健康と青汁タイトル小 <1981年7月15日発行 第299号>
 目次




1. 病腎をいたわる
冊子参考

     医学博士 遠藤 仁郎 

     おなじ腎炎でも経過はまちまちで、いつも蛋白は出ていながら、そのまま、何事もなく、長生きする人もあれば、わずかの間にどんどん悪化する人もある。
     どうしてそうなるのか。
     ひとつには体質のちがいによるのでもあろうが、いまひとつ、養生のしかた、つまり病腎のいたわり方のちがいも、大いに関係があるように感じられる。

    その原則
     一旦病気した腎臓は抵抗力・回復力(健康力・生命力)がよわっており、無理がきかない。
     そこで、できるだけ大切にあつかわなければならないわけだが、この弱い腎臓をいたわりまもるには、どんな病気のばあいにもいえるように、ためにならないことはできるだけへらし、ためになることはできるだけふやす。
     すなわち、腎臓のうける負担を軽くすることと、腎臓がはたらきやすくなるようにしてやることだ。

    負担を軽く
     負担をかるくするには、腎臓の重荷をなるべく少なくすることと、腎臓の代りをするはたらき(代償機能)をさかんにすること。

    負担を少なくするには
     蛋白質・食塩をへらし、刺戟物・有害有毒物をさけること。

    蛋白質の制限
     腎臓のはたらきのうち、もっとも重要なもの、したがって、もっとも負担の大きいものは、尿毒症の原因とされている蛋白質の分解産物の排泄。
     だから、蛋白質は必要の最小限にとどめ、とりすぎないようにすること。
     とはいえ、蛋白質は絶対必要な栄養分であり、病腎の修復のためにも大切なもの。

    そこで、それを少なくて済ますためには

    1. 利用効率のたかい良質のものをえらぶこと。
       それは、蛋白質は多数のアミノ酸でできており、その構成が不完全(質的に劣った)であるほど多量が必要となり、それだけ腎臓の負担がますことになるからだ。
    2. 熱量源や、その代謝に必要なビタミン・ミネラルが十分であること。
      つまり、栄養のバランスがよくとれていること。
       熱量源(糖質など)が不足すると、蛋白質がそれにあてられ浪費されるので、それだけ必要量がふえ、分解産物が多くなる。ビタミンやミネラルが不足すると、代謝が不完全となり有害な分解産物ができ、また蛋白質の必要量が増すことになる。
       すなわち、食全体としてバランスがうまくとれている(とくにビタミン・ミネラルが多い)ばあいは、そうでないばあい(不完全食)にくらべ、蛋白質は少なくて済むことになり(節約効果)、それだけ腎臓の負担がかるくなる。

    食塩の制限
     食塩の排泄は主に腎臓であり、かなりの負担になる。
     つとめて減らす。

    その他の刺戟物
     香辛刺戟物、アルコール、タバコ。また、有害有毒食品(農薬をはじめとする生産用薬剤や各種添加物による汚染。
     それらの中には、腎臓を負担するもの、あるいは腎毒性のものもないとはいえない)など。
     医療用その他の薬品類また同様。

    代償機能を高める
     皮膚、腸、肺などには腎臓の代り(肩代り)をするはたらきがある。

    皮膚
     呼吸・発汗などによって腎臓から出るべき老廃物が排泄される。
     皮膚を清潔にし、日光浴やマサツしたり、あたためること、さらに発汗することで、このはたらきを高めることができ、それだけ腎臓の仕事がかるくなる。


     腸管にも、同様、老廃物を出すはたらきがあり、また、肝臓から排泄したものを運び出すことによって、腎臓のはたらきをたすけている。
     尿毒症で下痢することがよくあり、そういう尿毒症は比較的経過がながい、という事実もある。
     だから、腎臓の病気のばあい、少なくとも便通のよいことが大切。


     呼吸によっても老廃物が出る。
     尿毒症の人の息や部屋に一種の臭い(尿臭)があるのはそのため。
     このはたらきを強めるには深呼吸。
     また、歌をうたい詩を吟ずるなどは、精神的の効果もあって、いっそう有利といえよう。

