健康と青汁タイトル小 <1988年7月15日発行 第383号>
 目次




1. 便ノイローゼ

     医学博士 遠藤 仁郎 

    56才(女)公務員のかたから、

    「もはや手おくれの感も強く、残念に思われて悲しい胸中を、それでも万一のことを願って意を決して筆をとりました。何とかお助け下さいと一心にすがりつきたい一念からです。」

     という大層な書き出しの手紙が来た。
    「6年程前フト痔のようなものが肛門から突出して来たことに気づいて以来、今日まで、内臓の異常に悩み抜いております。
     病院巡りは勿論、一寸でもよいと聞いたことは何でも手当り次第に試みましたが、大同小異、コレといった成果もみられず、唯いたずらに月日を過ごしてまいりました。
     色々精密検査を受けました(短期人間ドックは、殆んど毎年)結果を申しますと、
      1. 胃下垂(内臓下垂)
      2. 結腸過長症
      3. 内痔核
      4. 高コレステロール
      5. 糖尿病(血糖値、境界線)
      6. 視力減退
      7. 感音性難聴
      8. 膵臓もやや弱い
      9. 心電図も少し?
     ザットこれだけの所見があるといわれ、常に病院通いと沢山の薬をのむのに忙しいありさま。
     周期的に波があり、良かったり悪かったりの繰り返しで今日に至っております。
     入院でもと思って、いつも自分の方から申し出ますが、その度に拒否され、まあ、どうにか欠勤せず、勤務を続けさせていただいております。
     けれども、日常の症状は無いことがなく、あれこれと苦痛の多い毎日で、自然心身共に陰の生活になり、ついには精根つきて投げ出してしまい、解決策のないままさまよいつづけているばかりです。

      主な自覚症状
      1. 現在痔が出て痛み、いつも肛門が開き放しのようで、立っていると、内臓の重みで肛門をチクチク突いているといった感じです。今のところ出血はありませんが以前にはあったこともあります。直腸ガンは痔が出ると聞いておりますので、無意識的な恐怖心からでしょうか全身がガタガタふるえてとまらず興奮しています。
      2. 常に便秘したり下痢したり、腹痛も割とあります。
      3. 下腹部がたえず不快で、はったようなキツイような、何とも表現し難い不愉快さです。
         また左脇腹がよく鳴ります。音はその時々でちがい、グーと大きい音(びっくりする程大きい時もよくある)、ビジュビジュとストローで水を吹くような音などです。
      4. 全身が抜けるようにダルクて、食欲がなく、昨日はとびこむ位おいしくても、その翌日は全くすすまないといったムラがあります。つかえているような感じです。そして体重の減少が絶えず気になります。体重は一食ぬいても下がります。上がるのは中々でも、下がるのはいつも簡単です。この春から初夏頃までは調子がよく、42.5kg位までなりましたが、今は41kg強位です(身長は156.5cm)。ガリガリの体で一度でよいから太って死にたいと念じています。
      5. 口中もあちこちとよくただれて痛くなり、白い斑点ができたり、舌が白くて気になり、間なしに鏡で眺めてみたり、上顎の内側が痛くなったり、舌の先端が真っ赤になってヒリヒリしたり、という具合です。
      6. 小水が出にくく、量が極端に少ない。排尿時の痛みはありませんが、唯でさえはったような下腹がパンパンに固くなっているみたいです。こういう状態が約3年。今もあまり変りなく、ただいつも腹の調子が悪いのです。

     そして今朝床の上で体をおこした時クスッというガスとともに粘液で下着がよごれ、次でトイレで、大便より先に粘液のかたまりみたいのが出ました。出た便はコロコロしたのが5〜6ヶ。その後の下腹の張りようと気持ちの悪さはいいようがありません。
     なお、大便はいつも最後に手で拾って、色々観察することにしていますが、コロコロとしたのが最初に出、次に出るのは、先の方に大きなヒビ割れが入っており、後の方はやわらかい。
     時には、出口はコロコロしていても、その後は軟便気味、また、とても軟らくてキメが荒く、下痢の一歩手前という感じのこともあれば、円柱でなく、表面を指先でおさえたように凹んでいることもあります。
     粘液は、今までにも出ていました。便の表面にかたまってくっついており、量の多少は時によってちがい、色も濃かったりうすかったりで、傾向としては出口に多いという感じです。便がやわらかいと全体的にやや細目で粘液は目だちません。」


     そして、こういうスケッチがそえてあった。


     「よくわかりました。まず、あなたがいちばん気にされているところから申しましょう。原因は胃腸が弱いこと(胃腸下垂、結腸過長症)、そのための便秘。それに癌恐怖がからみあったノイローゼ(神経症)といったものでしょう。
     ともかく、心配のないものと思われます。いくら入院を希望しても許可してもらえないのもそのためでしょうし、3年もの間変らないことも、大したことでない証拠といえます。
     それに、今までの検査の結果も、胃腸の弱いこと以外には、何ひとつ問題にするほどのものはありません。
     自覚症にしても、便秘も下痢も、痛みも、下腹がはり鳴るのも、不快感も、口の荒れも、小水の出にくいのも、みなそのため。
     もっとも気にされている粘液も同様。あなたの観察通り、出口に近いところの便についていることが多いのは、そこにかたい便がつまっており、その刺戟で出るので、たまれば粘液便にもなります。
     全身がだるい、食欲がないのも便秘のため、あるいは便秘をおこすような食べもの、つまり偏食のためでもありましょうが、主には気分的(精神的、つまりノイローゼ)のもの。
     ムラのひどいのが何よりの証拠です。しかし、神経だ、ノイローゼだといっているうちに、重大な病気を診おとすこともないではありませんから、気になれば、納得のゆくまで検査をうけるのも結構でしょう。」


