<1982年5月15日発行 第309号> | ||||||||||
目次 | ||||||||||
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1. 難症ネフローゼ(膜性増殖性腎炎) | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
はじめて東京の砂長さんから電話があったのは、「青汁は効く」が出版されて間もない去年(55年)の6月だった。 「14才の娘がネフローゼで国立に入院していました。 「ネフローゼであれば治った例もありますから熱心にやってみてほしい。 というわけで、北里へ行き、ここでもすぐ入院ということになり、2〜3時間もかかる大学まで、毎日青汁をはこんでいられる、とのこと。 これも大変なことだが、もひとつ気になるのは、「病院のカルテをのぞいたら、エンドキサンという薬がつかってあった」というしらせだった。 ネフローゼや腎炎には、いくらか効くステロイドという薬があるほか、これというキメ手になるものがない。 そこで、なんとかよい薬をみつけようと、いろいろな薬がためされている。 病気の本態がアレルギーや、免疫の異常だというので、それをおさえる薬(抗アレルギー剤や抗免疫剤など)がつかわれている。 エンドキサンも、おそらく、何かある考えのもとにためされているのだろうが、この薬はもともと抗癌剤、つまり、癌細胞を殺す細胞毒だ。 とすると、抵抗力のよわっている腎臓にとってどうだろうか、かえって負担になるのではなかろうか。 いずれにしても、 「家に帰って食養生に力をいれる方が無難なように思われるが」と退院をすすめた。 両親もそれを望んでいられ、たびたび申し出られているのだが、なかなかきき入れてもらえないのだそうだ。 なぜだろうか。これも不審でならなかったが、今年(56年)1月の来信で、ようやく真相がわかった。 それによると、ネフローゼに似ているがステロイドが効かない(ふつうネフローゼにはよく効く)、1973年にフランスのアビブという人が発表した膜性増殖性腎炎というもので、 10年の間に半分は透析しなければならなくなるという難症。 原因も治療法もわかっておらず、いま、世界の各国で共同研究中だという。 なるほど。だからこそ、やがて透析が必要になるだろうといわれたり、エンドキサンといった薬もつかわれたのだろう。 また、くわしい経過観察のために退院をしぶったのでもあろう。 その後の経過 手紙には、ともかく、無理に家にかえり、薬は一切やめ、米は一粒も食べず、イモ・マメ・ナッパ・青汁食に専念。 週1回、国立で検査をうけているが、しだいに好転。 いぜんからみると、5キロほどやせたが(おそらくステロイドで腫れていたのが、もとにもどったのだろう)、気分はよく、10月からは、1日も休まず元気に通学している。 そして、年末の検査では蛋白は+2だったが、ほかに何も変化はなかった、とあった。 それから5ヶ月たった5月下旬の総会に出席された砂長さんは、青汁は毎日4合、時には6合ものんでいるが、経過はひきつづきよく、いまは高校に進学、毎日通っている。 また、9月の東北支部の会では、夏休みにはアルバイトもしたが少しも疲れず、8月末の精密検査でも、蛋白はまだあるが、ほかには少しも異常はなかった。 で、大学では、このことをアメリカの学会で発表するといっている。 「7ヶ月で死ぬだろうといわれたこどもが、いまだに元気でいるのは、まったく青汁のおかげです。と喜びの報告をされていた。 (56・9)
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2. 酒?(シュサ)(あかばな) | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
「昨年より鼻とその周囲が炎症をおこして赤くなり、カサブタができ、落ちてはまたできる、ということを繰りかえしています。 と、ケールの種子をもとめる手紙がきた。 酒?は酒好きの赤鼻のことで、鼻のさきや頬のあたりが赤くなり、毛細血管がひろがり、皮脂の分泌がさかんになるもの。 原因には、酒や強い香辛料がすぎたり、便秘や鼻の病気などがいわれており、バイ菌がはいって化膿したり、進行すると皮膚が分厚くコブのようにもなる。 いろいろ治療法はあるが、やはり治りにくいもののようです。 青汁がきくかどうか、まだ経験はありませんが、飲酒や便秘が原因にあげられていることから、食べもののまちがいによる血のにごりとの関連をしめしているように感じられます。 肥えるためにジャンジャン食べられた肉や、炭水化物、飯や糖分、酒などが過ぎ、野菜とくに良質ナッパが不足していたでしょう。 そのため血のにごりをまねき、ながい間に、炎症をおこしやすいからだ(炎症体質)になっていたのでしょう。 したがって、そのままでは、現代医学の薬でも漢方薬でも、簡単には効果をあげえないのでしょう。 ひとつ、血をきれいにすることを目標に食生活の、全面的たてなおしをやってみて下さい。 その中心になるものは、まず、良質ナッパをうんと食べることです。 その効果を助けるために、主食の白米飯・白パンはやめて、玄米・黒パン・雑穀・豆にするか、むしろイモ類を主とし、控え目にすること。 