健康と青汁タイトル小 <1982年10月15日発行 第314号>
 目次




1. 腎炎とナッパ

     医学博士 遠藤 仁郎 

     腎炎にも、ほかの病気のばあいと同様、私は、緑葉食青汁、ことにイモ・マメ・ナッパ・青汁食をすすめている。

    病気のもと
     どんな病気のばあいでもだが、病気するにはそれなりの理由がある。
     つまり、からだに、病気しやすい、病気にかかりやすい下地、素地がある(罹病素因)。
     この下地、素因は、からだの抵抗力・回復力のおとろえた状態であり、からだに自然にそなわった健康力・生命力のよわさによるもの。

    素因の由来
     そうしたよわさには、生れつき、遺伝的のもの、母胎内にある間にでき上るもの(母体の病気、薬、放射の影響、また食事のあやまりなどのため)もあろう。
     また、生後の日常生活の間、ことに食のあやまりによって招かれるところが少なくない。
     というのは、この抵抗力・回復力のもとである健康力・生命力はからだのすべての細胞・組織・臓器のはたらきの結集されたものであり、それは、すべての細胞・組織・臓器と、それらをめぐる血の性質、およびその流れのいかんにかかっている。
     すなわち、血が正常(きれい)であり、その流れが円滑であれば、すべてのはたらきは活発に行われ、健康力・生命力、したがって、抵抗力・回復力もおうせいである。
     しかし、血がにごり、流れがスムースでなくなると、おとろえ、罹病素因がなり立つことになり、さらにはこれが発病にまでつながるようになるわけだが、現在では、この血の性質が、あまりにも不自然不合理化された日常生活(環境のよごれ、心身の過労、運動・睡眠の不足、食のみだれ、タバコ・酒・菓子・ジュース類、コーヒーなど嗜好品、あるいは薬の乱用)のため、ことに食のあやまりのために、甚しく悪化している、とかんがえられるからだ。

    現在の習慣食
     一般に、精製した穀類(白米飯・白パン)、肉(獣鳥魚介)類、卵・乳製品・糖・脂・酒にかたむき、野菜類が少なく調理に手がこみ、雑多な調味料によってコッテリ味つけされたご馳走(贅美食)を、いつも腹いっぱい食べている。
     また、食品そのものが変質しているうえ、インスタントもの、できあいものなど、加工・保存食品が大部分を占めている。

    栄養のバランスの乱れ
     そのため、栄養的にはカロリー、蛋白質ばかりが多く、それらの体内代謝に不可欠のミネラル(アルカリ・カルシウムその他)や、ビタミンは乏しい、という片跛の不完全(欠陥)食になっており、血のにごりを招いている。

    アルカリの不足
     その一つはアルカリの不足。
     この、穀・肉・卵・糖・脂・酒など酸性食品が多く、野菜・山菜・海藻・果物などアルカリ性食品の少ない食事では、アルカリ性でなければならない血液が酸性に傾いて来(血のにごり)、その中和のために、からだにたくわえられているアルカリ、とくにカルシウムがうばわれる。
     そして、カルシウムが乏しくなると、細胞・組織・臓器はすべて抵抗力が弱められ、ものごとに感じやすく(アレルギー性)なる。

    ミネラル・ビタミンの不足
     ミネラルやビタミンが不足すると、食べすぎているカロリー源(糖質・脂肪・蛋白質)の代謝がうまく行かず、有害な分解物ができ、コレステロールや脂肪などがふえ(血のにごり)、血はねばり、流れが滞りがちとなり、血栓ができやすくなるなど、血のめぐりが悪くなり、すべての細胞、組織・臓器のはたらきがそこなわれる。

    食品の劣質化、有害有毒化
     一方、不自然不合理な生産法、あるいは加工・保存によって、食品全体、質的に劣ってきており、また、農畜水産用薬や加工保存用の各種の添加物によって汚染され、有害有毒にさえなっている。
     そのため、細胞・組織・臓器が直接に傷害されることもあり、少なくとも血のにごりを増すことになる。
     このようにして、健康力・生命力、したがって抵抗力・回復力がよわり、罹病素因ができ上り、病気しやすくなり、治りにくくなっている。

    食の完全化安全化
     そこで、病気を防ぎ、治りをよくするためには、なんとしても、まず、食の完全化・安全化をはかり、血をきれいにし、体力・健康力生命力をさかんにし、抵抗力・回復力をもり上げなければならない。

    食の完全化
     栄養を完全にするには、カロリー・蛋白質に釣り合うだけのミネラル(アルカリ・カルシウムなど)やビタミンを補給すべきであって、それには、それらのもっとも有力な給源である良質ナッパを十分にそえなければならない(緑葉食)。
     従来、この目的のため、一概に野菜・果物といわれているが、良質ナッパ以外の野菜・果物はアルカリの給源にはなりえても、カルシウムやビタミンの補給にはほとんど役立たない。
     この良質ナッパの必要量は少なくとも500g、600〜800〜1000と多ければ多いほどよい。
     そして、そのなるべく多くを生食することが望ましいが、むつかしければ、しぼり汁(青汁)にして飲もうということになる(緑葉食・青汁。青汁1合とるには大体250gのナッパが必要だから、500〜1000gをとることは少しも困難ではない)。

    食の安全化
     つぎに、食品はすべてできるだけ安全なものをえらび、危険な生産用薬や添加物に汚染されたものや、そのおそれのあるものはつとめてさけたい。
     けれども、これまた、現状、必ずしも容易ではない。
     そこで、せめて主なものだけでも安全性の高いものにしようと、私は、主食品にはイモ(ジャガイモ、サツマイモなど)を、蛋白食品には大豆ものを主とし、それに、安全良質のナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物をそえるイモ・マメ・ナッパ・青汁食を提唱している。

