健康と青汁タイトル小 <1988年4月15日発行 第380号>
 目次



1. アレルギー児と学校給食

     医学博士 遠藤 仁郎 

     鳥取県のかたからこういう手紙がきた。
     「37才の主婦。主人と長男(9才)、次男(5才)の4人家族です。子供達はアレルギー体質で皮膚が弱く、これを何とか治してやりたいと青汁を飲ませ、イモ・マメ・ナッパ中心の食事にとりくんでいる者です。
     野菜・イモ・マメ・米等は、地もとの農家(有機農業研究会員)から安全なものをわけていただき、調味料等加工食品も、安全なものをとりよせたり、苦心しております。
     朝・夕の食事は私がつくれますからよいのですが、昼、子供は学校で給食をとらなければなりません。この内容について疑問をもち、子供の体質改善のためには、弁当をもたせた方がよい、と思っておりました。
     長男は3年、次男は来年入学です。この際と思い、先日校長先生に会い、弁当をもたせたいが、と相談いたしました。すると、親の気持はわかるが、集団の中でひとり特例を認めることは困難な問題もあり、医師の診断書のようなものがあれば、学校としても対処しやすい、とのことでした。お医者様のお墨付きがあればとのことでしたので、この夏休みにでも、子供達をつれて、しかるべきお医者様のところへ出かけ、ご相談申し上げたいと考えているところです。
     長男は色が白く、ちょっとカブれたのでもなかなか治らず、その扱いにくたびれますが、一見、悪いところがあるようにはみえません。幼児期にほっぺのカブレで皮膚科に通ったことがありますが、その塗り薬にもまけてしまい、お医者様がサジをなげ出された経験もあります。
     次男はアトピー性皮膚炎で、手のカブレがあり、2才から現在(5才)まで悩まされています。地もとのかかりつけの小児科のお医者様には、“大きくなれば治ります”といわれていますが、私はほっておけません。
     子供達のこんなアレルギー体質をみて考えさせられ、少しづつ勉強して、今までの食のあやまちを反省し、市販のものにたよらない食生活に切りかえるよう努力してきましたが、妊娠中、また、それ以前の食生活もずっとまちがいがあり、ちょっとやそっとでは効果はあらわれないもの、と思っております。このように、一見病気ではないが、体質的に弱い子供をイモ・マメ・ナッパ・青汁食で治すための診断書を、先生のところへうかがえば書いていただけますでしょうか。」

     「診断書、書けとおっしゃれば書かないことはありません。しかし、アレルギー体質にたいするナッパ・青汁の影響について、まだ一般にはいわれていませんので、はたしてすなおに受け入れられるかどうか、問題でしょう。それに、たとえとり上げられるとして、それを本人たちがどううけとめるか。別扱いされること、差別待遇されることが子供たちに劣等感をうえつけ、それがストレスになって、かえってマイナス効果になりかねないのではないでしょうか。私はむしろこれを恐れます。
     次に、悪いもの、原因になるもの、アレルゲン性のあるものを避け、安全食品をとるようつとめることは確かに大切には相違ありません。けれども、これは、あくまで消極的な方法であり、これだけですべてが解決するわけではありません。そのうえ、これにこだわりすぎると、今の食糧事情下では、何もかも自給しないかぎり、安全な食事ということは到底望めず、ついには食べるものがなくなってしまわないともいえません。
     アレルギーの原因は、からだが感じやすく、カブレやすい。つまり体質なんですから、それを治すことの方が、より根本的であり、それしかありません。ですから、大切なことは、むしろ積極的に、どんな原因(アレルゲン)にたいしても負けない、やられないからだにつくり上げることです。そして、それには、ともかくまず栄養のバランスを正しくし――とりすぎているカロリー(ことに糖分・白米・脂肪分)・蛋白質(ことに肉類)をへらし、ミネラル・ビタミン類の最有力給源であるナッパを十分にとり――代謝を完全にして、血をきれいにすることです。

     それに要するナッパの量は、ふつういわれている基準からすれば100〜150gでよいのですが、私どもの経験では、もっと多く、ミネラル・ビタミンに十分余裕をもたす方が効果的のようです。そこで、お宅の朝・夕の食事は出来るだけ安全かつ完全にし、その上青汁をしっかり、少なくとも2合(もとのナッパ400〜500)以上飲ますこと。多ければ多いほどよろしい。
     そうしておいて学校の給食は食べさせてみる(子供にもよくないとわかるものは食べないで)。初めはあるいはカブれるかも知れませんが、体質がかわってくるにつれて、しだいに軽くなり、なくなる筈です。もっとも、それまでには、どうしても時間がかかります。特にお宅のばあい、生れつきという条件もありそうですから、おっしゃる通り早急な効果はえられないでしょうが、ともかくこの方針で(積極法に重点をおき、なるべく安全なものをとるよう気をくばりながら)、いそがず、あせらず、気永にがんばることが大切でしょう。そして、食べものについてあまりビクビクせず、ナッパ・青汁中心の食の完全化による体質改善に力を注がれるようおすすめします。
     

    (62・6)


2. 頭がグラグラする

     医学博士 遠藤 仁郎 

     60才 農家の主婦
     「頭の中がグラグラするようなので耳鼻科でしらべてもらいましたが、感じやすいためのメマイで、特別なものではない、といわれましたが……」との相談。

