<1982年9月15日発行 第313号> | ||||||||||
目次 | ||||||||||
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1. 甲状腺機能低下症 | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
昨年、39才で妊娠し、熱心に青汁食を実行し、安産されたOさんがこの3月9日久しぶりに相談にみえた。 「あれから、主人も二人の子ども(18才、15才)も大の青汁ファンになり、一家そろって健康に恵まれよろこんでいた。とのこと。 なお、Oさんはいぜんバセドウ病で甲状腺の手術をうけている。 この症状は、甲状腺のはたらきの衰えのそのものだ。といっておいた。 Oさんは、徹底した青汁食をやろうと決意。 翌日から3日間青汁絶食をはじめた。その報告によると当時、目のまわりがつっぱり、うすいカーテンをひいたようにかすんで見えていた。手や顔がむくみはれぼったい。舌がしびれ、もつれ、ものがうまくいえない。アゴが重く、口に何かふくんだ感じ。すべての動作が鈍く、腕がだるく、文字が思うように書けない。包丁をつかうにも早く動かせない、強くにぎれない。寒気を感ずる。後頭部に冷水をかけられたような感じがある。吐気、胃が悪い、ノドがかわく。などの症状があった。 青汁絶食
ケール1.5キロ、青汁は7〜8合とれた。これをのみ、しぼりかす250gも食べた。強烈な吐気があり大変苦しかった。しぼりかすは青汁といっしょに食べたが、これは、とくにつらかった。 第2日 同様ケール1.5キロ、青汁6合としぼりかす250g。この日になると、舌はしびれているが、もつれた感じがなくなり、ものがいいやすくなった。後頭部に冷水をかけられた感じが全くなくなった。ホウチョウさばきが少しらくになった。顔のむくみがなくなり、つっぱった感じがとれた。 3日目 青汁、しぼりかす前日同様。舌のしびれももつれることもなく、からだが軽くなったようだ。 4日目から3日間(3月13〜15日)、 青汁6合にイモ600g、牛乳3合を加えた。しぼりかすは牛乳で食べると大変食べよかった。4日目の3月13日、病院へ行ったが、この時担当医の顔がはっきり見えた(それまではかすんでいたのが)。 7日目から1週間(3月16〜23日)、 青汁6合、イモ600g、牛乳1合、大豆100g、ナッパ150g、トウフ1.5丁、ワカメ、ジャコ少々。顔のむくみ、足のしびれなどなくなり、青汁絶食前にあった症状は殆んど全くとれ、体重2キロへった。 11日目(3月20日) 病院に行き検査をうけたが、甲状腺機能、コレステロール正常にちかく、担当医が首をかしげるほどよくなっていた。 15日目からの1週間 普通食に青汁4合(ケール1キロ)にした。4月17日の検査では、さらに好転していた。 5月1日からは青汁2〜1合。時には3合で現在にいたっているが、全然異常なく好調をつづけている。 (56・11・12)
というすばらしい効果がみられた。その間、甲状腺の薬はもちろんのんでいたが、このめざましい効果は、薬のためだけとは考えられず(担当医が不思議がっていたように)、おそらく、青汁の力が大いにあずかっているとみて、まずまちがいなかろう。 (56・11)
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2. コムラガエリ | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
59才。工場主。食欲、便通、ねむりもよいが、よくコムラガエリがおきる。(診察中にもベットに上ろうとしておこった)。 おそらく、ひどく偏った食事と心労とのため、血がにごり、酸性にかたむき、カルシウムが不足して、神経が疲労し、興奮しやすくなっているからであろう。 ともかく、野菜、とくに良質ナッパをうんと食べ、アルカリ、とくにカルシウムおよびビタミン類の不足を補うこと。ホウレンソウは緑のナッパのうちでは、いちばんつまらぬもので(ビタミンは多いがカルシウムが少ない)、大根葉、カブ葉、コマツナ、ミズナ、キャベツの外葉といったものが、はるかにすぐれている。 しかし、市販のものは、みな農薬で汚染されているから、畑があれば、こういう類のナッパを、年中切らさぬようつくること。そして、毎日500〜1キロくらい、それもなるべく多くを生で食べる。といって、かんで食べる分量はせいぜい100〜150グラムで、とても、十分の量はとれないから、しぼって汁にしてのむことだ(青汁)。 青汁の1合は、だいたい250グラムのナッパに相当するから、2〜4合のめばよいわけだ。 もちろん農薬がかかっていてはならない。化学肥料をつかうと、栽培はらくだが、ナッパの質が落ち(成分が劣ってくる)、不健康で病・虫害をうけやすいので、農薬が必要になる。 むかしの農家がやっていた堆肥・厩肥を主体とし、石灰、木炭、鶏糞、油かすなど、有機質肥料でつくると、質がよく、味のよい、健康なナッパができる(したがって農薬もいらない)。 主食の白米飯をへらし、むしろイモ類にすること。そして蛋白源には大豆を多くする(いずれもアルカリ性でカルシウムも米や魚より多い)。運動の不足や心労も血のにごりの原因になるから、運動がてらの野菜つくりは、気分転換にもなり、まさに一石二鳥、三鳥といったものだ。 そうして、いつも、血をきれいにするよう心がけていれば、10年はおろか、15年でも20年でも、元気で活動することもできるだろう。 (55・9)
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3. フンづまり | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
