいまでで、それ以上ながくはやれませんが(腸が過敏になって受けつけなくなります)。体温くらいにあたためた青汁を、注腸(浣腸)用のポンプで30〜50c.c.づつを、ゆっくり差します。浣腸と同じですから、戻ることもあります。が、出るものは出してしまって、また入れる。 適当な間隔をおいて(様子をみながら)くりかえすと、1日中にはかなりの量が入れられます。吸収がよいので、なかなか馬鹿にならぬ効果があります。ずっと以前、青汁の初期応召中のこと、5〜6才の疫痢の女児。意識がなく、かるいヒキツケもあるという危険な状態だったのですが、田甫に密生していたヒユのしぼり汁を、一晩中注入してもらいましたところ、翌日には、もう起き上るといったほど元気になり、そのまま治ってしまいました。 次に、ここの病院であったことですが、40代の胃癌の末期の女性が、麻薬もきかないほどの痛みに悩まされていました。口からは受けつけないので、青汁の注腸をやってみました。どれくらい入れたか、忘れてしまいましたが、それで、さしもの痛みもすっかりとれ、大変感謝されました。こんな経験もありますから、はたして、どれだけの効果が期待でけるか、それはわかりませんが、ほかにこれといういい方法もないようですから、ともかくやってごらんになってはいかがでしょう。 (64・1)
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2. 腸の癒着による便秘 | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
「12〜3年まえ、S字結腸の腫瘍で手術しました。さいわい癌ではなかったが、念のためにと放射線をかけました。その後特別故障はありませんでしたが、便秘がちになり、しだいに亢じ、5〜6年まえからは、時折腹が痛み、吐くとよくなるといったことがあるようになりました。外科の専門医にかかり、小腸に放射線による癒着ができているためだから、繊維の多いものはさけるようにと注意されています。青汁は3年まえから1本(5勺)のんでいましたが、昨年から2本にふやし、粉末(マイケール)2〜3袋にしていますが、どうもうまく通じません。食欲はふつうですが、マイケールをのむと胃の調子がよくありません……。」 ところで、生の青汁はしぼりますから繊維が少なくなります。この点マイケール(葉全体の乾燥粉末)の方がよい筈ですが、そのままを飲むと、胃の中でふくれ、もたれます。また、時にはかえって便秘の原因になることもありますから、あらかじめ十分水でふやかして飲むことです。なお、青汁の効をたかめるためには、他の食べものも、なるべくミネラル・ビタミンや繊維にとんだものにすること。主食はイモ。蛋白食には大豆。そしてナッパを主とした野・山菜、海藻類を十分そえること(イモ・マメ・ナッパ食)。また、とくに注意されたいのは糖分。味つけの砂糖や、菓子・ジュース類がすぎると折角の努力が水の泡になります。 (63・12)
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3. 再発しやすい潰瘍 | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
このごろの潰瘍はひどく再発しやすい。いい薬ができて、治りよくはなったが、すぐまた出てくるそうだ。なぜだろうか。
も一つは、その血の流れかた。つまり、血管の状態。血管が痙攣して細くなったり、反対にふとくなって血の流れが悪くなる、ことにもよろう。 そこで、潰瘍食としては、粘膜をまもるためのいわゆる無刺戟食(消化しやすく、香辛料や繊維の少ない)だけでなく、同時に、食全体としてのまちがいを正すこと、(バランスをよくとることと、有害有毒食品をさけること)がかんがえられなければならない。そのためには、どうしても十分のナッパ・青汁が必要であり、そうして血がきれいになり、血の流れがよくなれば、自然、粘膜の抵抗力はたかまり、同時に、胃酸の分泌もおさえられるから、潰瘍の治りはよくなり、再発も防がれる筈だ。再発しやすい潰瘍の悩みのもとは、このあたりに手ぬかりがあるのではなかろうか。 (元・1)
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4. ヨーガ 大切な「足」(2) | ||||||||||
足はあなたの心です。血液をさらさらと流すもとです。よく動かせばよい。冷え症、高血圧、肝臓病、腎臓、胃腸内臓下垂や子宮関係、痔、気管支、鼻、眼全てこの足からです。
時間の許す限り、これをくり返す。 ●女性に冷え症が多いのは
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5. 「化粧野菜」に思う ―50点中18点からリン酸塩― | ||||||||||
ナマの野菜をリン酸塩などの化学物質に漬けて、鮮度が良さそうに見せかけるようにしたものを「化粧野菜」といいますが山梨県消費生活センターが50点の根菜類をテストした結果を発表したものを、去る5月9日付日本消費経済紙が報道していました。 | ||||||||||
6. 青汁を飲んで健康増進 | ||||||||||
東京・銀座にある「青汁スタンド」が中高年や若いOLの間で人気を呼んでいる。青汁とは、ビタミンやミネラルを含んだ野菜、木の葉、緑黄色野菜などをすりつぶし、ジュースにしたもの。これを1日に約2合(350c.c.)飲めば、たんぱく質や脂質のエネルギー代謝をうながし、成人病の予防や美容にも一定の効果が期待できるという(大量野菜食法)。同スタンドでは、キャベツの原種(ケール)をドライ粉末、顆粒(かりゅう)にした青汁を提供するとともに青汁に関する相談も行っている(03・265・3471)。 (平成元9・14 日経)
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7. アルコール性糖尿病 80歳まで3千万円のムダ | ||||||||||