    働きやすくする
     腎臓をはたらきやすくするには、腎臓の血の流れをよくすることと、その血をきれいにしなければならない。

    血のながれ
     血の流れが十分であるためには、心臓のはたらきがよくて、血圧や血管が正しい状態にあること。

    血圧
     ここで注意すべきことは、腎炎では多くのばあい血圧が上がっており、なるべく下げようとされていることだ。
     というのは、このさい血圧が上がっているのは、血管が痙攣して細くなり、血の流れが困難になるので、それにうちかって十分の血をおくるため、心臓が強くはたらき、血圧をおし上げているわけで、上がる必要があって上がっているのだ。
     だから、これを無理に下げると腎臓のはたらきがおとろえ、かえって、症状が悪くなることがある。
     そこで、食べものその他の注意で自然に下がるのはともかく、強い薬でむやみに下げるのは問題だ。

    血管の痙攣を防ぐ
     からだを冷やすと、反射的に腎臓の血管が収縮し、血行を妨げるので、いつもからだは温かくすることが大切といわれている。
     また、腎臓部(両腰部)を叩くとか、バイブレーターをかける。
     あるいは按摩、指圧、体操など機械的に刺戟したり、温罨法、懐炉、電気フトンなどであたためることもよいという。

    血をきれいに
     腎臓がうまくはたらくためには、腎臓におくられる血に、腎臓に必要なすべての栄養分が、そなわっており、きれいであることが望ましい。
     それは、ただに腎臓のはたらきをよくするだけでなく、同時に、からだ中のすべてのはたらきをよくして、体力・抵抗力・回復力(健康力・生命力)をつよめることにもなるから、腎炎のばあいもっとも恐れられている感染を防ぐにも大いに役立つ。
     さて、血をきれいにするには、食を正しくすること、とともに、心身の過労をさけ、便通・睡眠をよくし、適度の運動、心の安定・強化(不安動揺をさけ、確乎たる信念をもつ)など、日常生活の合理化をはかり、代謝をよくすることだが、なかでも大切なのは食の安全化・完全化=自然化。

    食の安全化・完全化
     食品はすべて安全なものをえらび、有害有毒食品(農薬その他生産用薬剤や添加物に汚染されたものや、そのおそれのある既成食品・インスタントものなど)はつとめてさけること(安全化)。
     そして、良質ナッパ(ビタミン・ミネラルにとんでいるだけでなく、動物蛋白に匹敵する優秀蛋白質のある)を十分にそえて、栄養のバランスをよくすることだ(完全化)。
     これには、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食が、現時点で可能な、もっとも合理的なものではないか、と私はかんがえている。
     すなわち、主食にはイモ類を主にし、雑穀・豆類の併用。
     蛋白食には、大豆を主とし、乳・卵・小魚類。それに良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物を十分(主食・蛋白食品の2〜3倍)そえ、ナッパはなるべく多くを生食し、青汁にもする。
     青汁は、1日3合(もとのナッパ700〜800グラム)以上。
     4合でも5合でも。多いほどよい。
     調理は簡単に。味つけはうすく、塩分だけでなく、糖分もなるべく少なく、香辛料、化学調味料はさけること。
     嗜好品にも十分注意。

    果物
     最上。水瓜などとくによいようだ。
     ただし農薬汚染のないもの。

    菓子
     栄養のバランスをみだし、添加物の害もある。
     なるべくさける。
     ジュース類また同様。


     農薬汚染がいわれている。
     むしろ、安全な草茶(カワラケツメイ、アルファルファ、クミスクチン、キササゲ、トウモロコシ毛など)の方がよかろう。

    コーヒー
     ひかえめ。

    コーラ
     よくない。
     このため、よくなっていたのが悪くなった例がある。

    酒類
     禁。あるいはつとめて節酒。

    タバコ
     禁。

    青汁絶食
     なお、時々、腎臓の完全休養をはかるため、1週〜10日に1回、絶食ことに青汁絶食(絶食して青汁だけのむ)日を入れるとよい。
     また、やや緩和な野菜(または青汁)果物日としてもよい。
     これを要するに、病腎をいたわるには、これまでもいわれている慢性腎炎の養生法(からだを冷やさないこと、適度の運動、心身の安静、労働と休養のバランスをとるなど)をまもり、できるだけ腎臓の負担をかるくすることと、同時に、食の合理化(安全化・完全化)によって血をきれいにし、健康力・生命力(抵抗力・回復力)の強化をはかるようつとめることが根本であり、これをつづけていれば、しだいによくなり、あるいは病勢の進行はおさえられ、ドンドン悪化して透析の厄介にならねばならぬようになることはずっと少なくなるだろう。
    (55・10)



