<1986年7月15日発行 第359号> | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
目次 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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1. ホジキン病 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
東京からの電話相談。 「28歳の娘ですが、ホジキン病で放射線治療をうけました。とのこと。 この病気は、全身のリンパ腺が腫れ、熱も出るという癌性の病気の一つ。 原因は、ほかの癌と同じくわかっていませんが、おそらく、お話しのようなあやまった食生活が問題ではないでしょうか。 それは、肉類がすぎ、糖分が多いと、血が酸性にかたむき、有害な代謝産物ができやすいうえ、加工・保存食品に多い添加物の害も加わって、血がにごり、からだの抵抗力がよわり、病気しやすくなっています。 そこへ、それらに少なくない発癌物がはたらいた結果ではないか、とかんがえられるからです。 そしてまた、放射線治療後の回復がはかばかしくないのも、やはり、原因はあやまった食にあるにそういありません。 そこで、ともかくまず、食生活の根本的たてなおしをはかるべきですが、その中心になるものは、 そのためには、ミネラル・ビタミンのもっとも有力な給源である良質ナッパの大量、少なくとも1日1.0〜1.5キロ、青汁にして4〜5〜6合以上のむこと。 そして、ほかの食事にも、なるべくミネラル・ビタミンにとんだものをえらぶこと。 主食にはパン(米飯よりはよいが、ミネラル・ビタミンは乏しいことは大差はないし、添加物が少なくない)よりもイモ類(ミネラル・ビタミンにとみ、安全性でもすぐれている)。 肉(獣鳥魚介)類の切り身、ことに加工・保存品は極力さけ(ミネラル・ビタミンが乏しいうえ添加物の危険が大きい)、どうしても欲しければ、全体食べられる小魚類にする。 「ジャコですか?」 「安全海域でとれたイリコ、チリメンなどよい筈なんですが、残念ながら、酸化防止剤(発癌性がいわれている)がつかわれています。 むしろ、新鮮なワカサギなどがよいでしょう。 さらによいのは大豆です。 それも、なるべく国産の安全なもの。 納豆、キナコ、煮豆、自家製豆乳、豆腐(市販品は安全性に問題があります)。 それに、良質安全なナッパを主とする野菜、山菜、海藻などしっかりそえます(イモ・マメ・ナッパ食)。 調理は簡単に、味つけはうすく。 また、菓子、コーヒー、ジュースはやめること。 というのが、おすすめしたい食事の原則です。 いままでの通念からすれば、あまりに突飛なことのようではありますが、いまのお嬢さんにとって、これほど適切なものはない、いや、こうするしかないと私は確信しています。 問題は、それがはたしてすなおに受け入れられ、実行してもらえるか、どうかです。 納得ずくでなければ、いくらはたがさわいでもムダというものですが、いかかでしょう。」 「さあ、なにぶん我儘ものですから・・・・・・。」 「うけ入れられればよし、どうもむつかしいようなら、ともかく青汁だけを飲むことで妥協し、青汁断食をやってみるのも一法でしょう。 2〜3日の間、ほかのものは食べず、ただ青汁だけを飲めるだけ飲むんです。 生の青汁の方がよろしいが、粉末がよければそれでも結構です。 それで、うまくなにがしかの効果が出て、納得がゆくと、あとがやりよくなります。 次の問題は、青汁ですが、さいわい東京には新橋と銀座にスタンドがあり、絶対安全・良質の青汁が利用できます。 いずれにしても大量が必要ですから、畑があればケールをおつくりなさい。」 「ここにはありませんが埼玉の実家には広い畑があります。」 「そこでうんとつくってもらって、存分に食べ、飲むことです。」 「で、どれくらいかかるでしょうか?」 「それはわかりません。なにぶんむつかしい病気のことですから。ともかく持久戦です。 じっくり腰をすえてがんばることが肝腎ですよ。」 (60・3)(遠藤)