     と返事しておいた。


     そこで、主治医の先生がレントゲン検査をされ、腸に少し不審な点があるのでと、専門の病院で内視鏡(ファイバースコープ)検査ということになり、一騒動がおきたが、その結果もやはり“白”。
     そして、主治医から、レントゲンも内視鏡も、ともに異常がなかったんだから、これからは自信をもって、どんどん食べるようにすればよい。
     今日はフランス料理、明日は中華、その次は京料理、会席といったぐあいに・・・・・・。


     「そして残された余生を如何に有意義に過ごすか。死んだ後にも何かの形で自分の価値というものを残す。こんなことにも目を向けて、1日1日を感謝の心と目標を持って、前向きに進むことですネといわれました。
     今度こそはこれを契機に心底より入れ替えて生活を一新しなければもう間に合わないと誓っております。
     でも口で言うは易し行いは難しで、三歩歩いて二歩さがる式で相当な決意でのぞまなくてはならないと覚悟致しております。」


     まではよかった。がすぐその次に、


     「しかし検査の結果が異常なくても問題点は全て解決したわけではありません。先ず第一に多種多様の自覚症状は果たしてなぜなんでしょう。全てが神経作用ばかりではないのでは?と思えてならないのです。
     たしかにすごく強いノイローゼ傾向は否定できません。
     でもと必ず思い返してしまうのです。
     神経だけでこんなにも沢山不快症状が起きるだろうか?
     その他全身の力が抜けるように、胸に何かかたまりがつまったようになって、脈は早くなり、貧血をおこしそうになることが時々おこります。
     どこか内臓よりの出血のための貧血だろうかとふるえがでます。
     爪の色、舌の色、足の裏など、どこかに異常の発端を見逃がしてはと常にビクビク無意識の中にしてしまうのです。」

     と、またぞろ迷いとうたぐりが頭をもたげて来る。

     「このような状態で今まで繰返して参りましたので仲々一朝一夕には生まれかわったようになりにくいと思います。
     しかし最終的には心の問題であると悟りました。割り切っていく練習も努力いたします。」

     とようやく腹がきまったかのようだ。

     神経だから、頭でつくるものだから、どんなことでも、およそ考えられることは何でもおこる。
     その虚像におびえ、悩まされているんだから、気にしないことだ、忘れてしまうことだと、いくらいっても、このシガラミからぬけ出せないのがノイローゼの特長、どうにもなりません。
     そのもとは、胃腸が弱いように、神経が弱いたちだからです。
     といって、神経だけを強くするいい分別もない。
     そこで、ともかくからだを強くすることに専念する“昔から、健全な精神は健全なる身体に宿る”といわれる通り、からだが強くなれば神経も強くなります。
     それには、かねてからの願望である“ふとること”。それだけを目標にする。またふとるだけでも、かなり神経はにぶって来るものです。主治医の先生が“何でも食べて”といわれるのもそのことです。
     青汁をせいぜい飲んで、何でも、よくかんで食べ元気になることに全力をそそぐ。
     バランスのことも、安全性のことも気にすることはない。

     青汁さえ十分なら(コップ1杯、もとのケール250gくらいでは無理でも、3〜4杯あるいはそれ以上なら)、バランスはもとより、少々の毒は消されてしまいます。
     神さま仏さまともいうべきナッパ・青汁のこの霊妙な力を信じようではありませんか。
     そして、ひまがあれば、運動がてら野菜でもつくりましょう。
     スケッチがお上手のようだから、美しい自然、四季折々の花などいかがです。
     ともに恰好の気分転換法です。こうしているうちに、体調もととのい、食欲も出、ふとっても来るでしょうし、やがて腹のことも便のことも忘れてしまうでしょう。
    (62・9)



2. 添加物はんらんの中に

    大阪府 S.A. 

     青汁新聞、毎月楽しみに待っております。添加物のはんらんしている世の中に、青汁ほどいいものはないと、息子にすすめています。


3. むかし話(初期の旧稿から) 緑葉の薬効に就て

     医学博士 遠藤 仁郎 

     薬草に就て話せとのことですが、実は余り知識がありません。
     しかし、近頃、緑葉の栄養価値に興味を覚え、これに就て調べているうちに、その治療効果の驚くべきもののあることを知りました。で、今日は、青葉は何んでも薬になるということに就てお話いたしたいと思います。

     薬というものは随分多いもので、大げさに言えばこの世の中にありとあるもの、薬ならぬは無いとも言えます。
     動物・その分泌物・排泄物・病的産物・体液、各種の植物、鉱物、近頃では種々の精製薬品、さらに各種の合成薬品など、限無くあります。が、現在のように諸物質欠乏の際には、精製薬や合成薬品には多くの期待をかけるわけに参らなくなりました。
     従って、生薬の類に目をむけねばなりません。その最もありふれたものが薬草類。所謂草根木皮で、民間薬の大部分を占めております。
     さて、斯様に薬は種々のものがありますが、その作用の仕方もまた極めて多様です。
     薬の正しい応用のためには、その作用の模様を心得ておかねばなりません。
     大体に、薬は所謂偏した作用のあるもので、ともすれば害にもなります(副作用)。が、民間薬の多くは概ね無害でありまして、同時に食べられるものも少なくありません。
     そして、その作用の主なものは、発汗・利尿・潟下等の排泄機能の促進であります。
     しかも、その効果は往々極めて著しいものがあり、下手くその医者の薬よりはよく利く場合が少なくありません。
     これは何故でしょうか。そこで考えねばならぬことは、何故病気するかということです。