     少しやせており、顔色がさえず、白髪まじりの頭髪はバサバサしていて艶がない。血圧はやや低い(100くらい)。かなり神経質のようだ。
     「食べものがかたよっているんじゃないです?」
     「からだが弱いので、肉や魚や卵など、滋養になるものを食べるようにしています。甘いものもよく食べ、野菜はいろいろつくっており、つとめて食べるようにはしています。」
     「青いものは?」
     「ホウレンソウ少々。」
     「そこらが原因のようですよ。食べものの釣り合いがとれてないので、血がにごり、神経が感じやすうなっている。そこへ、少し貧血気味で、血圧は低いときているので、メマイがおこっても不思議はないねぇ。しかし、心配はないですから、ともかく食べものをなおしてみてごらんよ。肉や魚や卵もよろしいが、それだけではダメ。十分のナッパがそえられねば本当の滋養にはならん。それに今の肉や魚や卵はむかしのとちがう。できたらうちで鶏を飼い、その卵にするか、大豆ものになさい。」
     「豆腐?」
     「豆腐にも問題があるからキナコ、煮豆、ゴ汁、納豆などにすることだ。主食には白米よりは搗きの悪い米。豆やイモ。そしてナッパ。それも、ホウレンソウ・フダンソウ以外の、なるべく緑色の濃いナッパ類を年中切らさんようにつくって、しっかり食べる。食べにくければ、しぼり汁にして(青汁)のむ。それにはケールがよろしい。これなら年中とれる。大事なことは、無農薬でつくること。」
     「けど、消毒せなんだら出来ません。」
     「いや出来る。現に私はもう10年以上それをやって、立派にできている。そのコツは、化学肥料をつかわずに、昔の人がやったように堆肥・厩肥を主にすることだ。そしたら丈夫な、味のよい野菜ができ、それを食べればからだも丈夫になる。少々手間はかかるが、本当に強いからだになるにはそうするしかないよ。今は何もかも便利になりすぎて、かえってからだが弱くなってしまっている。店にあるほかの食べものもみな同じ。一口にいって、ひとのつくってくれたものには安心して食べられるものはない。虫がついていたり、虫喰いのナッパは売り物にならんでしょう。農協も扱ってくれない。そこで、あぶない、悪いと知りながら農薬をつかっているのでしょうが?
     一時が万事、何もかもがそうなんだから、いろいろ厄介な病気も出るんですよ。せめてナッパだけでも安全なものをつくってうんと食い、青汁にもして飲んでごらんよ。きっと達者になり、グラグラもやむにちがいないよ。」

    (61・11)


3. 肺のヨゴレ

     医学博士 遠藤 仁郎 

     「病院でしらべてもらったら、肺がヨゴレている、といわれました。」
     「どういうヨゴレ?」
     「それはわかりません。」
     「タバコとか煤煙や埃、その他空気のヨゴレといったことは?」
     「何もありません。」
     「病院ではどういわれました?」
     「原因はわからない、とのことでした。」
     「とすると、いくら詮議してみてもはじまりませんが、肺がヨゴレるためには、そこを流れている血にヨゴレの原因がある、とかんがえるほかありません。つまり血のにごりです。血のにごりのいちばん多い原因は食べもののまちがいですから、ともかく、それをなおしてみることです。食べものはなるべく安全なものとし、イモ・マメ・ナッパ・青汁など、ナッパ中心の食事にして、できるだけ血をきれいにし、からだ中のはたらきをよくすれば、ながい間には、しだいに肺のヨゴレもとれてゆくのではないでしょうか。」
     「実は、3年まえにも同じことを聞き、なるべくそのように心がけています。」
     「そうでしたか。失礼いたしました。わけのわからない病気のばあい、いつでもそういうものですから。それで?」
     「そのせいか、ヨゴレてはいるが、前ほどではないそうです。青汁がきいたんでしょうか?」
     「どれくらい飲んでいます?」
     「毎日3合くらい。」
     「だと、あるいはそうかも知れません。もっと多ければなおいいでしょう。ともかくしっかり、つづけてみてください。」

    (62・5)


4. むかし話(初期の旧稿から) 緑葉による合理的完全食

     医学博士 遠藤 仁郎 

     この食養法は合理的完全で、栄養学の要求するすべての条件を具備するのみならず、原料豊富、しかも主食の節約と相俟ち、経済的にも極めて有利であり、まこと「有用なるものにすべて安価なり」の好事論である。合理的完全食により、諸機能はその本然の状態に復し、食思増進、便通整調、尿利増加、精神・神経機能鎮静・強化され、睡眠佳良となる。なお性機能は強靭となり、月経整調、乳汁分泌を増し、生殖能旺盛、所謂貧乏の子沢山の譬えの如くである。