    腎炎食
     さて、腎炎の治療に大切なことは、安静、温保、そして食事であり、その食の重点が腎臓にたいする負担、刺戟の軽減におかれていることはよく知られているとおり。
     しかし、それと同時に、食の完全化・安全化により血のにごりをとりのぞくことがより大切ではないか。
     いや、この方が、むしろ、より根本的であり、より本質的であって、それに負担、刺戟の軽減を加味すべきではないか、と私はかんがえている。
     すなわち、腎炎のばあいも、緑葉食ことにイモ・マメ・ナッパ食が適当だ、というわけだが、この食事が同時に(次にのべるように)腎臓の負担、刺戟の軽減という目的にも全く合致していることは注目さるべきであろう。

    負担、刺戟の軽減
     腎臓は代謝終産物や塩分を排泄するところであり、それらが過ぎれば、それだけ負担になり刺戟になる。
     そこで、なるべくそれらを少なくすることが、従来からの腎炎食の重要なポイントになっている。
     その第一は蛋白質。

    蛋白質
     腎炎にとって、もっとも問題の大きいものは蛋白質。
     蛋白質は大切な栄養分であり、ことに病腎の修復のためにも必要である。
     しかし、その分解産物は殆んど腎臓から排泄されており、その排泄が悪くなり、たまってくると尿毒症をおこす。
     したがって、蛋白質は腎臓にとって、もっとも負担の大きい、刺戟性の強いものだ。
     だから、蛋白質は多すぎてはいけないし、さりとて少なすぎてもよくない。
     そこで、比較的少量で需要をみたすような摂り方が合理的ということになる。
     そのためには、

      1. 質的にすぐれた蛋白質であることが望ましい。
        質的に劣ったものは、それだけ多量に必要だが、すぐれておれば比較的少量ですむからだ。

      2. ミネラル(アルカリ、カルシウム)やビタミンにとんでいること。
        これらにとんでいると、蛋白質の利用効率がよく、それだけ少なくてすむ(節約効果がある)。

     そこで、腎炎の蛋白源には、蛋白質が質的にすぐれており、同時にミネラル(アルカリ、カルシウムその他)、ビタミンにとんでいるものほどよい、ということになる。

    肉類
     質的にはすぐれている。
     しかし、酸性が強く、カルシウムやビタミンに乏しい。
     それだけ負担、刺戟性が大きい。
     なお、安全性にも問題が少なくない。
     加工・保存食品はなおさらだ。
     魚介類は比較的刺激性は少ないといわれているが、その他の点では同様。


     質的にすぐれており、ミネラル・ビタミンもやや多く、刺激性がないと、腎臓食に推賞されている。
     ただし、酸性がつよく、安全性にもかなり問題がある(飼料の農薬汚染、添加薬剤など)。

    乳汁
     もっともすぐれた蛋白食品。
     アルカリ性。
     カルシウム・ビタミンも多い。
     しかし安全性には問題がなくもない(飼料の汚染、添加薬剤など)。

    大豆
     蛋白質は動物食品にくらべ稍々おとるが、かなりすぐれている。
     カルシウムにとみ、ビタミンも多いから、刺激性の少ない良蛋白源であり、安全性の点でも有利。
     もっとも加工品には注意(豆腐)。

    良質ナッパ
     量こそ少ないが、動物食品に匹敵する優秀な蛋白質がある。
     しかも、アルカリにとんでおり、カルシウムその他のミネラル・ビタミン類も多い。
     もっともすぐれ、もっとも無刺激性の理想的蛋白源といってもよかろう。
     そこで、腎炎の蛋白源としては、ナッパと乳汁が最適。
     卵・大豆これにつぎ、肉類にはかなり問題がある。
     なお、安全性を考慮すれば、ナッパ・大豆が最適ということになろう。

    糖質食品
     米・麦・芋・砂糖など糖質食品類は、いずれもすぐれた熱量食品で、これらが不足すると、蛋白質の分解消費が増し(カロリー源になるため)、腎臓を負担するので、適当量は絶対必要だし、もともと無刺戟性の食品とされているが、これらにも決して問題がないわけではない。


     私の家内は、いぜん、胃炎をやり、治す薬のないことを知って、いろいろ食べ物に工夫していたが、主食にはジャガイモが一番よく、次が小麦粉。
     白米はもっともよくないことを経験し、私に報告した。
     私は、「そんな馬鹿な。白米飯が悪いなんてどこにも書いてはない」とわらいとばしていた。
     しかし、それではと、実際に目の前で検尿し、じゃがいも食のばあいは蛋白の反応がないのに、小麦粉では少し出る。
     そして、白米だとドッと出る、という事実を見せられ、ギャフンとまいったことが思い出されるが、確かに米飯はよくない。
     米飯をやめるだけでよくなる腎炎もあるほどだ。

    なぜか?
     それは、白米が酸性食品であり、カルシウムにもビタミンBにも乏しいことのためらしい。
     ビタミンB1が少ないと、澱粉の代謝が不完全になり、有害なピルピン酸という中間産物ができるが(血のにごり)、これは脚気の原因とされており、からだ中のどこにでも悪い影響を及ぼすもの。
     腎臓はとくにこれに敏感で、B1の不足だけでも悪くなるといわれているが、腎炎があればいっそうその影響をうけやすいだろう。
     そのほか、繁用されている農薬がかかわっているかも知れない。

    小麦粉
     おなじく酸性食品だが、カルシウムやビタミンがやや多いのがよいのだろう。
     その他には米と根本的の差はない。
     もっとも、加工品には漂白剤その他各種の添加物の危険がないともいえない。