    何故病気するのか
     自然界に自然の正しい生活を営んでいる動物には病気は無い。不慮の災害を被らぬ限り、天寿を全うしており、老年性変化さえも少ないと言われています。
     同じ動物でも人に飼われると病気する。
     牛・馬・豚・羊・犬・猫ともに病が絶えない。獣医の必要なことは彼等が不健康であることを示す証拠に他なりません。
     人間も同様で、自然生活を営んでいる原始人には比較的少なく、文化生活が始まると病弱者がふえることは、皮肉でありますが争えぬ事実であります。
     吾々の如き医者が偉ら相な顔をしていられるのは、病気が多い。人々が常に病気におびやかされているからでありまして、まことに情無いことであります。
     この意味から、数多くの医学校が出来、病院がたち、医者はいよいよ繁昌するということは少しも誇りではない。
     日本の医学は進歩した。世界一だと威張る人もあるようですが、偉い学者が出た、よい研究が出来ただけでは決して真の進歩とはいえない。病気が減り、病人が無くなって、医業がなり立たなくなり、病院はつぶれ、医者は夜逃げをするようになって、はじめて医学は進んだというべきで、如何に学問は進んでも病人が絶えぬでは断じて医学の進歩ではありません。

    血の濁り
     それは兎も角、文化が進むと病弱者のふえるのは何故か。
     原始的な生活環境では当然淘汰さるべきものが、文明のお蔭で生存を許されることも確かに一因でしょう。
     が、主なる原因は、文化人の不自然生活にあります。無理な日常、特に運動と食物との不均衡による所謂血の濁りのため、抵抗力減弱を招来したことに原因したと考えねばなりません。

    運動の不足
     人間も所詮は動物。動物の本質は動くこと、運動であります。
     適当な運動によって代謝は促進し、消化吸収は佳良となり、分解・酸化は完全に行われ、有害な中間産物の産生を減じ、呼吸強盛は炭酸の排出を増し、発汗は老廃物の排泄を増す。
     また通利を整調促進することによって排泄機能は完全となる。
     かようにして、血液状態の正常化が出来るのですが、文化人にはこれが不充分。
     便利になり、身体を動かすことが少なくなった。動かすにしても偏った運動で、兎角代謝は沈衰し、老廃物の体内蓄積を原因し、所謂血の濁りを生ずる。
     血が濁れば、この血によって養われる体内の諸組織・諸臓器の機能は必然的に衰える。
     細胞機能が衰えれば、代謝はいよいよ低下し、益々血の濁りを増すという結果となる。

    排泄療法
     民間療法に多い発汗・利尿・潟下剤の応用は、これに対するもので、せめて、排泄機能を促進して、老廃不要物を除き、いくらかでも血の濁りを減らそうとするものであります。
     血の濁りが減れば、それだけ諸組織・諸臓器の機能はよくなり、ひいては抵抗力を増し、病は治癒に赴く道理であります。
     これは旧医学(和方・漢方のみならず西洋流、すなわち蘭方でも)の治療法の根本原理をなすもので、また、事実、各種の疾患で有効であります。
     如何にも迂遠な方法のように考えられるこの民間療法が、医者の薬よりも優れていることがあり、仲々馬鹿に出来ないのは、この療法が、単に外に現われた症候だけに対するもので無く、その根本をなしている血の濁りに対するもので、いわば余程原因的に近いためであります。
     しかし、この排泄療法は対症療法に比べればずっと合理的なのですが、血の濁りの根本的除去には、その根源を断つ以外にはありません。

    血の濁りの源
     血の濁りの源は、摂り入れるものとその始末すなわち代謝(消化・吸収・分解)の不自然。主として飲食物の不合理に基づいております。
     有毒物の摂取はいうまでもない。無毒の飲食物も、その不調和から体内機能に悪影響ひいて有害作用を及ぼします。

    正しい栄養
     食物は、体内に入り、消化・吸収されますが、すでに腸の中でも、場合によっては有毒なものが出来ます。
     また、吸収された養分(含水炭素・脂肪・蛋白質などカロリー源)が燃焼し活動力の源となるのですが、この際も、分解の仕方によっては、色々有毒な物が出来ます。
     代謝能力以上に多量に摂れば、その度は一層甚しくなり、解毒能・排泄能が悪ければ更に血の濁りを強めます。
     この体内燃焼をたすけ、諸機能を促進するものはビタミンと無機質(特に塩基・石灰等)で、これらが不足すれば、分解・解毒・排泄ともに不完全となり、有毒分の出来方が多くなります。
     しかも、これらビタミンや無機質は何れも食物として摂り入れらるべきものであります。
     つまり、吾々の食物には主栄養素とともに、これを利用するために欠くことの出来ない諸要素を充分に具備せねばならないのです。
     われわれが普通の仕事をするために、熱量として2000〜2400カロリーが必要とされており、

      蛋白質50〜60g、
       脂肪   20g。
     これらを完全に利用するために
      ビタミンA 4000〜5000国際単位、
         B1  1.0〜1.5mg、
         B2  1.0〜2.0mg。
          C   40〜50mg。

      無機質では酸基(PS)と塩基(Na、K、Mg、Ca)の調和がとれ、
      稍後者の優越すること。
      石灰の吸収利用のため、石灰:燐酸の比率の保たれること(石灰の吸収は石灰:燐酸比1:1〜2なるとき最も良好。通常吸収能を考慮し石灰1日量1.0g、燐酸1.5gを適当とされている)。
     また、石灰作用のためには石灰と苦土(マグネシウム)との間に一定の比率の存在が必要であるが、
     この比に就ては明確な数字があげられておりません。
     しかし、乳児の唯一最良の食品である乳汁中には石灰は苦土の8〜9倍あり、
     血液中には3倍ある所から、少なくとも苦土は石灰の数分の一であることがよいようです。
     この条件をみたす栄養によって、はじめて諸機能(代謝)は完全に行われ、体液状態も正調を維持し得るのでありますが、吾々が平素食べているものは如何でしょうか。