蛋白食は肉・魚・卵などよりは大豆ものを主にすること。 そして、良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物などを十分にそえ、青汁は毎日3〜4合(もとのナッパ750〜1キロ)以上のむこと。 また、つとめて運動し、減食とともに体重を標準以下にへらすこと(ふとっているようでは絶対ダメ)。 もちろん、食品はすべて安全なものにすること。 有害な生産用薬剤や、危険な添加物に汚染されているもの、そのおそれのある保存・加工食品はつとめてさけること。 調理は簡単に、調味はうすく。 タバコ・酒・強烈な香辛刺戟物はもちろん、糖分(菓子・ジュース類、味つけの砂糖)をへらすこと。 原因の一つの便秘には、糖分のすぎることがもっとも大きい影響をもっています(繊維の乏しいこと、運動の不足ももちろんですが)早いことには行かないでしょうが、こうしてねばっていれば、やがて、しだいに好転してくるにちがいない、と私は思います。 ケールを年中切らさないようにしっかりつくり、心ゆくばかり食べ、のんでみて下さい。 (56・2)
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3. ナッパ不足だ | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
お盆に帰省したという若いママさん。 (56・8)
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4. オクラ発芽させるコツ | ||||||||||
オクラは北アフリカ原産で高い温度を好み、温度が低いと発芽まで日数がかかります。 | ||||||||||
5. 筋ジストロとピロサン | ||||||||||
北海道 K.M.
56年1月、9年勤めた会社を退職。 (57・2)
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6. はやってます家庭菜園 | ||||||||||
夏野菜の植え付けシーズンだが、岡山、倉敷市内のサラリーマン家庭などでは、いまちょっとした家庭菜園ブーム。
「昨シーズンの2倍の売れ足。と店員は対応に大忙し。 同市長岡の種苗店も同じで 「1日4、5百本出ます。と。 種苗店ばかりでなく同市内の書店でも一般向けの野菜づくり入門書、解説書がよく売れ、各店とも「特別コーナー」を設けたほど。 ブームに火をつけたのはこの冬のキャベツ、ハクサイなどをはじめとした野菜の暴騰。 同市内の主婦(36)は 「冬野菜の二の舞いになってはと、菜園だけでなくプランター(栽培器)も5つ買い込んでしっかり植え付けました」 と自衛に手ぬかりない。 同市浜野、主婦布元朋子さん(23)も初めてアパートの庭にキュウリ、ナス、ピーマンを数本ずつ植え付けた。 「ネコの額ほどの菜園ですが、少しでも家計の足しになればと思って・・・」。苗、鉢、培養土、肥料・・・とすべてを買えばさほど安い野菜にもならないらしいが、土に親しむ楽しみや子供の教育効果などもある。 同市奥田1丁目、主婦三浦きぬ江さん(59)は裏庭に玉ネギ、ビタミン菜などを栽培。 「物価高騰への小さな抵抗ですが、なにより無農薬のため安心して食べられます」と話し、同市柳町1丁目、団体職員山本修二さん(34)一家はプランターにミニトマト、ピーマン、カイワリ大根を植え付けているが、 「手作りの新鮮な野菜が食べられるうえ、子供たちにとっては理科の勉強にも役立っているようです」と奥さんの文栄さん(31)。 野菜高騰への自衛のほかに、無農薬で新鮮、子供の教育にーと“一石二鳥”もねらっての家庭菜園は、その楽しみも多い。 (55・5・23 山陽夕刊)
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7. 只事ではないぞと思ったが | ||||||||||
越智 廓明
夜半2時、何だか体の調子に、目が覚めて便意も催し、トイレに行く。 (僧侶 70才)
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8. 体験報告 | ||||||||||
秋田市 M.S.
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9. 毎日が爽快 | ||||||||||
山口県 J.I.
昭和51年の初めころには、極度の便秘と胃潰瘍のくりかえしで、入院。 (倉敷 星島清)
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10. 質問箱 野菜には陽性と陰性…… | ||||||||||
問 | ||||||||||
コラム紹介 | ||||||||||
食べものが正しいかどうかは 程子
与へられた運命に安んじて生くる者は賢し (古諺)
命を知る者は天の怨みず (説苑)
道機日、 人生而命有長短者非自然也。 皆由将身不慎飲食過差、 淫佚無度、 忤逆陰陽、 魂魄神散、 精竭命衰、 百病萌生、 故不終其寿也。 医心方
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