    イモ類
     ジャガイモ、サツマイモその他イモ類はいずれもアルカリ性。
     カルシウムも比較的多く、ビタミンB1、Cもある。
     カロチンイモだとAも多い。
     そして農薬の心配も少ないなど、カロリー食品のうち、もっともすぐれている。

     これで、イモがもっとも無刺戟性。小麦粉これにつぎ、米がもっとも劣り刺戟性のつよいことがわかろう。
     そこで、腎炎では米はなるべく食べないよう、少なくとも控えるよう。
     そして、なるべくイモ類にするか、多くするようすすめているが、たしかによいようだ。

    糖分もよくない
     ふつう糖分は腎臓にたいし、刺戟性も害作用もないとされ、味つけの砂糖も制限されないし、菓子を食べジュース類をのむことも少しも差支ないとされている。
     けれども、私は、白米のばあいと同様、いや、よりいっそうよくないとかんがえている。
     それは、砂糖ことに精製糖は糖分だけで、ほかには何の栄養もない、全くからっぽのカロリー食品で、そのとり方が多いだけ、栄養のバランスをみだし、ピルピン酸ができやすいこと。
     菓子やジュース類など加工品では添加物の害もさけられないからだ。
     現に、私は、腎炎が数名でた砂糖問屋を知っているが、甘いもののやまらない腎炎はどうも治りにくいような印象をもっている。

    塩分
     食塩は大部分が腎臓から排泄される。
     多いだけ負担がかさみ、刺戟性。
     制限する方がよいことはよく知られているとおり。

    イモ・マメ・ナッパ・青汁食
     以上のことから、腎炎食には、
      1. なるべく安全な自然食品をえらび、
      2. 主食には米麦よりはイモ類、
      3. 蛋白食品は肉魚の切り身よりは小魚・卵・乳、ことに大豆にし、
      4. 良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻を十分そえ、青汁にしてものむ(良質ナッパは少なくとも700〜800g以上、多いほどよい)。
      5. 調理は簡単に、味つけはうすく、
      6. 嗜好品にも十分注意する。
     というのを原則としている。
     なお、時々、週1回くらい、青汁絶食日、あるいは青汁・野菜・果物日を入れるとなおよいようだ。
     そうすると、腎臓にたいする負担や刺戟がへるだけでなく、血のにごりがとれ、生命力・健康力、したがって治癒力がさかんとなり、また、抵抗力がたかまり感染にも強くなるから、腎炎におそろしいカゼや化膿症などの危険をさけることもできる。
     事実、腎炎の経過に好影響をあたえ、治りをはやめ、また、不治といわれた慢性腎炎もよくなっている。

    だのに嫌われる
     ところが、この食の中心になっている良質ナッパが嫌われ、青汁なんてとんでもないと非難される。
     その理由は、ナッパにはカリウムが多いから、というのだ。
     なるほどナッパにはカリウムは多い。
     しかし、そのほかに大切なカルシウムその他のミネラルやビタミン類があり、これなしには栄養のバランスはとれず、血をきれいにすることはできない。
     カリウムだけをおそれてナッパ・青汁をきらい、栄養を不完全にし、血のにごりを増すこと、そして、抵抗力・回復力に不利な影響をあたえることが、はたして当をえているだろうか。
     そのうえ、カリウムの多いものは、なにもナッパだけではない。
     ほかの野菜・果物はいうまでもない。
     イモ・マメ類・肉・魚にも、牛乳や穀物にもかなり多い(表参照)。
     それを見のがしておいて、ただナッパだけを目の敵にするというのは何故だろう。
     どうしても私には納得ができない。
     カリウムが問題になるのは、その排泄が悪くなり血中にふえること(高カリウム血症)だが、それは、いよいよ末期の尿毒症のばあいだけに限られている。
     しかも、その治療にはアルカリやカルシウムが注射されているが、良質ナッパ(ほかの野菜・果物はそうではないが)には、そのアルカリもカルシウムもうんとある。
     つまり、良質ナッパにはカリウムの害を未然に防ぐそなえがちゃんとととのっている。
     それでもナッパ・青汁は危険だというのだろうか。
     血液検査をくりかえし、そのデータを参照しながらやるべきことはいうまでもなかろうが、透析が必要といわれた人でさえも、この食事でよくなったのがあるし、透析しながら青汁をのんで少しも害がないばかりか、いろいろ好影響をしめしている。
     たとえば、透析による不快症状がなくなった例、小児では発育が悪くなるそうだが青汁を飲んで正常に発育するといった例もある。
     この問題は、結局、カリウムの腎臓への影響だけにとらわれおびえて、良質ナッパのからだ全体にたいする影響を忘れての妄説だと私は断定してはばからない。
    (56・11)

    カリウム量(ミリグラム)
    ソバ粉336ブタ肉250
    小麦粉130鶏肉250
    白米115牛肉245
    大豆1360タイ422.3
    アズキ1080カツオ312.8
    ゴマ480〜490サンマ280
    落花生440イカ280
    サヤエンドウ250カキ260
    ヤシガシラ492ハマグリ221
    サツマイモ455牛乳160
    ジャガイモ360鶏卵98
    パセリ1000タケノコ468
    ホウレンソウ416シイタケ(生)160
    ケール410バナナ320
    コマツナ252ミカン156
    キャベツ235ナツミカン140
    タマチシャ220リンゴ115
    大根葉152乾ノリ3800
    タマネギ120コンブ(トロロ)3500
    ニンジン47ワカメ2700
    ダイコン43(日本食品標準成分表
     昭和39年版、
    ケールはシャーマン氏による)
    トマト37
    キウリ16



2. 高血圧、変形性関節炎、老人性白内障

    兵庫県 Y.O. 