この方のその後については何もわからないが、さいきん、東京の青汁相談所の田辺弘氏から、どうやらホジキン病と思われる悪性リンパ腫――悪性リンパ腫というのは、全身のリンパ腺が腫れる悪性の病気の総称で、ホジキン病もその一つ――に著効のあった報告をうけた。 それは、昭和46年7月生れの現在中学2年生。 昭和58年1月発病。横浜医大病院で悪性リンパ腫として治療。軽快、退院したが、3月再発、再入院。 しかし、助からないといわれ6月退院。 以来、田辺氏の指導のもとでイモ・マメ・ナッパ食と大量のケール顆粒による青汁食に専念。 見事に回復。 中学へ進学、目下バレーボール部のレギュラーとして活躍している、というのだ。 以下は、60年12月初め、田辺氏に送られた母御の礼状の全文。 「お電話させていただきましたが、お留守でしたので、乱文筆にて失礼いたします。 本当に、大変な時にお世話になりっぱなしで、申し訳ございません。 あの頃再発いたしまして横浜医大病院に再入院。 1ヶ月あまり放射線にあたり、主治医の先生より、「この病気で再発して2年以上生きた例はありません」と言われました。 他の病院の方でも「生きられない」とのことでした。 私どもは母子家庭で、二人きりの家族ですので、息子が生きられない時は私も死んだも同然と思っておりました。 助からないと言われた病院は全て行かないことに決めました。 息子が入院していた時、抗癌剤がもれました。看護婦さん、主治医、インターンの先生が見に来まして、「これは、よくなったとしても黒くかたくなってしまう」と言われました。 本当に火傷のようになりましたが、今、何のあともございません。 その時私は、「絶対にだいじょうぶヨ」と言いつづけました。 すると息子も、いくら先生方が大変だと言って来ましても、「ママが大丈夫だと言っているから大丈夫だよ」と口にするようになっていました。 いま、息子には病名も言っていますが、平気のようです。 うそのようです。 胸部を切って調べました時、外科の先生は、「全身に癌がひろまっていて取り切れません。あと1年の命です。」と言われましたが、現在2年以上。 2年3ヶ月ですが元気です。 中学2年にならせていただきました。 バレーボール部にも入部、レギュラーとしてがんばっております。 中学になりまして1日だけ、アトピー性皮膚炎(今体中に出来ております)でお休みしましたが、後は休まずです。 おかげさまでありがとうございました。 本当にあの節はご迷惑おかけいたし申訳ございませんでした。」 (60・12)
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2. 餅を食うとカゼをひく | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
横溝老曰く。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3. 繊維 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
繊維ことに植物繊維の大切なこと、現在の邦食には非常に乏しくなっていることは、今ではもうよく知られていると思うが、参考までに、主な植物性食品の繊維量を日本食品成分表(4訂)からぬき出してみた。
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4. どんなばあいも同じ食事でよいわけ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
日本医師会雑誌の昭和60年11月号に、「臨床栄養学の進歩」というテーマで、五島・東海医大学内科教授、長尾・慈慶医大外科教授、秦・慶応医大内科教授の鼎談の記事がのっていた。 「秦 私が感じていることは、病気によって、ひとつひとつ治療食があっても、病気が複合したときの治療に困ってしまうという点です。 たとえば糖尿病だと、食品交換表に基づく食事療法があります。 高脂血症には高脂血症の食事療法、高尿酸血症には尿酸の食事療法、腎・高血圧にもその食事療法があって、病気ひとつひとつの治療食はあるのですが、患者さんも年をとってきますと、一人の患者さんが高血圧と糖尿病と高脂血症、場合によっては高尿酸血症までももっているような場合がままあるわけです。 そういう人の食事療法は、疾患をまとめて治療しようとすると困ってしまいます。 現在の食事療法には複数の合併疾患をまとめて治療するときの基本概念が欠けていることが、全体としては、治療食の弱点になっているのではないかと感じています。 長尾 外科でも、全く同じなんですね。 