<1984年3月15日発行 第331号> | ||||||||||
目次 | ||||||||||
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1. こどもの難聴 | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
「10才のこどもです。2〜3年まえから、少しおかしいと思っていましたが、こんど学校から注意をうけて診てもらったところ、耳はなんともないから神経からの難聴だろうとのことです。青汁をすすめられていますが、どうでしょうか」との電話。 血のにごりのもと
食べものをなおす そこで、まず、食べものはできるだけ安全なものにし、農薬その他生産用薬剤や有害な添加物などに汚染されたものは、極力さけること。つぎに、栄養のバランスを完全にすること。この点でこどものばあい、とくに問題になるのは砂糖。菓子をよく食べ、甘いジュースをのむ、味つけに砂糖をうんとつかうなどで砂糖がすぎると、その代謝がうまくゆかず、神経をいためるものができます。 また菓子やジュース類など加工品には、添加物の害も加わります。で、甘いものは一切やめるか、できるだけへらす。次によくないのは白米飯の食べすぎ。これも砂糖と同じく神経に悪い影響があるから、せめて粗搗米か玄米。むしろ雑穀(全粒)や豆、もっとよいのはイモ類です。それを控えめに食べること。動物性食品はこどもの好くものですが安全なものをえらび、すぎないよう気をつけ、肉や魚の切り身よりは全体食べられる小魚や卵・乳。むしろ大豆ものを多くすること。 安全良質ナッパ それに、安全良質ナッパを十分食べさすこと。それは、栄養のバランスをとるためには絶対必要であり、ほかにこれに代るほどのものはないからですし、それも少々ではダメ。少なくとも500グラム以上。しかも、なるべく生でよくかんで食べることですが、それは、なかなか大変なので青汁にしようということになります。 500グラムのナッパの青汁は約2合ですから、少なくともそれ以上、多いほどよろしい。そして、それを根気よくつづけることです。それにしても随分大量がいるわけですから、畑があればケールその他のナッパ類を年中切らさないようお作りなさい。また、こどもの仕事にして鶏を飼わせ、安全な卵や肉を供給することもぜひおやらせなさい。 そうして、できるだけ血をきれいにするようつとめていれば、早いことにはゆかないでしょうが、やがてしだいによくなってくるのではないかと思います。これという適確にきく薬や、手当法もないようですから、ともかく熱心にとり組み奇蹟をまとうではありませんか。 (57・5)
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2. 健康相談室 日光皮膚炎 | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
50才の県南の港町の主婦。6〜7年前から、陽にあたると顔や手がかぶれる。いぜんにはそういうことは全然なかった。皮膚科にかかり、ぬり薬をつけるとすぐになおる。しかし、やめるとまたもと通りになってしまう。おそろしい副作用のある薬と聞いて、なるべくつかわないようにしている。何とかならないものか、との相談。両手は甲からさきにカサブタができ、顔では、唇が乾きひび割れ、口角から頬にかけて赤味がかり、乾燥しカサカサになっている。肌の色がさえず、つやがない。食事はふつう。よくねむれ、疲れやすいといったこともないが、便通は結しがち。 日光皮膚炎だそうだが、6〜7年もまえからというのだから、おそらくその頃からからだの調子がかわり、かぶれやすくなった、そういう体質になったためにそういない。 「そういう変化には、日常生活ことに食べものの影響が大きいものだが、なにか心あたりはないだろうか」 「こどもが弱かったので青汁をのませ、私ものんでいた。それでこどもは大変丈夫になり、私も調子がよかったのと、青汁をのんでいるからといった安心感からか、いつの頃からかはっきり覚えてないが、甘いものをよく食べるようになっている。」 「そこに原因がありそうだ。海辺のことだから、おかずには魚が多く野菜は少ないだろう。また、便利な出来あいの食べものが多いから、どうしてもそうしたものにかたよっているだろう。そこへ甘いものが好きとなると、食べもの全体として大変かたより、出来あい食品や便秘のせいもあって血がにごってしまう。 それが、かぶれやすいからだになっている原因と思われるから、ただつけ薬だけでは一時おさえにはなっても根治することはちょっと望めない。何としても、食のまちがいをなおし、血をきれいにして、かぶれないようなからだに、体質をかえることが肝腎だ。 それには、まず、甘いものや、便利な出来あいの食べものをやめること。主食には、ご飯をへらしてイモを、蛋白食品には、切り身の魚をへらして大豆ものを多くし、ナッパを主とする野菜・海藻をうんと添え、調理は簡単にし、味つけはうすくする。 そして、青汁は少なくとも3〜4合(もとのナッパ7〜800から1キロ)のむ。 5合でも6合でも、多いほどよろしい。こうして、20年以上ものながい間悩んでいた皮膚病でさえ治っている。だが、何分にも、うまいもの、便利なものをやめて、まずいもの、しかも手のかかるものにしようというのだから、それをやりぬくには、それだけの覚悟と努力が必要で、薬をつけたりのんだりするように簡単にはいかない。 けれども、ほかにこれという方法もないのだから、ともかく根気よく熱心にこれに徹底してみてほしい。なお、青汁のしぼりかすをそのまま、あるいは少し油を加えて肌につけたり、しぼりかすやすりつぶしたナッパを入れた風呂にはいる(ナッパ浴)のもよいようだ。また、口唇の乾きや口角のあれにはバターなど刺戟性のない油をつけるのが無難だろう。 (58・4)
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3. 日本食品成分表 三訂(3)四訂(4)比較 その2 | ||||||||||
前回参照 | ||||||||||
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次回参照 | ||||||||||
4. アタマジラミ、いまなお流行中 | ||||||||||
米国で1970年ころから報告されだしたアタマジラミの大量発生は、わが国だけでなく、ヨーロッパ、アラブ・アフリカなどへとび火し、世界的な勢いとなっている。 などの点からしてもうなずきがたい。 30年周期説が有力 そこで米国のM.Orkinは、よく知られているネズミやイナゴと同様に、ある周期をもって自然大量発生しているのではないかと考えている。彼によると、流行期15年ほど、その前後それぞれ7〜8年の間をおいて、30年の周期で発生し現在は、1960年に終わった前回の発生につづく流行期にあたっているため、減らないのだろうと推測。大城戸氏も「動物学的追跡が必要だが、いまのところ有力といえる」と述べている。ほかに、「海外旅行者が絶えず輸入しているのでは」、「30年前の生き残り」との声もある。 (Medical Tribune83.9.8)
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5. クスリより“コトバ”の医者 | ||||||||||
2歳のときに腸の一部が閉そく症状となる腸重積。それを皮切りに、肺炎、腸炎、急性胃炎、胸膜炎、黄だん、肝炎と、少年時代、病気を繰り返し、そのたびに町医者に助けられたという思い出をもつ男が医の道に入り、大学の先生になった。 (朝日新聞)
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6. 3年生で2学位に挑戦 | ||||||||||
在 H.H.