     70才から10年余にわたり、高血圧、変形性関節炎、老人性白内障に悩んだ私は、化学薬品による医原病で十二指腸かいようにもかかりましたが、青汁のおかげで84才の人生を日々是好日で感謝の毎日を送っています。
     私は35才から社会活動を始め、約40年に亘って婦人会長、教育委員、民生児童委員、家裁調停員など12種類の役職を努めて参りましたが、特に昭和25年から始めた宮城清掃の奉仕団長は、団員50名を引率して20回にわたり上京しましたので、その都度、精神的疲労も多く、加うるに食生活のみだれから、所謂、本態性高血圧症となり、最高血圧は常時190〜200ありました。
     まだ、変形性関節炎も膝関節にたまった水を1週間に一度はぬくような状態でした。
     更に、老人性白内障となり、片眼は現代医学で手術を受け、コンタクトレンズを着用するようになりましたが、片眼の視力が0.7から0.3におちました。
     そんな82才の頃、津名保健所の山口所長から、ケールの青汁の話を聞き、昭和55年10月にケールの種を播きましたが、成長するまでと思い、その粉末であるピロサンを購入して飲用を始めました。
    血圧、
    昭和55年11月200/110
    昭和56年 4月170/ 90
     5月140/ 80
     6月150/ 90
     7月
     8月130/ 70
     9月
    10月140/ 70
    11月140/ 80
    12月150/ 80
    昭和57年 1月
     2月160/ 80
     3月140/ 70
     4月130/ 70
     5月140/ 70
     約半年を経過した昭和56年4月頃、近所の人達から顔色がよくなったねとか、息子からツヤがよいがクリームでも塗っているのかとたずねられるようになりましたので、はては青汁の効果が出てきたのではないかと思い、半年振りに楽しみにしていた血圧の測定を診療所の先生にお願いしました。
     ところが最高170〜最低90とこれまで高くなる一方の血圧が降下しだしたのです。
     ちょうどケールも成長しておりましたので、4月からは生の青汁を毎日3〜4合を飲み始めました。
     それからは、毎月の血圧測定が楽しみで、青汁をどんどん飲みましたが、おかげで別表のように血圧が降り始め、今では最低70〜最高140で安定しております。
     また、10年以上も悩んだ変形性関節炎のほうは、約10人位の医師に診断治療をお願いしましたが、何れも、対症療法で、水をぬいて鎮痛剤をうつだけの作業でした。
     治癒のあてもなく、まアお大事にというのが医師の共通したセリフでした。
     社会的活動のため走り廻っていた私だけに、行動の制約を受けるのは最も苦痛でしたが、それが次第に水がたまらなくなり、1か月に一度、2ヶ月に一度、3か月に一度と次第に水のたまる間隔が長くなり、遂にはたまらなくなりました。
     変形した関節だけが後遺症となりましたが、日常生活に必要な歩行は可能ですので、用心深く使っております。
     また、老人性白内障の方は、例え0.1でも視力が回復したらと思い、八味地黄丸を併用して6か月がんばりましたが、現状維持の結果に終りました。
     多分、青汁の量を増やし、更に6か月と持続を続ければ効果が出るのではないかと思いつつ、日常生活に不便がないので、そのままになっております。
     青汁のおかげで、死を待つ暗い気持から健康で長生きをしようとする明るい気持にかわりました。
     また、健康づくりのおかげで心配しながら受けに行った診察が今では楽しい診察になっております。
     今後とも健康維持のために青汁を飲み続ける積りですが、老化現象は避けられないとしても、青汁を飲みながら、神から与えられたこの五尺の体をバランスよく老化させて、完全に使い切ってみたいと思います。


3. 「園芸と青汁の会」発足

     茨城県那珂郡山方町の県立商業高校では、かねて「園芸と青汁の会」の設立を計画されていたが、いよいよ去る5月発足されたよし、同校高村一夫先生からおしらせをいただいた。
     およろこび申し上げるとともにご発展をお祈りいたしたい(係)

     ○ 

     4月にお送りいただいたケールが、青く大きくそだっていることと、
     5月に何とか「園芸と青汁の会」を必修クラブとして発足いたしました。
     現代青少年の健康をかんがえるとき、なんとかこの会を育成すべく努力いたします。


4. 82才前後

     医学博士 遠藤 仁郎 

     老化現象としていちばん早くあらわれたのはやはり眼。
     もともとかなりきつい近視なので、老眼鏡はいらないが、近くを見るのに眼鏡をはずすようになったのが60代の初めごろ。
     次が耳鳴り、68才。
     それから排尿の異常。
     まず、夜間の排尿回数がふえた。67〜80才ごろ。
     ついで、70代の中ほどから、ギリギリまで辛棒していると、いざ出そうとしても、仲々うまく出ない。
     その後、76〜7才ごろ、姿勢をかえたり、寒さにあたると、急に尿意を催おして我慢しきれず、グズグズしていると洩らしてしまうといったことがあった。
     しかし、この二つはしだいにおさまり、今では、耳鳴りと夜間の排尿回数の多いことだけになっている。
     また、四〇肩、五〇肩、六〇ヒザ、七〇肩と、代かわり毎に関節の痛みが出ていたので、八〇になったらどうなるかといささか興味をもっていたが、これは期待はずれ。
     特別なにごともなかった。
     ところが、82才(今年の2月末で満82才になった)前後になって三つの異常があらわれた。