日本の飲酒人口は6千5百万人、アルコール依存症者は190万人(昭和60年度)でなお増え続けているという。アルコールが原因の糖尿病があることをT君は知らない。 アルコールの飲み過ぎは原因に入ってない。T君は40歳になって間もなしに糖尿病を宣告された。やせ体形で家系には糖尿の遺伝因子は考えられない。過食もしない。多少運動不足気味だが、それにしても糖尿病とは不思議で仕方がない。症状は確かに糖尿病ではあるが…。 頬から顎にかけてニキビ様の膿みが治らない。目がショボショボと疲れる。日本酒を飲むと特に落ち込む。手足の神経がチリチリする。漢方薬を飲み続けている。玄米食も小豆やカボチャを混ぜて食事療法を続けている。運動クラブにも加入した。しかし症状はこの10年間一進一退を繰り返している。 実は、T君は20代で飲み始めた。30代から今日までは宴会の深酒に加えて晩酌の寝酒。ウイスキー1本が1週間でカラになる。胃も肝臓も強いので糖尿病でも日本酒を避けて飲み続けてきた。だが習慣的飲酒や脂肪食後の飲酒、あるいはイッキ飲みはすい臓の機能を損なう。急性すい炎はすい液による自己消化を起こさせて激痛を走らせる。慢性すい炎はインシュリンの生産能力を減退又は消失させる。 T君の食事療法が50歳の今日になっても成果がない訳だ。T君が今日まで10年の間に糖尿病に支払った費用は、原因のウイスキーなどで156万円、漢方薬に60万円、食事療法の割高分が120万円。しめて336万円にものぼる。このまま酒、薬、玄米割高代を80歳まで支払うなら利息抜きの単純合計は1344万円にもなる。前回のように医療費を夫婦で約1800万余分に支払ったとすると、つごう約3144万円の無駄遣いになるわけだ。 (平成元・5・1サンケイ)
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8. 喘息好調 | ||||||||||
埼玉県 M.S.
私は呼吸障害3級で、右肺が殆んど使えず、肺活量900しかありません処へ、アレルギーの種々の原因(抗生物質もダメ)で、喘息を起しますので、発作の苦しさはひどいのですが、奈良五条市の梁瀬先生のアドバイスでケールを知り、種子を頂き、自家さいばいも試みましたが、作れなくなり、育ちがわるく、東海支部のケールで1日1袋(1合)の量を飲んでおります。咳っぽかったり、のどが痛くなりかけの時は多くのみますが、一応1合1日を続けておりますと大変調子よくおります。近所の方も3人の喘息の方が大変工合よく、喜んでいらっしゃいます。今後共よろしくどうぞ。(63・12) | ||||||||||
9. 無農薬農業にとりくみ | ||||||||||
岡山県 U.K.
今年はケールのよい種子がたくさんとれました。ケール愛用者が増えました。苗をたくさんつくって差し上げています。無農薬・有機農業にとりくみ、品数を少しでも多くと頑張っております(平成1・10) | ||||||||||
10. 肝臓がなおった | ||||||||||
徳島市 T.Y.
4年程前に人間ドックで検査を受けて、はじめて肝臓が悪いと言われ、あちらこちらの医者にもかかり、いろいろと手を尽しましたがいっこうに良くならず、半ばあきらめかけていた時に友人から青汁の話をきき早速、三村青汁店へ電話しました。社長さんが直接来てくださっていろいろお話を伺っていると妻も血圧が低いので飲むというので90ミリグラム瓶を5本配達してもらい私が3本、妻が2本飲みはじめました。 | ||||||||||
11. 腰痛で途方にくれていたが | ||||||||||
岡山県 K.T.
父のことでございますが最近腰痛で悩んでおりましたが、庭の剪定を少しがんばりすぎたのをきっかけに急にひどく痛むようになり、7月末より入院治療を受けることになりました。ところが痛み止めの薬はきついらしく、こんどは胃をわるくしてしまいました。 | ||||||||||
12. 腎臓が悪いのだが | ||||||||||
大阪市 K.N.
先日、年に一度の腎機能検査のため病院へ行ってまいりましたが、常に赤血球が多数という割に貧血がなく(女性位の数字)、それが不思議で特別な食事をしているのか、造血剤をのんでいるのか、一度聞いて見たいと思っていたのですが、と医者にいわれたそうです。 (62・9)
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13. 脚のけいれん | ||||||||||
佐世保市 T.J.
私は動脈硬化症と糖尿病と診断され、長く生きないのでは――とずい分心配しました。去年10月長距離歩いていて、足のふくらはぎより下がけいれんして突然歩けなくなり、もんだりしていました。夜も毎晩足がつっていて、背伸びするのもこわいようでしたが、ピロサン緑を2箱のんだ頃より1回も足がつりません。やはり、血液の浄化で、血液を循環させるのが健康の基本のように思いますので、ずっと続けたいと思っています。今は菜食、玄米食、豆類を中心にした食事をしていますので、糖は全く見られません。 (平成1・2)
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14. 体調よろし | ||||||||||
碧南市 G.S.
86才の男子です。毎日顆粒6袋お蔭様で皮膚のかゆみもうすれて、便通も1日2回位あり調子が良く喜んで居ります。 | ||||||||||
15. 質問箱 | ||||||||||
問 | ||||||||||
コラム紹介 | ||||||||||
たまのドック入りより 衛生史譚
うきことのなほこの上に積れかし かぎりある身の力ためさん 古歌 | ||||||||||
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