    妊婦の栄養
     婦人の栄養は原則的に男子と異る所はない。ただ体質的に稍少量(概ね男子の80%で足る)の差あるのみである。妊婦に於ては、胎児の発育のために充分なる栄養を必要とするは言うまでもないが、特に多量の熱量及び蛋白質を要するものではあるまい。胎児の発育如何に旺盛なりとはいえ、少なくとも初期に於ては極めて微々たるものに過ぎず、一方経血停止による体液余剰傾向の存在もあり、さほど多量の熱量・蛋白質を要するとは考えられない。事実、また食欲を減じ、殊に動物性食品その他濃厚食を嫌悪し、むしろ淡白食を嗜好するもので、これは、無機質・ビタミンを欲する、正しい自然の要求の発露に他ならない。
     また、往々認められる異嗜症の如きも、多くは無機質に富むものに向っている事実も同様に理解される。かく、妊婦の合理的完全食は、特に無機質・ビタミンに富む食品が適しており、菜食殊に緑葉菜を充分に利用すべきである。
     現に悪阻の如きも緑葉汁によって容易に治し得る。古来、妊娠食として海藻類の賞用されているのはまことに当を得たものというべきで、妊婦用として動物食品の特配が考慮され、新聞紙上に麗々しく報道されるが如きは、近来の蛋白質偏重栄養学の齎らす余弊の一表現に過ぎず、無意味なるのみならず、却って有官であって、胎児にとってはまことに迷惑至極といわねばならぬ。
     妊娠後期の胎児成長旺盛なるに及んでは、食思また自然亢進するものにて、この際には特にその配合の合理性に注意し、誤りたる栄養観念に基づく偏食(穀肉食)は厳に避けねばならぬ。

    乳児の栄養

      母乳栄養
       母乳。しかも生母の乳汁が最も適当していることは、その成分が生児の成長とともに一定の変化を示すことからも想像される。
       勿論、母乳の成分の完全なることが条件であって、母乳の完璧は母体の健康ならびに食養の合理的なることを前提とする。多くの研究の示す如く、乳汁の成分は、体内にその貯蔵物の存する限り、可及的正しき割合を維持するが如く調節されるものであるが、長期に亘る不完全栄養は必然的に乳汁成分の不完全化を招来する。
       従って、母体の栄養は常に質的・量的に完全でなければならぬ。就中、充分の熱量・優良蛋白質・無機質、殊に石灰ならびにビタミンの補給が必要である。ために、多量の蔬菜類殊に緑葉を用うべきであるが、事実は全くこれと相反し、ここにも蛋白質に富む濃厚食偏重の傾向があり、一層石灰・ビタミンの欠乏の因をなしている。妊産婦用として動物食品を特配するなど、凡そ愚にもつかぬ考えと申さねばならぬ。もっとも、一つには現下の食糧事情下止むを得ぬ点も無いではないが、根本は、誤りたる栄養観念から発した指導に基づくものに他ならない。かかる不完全食の是正に緑葉殊にその生鮮汁が適当なることは屡説せる如くである。

      人工栄養
       家畜乳はその成分が量的に不自然であり、また、飼料による所は勿論であるが、山羊あるいは羊乳の如く、無菌的で生乳のまま用い得るものの他は、加熱処理のため、ビタミンCの喪失、石灰の溶解性低下等のため、甚だしく不完全となるを免れない。
       これまた緑葉汁添加により容易に補い得る。貯蔵乳特に粉乳は殊に然りである。なお煉乳は、偏酸性の強い蔗糖を多量に含有するため、これが影響が少なくない。充分なる緑葉汁を加えねばならぬ。元来、乳児の食品に甘味殊に蔗糖を加えることは、甚だ不自然なことで、百害あって一利無きものである。
       凡そ、乳児用の砂糖特配ほど馬鹿気切ったことはあるまい。乳児の味覚はいまだ発達し(正しくは歪曲され)ておらず、空腹を覚えれば味は無くとも飲むものである。甘味を加えねば飲まぬのは、まだ欲しくない、飢えていない証拠である。授乳時間が来たから与えるといった機械的な栄養法は決して合理的とはいえない。成人の歪められた感覚から乳児の舌を推し測るが如きは誤まれるも甚しいものである。
       面湯・穀粉乳・甘酒・飴湯等、含水炭素を主とする食品は一層不完全であって、熱量に乏しく、蛋白質は質的に劣悪なるため、大量を用うるに非ざれば不完全なるを免れず、脂肪また不足し、無機質は乏しく、ビタミンは殆んど存在しない。特に多量の緑葉汁及び含脂性食品(豆乳の如き)の添加を要する。生鮮葉の欠乏する際は乾燥葉未を利用すべきで、粉粒さえ充分微細ならば消化は極めて良好。乳児にも支障なく与えることが出来る。