    1.眼の異常  70代の終りごろから、眼をつぶっていたいという感じがありだしたが、視力には別段変りはなかった。
     昨年の11月(81才9ヶ月)、久しぶりの徒歩の会で14〜5キロあるいた。
     その終りころ、ふと、遠くのものがボヤけ、二重にみえることに気づいた。
     しばらく休憩して、すぐに直ったが、これは、両眼でみる物の像がうまく重なり合わず、ずれてみえる、つまり複視。
     斜視によくある症状だ。
     12月、1月の徒歩の会でも同じようにあらわれた。
     ずっと前、さきの戦争で召集され軍病院にいたころのこと(40才前後)、ボンヤリしていたとき、ドイツ語の好きな病院長から、だしぬけに「君シーレン(斜視)があるね」といわれて面喰らったことがある。
     おそらく、私には眼筋のどこかに弱いところがあり、それが、さいきん、老化のために疲れやすくなってきたのだろう。
    2.臀筋の痛み  この1月末ごろから、咳や咳ばらい、あるいは腹に力を入れたとたん、右の臀部から大腿(時には下腿までに)の外側にそってひびく痛みが出てきた。
     歩くこと走ることや腰かけには何の支障もないが、しゃがもうとするときにも、同じような痛みがはしる。
     そして、寒い日に強く、ポカポカ陽気の日には軽いこと。
     風呂に入ったり、コタツにあたっていたり、運動してからだがあたたまると楽になることから、どうやら寒さと運動不足に関係があるらしい。
     多分、年相応の血管変化があって、筋肉の血行が不十分となり、代謝の不調などのため痛みを感じやすくなっているのであろう。
     その後、暖くなるにつれて痛みはしだいに軽くなり、なくなってきたが、ちかごろ気がついてみると、右の靴音が左にくらべて、いつも高くやや長い――すこし引ずっているようだ。
     なお、4年まえ(54年)の1月(78才10ヶ月)、右大腿の中ほどにしばらくダルサがつづいたことがあり、温めてよくなった覚えがある。
     これらのことをあわせ考えて、どうやら私は、右下肢の筋肉に弱点のあるからだに生れついているようだ。
    3.美食後の
     排尿困難
     もう一つは排尿困難の発作。いつもは夜間の排尿回数が多いだけで、排尿自体はごくスムースだったが、4月(82才2ヶ月)になって2回、夜11時ごろからの排尿がとても困難になり、チビリチビリとごく少量しか出ず、30分もするとまたすぐはずんでくる、という状態が朝方4〜5時ごろまでつづき、6時ごろからはまた元通りらくに出るようになるということ(一時的の排尿困難発作)がおこった。
     その2回とも、ナッパ、青汁のとり方の少ない日で、その夕食に肉や魚のおいしいご馳走で白米飯をいささか食べすぎた夜のことだった。
     こういう排尿困難は前立腺肥大のときみられることなので、悪食のために一時的にあらわれたのだろうが、おそらく、ぼつぼつその気配が出かかっていることをおしえているのだろう。
    その他  食欲、便通、睡眠、血圧(120/70前後)ともに快調がつづいている。
     みじめなのは歯。
     これまでにもかなり抜けてはいたが、80代になって急速にその数を増し(ついに入れ歯をした)、いまでは上は4本、下は9本が何とかもちこたえているだけ。
     そして例の方はさすがにすっかりおとろえた。
     時にためしてみたくはなるがハリが十分でなく、まともはともかく茶臼にはからっきしだらしがない。
     それでもなんとかいくにはいくが、どうもからだまのことが多くなったようだ。

    (57・4)


5. 88才の栄養学者 川島博士の食生活

    ◇煮干しやコンブ常備
     東京・代々木。国電の駅から2分のビル内に、川島博士が主宰する食糧産業研究所があります。
     現れた川島博士は、北京原人と同じ背丈と本人がおっしゃる157センチ、小柄ながら引きしまった体つき、ゴマ塩頭、柔和なその目は老眼鏡なしでコンサイス英和辞典を読むというからオドロキです。

     「大学の健康診断で、他の壮年教授が50〜60点。ぼくは98点。あんまり異常ナシだからシラガで2点減点したんだって」
     話しながら川島博士は、そばのボール箱をとって「どうぞ」。
     見れば、上等の煮干し(カタクチイワシ)、デビラカレイ、干し貝柱、トロロコンブや3センチ角のコンブが詰めてあります。
     これは自宅にも学校にも常備してあって、おなかがすくとポリポリかじる。
     夜の食事以外は、食べるものはこれがほとんどだそうです。

    ◇祖先が工夫した食事
     「ぼくがなぜ、こんなにカルシウムの必要性を説くか。
     日本が火山国だからです。
     日本の土は火山灰におおわれて有効なカルシウム分が少ない。
     だからその土で育った食べ物や流れる水には、欧州と違って、やはりカルシウム分が極端に少ないのです。
     それを補うように祖先が工夫した小魚、海草中心の日本独特の食事を捨て去って、カルシウムの多い土地に合わせた欧米式の食事をとり入れている。
     日本人の体が弱くなってしまったのは当然なのです」

    ◇食べ方のポイントは
     では、川島博士は、いったい何をどのように食べているのか−。
     まずその基本方針は、
      1. 血液を微アルカリ性にする栄養をとる
      2. 必要な量と質は必ずとる
      3. 必要以上はとらぬこと
      4. 体の自然なリズムに合わせた生活を送る
     この四つ。

     この方針にそって、川島流の食事と生活習慣が培われたといいます。
     そのポイントをあげると−。

      腹がへるまで食べない
       起床は5時。
       すぐ机に向かって仕事する。
       朝食、昼食はとらず、おなかがすけば前述の小魚や海草を適当に食べて終わり。
       夕食は、麦めし、魚のかん詰め、青い野菜の水煮が基本型。
       食事中はみそ汁、お茶など水気のものは一切とらない。
       よくかんで唾液(消化酵素)と混ぜ合わせて食べることが大切だから。