娘は夏期休暇もずっと大学に残り、朝夕2回サンマースクールに学び、暇な時は大学の仕事を働きながら、一生懸命勉強、9月の新学期も元気で努力しております。 (83・10)
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7. 豆乳ばやり | ||||||||||
いま、豆乳製品がブームになっている。大豆はたしかによい食べものだから、それからつくった豆乳が悪かろう筈はない。5〜60年前、私がまだ学生時代にも、一時、健康食品としてもてはやされたことがあった。しかし、それは本物の大豆からつくった純粋の豆乳だったが、いまブームになっている市販の豆乳や、豆乳入りの製品には、いささか問題がありそうだ。というのは、原料が、大豆そのものではなく、主に、製油工場で石油製品のヘキサン(発癌性がうたがわれている)で油をぬき出したあとの豆粕粉がつかわれていること。および、加工のさいの添加物も気がかりだからだ。 (58・5)
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8. 脳血栓、手術せずにすんだ | ||||||||||
兵庫県 S.Y.
70才の男の方。6月末に脳血栓で入院され、手術よりほかない、といわれたそうです。(右の頭のどこかに水もたまっているともいわれたそうです)。 | ||||||||||
9. 湿疹、便秘よくなる | ||||||||||
大阪府 M.N.
ケールが次々と大きくなりましたので、毎日ではありませんが、服用しましたところ、シッシンが治り、便秘しなくなりました。冬に神経痛が出なければよいがと思っています。これからは寒くなり大へんですから、寒い間はピロサンをいただこうかと思っています。 | ||||||||||
10. わたしのけんこう | ||||||||||
2年1組 S.K.
わたしは、はしるのがすきです。日曜日に、お父さんときょうだいでマラソンをします。このまえに、さなるこ1しゅうしたことがあります。(註 佐鳴湖 浜松市の南西部にある湖 周囲約8キロ) | ||||||||||
11. 手を合わせたくなる | ||||||||||
日向市 T.U.
愛用させていただき、自分でつくれない施設内の生活なので、大変助かっています。毎日三回食後にのんでいますが、最近では、高かった血圧も110/70と、好調です。ここでは便秘になやまされている人が多いのですが、朝の便通の好調の時など、思わず手を合せたくなります。 | ||||||||||
12. 大変飲みづらいが | ||||||||||
長野県 M.B.
青汁の会に入会させていただき、毎日飲んでいます。たいへん飲みづらいのですが、体の調子が日増しによいようになり感謝申し上げています。一度先生におあいして話を聞いたりお礼申し上げたい気持でいっぱいです。毎月の「健康と青汁」、まち遠しいほどです。 | ||||||||||
13. 病人をみればすすめる | ||||||||||
北九州市 H.M.
姉もケールの青汁で健康をとりもどした一人です。娘が十数年まえ、子宮外妊娠で大出血したとき、医者は輸血しなければ死ぬといわれたが、肝炎を心配してせず、毎日バスで青汁を運び、顔に浮腫がきてホオが下るほど腫れていたのが、青汁だけで治ったそうで、いまも元気にしています。それ以後、休耕地にケールを沢山植えて、病人さんを見ればケールをすすめていましたが、今では、青汁で治った人が宣伝をしてくれるそうです。病人の回復ぶりを見た周囲の人達が、あの人がこんなに元気になったのだから、ケールの青汁がよいにちがいないと、苗をもらいにくる人が多くなったそうです。 | ||||||||||
14. 質問箱 | ||||||||||
問 | ||||||||||
コラム紹介 | ||||||||||
大名に薬なし 伊達政宗
食量は胃腸の機能の状により適宜とす。 量を減じ質を精にする。 極度の節食と極度の充盈を来す食物は いづれも有害 ヒポクラテス
自らを支配しうる者は最も強し セネカ
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