    幼児の栄養
     発育旺盛。食思また漸次増大するが、消化能いまだ幼稚であり、しかも味覚の自然尚お失われず、各種食品を自由選択せしむるも、その組合せは完全に合理的であったという実験がある程の時期である。
     従って、この間に於ける正しい指導は極めて重要である。迅速なる発育は充分の栄養、殊に熱量・蛋白質を要することは勿論であるが、現在、考えられているが如く、動物蛋白の偏重の誤まれるは、上述の理論的根拠からも容易に理解される所であり、常に、同時に無機質(塩基・石灰・苦土・燐酸その他)ならびにビタミンの関係を考慮しなければならぬ。
     ことに石灰対燐酸の正しい比率確保は絶対に必要である。優良蛋白質の要は言を俟たず、動物食品また大いに利用すべきであるが、常に、これと調和せしむべき充分なる果物・蔬菜類、殊に緑葉菜を配伍せねばならぬ。もっとも、咀嚼ならびに消化力いまだ不十分なるため、調理上慎重の考慮を払うとともに、生鮮汁の活用によりビタミン・酵素等の効用を十二分に発揮せしむべきである。
     歯牙発生の状は概ね摂取物の種類を示唆するものであるが、最も早く発生する門歯は、成熟せる果実を噛み破りその汁を吸うに適するもの。次で生ずる小臼歯は、果実・蔬菜・穀類の咀嚼の可能を物語る。而して動物食摂取用と考えられる犬歯の発生の遅れる事実は、幼児に肉食の必ずしも必要でないことを物語るものとも考えられよう。
     調味は可及的淡白を旨とし、特に甘味・鹹味等の附け味を減じ、食品本来の持味を賞味するに慣れしむる如く指導すべきである。一旦濃厚なる附け味に習慣するときは淡白食への復帰は相当困難である。甘味品に対する嗜好は、味覚の自然の如く考えられ、あるいは幼児には必需品なるがの如く誤解され勝であるが、これまた習慣及び美味を求める慾望の結果に過ぎず、栄養上決して必要不可欠の食品ではない。
     すなわち、その栄養価としては単に熱量源としての意義に止り、偏酸性強く、塩基・石灰に乏しく、ビタミンを欠き、その分解にはビタミンBを要する等、甚だ不完全なる食品であって、これが過食は体液の酸性度をたかめ、石灰喪失を増大し、体質悪化・抵抗力減弱を原因する。故に、これが濫用は最も慎むべきである。
     この意味に於て糖類摂取の主因となる間食に関しては、特に留意すべきである。間食の多くは穀粉・豆類に加うるに甘味を以てせる菓子類であって、何れも糖類附加により一層不完全となるものである。故に、常に同時に緑葉を配し、これが害毒に軽減を図るべきである。芋類は比較的無難であるが、これとても完全食ではなく、過食の不可なるはいうまでもない。古来、育幼の原則として「三分の飢と寒さ」と訓えられている。いまだ消化能の強固でないこの時期、過食は厳に戒めねばならぬ。

    少壮年の栄養
     原則的には幼児に於ると同様であるが、発育の最も迅速なる時であり、食欲は益々旺盛、味覚の赴くままに穀肉の過食に傾き易く、ために無機質殊に石灰ならびにビタミン不足に陥り易い。しかも、この期は、これらの欠乏の影響の最も大なる時である。故に常にその補給源たる蔬菜殊に緑葉類を充分に摂取せしめ、穀肉類との間の調和に顧慮を払わねばならぬ。
     食べ方としては、所謂「飢えて方に喫し飽かずして巳む」で、常に若干の余力を残すを厳とするが、余りに消極的なるもまた不可。消化能の発達とともに鍛錬を加うべく、時には大いに満腹飽食せしめ、また、食品の種類も可及的広汎に亘らしめ、中毒し易き食品は少量を反復摂取(所謂脱感作食法)せしめ、凡ゆる食品に馴れしめ、咀嚼の習慣とともに、如何なる質的・量的不摂生に対してもビクともせざる底の強靭なる消化力を涵養せねばならぬ。

    老齢者の栄養
     消化力は漸次減退し、代謝沈衰、排泄能また低下する。ために易消化性で、有害代謝産物の少ない、所謂無刺戟性食が適当とされる。たヾし、食品はなるべく広範囲多種類ならしむべく、動物食品また決して禁止するの要はなく、飲酒・喫煙また無下に排するには及ばない。
     要は、合理的完全食の原則に則する如く調和せしめ、殊に塩基・ビタミンに富み、石灰対苦士・燐酸比の正しき割合の確保に留意し、量的には消化・代謝・排泄能に順応せしめ、以て、過重なる負担は厳に慎まねばならぬが、徒らに厳に失し余生をして余りに無味乾燥ならしめることは当を得たものとは為し難い。
    (20・12)


5. むかし話(初期の旧稿から) 結核とイボタノキ

     イボタノキ(水蝋樹)といえばイボタ蝋の出来る潅木で、山野に自生しており、往々庭や籬に植えられているのを見かける。結核につかわれるのは蝋と木そのものとである。本草の蟲白蝋(イボタラウ)の主治には、

       「肌ヲ生ジ、血ヲ止メ、痛ヲ鎮め、虚ヲ補シ、筋ヲ続ケ、骨ヲ接グ。
        丸散ニ入レ服スレバ、サイ虫ヲ殺ス。」

    とある。
     科学医学方面でも結核菌が蝋様物質に包まれていることから、蝋質を与えてこれを溶解する能力を得させようとする企があるが、これと相通ずる所があるのは興味がふかい。イボタノキについては、これに寄生した虫(カイガラ虫科に属するイボタロウムシ)からこの蝋が出来るところから、すぐに何かの因縁がありはしないかと考えられるわけであるが、南部伯民の技養録に次のようなおもしろい話が出ている。