      青野菜を水煮で食べる
       ほうれん草、小松菜、ニンジンの葉、ダイコンの葉・・・緑の色の濃い野菜を選んで、1回なまの目方で400グラムは食べる。
       ビタミンAやC、カルシウムが多いこの青野菜は、たくさん食べてこそ効果がある。
       あきずにたくさん食べるためには、味つけを濃くしてはダメ。
       軽く水煮したのがいい。
       ごはんを毎日あきずに食べられるのは味がないからで、もしこれを五目めしや焼きめしや何とかライスにして三度三度続けたら3日と続かないはず。
       青野菜も同じこと。
       コメの味がわかる人なら、青野菜の水煮も野菜本来の味としておいしく思うはず。

      つとめて生食する
       なまで食べられる野菜は、つとめてなまで食べる。
       ダイコン、ニンジン、ピーマン、パセリ等々。

      木の実は好んで食べる
       誕生日や祝いには、ギンナンめし。
       ギンナンの手に入る間はつとめて食べる。
       生命力のある強アルカリ食だから。

      副食を先にごはんのあとで食べる
       副食だけで食欲をみたされたらごはんは食べない。
       腹八分めを守り、約30分かけてゆっくり食べ、食べたらすぐ横になる。
       寝て早く消化させるためで、胃が消化活動を行っている間は、血液が胃に集まって頭が十分働かないから。もっとも腹いっぱい食べたら苦しくて寝てなんかいられないはず。

    ◇外食、お酒慎んで
     こうした基本原則のほかに、外食はしないこと、外での飲みものは牛乳に限ること、酒、タバコは慎むこと、便通は必ずつけることなど実行しているといいます。
     そして「私の食べ方」の“結び”には、
    「自分の実践している食物、栄養の摂り方についてえらそうな意見を述べたが、神ならぬ身のことだから、いつなん時、どういう病気が出るやも知れない、と自らを戒めており、この謙虚な気持ちをいつも忘れないようにしている」
     とあります。
     これが“川島イズムの栄養学”と、納得いたしました。
    (56・8・25 サンケイ)



6. スタンドがほしい

    名古屋市 T.M. 

     郷里倉敷の両親は、何年来青汁をのんでおります。
     父は80才になりますがカゼもひかず、美術館まえで、老人クラブから無料観光ガイドをつとめておりますが、これを生き甲斐としてたのしんで毎朝出かけます。
     これも長年つづけている青汁のおかげと、私も感謝しております。
     郷里に行った時など、母がすすめてくれますので、里にいる間は飲用しております。
     名古屋にも、東京、横浜のように青汁スタンドがほしいと思います。


7. 白ナマズ消える

     新羅さん(泉大津)のお話。
     高校の体操の先生(女性、43才)。
     両脇の前膊部に白ナマズができ、半シャツ着用にこまっていられたが、青汁3ヶ月でスッカリなくなった。



8. 真事の伝え

    東京都 G.A. 

     人の一生を悔いないものにする為めの正しい道を求めて、
     人生の正しい道は、

      1. 人は、天徳を感謝し、誠を尽して報恩に勉むべし。
      2. 人は、禽獣に非ず。万物の霊長に生れたことを感謝し、誠を尽して報恩に勉むべし。
      3. 人は、天地創造の神々を感謝し、誠を尽し報恩に勉むべし。
      4. 人は、共存共栄の神意を感謝し、誠を尽し報恩に勉むべし。
      5. 人は、父母と祖先の恩沢を感謝し、誠を尽し報恩に勉むべし。
      6. 人は、社会の恩沢を感謝し、誠を尽し報恩に勉むべし。
      7. 人は、夫々授かった天職を感謝し、誠を尽し報恩に勉むべし。
      8. 人は、誠を以って子弟を教養し、未来の建設に勉むべし。

     人々は、思いを遠く開闢の昔しに致し、其の根元を究めて、知識を悠久の歴史に学び、以って未来に目を転じ、永遠に渉り子孫の繁栄の為めに其の一生を捧げ尽さねばならない。
     宗忠神は、
    「凡そ、天地の間に万物生々する其の元は、皆天照太神なり。是万物の親神にて、其の御陽気は天地にみちわたり、一切の万物光明温暖の中に生々養育せられて息む時なし。」
     中江藤樹先生は、
     神道は、正直を体とし、敬愛を心とし、無事を行とす。
     と教え給ふ。
     二宮尊徳翁は、
     報徳訓に、
      父母の根元は天地の霊命に在り、
      身体の根元は父母の生育に在り、
      子孫の相続は夫婦の丹精に在り、
      父母の富貴は祖先の勤功に在り、
      吾身の富貴は父母の積善に在り、
      子孫の富貴は自己の勤労に在り、
      身命の長養は衣食住の三つに在り、
      衣食住の三つは田畑山林に在り、
      田畑山林は人民の勤耕に在り、
      今年の衣食は昨年の産業にあり、
      来年の衣食は今年の艱難に在り、
      年年歳歳報徳を忘るべからず。

     西郷南洲翁は、
     「人間の道」に、道は、天地自然のものにして、人はこれを行うものなれば、天を敬するを目的とする。
     天は、人も我も同一に愛し給うゆえ、我を愛する心を以って人を愛するなり。
     人を相手とせず、天を相手とせよ。
     天を相手にして己を尽し、人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし。

     明治天皇御製
     久方の空はへだてもなかりけり
     地なる国は境あれども
     さしのぼる朝日の如くさわやかに
     もたまほしきは心なりけり



9. 青汁体験事例

    兵庫県 S.H. 