    食の実際はどうか
     米は330g配給されておりますが、熱量は足らない。
     蛋白質・脂肪も不足していますが、その代謝遂行上必要欠くべからざるビタミン・無機質に就てみると、ビタミンA・Cは全然欠如し、Bも白米には甚しく欠乏しております。
     無機質では塩基が少なく、石灰対燐酸・苦土の比率は逆転しているため、石灰の利用・作用ともに妨げられるということになっております。
     熱量を補い、優良なる蛋白質・脂肪を供給するには動物食品がよいのですが、これもビタミン・無機質の関係は米と殆んど同様です。
     そこで、吾々が最高の栄養食と考えている穀肉食は、意外にも甚だ不完全だったのであります。
     熱量は多い。蛋白質は優れている。脂肪もある。しかし、これらを利用するためには必要なビタミン・無機質の不足は、折角の栄養分の分解を妨げ、却って有害分の生成を増す。
     更に塩基の欠乏は栄養素を浪費し、熱量・蛋白質の必要量を増大することとなり、また石灰の損失を増すのみならず、その作用を妨げる。といった具合で、甚だしい不健康食ということになるのであります。

    無機質・ビタミンの給源
     無機質殊に塩基に富むものとして果物・蔬菜類がありますが、これらは葉菜類を除いて、何れも石灰に乏しく、ビタミンも充分でない。所が、例えば大根・人参を食べるとしても、多くは根だけ食べて葉はすてる。
     トマト・胡瓜と菜っ葉が供えられると、トマト・胡瓜は食うが、菜っ葉は残すというのが普通の食べ方、あるいは嗜好で、これでは、どうしてもビタミン・石灰が不足します。
     調理に不合理な点があれば尚更で、真に健康であり得る筈がない。
     達者の如く見えても、強靭性に乏しい。僅かの外邪(寒・暑・乾・湿あるいは病原体)の感作をも受けやすいわけであります。

    緑葉菜
     ところが、葉菜ことに緑葉菜の成分をみると、熱量源としての価値には乏しく、塩基源としても果物・根・茎・果菜類と大差はないが、石灰に富むこと。
     石灰対燐酸・苦土比が石灰に有利なこと。ビタミンA・B・Cともに豊富で、上述の諸食品に不足乃至欠如する要素をすべて補うて余りがある。従って、緑葉を利用することによって吾々の栄養ははじめて完全となり、血はきれいになる。したがって真の健康が約束されるわけであります。
     肉食よりは穀食。穀食よりは芋食。芋食よりは菜食するものが強い。経験上、美食家は弱く短命、粗食家は強く長寿であることが知られていますが、それには斯様に確実な科学的根拠があるのであります。

    治療効果
     また、青葉は健康上有利なばかりでなく、これが応用によってあらゆる病気を治すことが出来ます。化膿・感冒・肺炎・チフス・麻疹等の急性感染の予防に、また治療に、創傷の治療、結核性疾患、動脉硬化・高血圧・リウマチ・神経痛等の老人性・?血性疾患、胃・腸・肝・腎疾患、ビタミン欠乏症患等々、何れにも有効です。
     葉は何でもよろしい。有毒でさえなければ皆つかえます。
     すなわちすべての青葉はくすりなのであります。
     かく、緑葉の効は極めて顕著なものがありますが、それというのも、根本は吾々の食物が不完全であることを示すものであります。
     あるいは、肉食で、あるいは穀物の飽食で、健康を害しているので、糖類・酒類の濫用・喫煙の習慣は一層その度を強めます。
     しかし、美味しいものを食べたい飲みたいは人情。
     いかに養生によいからとはいえ、余り味気ない人生にしてしまうのは感心なことではないし、また辛抱し難いことです。所謂菜食論者の説く如く、極端に肉食・飲食を禁ずるのも考えものであり、甘味・喫煙を止める要もないので、要は、これらによって来る害がビタミン・無機質の不足乃至不均衡にあること。
     これを補給是正するためには緑葉、ことにその生鮮汁が最も適当していることを心得、常にこれを活用し、栄養素の釣合を保つようにすればよいので、かくすることによって、はじめて真の健康は期して待つべきであります。
     医薬品欠乏の今日、健康であることだけがすでに大なるご奉公であります。
     不養生をして病気したら薬にたよるという考え方をやめて、病にならぬことを考えねばならない。
     それには先ず緑葉であります。また、たとえ病気しても、まず緑葉であります。今は医者も病人も、病気といえばすぐ薬、丈夫になるにも薬と、余りに薬にたより過ぎている。
     昔の医者は薬の少ないため、不完全な薬方しかなかったためでもありましょうが、病人は食物で治せ。それで治らねば薬せよ、と言ったものです。味うべき言葉であります。切に生鮮緑葉汁の活用をおすすめします。

    生鮮緑葉汁
     生で用うるのですから、細菌や寄生虫感染の危険を充分考慮すべきです。
     その恐れのない材料の供給が望ましいものです。
     自家栽培の蔬菜類、糞尿・咯痰等で汚染されておらぬ山野自生の草木緑葉等が適当です。
     清洗し、摺り又は搗きつぶして、搾り、少許の油脂を加え、適宜調味し用うるので、乳汁・甘酒・飴湯等を混入するのもまた妙でありましょう。
     もっとも、時間を経るだけ効力を減じますからなるべく早くのむこと。
     用量には制限はありません。多量なるほど有効ですが、保健用には1日1回50〜100竓でよく、治療用には2〜3〜数回与えます。
    (20・5 人吉、東問校にて)


4. 虫歯予防のためだけではない

    大阪・アップル歯科医 Y.T. 