      「寛政の間、洛の豪族一婢を買う。自ら云う近江山村の産と。頗る勤敏にして主家の意を得たり。居ること幾何も無くして癆疾を得。医以て不治と為して輿して家に帰らしむ。主家痛惜、終に死すべしと為す。その後、数月にして怱ち又還り至る。面貌恬常の如し。家人且つ喜び且つ訝りその由を叩く。曰く、奴居を距ること三里の所に一樵翁あり、この病を治するを知る。就て薬を乞ひて之を服す。浹日にして大便蜩の如きを見、久しからずして病癒ゆ。以て今日あるを得たりと。主家之を医和田氏に告ぐ。和田氏門生を遣はし礼を厚うして翁に就て之を詢ふ。翁即ち引いて屋後にいたり、一潅木を示し之を示して曰く。たヾ此の枝葉を併ザして之を服す。復他の技能なしと。木はこれ水蝋樹なりといふ。按ずるに本草に蟲白蝋癈蟲を殺す。蓋し偶々相合ふのみ」
      (石原保秀編皇漢名医和漢薬処方による)。

     民間療法に葉をゆでて食べて肺・肋膜によいといってあるのもこの辺から出たことであろうが、青汁とすれば一層効果的ではなかろうか。(24・7)


6. ビタミン,ミネラルの1日摂取必要量引き下げ勧告
 栄養学専門家は“軽率”と非難 “むしろ引き上げるべきだ”

    【ニューヨーク】
     全米科学アカデミーがこのほど、ビタミンやミネラルの1日摂取必要量(RDA)を引き下げる勧告を行なったが、これに対して、本紙のインタビューに応じた栄養学の専門家たちは「軽率である」と非難。ほとんどが、むしろRDAは引き上げるべきだと示唆している。論議が起こったのは、同アカデミーのCommittee on Dietary Allowances(CDA)がビタミンA・C・B6、それに鉄分の摂取量を減らし、女性のカルシウム摂取量を増やす勧告をする提案を発表したあとであった。これに対しアカデミーの National Research Councilが任命したパネルは、徹底的な再調査を行なったあと、不確定な新しい証拠を強要するような変更は支持できないという立場を打ち出した。


    “勧告は科学界に対する侮辱”

     また、アカデミーのFood and Nutrition Board の会長 Kurt Isselbacher 博士も
     「例えば、CDAがビタミンCの必要量を減らすというのは、一つには古いデータの再分析から発生したものである。しかし一方では、ビタミンCを1日に100mg以上摂取すれば、抗腫瘍効果があるらしいことを示唆するような研究も行なわれている。
     RDAをいま独断的に減らしてあとで引き上げるよりも、こうした研究の結果を待つほうが責任があるといえるのではなかろうか」
     と述べている。
     「この勧告はまったくバカげており、科学界に対する侮辱である」
     と批判するのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の毒物学・食品化学教授 Steven Tannenbaum 博士で、
     「ビタミンCの摂取必要量は今でも低く、私なら癌の発生を防ぐために1日60mgから100mgあるいは1gにする」
     と述べている。Tannenbaum 博士は動物実験で、多量のビタミンCは硝酸塩が発癌性のニトロソアミンに変わるのを予防することを証明している。博士は、ヒトに対する最高量を決定しようとしている。


    “不健康な状態に保っておく量”

     ノーベル賞受賞者でPauling Institute(カリフォルニア州パロアルト)所長のLinus Pauling博士はビタミンCの摂取必要量は低すぎると長年主張している。
     インタビューで博士は、50歳以上の200人を対象に1日平均1,400mgのビタミンCを投与した研究を引用した。それによると、平均余命は同年齢の対照群に比べて6歳以上も延長し、心疾患と癌の発生率は有意に減少した、という。
     Pauling博士はまた、ビタミンCの補給が感冒を予防することを14件の研究で実証したとし、他の研究もビタミンCが他のウイルス性疾患を予防することを示したと主張した。Pauling博士は、84歳の年令で1日18gのビタミンを摂取しているが、さらに次のように述べている。
     「私が提唱していることは、RDAとはまったく違ったことだ。RDAは、平均的な人を通常の健康状態に保っておくのに必要な量であるといわれているが、私は、平均的な人を通常の不健康な状態に保っておく量だと考えている。1日数グラムを摂取している人に会ってみたいものだと思っている。おそらく健康で長生きしているはずだ。」

     カリフォルニア州HaywardのKaiser Permanente医療センター神経科主任のAllen Bernstein 博士は、ビタミンB6の摂取量が減らされたことについて特に懸念を抱いており、
    「環境中や食品の染料には、ビタミンB6の吸収を低下させるヒドラジン化合物のような化学物質が非常に多くあるので、ビタミンB6の摂取量は明らかに引き上げるべきであり、少なくとも2倍にする必要がある」
    と述べている。


    “臨床試験が完了してからに”

     ハーバード大学医学部内科准教授Micheline MathewsRoth博士は、ビタミンAの摂取量については、どれだけ摂取すれば最高の抗癌効果があるか確定する臨床試験が終了するまで、変えるべきではないと述べている。
     過去20年間にわたる広範な研究で、博士は、カロチノイドが皮膚癌の発生を予防するあるいは遅らせることを示す動物モデルを開発している。
     また、プロトポルフィリン症の患者でビタミンAが日光に対する過敏症を予防することを示す臨床試験も行なっている。
     「もっと多くの臨床試験が完了するまでは、少なくとも1日に3オンスの緑黄色野菜を食べるよう患者にアドバイスすることを医師に勧めたい」
     と博士は述べている。

     ノースカロライナ大学栄養学研究所長の Howard Jacobson 博士は、1,000kcalに対する栄養に基づいた新しいRDAについて再検討を提案している。ビタミンを使用して慢性疾患を予防することは、エネルギー消費量と摂取食品が考慮されない限り、可能ではない、とJacobson博士は説明している。
     Hegsted博士とJacobson博士は、1,000kcalにつき、次のようなRDAを示唆している。