あちらを立てれば、こちらが立たずで、こっちからいくと、それはいけない、じゃ、どうすればいいんだというと、「そこが問題なんですよ」と。 それでは、霞を喰って生きていかなきゃいけないじゃないか。 そうは、いかないわけですから、そういう実情にあった総合解決を誰か考案しないと、いちばん大事なポイントが抜けていると思うんですね。 ひとつひとつの食事療法は、もう完成していると思うんです。 五島 秦先生、何かよい考えはありますか。 秦 まず、栄養の状態に対する診断学の確立が必要だと思います。 岐阜大の武藤先生がいっておられるような“栄養アセスメント”というような問題ですね。 ある個人の栄養を全体としてみる、あるいはもっとその人のライフスタイルや疾病まで含めた栄養の評価方法が開発される必要があると思います。 第二は、この間、アメリカから来たW.E.Connor博士がいっていたような治療食の単一基本食を工夫して、血圧にも体重にも、血糖のコントロールもできるという食事療法を開発していくことが検討されなければならないと思います」。 これは、現在の治療食についての率直な告白ともいうべきものです。 現在の医学の進歩はまことにめざましく、それぞれの病気については、いろいろ細かいところまでくわしく究明され、それぞれの変化・異常にたいする治療法が講じられており、食事も、まことに複雑多岐にわたって、こまかに対応をせまられている。 そこでいろいろな病気が重なっているようなばあいには、その取捨に迷い、どうしてよいか戸まどってしまうことになる始末である。 しかし、私は、どんな病気でも、栄養的に完全であり、安全な食事でさえあれば、それでよい、との立場をとっている。 この鼎談の問題についていえば、糖尿病も、高脂血症も、高尿酸血も、腎高血圧のいずれのばあいも、同じ青汁を中心とした緑葉食、イモ・マメ・ナッパ・青汁食といった食事でよく、特に、糖、脂あるいは尿酸などについて参酌する必要はない。 あるいは、まるで相反するような治療法が必要なばあい、たとえば、胃酸が多くても少なくても同じ食事でよいし、血圧が高くても低くても同じでよい、というのである。 つまり、どんな病気のばあいでも、原則的にはつねに同じ食事でよいわけだから、いろいろな病気が合併しているばあいにも、少しも困ることはない。 なぜかというと、病気の際にみられるいろいろな変化や異常は、それが病気の原因ではなくて(現在の医学では、これが原因のようにかんがえられ、それに応ずる処置が講じられているわけだが)、一つの現象にすぎず、それらをおこすには、それなりの原因がある筈だ。 それは、からだ中をめぐっている血の異常(にごり)であろう。 もちろん、それにはいろいろなもの――現在の医学でわかっているものもあれば、わかっていないもの、将来解明されるものも少なくないだろう――があり、そのためからだのはたらき(健康力・生命力)をそこね、不調をまねき、病気しやすくなっているだろうし、ながい間には、抵抗力のよわいところがやられ、ついに発病するにいたるのであろう。 しかし、この血のにごりとて、けっして本当の原因ではなく、このにごりがおこるためにも、さらにさかのぼった原因――これこそが究局の真の原因であろうが――がなければならない。 この真の原因は何かというと、私は、あまりにも不自然・不合理になっている現在の文明生活そのもの、ことに食のまちがいであろうとかんがえる。 だから、それをなおすこと。 とくに食のあやまりを正し、血をきれいにし、体のすべてのはたらきをよくするようつとめること。そういう食事にあらためることこそが、病気をなおす根本であり、究局の条件であろう。 そこで、治療食としては、個々の病気に応ずる注意が必要であることはいうまでもないが、それだけでは十分でなく、かならず、それと同時に、全体として完全であり安全な食とし、それによって血をきれいにし、からだのはたらきをたかめ、健康力・生命力をもりあげなければならないわけであり、この条件さえみたしておけば、どんな病気のばあいにもあてはめることができるわけである。 また、多年にわたる経験がそれを実証していると私は確信している (60・11)
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5. いわゆる「健康食品」の問題点 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
仙台市北保健所衛生課 主査 Y.W.