    事例一
     現在喜寿を迎えた老人ですが、若い頃より胃腸が弱く、神経痛もあり、何かというと薬漬けで困っていました。
     72才の春、痔瘻になり、手術を受けることになり、術後のガーゼの交換と、毎日一度は経験する排便に苦しんでいました。
     そんな時、私が健康保持増進に飲んでいました青汁を是非とすすめました所、初めは半信半疑でしたが毎日1合から2合飲み続けました所、一番に排便が楽に出来、傷口の回復も早く、同じ日に手術を受けた若者よりも早く治癒致しました。
     主治医も驚く程でした。
     それ以来5年余り現在にわたって飲み続けています。
     そのおかげで胃腸が丈夫になり、長年苦るしんでいた神経痛の痛みもいつとなく忘れるようになり、血色艶もよく、よく眠ることが出来、青汁の効果とよろこんでいます。
     生きる限り続けて飲みたいと体験談を話しては人にも進めています。

    事例二
     33才になる会社員と小学1年の長男ですが、毎年季節の変り目になると喘息の発作がおこり、その度に医師の治療を続けていますが、副作用がきつく、また、治癒することもならず困っていました所、私が青汁の効果について話していることを人づてに聞き、藁をもつかむ思いで是非飲んで見たいと相談を受けました。
     以来青汁1合から2合当り飲み続けました。
     約6ヶ月頃より身体の調子がよくなり、次第に発作の出る季節が来ても楽になり、今ではすっかりとよくなり、医師に診断を受けることなく、会社も休暇を取ることなく、長男も元気にはつらつとして学校へ通学するようになり、偏食もいつの間にか無くなり、風邪も引くことがありません。
     家族ぐるみで青汁を飲み、毎日感謝の日々を送っています。

    事例三
     42才の主婦。
     毎年行なわれている子宮癌検診もなんとなく恐ろしくて受けることなく初めて昭和54年9月受診しました。
     所が心配は適中して検診の結果は子宮癌の疑いあり早急に精密検査を受けるようにとの通知を受け取ることになりました。
     それ以来、悶々として食事ものどを通らず、睡眠も取ることの出来ない日々を送くり悩み続けた末に、私の所に相談に見えました。
     話の内容は、県立がんセンターで受けた結果疑わしくば手術して子宮摘出すべきだと診断が下り、一応次回の検診日程も決定しているが、自分としてはもう一度、大阪成人病センター婦人科医長様を親類の人が知っているから、紹介状もこの通り頂いて来ている。
     同じ診断を受けるのなれば医長さんの手で手術を受けようと思うが、悩んでいるとのことでした。
     そこで色々と青汁の話や精神のもち方など話して、遠藤先生の青汁と健康の本も借してあげて、早速その日より飲み始めました。
     それは熱心なものでした。
     成人病センターの診断の結果は同じでしたが、経過を続けて手術にふみ切るようであればいつでも出来るからと、1ヶ月毎6回次回は3ヶ月2回6ヶ月と次第経過良好となり、現在では正常であるが、気になるのなれば、3年目に来てご覧なさいといわれ大変なよろこびようです。
     早期発見をすれば青汁で癌も治癒出来るとの確信をもって多くの人々にすすめ、健康の幸をしみじみと味わいつつ感謝の日々を送っています。
     お子さんが英国の方に留学しているのでピロサンを送ってあげています。


10. 糊つけ着物

     医学博士 遠藤 仁郎 

     いまでは、もうああいうものは殆んど着る人も見かけられなくなったが、ゴワゴワと、いかにもシャチコばった糊つけの着物。
     あれほど嫌いなものはなかった。
     毎日多忙な母が、自らの手で洗濯し、夜おそくまでかかってキヌタでうった、ほんとうに丹精こめて、ピンと威勢よく糊つけしてくれた着物。
     それを嫌がって、逆さにふりまわしたり、もみくちゃにして着たものだ。
     母にしてみれば、何とも悲しい情ないことであったろう。
     思えば不孝の極み、罰当りの限りであった。
     しかし、これまでは、ただ折角の母の心づくし、労苦を無にしたことに対する悔みだけであったが、その糊つけが、実は、見栄だけのためではなくて、健康上の配慮に出ていたと知った今になってみると、ますますもって申訳のないことであったと、ただただ後悔の臍をかむばかりである。
     が、どうにも私はあのゴワゴワの肌ざわりと、イカツい恰好にはなじめなかった。
     根が神経質で、ひどく几帳面なくせに、一面だらしない根性もあるからであろう。
     が、また、からだが弱かったためでもあろう。
     今でも、糊のよくきいたワイシャツや夏服には、いつも、「こいつめ」といった感じがわきおこるけれど、着れば、なるほど気持はよい。
     してみると、どうやら、からだの調子しだいというものなのだろう。
     頑健なものが熱い風呂や、かたい高い枕を好み、弱いものは反対に、ぬる湯に、柔かい低い枕を好くのと同じく、丈夫なものはかたい糊のよくきいた着物を好くのだろう。
     それは、皮膚が強いことを示すものであり、また、直接皮膚への刺戟としてもよいわけだし、いま一つには、肌を空気にあてるにも頗る好適している。
     それは、ちょうど、昔の人が、麻や栲の衣を着て頑健であったようなものだ。
     つまり、もともと健康だから好くことが、さらに鍛錬になっているということになる。
     そして反対に、ベロベロの柔い着物では、肌にたいする刺戟にもならねば、肌に密着して、空気の流通を悪くする、といった悪循環のもとにもなる。
     このありがたい親の思いやりを無下にふり捨てていたことは、まことに相済まないことであったし、からだの弱かったのも、そうした我儘の罰であったといえなくもあるまい。
     それにつけても感じられることは、いまの衣服のあり方だ。
     繊維はいよいよ細くなり。
     仕立は精巧。
     見かけも着心地もすばらしくよくなって来てはいるが、はたしてこれは悦ぶべきことであろうか。

    (48・6)


11. 遠藤先生は私の救命神

    倉敷市 H.N. 