    大切なカルシウム
     カルシウムというと、骨や歯のことを思いうかべる人が多いことでしょう。
     たしかに、体内のカルシウムの99%は骨や歯の中にあります。しかし、残りの1%が血液や軟らかい組織の中できわめて重要な働きをしていることは、残念ながら、あまり知られていないようです。
     そのひとつは筋肉への影響です。カルシウムの不足によって子宮の発育が抑制されると共に、不妊や、流・早産の原因にもなる、これは子宮筋への影響の結果です。
     同じように眼の水晶体を調節する筋組織にカルシウム不足が影響して、最近の子供に多い近視を誘発するとも言われています。
     神経組織への影響は更に深刻です。カルシウム不足は精神を不安定にします。
     戦前、日本の刑務所では食事の中にカルシウム剤を混入していたそうで、これにより囚人間の無用の抗争を少なくすることが出来たといいます。
     ネズミを使った実験で、カルシウム抜きの餌で飼育しますとたいへん凶暴になり、手を出すとかみついてくるそうです。
     数年来、社会問題となっている家庭内暴力や校内暴力、いじめなどは、子供たちの食生活が原因の中の大きな部分をしめているのではないでしょうか?
     横浜と大阪で、中学生が浮浪生活者をおそうという、まことに後味の悪い事件が続発しましたが、いらいらと落ちつかず、歯をむき出してかみついてくるカルシウム不足のネズミとイメージが重なってくるようです。
     一体、この中学生たちはどんなものを食べ、飲んでいたのでしょうか?
     虫歯、骨折、近視、側彎(そくわん)、無気力、無関心、暴力、いじめなど、現代の子供たちを特徴づけている諸問題を食べものとのかかわり合いの中で考えてみると、一見、多様な問題のようでありながら、根本的には同じ問題なのだと思わざるを得ないのです。
     虫歯がこわいので、かわいそうだが甘いものを制限するという消極的な考え方ではなく、心も体もすこやかな成人をめざす積極的な育児に取り組めば、自然と虫歯をよせつけない強い歯も育つことでしょう。

    (61・12・13 サンケイ)


5. 米寿ざれうた

     この2月28日で満88(昔流なら89)のいわゆる米寿。いずれにしてもいい年だ。で、翌29日から1泊2日のドック入りした。

    検査成績
     身長167。若いときは169だったから、2cm縮んでいる。
     体重53.3kg。いぜんは55が普通だったが、最近痩せた。
     大小便異常なし。赤血球455万、血色素15g、まず正常。

      血液の蛋白質 8.0(正常6.5〜7.8)、
     コレステロール 241(正常107〜230)、
           糖 100(正常75〜100)。
      いずれもやや高い。

       胃腸 レントゲン エコウ(超短波)検査 異常なし。
       肝臓 レ、エ検異常なし。
       血液 GOT30やや高い(正常7〜27)。
       胆嚢 エ検で壁が厚くなっている。何かかくれているかも知れない。
       心臓 レ検異常なし。
       血圧 130〜140/70〜80で正常。
        かなりの運動でも動悸も息切れもないが、脉がひどく乱れていて、3〜4から7〜8ごとにとび、少々気味が悪いほどだ。しかし、トレッドミルで急ぎ足になると、無くなったそうだ(心室性期外収縮)。
       動脉 眼底動脉の硬化は写真がうまくとれず不明。
       腎臓 エ検査で両腎に嚢胞がある。
       血液クレアチニン1.2(正常0.7〜1.1)でやや高い。腎機能障害と書いてあった。
       前立腺 3年まえから肥大を指摘されており、うっかりすると、夜間の排尿がしぶる。
       糖尿  尿には糖が出ていないが、血糖が正常の上限で、糖代謝曲線は境界型糖尿病だといわれた。実兄に糖尿病があったから、その傾向は否定できない。
       肺臓 肺活量3000、古い結核の跡がある。全然、無自覚に経過したもので、咳も痰もない。
        眼 視力右0.4、左0.1白内障のためらしい。
       朝起床後しばらくは遠くのものもよく見えるが、2〜3時間もするとボヤけて来るし疲れやすい。
        耳 難聴は相変らず。しだいに亢じて来ているようだ。
        骨 レ像は正常、もろくはなっていないようだが、腰と頚の椎骨に変形性骨軟骨症が見つかった。自覚症はない。

     というしだいで、
     耳はきこえず、目はぼける。脉はみだれる。
     腎臓、胆嚢、背骨に異常があり糖尿病も?といったところ。
     これで今のところ特にどうということなしに済んでいるのは、おそらく青汁のおかげだろうが、年はやはり年、アチ、コチに“ガタ”が来ており、また来つつあり、いつ、どんなことが起きてもおかしくない。
     というわけ。で、ざれうたひとつ。

     白米の年までやなんとか来られたが玄米までやちょっと無理だろ
    (63・3)


6. ガスが出にくい

     医学博士 遠藤 仁郎 

     大阪のわかい女性の方からの電話。
     「胃にきずがついているというので、青汁の顆粒をのんでいますが、ガスがひどく、それが出にくく、いつも腹がはり、ゴロゴロ鳴って気持ちが悪いんです。青汁がさわるんでしょうか?」
     「青汁をのんでガスが多くなることはよくありますが、それは、たいてい便秘している時です。通じが悪いのではありませんか?」
     「いや、毎日あります。どちらかというとやわらかすぎるくらいです。とにかくガスがうまく出ないのが苦痛なんです。」
     「便は出るのにガスだけが出ないというのはおかしいですナア。神経質なんですか?」

     「ハイ、そのようです。先生は、神経を鎮める薬と便をかためる薬を下さっています。」
     「というと、ガスが多いので、いつも、それをおさえるクセ――ガスが出るとき便がやわらかいと、一緒にミ(糞)も出るかも知れない。
     それが気になって、意識的におさえるようなクセ――がついてしまっている(そして、夜ねている時はらくに出ている)のではありませんか。
     もしそうなら、洩らしてもよいように、オシメかなんかあてておいて、遠慮なく出すようにする。
     そうして腸を休ましてやれば、やがて落ちついてくるのではないでしょうか。少なくとも青汁のせいとはかんがえられません。」

     「それから、血圧が低いんですが、青汁をのむと血圧が下がりすぎるのではないか、と注意されましたが・・・・・・?」
     「その心配もご無用。青汁で下がるのは高いばあいで、低い人では反対に上がります。体調がととのうと、平均に近づいて来る、とでもいいますか。」
     「もう一つ、生理の出血がひどいんですが、これには・・・・・・?」
     「それも血圧と同様。少ない人はふえ、多い人はへる。ともに、平均に近づいてくるわけでしょう。