最近、いわゆる「健康食品」と称される製品が大きなブームを呼んでいる。 臨床のあゆみ6巻2号(61・2月)より
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6. 自律神経症 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
茨城のわかい主婦の方から、 「お医者さんにかかっても、病院へいっても、大したことはないといわれますが、どうもよくありません。“自律神経だ”とのことです。先生の「青汁は効く」を読んでやってみたいと思いまして」との電話。 「やってごらんなさい、きっといいですよ。 おそらく原因は肉類、糖類にかたより野菜の不足した食べものにあるんでしょう。」 「そうなんです。それはよくわかっているんです。」 「材料のナッパはありますか? ホウレンソウ、フダンソウ以外の緑の濃いナッパであればよいのですが、農薬のかかっている市販の野菜は絶対ダメ。 あなたのばあい、別に急を要する病気ではありませんから、自給することをかんがえてみたらどうですか。 畑は?」 「10坪くらいのところはあります。」 「それでは、とても十分のことはできません。 少なくとも30〜40坪。 借地でもして、年中いつでも十分のナッパが供給できるよう工夫することです。 ケールの種子は、60円切手をはった返信用封筒(宛名記入)をそえて申しこんで下さい。 いつでもさし上げます。 信頼のおける農家に委託してつくってもらうのも一法です。 そのさい特に念をおすべきことは、農薬を絶対つかわないこと。 そのためには化学肥料をつかわず、昔ながらの堆肥厩肥を主体に、石灰、油かす、鶏糞、魚粉などによる健康(有機)農法でなければならないこと。 そうしてできた良質安全なナッパをもりもり食べ青汁にもしてのむ、少なくとも1日400〜500g(青汁にして約2合)。 そして、糖分(菓子、ジュース、味つけの砂糖)をへらし、出来あい食品(便利ではあるが何が添加されているか知れない)をなるべくさけること。 そうしていれば体調はしだいに好転してくるでしょう。 家族全員がやられれば、やがては健康そのもののご一家ともなられるでしょう。 (58・9)
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7. 老来痩 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
元セ・ソウルロータリークラブ会長 365地区 T.K.
私は6月22日で満75歳になる。 「青春とは人生の或る期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。と。私は老人会にて講演するとき、次ぎのように力説している。 これから皆様には大きな二つの務めがある。 一つは、まご達にアイスクリーム、お菓子、お砂糖などのおやつを食べないように。 又、嫁には白いご飯の代りに、雑穀のご飯に、食生活を改善するよう注意させることだと。 現下、難治の成人病が急増している現状は遺憾である。 西洋医学は発達して幼児の免疫疾患と、細菌による疾患は確かに減ったが、癌、高血圧、糖尿病、脳卒中など成人病には決定的な力にならないのも事実のようである。 薬では成人病治療は難かしいようである。 平素の食生活を改善しなければならない。 昔からのご馳走といえば、肉食の如き美食をいうが、肉食は酸性食品の代表格である。 生命力が全然ない。 生命力のない食品を食べて健康になることは出来ない。 一時カロリー中心の栄養学が支配的であったが、最近に至っては、真剣な研究と多くの経験を経て、万病一元の原則が新しい学説として脚光をあびるようになった。即ち、体質が酸性に傾くといろいろの疾患が発生し、これとは反対に体質体液が弱アルカリを維持すれば、健康であるという理論である。 私自信も、食生活を改善する前には、肉食が好きであった。 白いご飯、コーヒー、白砂糖、お菓子などを飽食した。 その時は体重は増えたが、湿疹にかかり、肝臓機能、血圧も凡べて正常ではなかった。 1982年、私が米国のL.Aを訪問したとき、そこに住んでいる某医師の婦人が多発性骨髄癌にかかり、ニューヨークにある世界的に有名な癌センターで6ヶ月間治療を受けたが、病勢は悪化するのみ、仕方なくL.Aに帰った。おりよく、日ごろ玄米食を提唱し、生野菜を勧奨して来た有名な韓国人医学博士から、玄穀の雑穀のご飯と、生野菜を食べるよう忠告を受けた。 