     20年前の昭和36年5月、私は胆嚢が大きく腫れた、これはゾンデ療法(胆汁交換)で縮小、治して貰ったが、そのあと肝炎・黄疸の重患に犯され苦しんだ。
     当時逝去した父の死に目に会えぬばかりか、葬儀にも参列できないほど私は重症だった。
     当時の主治医は遠藤先生ではなく、肝臓専門で三百ベット病院私立経営の著名医師であった。
     「入院せよ」と言われても当時の医療制度では経済的に金が不安で入院できなかった。
     タクシーで通院したが、注射も服薬も効かなかった。
     食欲はなく痩せ衰えガスで腹だけが固く膨張して苦しく自他共に再起不能を覚悟し、ただ死を待つばかりの哀れさであった。
     でも48歳ではまだ死にたくはなかった。
     ある日、妻が「青汁常用」の知人から「青汁を飲んでみては?」と、ケールの葉を数枚貰って来た。
     私は以前から青汁の効果は聴いてはいたが「今更呑んでも、もう手遅れだ」と思い乍らも手に取った。
     心身共に弱っていたので少しずつゆっくりゴシゴシと噛んで汁だけを飲んだ。
     約1時間で全葉を咀嚼嚥下した。
     するとやがて腹がグウグウ鳴りだした。
     そして6時間後に急に便意を催し用便に行くと下痢状の液便が大量に流出した。
     そのあとはああ不思議腹はペチャンコになり気分が壮快になってきた。
     そして食欲がおこり日、一日と快方に向い僅か1週間後には通院は止め医薬と決別するという急速な快復ぶりであった。
     勿論其の間、青汁・緑葉の飲食は継続増量しつづけたのである。
     そして半年後には倉敷徒歩の会に初参加七粁を歩き、全快を確認肉親一同喜び私もとても嬉しかった。
     この喜びは申上げるまでもなく、「青汁療法」を開発なさいました遠藤仁郎博士の御高恩のお蔭でございます。
     遠藤先生には何んの御報恩もできませんが、健康な毎日に感謝しながら68歳の現在に至っております。

    付記 このように青汁に救われ再起できた私が10年後に、前にも増して大病を患い長期入院大手術という大失敗を自ら徴発して、青汁の看板を汚した体験談も、後日投稿さしていただきたいと思います。



12. ケールの青汁を毎日

    東京都 K.K. 

     ケールがやっと10センチくらいのきれいな葉になりまして、主人が一生懸命つくってくれました青汁を、毎日、感謝しつついただいています。
     おかげさまで、体の調子もよく、いま、こどもたち(5才、8才)にものませております。



13. バニー(うさちゃん)お嬢さん

    在米 H.H. 

     昨日、久しぶりに娘の大学へ行きましたが、娘は毎日多忙なのに、疲れも弱りもせず、元気でよく頑張っています。
     ほかの学生より余分に多く学科をとっていますが、夜おそくまで勉強しても平気だそうです。
     学校の食事など、野菜ばかり主に食べているので、皆さんが「ジェーンはバニー(bunny=うさちゃん)だね」といわれるそうで、他は果物などで、悪いものは食べないからマミー心配しないで。
     マミーも悪いものは食べてはいないか、と注意してくれました。



14. ケールと小魚(チリメンジャコ)の油炒め(二人分)

    材料
     ケール葉なら大3−5枚湯通しして細かくキザム。
     ケール葉の外にフキの葉、ケールのトウ。等。
     小魚の干物、チリメンジャコ、コーナゴ等適宜。
     ゴマ油、サラダ油等を入れてフライパンでよく炒めると、とても美味しいものです。
     お試し下さい。
     写真は田辺寿子(東京・田辺弘)作ケール、フキ、小女子を炒めたものです。



15. 調子がよい

    横浜市 M.Y. 

     横浜支部の青汁を、毎朝のませていただいております。
     働いておりますので、朝食を食べず、夕方はおそい帰宅に、食事の支度もかんたんにいたします。
     また、子供もございませんので、夫婦二人の食事がついつい簡単になりがちです。
     会社に毎日みえる銀行員の方にききましてのみはじめましたが、おかげさまでほんに身体の調子がよいようです。



16. 信仰にまで

    高知県 M.H. 

     青汁のおかげさまで、毎日ほんとうに健康に暮しております。
     これは、いわば小生の信仰にまで深まりつつ、自然への感謝に、社会への奉仕に、毎日の精進を積み重ねております。



17. 質問箱 30分もたつと……


     青汁は30分もたつと効力がなくなるという人があります。


     そんなことはありません。
     それなりの効力はあります。
     しかし、時間がたつにつれて味や匂いが悪くなりのみづらくなりますから、なるべく早くのむにこしたことはありません。


 コラム紹介




    部分的に悲観し、
    全体に楽観せよ。

     三宅雄次郎 



    最も幸福な、最も有益な人々とは
    知的及び道徳的活動が二つながらよく調和している人である。
    その活動の性質とその発達の平等さが
    その人をして最も優越ならしめる
     カレル 



    病気はなおればよいので、
    治し方の学問的理論はどうでもよいものだ



    飽後味を思はば則ち濃淡の境都て消え、
    色後婬を思はば則ち男女の見尽く絶ゆ。
    故に人常に事故の悔悟を以て臨事の痴迷を破らば
    則ち性定って動くこと正しからざるなし
     菜根譚 



    飲食物に関し
    常に同一物にて差支なきやの判断には
    経験を要する
     ヒポクラテス 



    己の欲せざるところは
    人に施すことなかれ
     論語 



    われは汝らを世の塩のごとき者とすれど、
    塩もし塩気を失わば、
    何を以て世に塩の味をつくることを得べきか。
    その塩をなくしたる塩はもはや何の役にも立たず。
    ただ捨てられて人々に踏みつけらるるのみ。
     モルモン経ニーファイ三書
     一二−一三 キリストの言葉









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