     こううけたまわってみると、どうやらあなたは、細だちのいわゆる虚弱体質で、神経がひどく感じやすい方で、腸にガスがたまって運動がさかんになると、反射的に肛門のしまりが強くなりすぎるんじゃないでしょうか。
     そういう体質の多くは、日常生活、とくに食生活のあやまりによる血のにごりが原因になっています。
     丈夫になろうとして、滋養になるおいしいものばかり食べ、野菜ことにナッパ類は不足がち。
     しかも加工食品が多い、という食事になっているのではありませんか。
     そうだと、血は酸性にかたむき、有害な不完全代謝産物が出来、添加物の害も加わって、すっかりにごってしまい、体調をくずし、神経ばかりとがってきます。
     胃にきずがついているのも、血圧の低いのも、生理に異常のあるのも、みな、そのもとはそこにあるわけですから、青汁を中心とする正しい食事によって血をきれいにすることが何より大切です。
     ともかく熱心につづけてみてください。
     きっと、やがてすべてが解消するだろうと思います。

    (61・2)


7. 女性の激しい運動は生理的変化を起こす

    【ワシントン】
     激しい運動を繰り返すと妊婦や妊娠していない女性でも身体に生理的な変化が起こることは、これまでにランニングやバレーの世界ではよく知られていることである。
     しかし、そのために運動を中止するよう、医師が指示する必要はないという。
     運動は、産婦人科領域において、治療に匹敵するものとして盛んになりつつある。
     ハワイ大学産婦人科主任のRalph W.Hale博士によると、1,500万人から2,000万人余りの米国女性が何らかのスポーツ組織に参加しており、さらに数百万人が個人的に運動をしているという。
     ワシントンのジョージ・タウン大学医学部産婦人科助教授のMona Shangold博士は、自分自身もランナーであるが、運動をする女性は過少月経、無月経、無排卵性月経を生じると述べた。
     無排卵性月経は、子宮内膜癌のリスクを増大するし、エストロゲン低下性月経はオステオポローシスや萎縮性膣炎のリスクを増大する。
     しかしながら、激しい運動を行なうと月経異常を呈する女性の多くが、トレーニングを始める以前から月経異常があり、したがって運動は月経異常を悪化させたかもしれないが、必ずしも原因ではないとShangold博士は述べた。
     ノースウェスタン大学医学部産婦人科准教授Robert W.Rebar博士は、激しい運動に伴う三つの主要な生理的変化、すなわち初潮の遅れ、黄体期の短縮、無月経は、進化した形の“自然の防御法”であるという。
     これは、胎児にとって最高の条件でなければ受胎が起こらないことを意味している。

    (Medical Tribune 85.11.7)


8. 総会だより

     小雨煙る5月15日、新緑のいや増す山々を遥かに望み、真紅のつつじの色映える倉敷中央病院「大原記念ホール」で第32回「遠藤青汁の会」総会が、東北から九州に至る各都道府県より198名の県外の方たちをはじめ、県内各地から多数の参加者を迎えて、盛大に開催されました。
     定刻10時。貝原副会長の力強い開会宣言と、日程説明、予算・決算等の報告に続いて、遠藤会長の挨拶、講演。
     引き続いて直ちに質疑応答、体験発表等が活溌に展開され、12時半閉会しました。
     次にその概要を。
     遠藤会長のお話。

     「現代の飽食、美味グルメの世の中は、病気で長生きをするという結果を生んでいる。
     健康で長生きをしてこそ人としての生き甲斐。
     そのためには、まだ解明されていない貴重な栄養素を含んでいる自然の野菜・青ナッパを大量に食べていれば栄養の調和がとれて、健康管理は勿論、病気の治癒にも著効を現わす。
     更に青ナッパは体内に入った有害、有毒物質や、乱用される薬に対しても、その薬害を消す作用もある。
     ために青ナッパ、青汁のなるべく多い飲用が健康長寿の秘訣である。」

     午前10時50分から質疑体験発表に移り、
     大阪の高橋さんから肝臓癌、
     鳥取の福島さんから膠原病、
     愛媛県の越智さんの青汁の効用その他次々と体験発表があり、
       後、愛媛県北条市の渡辺さん、
          大阪茨木市の香本さん、
        福島県いわき市の甘南備さん、
         東京の96才の島田さん、
            大阪市の高橋さんなどより
     癌に対して青汁の効用、量の問題、青汁と献血可能回数可能年令、頑固な便秘対策、青汁の飲み易い方法、自家製青汁の有効期間、口肉炎、足指の痛み対策、千柿千芋の栄養価、白血病に対する青汁の効果、卵巣癌対策、ケール栽培と施肥の問題等次々に熱心な質疑と遠藤会長貝原副会長の答弁、当該治癒者の体験発表がありました。
     たまたま瀬戸大橋開通直後でもあり、遠来の方たちの日程の都合も考えて12時半に打ち切りました。

     閉会にあたり遠藤会長から「皆さん、アホーになりましょう。」
     とのご提言がありました。青汁に理屈は不要で、無心になること、即ち信ずることで、青汁の飲用が健康長寿の根源であり、あらゆる難病に対しても治癒効果のあることは、数多く実例で実証済みであるので、この点を固く信じ青汁飲用維続すれば、活力ある人生を生きて行けるとのお言葉で結ばれました。
     閉会後別室で、例年通り甘藷と青汁で昼食。
     
     遠藤先生ご提供の各種青汁関係者書中より各人一冊を土産に帰途につきました。
    なお昼食中会場では先生の個人懇談が午後2時半まで行われました。
     最後に会場を御提供頂き、種々御配慮を賜わった中央病院に対し心から御礼申し上げます。
     有難うございました。