3ヶ月間継続したところ癌が好転したとの驚るべき事実を夫君より説明があり、私が主張して来た食生活改善が正しいとお褒めにあずかった事もあった。 私は中国の劉青茘の新菜根譚「無病之身 不知其楽他 病生始知 無病之楽矣」を便箋と封筒に印刷して、見る人をして注意を喚起させている。 体験から得た健康のみちしるべ(手びき)を人々に知らせようと努力している。 いろいろの健康文献を印刷して機会あるたびに親しい人に郵送している。 我等の周囲には、平素健康をなおざりにする、間違った楽天家も居り、一方関心はあっても正しい健康知識を持っていない人が多いのは遺憾である。 全国民が正しい健康知識を理解するよう国家的次元にて啓蒙すべきことを痛感している。 かようにすれば成人病も減り、家庭から患者が発生しないから、明朗で幸福な生活を営むことが出来る。 私は、今まで50回近く健康講演をやり、健康誌に投稿もした。外国に於いても寄稿と講演をやった。 このように私は知らぬ間に、本業でない健康の道にうわきしているような気がする。 テレビ、ラヂオに出演して健康を語った。 この頃も、健康に関する問い合わせの電話がたびたびかかって来る。 望而知之者神というが、私も自慢ではないが、人の顔を見るだけで、健康であるかどうかを判断出来る境地に至った。 これは上医と言えるもので、むしろ健康分野の職業に変更することが賢明ではないかと、心をうきたたせる時もあるが、これこそうわきであるから止めることにした。 私の助言にて健康を回復した友人も多い。 かくれた奉仕とも言える。 私は現在無病である。 糖尿、神経痛もない。 血圧は125−75で正常。 食慾も旺盛。快便も毎日つづいている。 睡眠も上々である。 10年近く病院と薬のお世話になっていない。 八宝粥を初めとして食生活の改善と長年ケールの青汁を愛飲したお蔭であると信じている。 顔の色とつやは一品で、ぴかぴか光っているとほめてくれる友人もいる。 私の周囲には、八宝粥の愛用者が多い。 私は八宝粥おじいさんの愛称を受けている。 日本に居る知人に八宝粥材料をあげたところ、その後もっとほしいと云うことで当惑した事もあった。 外国で発刊している月刊誌に八宝粥おじいさんの題目にて投稿したが大きい話題になったと聞いている。 ところが、私にも人に言えないなやみがある。 56歳のとき81Kg。 1971年ソウル・ロータリークラブに入会したときも、76kgの堂々たる体躯で、豊饒な印象の顔であったのが今は63kg。 標準体重(身長170cm)ではあるが、ありし日の豊饒な顔の印象は消えてしまい、やせこけて淋しい気持をいだいていたが、日本に居る88歳の老先輩から「老来痩」表題の随筆集を送っていただいた。 表題がいささか奇異であったので、さっそく内容を読んだ。 中国には「有銭難買 老来痩」という俚諺がある。 おかね(金銭)があっても老来痩は買えないと云う意味である。 年をとるに従って自然に脂肪が抜け、贅肉がとれて所謂、痩躯鶴の如くなるのが理想型で、金では買えない幸せなのである。 肥り過ぎよりは痩せ型の方が健康的であるのは言うまでもない。 私は中国の俚諺にあるように今や老来痩の境地になったから、体重が減り、顔の印象が豊饒でないと云うことを気にするのは杞憂であることを悟って愉快になった。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
8. 昭和61年度 遠藤青汁の会総会だより | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
小雨に煙った昨年とは打って変り、柿、椎、樫、樟などの若葉の緑が一段と映える皐月晴れの上天気に恵まれ、5月18日(日曜日)午前10時から昨年に引き続き病院当局の御好意により一般には使用出来ない倉敷中央病院3階の「大原記念ホール」を借りて昭和61年度総会が盛大に開催されました。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
9. 岸ユキのちょっと味な話 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
梅干し (59・7・23 サンケイ)
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10. 毎日つくっているが | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
仙台市 S.W.