       ビタミンA   3,500〜4,000IU 
       ビタミンC            50mg 
       ビタミンB6          0.9mg 
          鉄            7.5mg 

     そして1日2,500kcalを消費する活動的な人では、ビタミンCのRDAは現在の勧告量の2.5倍が必要だろうという。
    (Medical Tribune 86.1.9)


7. 飲食の危機

    東京銀座 青汁スタンド 店主 

     正食をわすれた現代の人々は、親も子供も困りはてゝ、命ごいをしてみてももう遅いのです。天食こそが命を守る………という自信をふるい出して、自分で………正食を定めなければ、大量のマヅイ青ナッパやら青汁などは、とてもとても飲めるものではありません。しかし、近頃の様な飽食危機になっては青ナッパの大量食が、絶対に肝要であります。大量に、大量に。青汁にもして………少量では誠に不充分です。私ども日本人の身体には青ナッパが大欠乏しています。是を何とかして、大量に青いナッパを食べよう、食べよう。食べきれないから絞って青汁にもして飲もう、という運動が、倉敷中央病院名誉院長 遠藤仁郎博士を中心とするこの“遠藤青汁の会”と“遠藤青汁友の会”なのであります。


8. ニッポン食事学 知恵は台所に在り
 理にかなった昔からの調理要領

     「煮物に使うコンニャクを、包丁で切らずに手でちぎって使う方がよいのは、なぜか」という問題があったとしたら、読者の皆さんは答えられますか。その答えは「包丁で切った面よりも、手でちぎった方がデコボコができ、コンニャクの表面積を広げることになって、熱の伝わり方をよくし、ちょうどよい具合に、調味料の浸透がはかれるため」。従って、ちぎらない時でもコンニャクは「たずな切り」のように、表面積を広くする切り方が、昔からの知恵として続いているのである。では次にいくつかの“知恵問答”を。


    問題
     タケノコを茹(ゆ)でる時、米のとぎ汁を使うのは、なぜか。


     タケノコには、えぐみの成分として、ホモゲンチジン酸やシュウ酸があるが、タケノコをとぎ汁や糠とともに煮ると、水から茹でていく間に、糠に含まれている酵素がタケノコの繊維に作用して、柔らかくすると共に、多量のえぐみ成分を茹で汁に引き出すことができるため。


    問題
     干した椎茸(シイタケ)をもどす時、ぬるま湯に砂糖を少々加えた液で行うのはなぜか。


     干した椎茸は、水温が高いほど速く吸水する。低い水温では戻すのに時間が長くかかり、その間、うま味成分もかなり失うことになる。かといって、熱湯の中でもどすと、うまみ成分の溶出が著しい。そこで、ぬるま湯ということになる。
     砂糖を少々加えるのは、真水より、糖液の方が浸透圧が高く、うま味成分の溶出をおさえるためである。


    問題
     のりを焼く時、二枚重ねで焼く理由は。


     のりの主体は30〜35%も含まれているタンパク質だが、これを焼くと、そのタンパク質が熱変性して縮む。両面から焼いたのでは、双方から縮むうえに、水分の揮散が多くなりボロボロとくずれやすくなってしまう。だから、一方だけをさっとあぶるのがよく、二枚重ねで焼くと、双方の表面だけを焼くことになり、そのうえ、熱によって揮散した香りの成分や水分を反対側ののりが吸収するから、逃げる成分を防ぐ知恵となっている。従って一枚ののりを焼くときも、二つ折りにして焼くのはそのためである。


    問題
     ワサビをすりおろす時、目の細かいおろし金で円を描くようにゆっくりおろし、また、すりおろしてからしばらくして使うのはなぜか。


     ワサビの辛みは、ワサビ中に含まれているミロシナーゼという酵素の作用により、辛みの配糖体が分解されて、生じる味である。目の細かいおろし金でゆっくりとすりおろすのは、細胞組織を破砕して、酵素がよく作用しやすいようにするため。おろしてからしばらくおくのは、おろした直後は、まだ酵素作用が十分行われていないためで時間の経過とともに辛味が増していくからである。大根、ニンニクなども同じ作用で辛くなる。


    問題
     保存のために、塩でからめた魚から、塩出しする時、迎え塩、またはよび塩といって、真水でなくうすい食塩水(0.5〜1%)で行うのはなぜか。


     真水でもうすい食塩水でも、魚からの塩出し速度はそう大差ない。しかし、真水だけで行うより、塩水中の方がうま味成分の溶出がおさえられるため。


     ここにあげたいくつかの例のほかに、日本の台所には、昔から体験に基づいた調理要領が多数ある。そこには、料理を一段とおいしくするだけでなく、みた目を美しく、そして、材料の香りや栄養成分をも、逃がさないなどの理にかなった知恵をみることができるのである。日本料理をつくるには、その手法の一つ一つに、いつも、このような問いと答えが表裏しているのである。

    (東京農大教授 小泉武夫 61・4・2 サンケイ)


9. 宇宙食での寿命

     Y.T. 