9. パセリ ビタミン、ミネラルの宝庫

     食生活が多様化している。
     日本人の中でも洋食党が増えてきて、特にヤングでは肉類やパン、スパゲティなどの大好き人間が目に付くようになった。
     洋食にはパセリが添えものとしてよく使われる。
     どこにでも姿を現す人をイタリアでは「パセリのように」と表現するそうである。
     パセリのふるさとは遠く中近東のシリア高原とされている。
     ギリシャやローマ時代から薬用、香辛料として利用されてきた。
     歴史の古い野菜の一つである。

     日本には18世紀にオランダゼリとして渡来したという。
     にんじんと同じセリ科の植物である。
     このファミリーには香辛料になっているものが多い。
     日本では料理のツマにお皿の上に乗っかっていることがせいぜいであるが、ヨーロッパでは根が太ってカブのように食べられる品種もある。
     けっこうバラエティーに富んだ奥の深い野菜なのである。
     アメリカやスイスで観察した限りでは、欧米人は添え物も残さずにきれいに食べてしまう。
     学会で一緒になった北欧やソビエトの学者たちは、特にそうであった。
     野菜の一種であるパセリは北の地方では貴重品なのであろう。
     それどころか、お皿に付着したドレッシングやソース類までパンできれいにぬぐって平らげてしまう。
     日本人は出されたものをすべて食べてしまうのは、お行儀が悪いように感じるのか、もうおなかがいっぱいですよとばかりに、席を立つのが普通である。
     しかし、パセリを残すのは栄養的にはもったいないことである。
     その理由は後で出てくるが、ビタミンやミネラルの宝庫である。
     ハナにソエがあり、サシミにツマがあるように、サンドイッチには単にパセリが付く決まりでは決してない。
     確かにパセリの効用の一つに見た目の美しさがあるだろう。
     白いお皿に赤いお肉、だいだい色のにんじん、それに濃い緑色はよく映える。
     すばらしい配色である。
     みるだけでだ液の分泌がよくなり、食欲がわき上がってくる。
     それ以上に優れている点は香りがよいことである。
     この香りは日本人にとってはなじみの薄いものである。
     乾燥した欧州では香水が好まれるのと同様に、料理のバター臭さを中和する効用が評価されている。
     セリに似た香りで、成分は精油やペトロセリン酸とされている。

    (啓介)


     ビタミンやミネラルの含量を食品ごとに並べていくと、ほとんどのグループでパセリが上位に並ぶ。
     野菜のなかでは独走体制で、後に続くものはぐんと落ちてしまう。
     レタスと比べてみると、
        ビタミンAが5.5倍、
           B1が4倍、
           B2が2倍、
        ナイアシンが4.5倍、
            Cが15倍、
        カルシウムが4.2倍
         カリウムが2倍
     も含まれている。
     二口か三口で食べられる10グラムのパセリで、大人の男子が一日に必要なビタミンAの5分の1、Cの2分の1が、充足される。
     生でこれだけの量の微量栄養素を供えている野菜は少ない。
     決してサンドイッチのツマなどとバカにしてはいけない。
     肉のようにタンパク質と脂肪に富む食品、あるいは辛口の魚料理などにもよく合う香辛料である。
     新鮮なものほどビタミンなどは多いから、庭で栽培したものを摘んできて利用するのが最高だ。
     肥料はあまり要らないし、農薬もつかわないほうがよい。
     日陰の地でも元気よく生育する。
     細かく刻んでスープに入れると香りが楽しめる。
     ビタミンAになるカロチンを有効に吸収させるためには、植物油でさっと揚げるか、天ぷらにすると、効率があがる。

    (悦子)

      (啓介氏は国立栄養研究所の栄養資源開発研究室長、
     悦子さんは病態栄養研究室長)
     (63・5・11 サンケイ)


10. 食卓の緑化 老鶏に習う

    徳島県 Y.Y. 

     一番こわいのがボケ。二番目がガン。これをどう防ぐか、が私たち初老夫婦の当面の最重要課題なのです。
     海辺に住んでおりますので自然食品には恵まれていますが、いままでの食生活を再検討し、もっともっと大量に生の緑色野菜とクエン酸をとることに決めたのです。
     このことに気づかせてくれたのが、実は老鶏なのです。
     4年前の退職直後、みかん畑にケージ飼いの廃鶏を放したところ、ちぢんでいた鶏冠(とさか)が1ヵ月もたたないうちに色鮮やかに伸びてきたのです。
     何が効いたのか?
     ふんだんに生えている緑草にまちがいなしと思い始めました。
     このことがあってから間もなく、友人から青汁を40年以上も飲み続け、患者にも勧めている88歳の病院長さんと、学校給食に青汁を飲ませ成果をあげた校長さんの話を聞き、なるほどと合点がいきました。
     毎朝夕、自家製の葉っぱで作った青汁と夏かんジュースを計5合(9百cc)あまり飲んでいます。
     丸1年になりますが体調がとってもよく、ただただ感謝の毎日です。
     いまでは子も孫もまねてくれ飲んでくれています。
     毎朝早くみかん山の、海のよく見える丘にのぼり

      「天地(あめつち)の自然(かみ)のあまねき恩恵(みめぐみ)のナッパ、青汁ありがたきかな」

     の詩を大声でうなっています。
     美声にほれてか、百羽あまりの鶏がいつも集まってきて激励してくれます。
    (64歳・農業)
    (62・6・9 徳島新聞)



11. 阿部(あぶ)山卵について

     T.M. 

     山中先生がかっている鶏はミカン畑の開墾のためにかっています。
     そのために飼料は、草のはえている所につれてゆくための程度でえさをたくさん与えると草や虫を食べません。えさをやらないので鶏たちは一生懸命生きています。そうしてできた卵です。人間がいろんなものを食べてるのは、栄養の摂取を重要に考えているからですが。阿部山の卵を見て、この卵には栄養の上に生命力が入っていると思った。

    (62・6・9 徳島新聞)



12. 通じがよくなった

    熊本市 M.K. 