野菜ジュースは毎日作って飲んでおりますが、毎日毎日は大変な作業となりましたし、野菜も少ないので、やはり顆粒をいただかないと間に合わなくなりました。 (60・1)
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11. 無病彊(健)体に対する考え方 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
熊本市 T.I.
(60・1)
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12. “衝撃”大腸ガン二百人に一人 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
徳島大など七千人調査 50歳代に集中 (61・1・20 サンケイ)
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13. スリランカ便り | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
山田守之亮.
おすすめにあずかりましたリカバーミル、スリランカで使い始めました。 とにかく、今のところリカバーミルに及ぶものはない。 在来の市販ジューサーは完全にやられてしまった。 全く関心のないものになってきた。 但し値段を安くする研究が必要。 製品の重要度からかんがえて決して高いものとはいえないが、ミキサーとの比較もある。 トランス(アタッチメント)は、当地で求めて1万5千円を要したが、リカバーミルは完全に働いてくれている。 取扱店は日本製のトランスだというが、メーカーの名前は書かれていない。 とりあえず以上ご報告申しあげます。 大変有難い仕合わせです。 (86・4・30)
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14. 丈夫になった娘 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
山形県 I.H.
娘の青汁との出合いは、小学校2年生の山形での青汁会からです。 (60・10)
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15. 米寿で関節手術 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
兵庫県 Y.O.
ケールを飲み始めて6年になりますが、冬分はあまり成長しませんので粉末を使うこともしばしば。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
16. 青汁をたよりに | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
東京 H.Y.
おかげ様で丸3年青汁を利用させていただきました。 (60・9)
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17. アメリカだより | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
在米 Y.S.
青汁のメンバーで、16年青汁新聞を愛読している80才をすぎた老女でございます。 (85・11)
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18. とにかくよい | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
山口県 M.H.
ピロサン、毎日、朝昼晩一袋づつのんでいます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
19. リウマチだが | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
岩手県 S.M.
リウマチですが、青汁のおかげで安心して暮らせます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
20. ケールの料理を楽しむ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大阪市 A.O.
前号の河野宏明氏のアイデア“ケール葉を生で食べる”を読み、早速その通り料理してみたところ大変美味で、その日からキャベツやレタスは一切やめにしました。 (ケール健人の会会報 60・12月号から)
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21. 腎炎順調 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
広島県 M.Y.
ちかごろ蛋白はマイナスつづきで、順調のようです。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
22. 質問箱 暑くなって…… | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
徳島県 H.M.
問 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
コラム紹介 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
気は長く 碧譚集
自然に相談せよ サレルノ医訓
彭祖曰く、 冬温夏凉、 四時の和を失せざるは身に適する所以なり 医心方
ミカン(カキ)が黄くなると 医者が蒼くなる ビワが黄くなると医者が忙しくなる 高野山 中吉広
平野は凡夫の住(すまい)高谷は聖人(ひじり)の住 凡夫の住は小樹に囲まれ 聖人の住は大樹に囲まる 古墳名城の樹緑(みどり)広大なりと雖も 深山高野の樹緑(みどり)甚深なるに及(し)かず 小樹大ならんと庶幾(ねがえ)ども大樹遥かなり 煩悩の凡夫高野山に宇宙顕現の大樹を観たり 感謝久遠の大樹天地同体の大樹是なり 患者が死の犠牲に陥ることは 多く医師の命じたる治療法に不忠実である場合である ヒポクラテス
人の義とせらるるは、 ただ信仰のみに由らずしておこないによる ヤコブ書二、二四
帆足万里西人以為らく、 危篤の疾を治すには 扶持養親十の九に居り 薬石は十の一に居る。 疾稍退くに及んで扶持益々省き 薬石益々力を得て扶養薬石各その事に居らば 疾必ず愈ること疑なしと、 極めて知元と為す。 病に侍するの人は 必ず老実謹慎の者を用ひ、 起居飲食以て用薬に至るまで 務めて細心に躁失を致すべからざるなり | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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