     いつの日か人類は、少量の錠剤のようなものをのみ込むだけで、生命を維持できる日が来るだろう、と言われてきました。近代栄養学の成果は、それほど目ざましいものでした。たん白質が足りないよ、という流行語さえ生まれたように、私たちの体には3大栄養素とビタミン、ミネラルが必要だということを誰もが知っているのも、栄養学の大きな成果です。

     しかし半面、私たちは今、食物についての原点を見失ってしまったのではないか、という気がしないでもありません。私の住んでいる町には、ムクノキやエノキの大木が保存されていますが、いつも晩秋のころになるといろいろな種類の野鳥が集まって来て、木の実をついばんでいるのを見かけます。それを見るたびに、人間の食生活がどんどん本来のあり方からはずれて行きつつあることを思わずにはいられません。
     野鳥は木の実をついばみ、花蜜を吸い、昆虫を食べる。魚類は海藻をつつき、プランクトンを食べ、小魚や甲殻類を追いかける。すべての動物はその食を動物か植物、あるいはその自然分解物に依存している。生きものは生きものの生命をうばって生きているのです。

     カロリー計算や食品の栄養分析が常識となった今、私たちは、たん白質を食べたり、ビタミンをとるという表現になれて、私たちの生命と食の関係を忘れてはいないでしょうか?
     宇宙食というものがあります。近代栄養学の成果に裏づけられ、科学技術の粋を集めたものですが、これだけで健康が保てるのは、せいぜい2週間が限界だと言われています。栄養学的な分析をはるかに超える大きな自然の仕組みの中で、私たちのいのちは支えられているのです。子供たちのために虫歯を作りたくなかったら、虫歯にならない丈夫な歯を育てることです。それには手づくり料理が一番。それが同時に全心身の健康につながっていく。いや、まともな食生活で子供を育てたら、虫歯なんかになりようがない。いのちを養うものはいのち。いのちをはぐくむのもいのちです。

    (62・1・10 サンケイ 大阪・アップル歯科医)


10. 排菌とまる

     大阪・羽曳野市の島田病院々長島田永広先生から、次のような朗報をいただきました。(62・12)。

      「私の病院に入院している結核患者のうち、排菌しているものが20名います。その中の5名は、最新の治療にもかかわらず、毎月頑固に排菌をつづけています。そこで、この5名に、1月から、青汁を毎日1合ずつ飲ませました。3名は中途でやめてしまい、依然として排菌していますが、真面目に飲んだ2名は、嬉しいことに、培養ではまだいくらか出ていますが、塗沫標本顕鏡検査では陰性になりました。このままつづけていればやがて完全に陰性化するでしょう。これは、画期的のことで青汁の威力が判然と証明されました。」

     なお、先生の病院では、脊髄小脳変性症や、重症の糖尿病、肝臓病にも青汁を飲ませ卓効をあげられています。(文責在記者)


11. ピロサン、アメリカにはないか

    津山市 N.O. 

     青汁をはじめて10年。
     青汁なしでは1日もすごせないような青汁愛好者です。最初は自分で無農薬、化学肥料なしで栽培し、時間をかけてジュースを作っていましたが、3年ぐらい前から配達してもらっています。一時期1日8本ぐらい飲んでいましたが主婦となった現在は1日4本、足らないところはピロサン固形でおぎなっています。
     旅行にももちろんピロサンを持参します。特に外国旅行では食事が思うように取れないので重宝します。友人や親類の人たちにも機会あるごとにすすめていますが最近主人がやっとピロサンを飲んでくれるようになりました。お蔭様で虚弱体質で風邪ばかりひき、胃痛と貧血で悩まされていたのが、ここ数年病気知らずで、献血にも20回近くいきました。48才と難かしい年令のはずですが、特別気になるような症状もなく楽しい毎日を送っています。
     時々通訳ガイドとして、外国人のお客様を案内して、倉敷、岡山、瀬戸大橋などの見学にまいりますが、少グループで、個人で、夫婦だけで、ガイドつきの旅行をする人は年配の方が多いせいか、いろいろ身体上の悩みをお持ちのようで、食事などの制限のある人も少なくありません。先日もサンフランシスコから来たビジネスマンの方が、高コレステロール、高血圧、心臓病とかで、とても厳しい食事制限をなさっていましたが、青汁の話をし、ピロサンと英文のThe Miracle Green Juiceをさしあげたところ、カリフォルニヤで手に入れるところを教えてほしいとのことでした。(61・10)


12. 不思議なケール

    堺市 K.N. 

     私は春が大嫌いだった。毎年2月の末頃からクシャミ、鼻水がひどくなる。授業中であろうとテスト中であろうと容赦なしである。春休みに入ると、両方の鼻がつまり鼻で息ができなくなる程ひどくなる。病院に通っても薬が切れるとすぐに鼻がおかしくなる。ようやくおさまるのは新学期が始まって1ヶ月たった5月である。このいまわしい症状のことを花粉症と呼ぶそうだ。