正月まもないころ。 「郷里の母(83才)が便秘で難渋している。胃腸は特別な病気はないらしいが、便がかたえ、薬をのんでも、浣腸をしてもうまく出ない。腹が張り、食が進まず、苦しんでいる。青汁は吐いてしまう。どうしたらよかろう」との相談。 年寄りのそういう便秘は、おそらく、肛門ちかくにつまっているやつ、文字どおりのフンづまりだろう。 そのばあい、薬はきかず浣腸も役に立たない。 最後の手段は指でホジリ出すことだ。素手でもよいが、薬局にツバつきの指サックがあるから、それを使うと工合がよい。 油かバター、あるいはワゼリンを塗って、肛門からソロソロ入れると、すぐそこに便塊がいっぱいつまっている筈だ。 それを、無理せずにホジリ出す。出すほどに、上からおりて来るから、根気よくやることだ。 かなり出たところで浣腸するとよい。一月ほどしてからだったが、 「すぐ電話してやらせた。ずいぶん痛がり失神したそうだが、それいらい気もちよくなり、食事もソロソロできだした」とのことだった。 (57・2)
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4. お客にもすすめる | ||||||||||
秋田市山王の料理店「むとう」のご主人敏子さんは、イモ・マメ・ナッパ・青汁食で6〜8キロもやせ、とても体の調子がよくなってきたので、お客さんにもすすめていられるそうだ。 | ||||||||||
5. ダウン症候群 | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
親戚のものから、 「知り合いから、ダウンのこどもに青汁はどうだろう、とたずねられた。さしあたっては、あまり食欲がよくないことと、皮膚炎やひどい便秘に悩まされている、とのことだ」という電話。 「ダウンは染色体の異常による、身体的にも知能的にも発達のおくれる純粋の生れつきの病気だ。おそらく、精子卵子の間にうけた何らかの障害が原因だろうが、今さらその詮索をしてもはじまらない。せめて少しでも心身の発育をよくする方策を講ずるほかないわけで、病院では脳の栄養をよくする薬をもらっているとのことだが、それも悪くはなかろう。と答えておいた。 半年くらいたってからのしらせでは、 「農家のこととて、さっそく自家産の安全なキャベツの外葉からつくった青汁を、毎日1合づつのませている。ということだった。 さて問題は、はたして、どれだけ知能の発達に影響するかだ。 おそらく無理だろうが、いくらかでも貢献することができれば、それこそ儲けものというものであろう。 (56・10)
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6. 体験発表 | ||||||||||
さる5月26日、淡路の五色町老人大学での講演のあと、つぎの体験発表があった。 次に、健康道場支配人。大木豊さんから、母堂(83才)の高血圧、変型性膝関節炎、老人性白内障についての報告。
10年あまりまえから190〜200の高血圧。 青汁をはじめて1.5年。初めピロサンをのみ、半年後、顔色がつやつやして来、血圧は170/90に下っていた。今年の4月から、生の青汁4合にし、140/70に安定してきている。 変型性関節炎 これも10年以上まえからの患い。その間10人もの医者にかかったが、どこでも週1回水をぬき、薬をのむだけの手当てで、少しもよくならなかった。 それが、青汁をはじめてしだいに水がたまらなくなり、1ヶ月に1回、2ヶ月に1回、3ヶ月に一度というふうになり、ついに治ってしまった。 老人性白内障 これはまだめだった変化はみられず、現状維持の状態だ。 (57・5)
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7. 赤ちゃんのポックリ死多発 | ||||||||||
急がれる原因解明 「フトンが顔にかぶさり窒息死」とかと、こうした診断をしりぞけている。 (56・7・11 山陽)
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8. 古稀を迎えたお礼までに | ||||||||||
大分県 S.O.
昨廿四日(57・4月)極めて順調な体調で満70才の誕生を迎えました。 | ||||||||||
9. 血小板減少症 | ||||||||||
奈良県 Y.M.
39才の息子ですが、昨年(55年)8月、突然、血小板が極度に少なくなり、入院。一時、危いといわれましたが、11月には退院。 (56・3)
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10. 調子がよい | ||||||||||
保谷市 H.A.
顆粒をつづけておりまして、大変調子がよく、ありがたく思っております。 | ||||||||||
11. 悪い物食べないのが養生 | ||||||||||
在米 H.H.
健康と青汁新聞、先生の記事をいちばん先によみ、みな様の体験記もよく覚えて、見ならい実行して健康にと努力しています。 (註 広兼さんは慢性腎炎で熱心に食養生されている方です)
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12. そば掻きの食べ方 | ||||||||||
東京九段 S.T.
そば粉を熱湯でやわらかめに練る。 | ||||||||||
13. 質問箱 椎間板ヘルニアに | ||||||||||
問 | ||||||||||
コラム紹介 | ||||||||||
道徳的であることをやめねばならぬ時、 ゲーテ
一切の業障海は皆妄想より生ず。 もし懺悔せんと欲せば諦坐して実相を念ぜよ。 衆罪は霜霧のごとく慧日よくこれを消除せん 観音賢行法経
世の中で一番尊い事は人の為に 奉仕して恩に着せない事である 人地仙たらんと欲せば 当に三百善を立つべし。 天仙たらんと欲せば 当に千二百善を立つべし。 若し千百九十九善ありて 復忽ちに一悪を行せば 則ち尽く前善を失はん。 乃ち当に復び 更に善数を起さんのみ 抱朴子
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