     便秘症でお世話になっております。
     服用(1日1包)前はトイレで20分間位、腹部マッサージを致して、漸く兎糞状少々排出してまして、相当困難しておりました。現在はお蔭様で2〜3分で普通便が出るようになり、喜んでいます。



13. 自分でつくっていた病気

     34才の主婦ですが、毎月医者通いばかりして、主人と二人の娘の為にも、もっともっと丈夫になりたくて相談のペンをとりました。
     161cm、45kgとかなりヤセており、自分でもイヤになるくらい神経質で、少し具合悪いと、その部分へ全神経が集中し気分が落ち込みます。
     日頃から陰気な性格ですが、イライラ憂うつが強くなると、年、3回位神経科にも行きます。
     お医者さんはきちょうめん、正直で、末っ子に多い病気といって、安定剤だけくれます。
     胃下垂もあり、胃の働きが悪くなり、内科へもよく行きます。
     3ヶ月程前にテレビボードを持ち、翌日より左足のつけ根の後側が痛くなり、この部分の痛みがやわらかくなると、つけ根の回りや、その下にかけて、重だるくなってきます。
     少し長くすわるとしびれもきれやすいです。
     整形外科では大丈夫といってレントゲンもとらず、リハビリでは温湿布、そして飲み薬、湿布薬を頂きしばらく続けたのでいったんよくなっていたんです。
     ところが胃も強くしたい為腹筋運動すると、又痛くなり、現在は中国針に行ってます。
     すでに9回行きましたが余り変わりありません。
     費用も1回2,800円と高くつきます。
     5ヶ月程前より粉ケールを一月一袋頂き、ケールも少し栽培しています。
     粉ケールは毎日小さじ3杯飲んでいますが、自家用ケールは本格的に取りくんでいないので現在はまだ、生育中という感じで、切れる方が多いです。
     針の先生は余り悪くないのに、自分で悪い悪いと思い過ぎだといい、そのことを少し忘れたらよくなってくるといわれますが、何しろ頭についたら離れなく、一日中その部分へ神経が行ってます。
     そのストレスから現在も胃が悪いです。
     私自身も、神経が強いから、実際よりもよけい悪いようになってくるのかなと思う反面、本当に痛いんだからと思い、自分では考えないようにしようとしてもどうすることもできません。
     よろしくご指導をお願い致します。

    (62・5・25)

     早速のお返事どうも有がとうございました。
     本当に自分でつくってた病気だったのか、先生からのお手紙を読んだとたん、これをやっていると、治るかもしれないと思うと、すごく嬉しくなってきて、手紙を頂いただけで、症状が軽くなったように感じました。
     そしてケールの苗を30本くらい頂いて植え、毎日3合〜4合飲み、できるだけ、イモ・マメ・ナッパを多くして、歩くように心掛けていたら、思ったより早くききめがありました。
     今では殆んど忘れたようになっております。
     これからもこの食生活を守って行きたいと思っております。
     本当に心より感謝しております。
     有がとうございました。
    (62・6・15)



14. パアキンソン治る

    大阪市 I.M. 

     体が動かなくなり、家族の世話にならないと何も出来ない状態で通院していましたが、なかなか良くならず困って居りました。
     そんな時、ピロサン青汁の固形をお見舞に戴き飲んでいる中に調子が良いようなので、1日40粒位を飲み続けましたら、2ヶ月半位で治ってしまいました。
     家族もびっくりして、皆んな大変喜んでくれています。本当に有難うございました。私の病気は、パアキンソン病だったそうです。

    (62・10)



15. 兄のはなし

    東京 S.T. 

     青汁のことはブラジルに在住する兄より聞きました。
     兄は、だいぶ前の“主婦の友”で青汁のことを知り、すぐ実行にうつしたところ、目がよどんで物が見えていたのが、ある時より、グリーンの木の葉がとてもきれいに見えるようになり、まず、それにおどろいたそうです。
     あと血圧が正常になり、先月帰国したおり、ピロサンのことを話しますと、これは続けなさいと、兄も愛用しています。(ブラジルでは、自分の家の庭にケールをつくり、いろいろな野菜をまぜてジュースにして、毎日のんでいるそうです。)

    (63・1)



16. 子供のおやつ

     簡単に作れておいしい青汁ジュースの作り方

      <材料>子供2〜3人分

       ・青汁粉末 1袋〜2袋(16〜18g)
       ・ バナナ 1本 他に(もも、りんご、なし、メロンetc)
       ・  牛乳 1合 ミキサーにかける。尚、好みでかんきつ類を少々加えると香りがよくなっておいしいです。
      又、夏はこれを冷凍すると、お子様の大好きなシャーベットになります。箸を入れて氷らせば、アイスキャンディーにもなります。一度おためし下さい。
      (62・5)



17. 質問箱 大量飲まないと……


     大量飲まないと効果がないそうですが、とても飲めませんが?


     病気によりけりで、むつかしい病気ほど大量が必要です。
     しかし、いきなり無理すると、胃袋がビックリしますから、少量から始めて、味も飲みよくして、しだいに慣らして行くことです。



 コラム紹介

    無我の法の中に真我あり

    涅槃経 



    怪しきを見て、怪まざれば怪み却って破る
    恐ろしければ薮が動く


    信仰は、見えざるものへの愛、
    不可能なもの、ありそうにもないものへの信頼である
    ゲーテ



    蹄に乗るには、
    すべからく長斎して葷菜(なまくさいおかず)を絶ち、
    血食(けもののにく)を断つべく、
    一年の後、すなわちこの三?に乗るべきのみ
    抱朴子



    仙道に成ること遅く、
    禁忌する所多し、
    超生の志、強力の才無きよりは、
    これを守ること能わず
    抱朴子










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