     母は私の花粉症を治療しようと色々な健康法を試してくれた。玄米食、温冷浴、楽健法などである。私自身もアレルゲンである牛乳を1年間やめた。けれどもこれらの努力もむなしく、花粉症は毎年私を襲ってきた。2年前のある日、母が見るからにまずそうな緑色の液体を家族にすすめた。思った通りドロッとしていて、苦くて青臭い液体はとても飲むに耐えなかった。家族みんなが母に文句を言った。しかし、母はそれからそのケールというまずい液体を毎日茶碗1杯ずつ家族に飲ませた。母はこれを飲めば花粉症も治ると言った。私はそんなことがあるものかと信じていなかった。今までどんな健康法を以てしても治らなかった花粉症をケールごときに治せるものかと思った。案の定、その春も花粉症になった。でも母は諦める様子もなく、今度は量を増やすといった。毎日1合以上ケールを飲まされた。そしていよいよ春になった。クシャミがひどくなると母にすかさず2〜3合の青汁を飲まされた。
     不思議な事が起った。2〜3合飲むと鼻がスッキリするのである。そしてケールを飲まない日には鼻がおかしくなった。これはひょっとすると効いてるのかも知れないと思い、私はケールを信用するようになっていった。症状が最もひどくなる3月には、母は毎日3〜4合飲ませてくれた。もう「飲まされる」ではなく、「飲ませてもらう」に変化している自分に気付いた。かくして、今年の春は鼻づまりもなく快適に過ごすことができた。アレルギー性結膜炎にもならなかったためか、視力も0.1以下から0.5にまで回復した。あの地獄の春を生命が芽生える素晴しい季節だと思えるようにしてくれたケールと母に感謝、感謝の今日この頃です。(ケール健人会報より)

     先日、徳島新聞の読者の手紙という欄に、花粉症で悩んでいる方の投書があり、その治療法を教えて下さいと載っていましたが、その後の投稿も、私も同じようにこまっているから頑張ろうという方が一人。後、別の記事で耳鼻科の先生が、予防法として、マスクをする、外出はしない、窓はしめるなどのことしか載りませんでしたので、私が投稿することにしました。

    (62・4)


13. 花粉症には緑の野菜を

    阿南市 T.M. 

     花粉症で苦しむ方の悩みが、1日も早く消えさることをお祈りいたします。病気になるには、それを起こす要因があります。もし、スギの花粉が、花粉症を起こすのなら、それが飛び始めると日本中の人が花粉症になるはずです。しかし、現実はそうでありません。私は花粉症になったことがありませんので、何が原因か分りません。それは、症状のある方自身が、毎日の生活を振り返り、どこに原因があったか探って下さい。働きすぎ(過労)なまけすぎ(運動不足)食べすぎ(暴飲・暴食・偏食)ストレスなど何かに原因があると思います。
     日本の現代社会は、食べ物があり余り、愛飲食による偏食のため、緑の野菜をあまり食べていないように思う。そこに重大な原因があると識者はみています。以上の話を知人にし、緑の野菜の大量摂取(1日500グラム〜1キログラムをジュースにして飲む)を勧めたところ「今年は、時期が来たにもかかわらず快適な毎日が過ごせる」と喜びの電話をもらいました。病気で悩んでいる方が、自分自身の生活を省みる心の余裕を持ち、誤りを見つけ、正しい生活を続けるならば、知らず知らずのうちに病気の方が「さようなら」をするでしょう。大量摂取用の野菜の種(ケール・キャベツの原種)を、返信封筒を送って下さった方に無償で差しあげます。

    (62・4・1 徳島新聞)


14. よわい児だったが

    日南市 U.A. 

     私の長男は赤ちゃんの頃アレルギー体質で、小児ぜんそくはきついのをわづらうし、1年生の折紫斑病でもう少しのところ命もあぶない目にあいました。アクサーでなおりましたものの、体質をかえてやらないと再発のおそれがあるとお医者様に言われていました。
     そのとき遠藤博士の「青汁の効用」という本をよみ、種を送っていただき、毎日のませていましたところ、それからはたいした病気もせず大元気で2人の子供までもうけ楽しく暮しております。隈谷に乾燥江場が出来ました折博士にお礼も申し上げた事でした。今ではずっとピロサンをのんでいます。孫も、娘も、私の姉も皆で健康維持の為のんでおります。日高さんも、小学生の子供が熱をたびたび出し、扁桃腺の手術をするように、医者に言われ、子供はいやがるし困っていると言われましたのでケールをすすめてみましたところ、元気になられ、今では一家4人でピロサンをのんでいられるとの事です。

    (59・8)


15. 質問箱


     ケールが年々小さくなります。種子が悪くなったのでしょうか?


     種子ではなく、土地が悪くやせてきたからです。地力の回復のためには、出来るだけ深く掘りかえす(天地がえし)ことと、堆肥をしっかり混ぜこむこと。また平素から、草、木、ワラ厨介など敷草にしてどんどん入れておき(生でもよろしい)、次の掘りかえしの時に混ぜこむことです。


コラム紹介

    自信を失うことは自殺に等しい



    こと健康に関するかぎり 産業であっても商業であってはならない



    にせものが出てほんものが光りだし



    青汁の歌
    倉敷市 遠藤 ヒナ子
    秋おそく播きしケールはたくましく見上ぐるばかりひろごりて立つ
    しばらくのいとまもあらずケール葉の虫に食われしあとおびただし
    我が命よみがえらせし緑葉のしるしめでつゝ青汁を飲む
    ケール葉をちぎりてはめばほろあまし小春日和の秋深きころ
    青汁をつくるうれしさたのしさは体験者だけが知っている



    無病之身不知其楽也
    病生始知無病之楽矣
    (金時必氏賀状より)







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