2. 健康美

     医学博士 遠藤 仁郎 

     いぜん私は女の学校につとめていた。
     その間に、本当に美しいと感じ、今だに忘れられない思い出が一つある。
     それは、大東亜戦たけなわになった昭和19年の秋のくれ、病院では燃料難のため、近郊の山林を伐採したが、その搬出に学生諸君が奉仕したことがあった。
     その時、防空装束もかいがいしく立働く姿ほどすばらしいものはなかったし、仕事を終えて語らい立っているかの女たちの、夕陽に照らし出されたほほの美しさ。
     これこそ本当の健康美だとつくづく見惚れたことだった。
     その情景はいまだに目のまえにありありとうかんでくる。



3. 透析について
冊子参考

     医学博士 遠藤 仁郎 

     在米の広兼さんから、

    「少しづつ元気になり、人々との交際が多くなり、いろいろと用事ができ、今までねていた時とちがい、大変いそがしい日を送っております。
     でも、こうして、少しづつでも仕事のできるのを幸いと感謝しております。
     この頃は、健康食品だ、食事法だと、いろいろ出ており、あれをやり、これをやり、失敗したり苦しんだりしましたが、やはり、今の私には先生の青汁とイモ・マメ・ナッパの食養生がいちばん確実で、健康的にいちばんよいと、神を信ずるように信じて、これにうちこんでいます。
     こうまでしても調子の悪い時には、「食べないのも養生の中」と、何も食べないで、ゆっくりからだを休ませていますと、また元気になり、頭もすっきり気持のよい生活ができます。」
     とのしらせがあり、透析についてすこしおしえてほしいとあった。

    透析とは
     透析というのは尿毒症のとき、人工腎臓という機械にかけて血を洗ってきれいにすることです。
     尿毒症は、腎臓のはたらきが極度におとろえ、腎臓から排泄されねばならない老廃物がたまっておこる中毒症状で、そのままでは絶対助からないものですが、透析をくりかえしておれば、完全に、健康者同様の生活ができるのですから、まさに救命的の効果があるわけで、腎臓の悪い人にとっては何よりの福音です。
     けれども、透析をやりだすと、まだ多少はたらける腎臓でも、しだいにダメになります。
     それは、ちょうど、頭や手足をつかわなくなると、ボケたり、動かなくなる(専門語では廃用性萎縮といいます)ように、内臓も仕事をとりあげると、やがて働けなくなってしまいます。
     そこで、一度やりだしたら、生涯つづけなければならない。
     ですから、状況がそこまで切迫していて、もう猶予できないほどになっていればともかく、いくらかでも余力が残っているのであれば、あまりいそがず、むしろ、なるべくおそく始めるほうがよいのではないか、と私は思います。

    一つの例
     慢性腎炎でイモ・マメ・ナッパ・青汁を中心とする食養生をすすめたことのある方の例をあげてみましょう。
     1年あまり熱心に実行して、すっかりよくなり(蛋白はなくなり、血圧も正常)、ふつうの仕事ができるようになりました。
     調子がよくなると、つい、ノドもとすぎればのたとえどおり、しだいにゆるみだし、いつしかもとの生活にもどり、つき合いの多い職業ながら、ご馳走づくめの日々がつづき、菓子も酒もタバコも、ということになってしまいました。
     そして、3〜4年たったころだったでしょう、調子がおかしくなって診察をうけたところ、ひどく進行しており、すぐ透析をやらねばならぬ状態だといわれた、と相談にみえました。
     私は、ともかく、もいちど、徹底的にやりなおしてみてはどうか。
     それでもよくならなければ、そのとき始めてもおそくはないだろう、と答えておきましたが、それから間もなく、入院して透析をうけている、とのしらせをうけました。
     おそらく、もうどうにもならないところまで悪化していたのでしょう。
     それとも、現在、透析をうける人が非常に多く、その設備のある病院はどこもいっぱいなので、イザというとき、いつでもすぐにやってもらえるとは限らないのが実状だから、かも知れません。
     それはともかく、この方は、折角よくなっていたのに、不養生のため透析しなければならぬほどにしてしまった不幸な例ですが、広兼さんのばあい、日本でなら、あるいは、もうとっくに透析が問題になっているのではないかと想像されますが(日本ではちょっとやりすぎている傾向があるやに感じられないでもありません)。
     それが、熱心な合理的な養生で、いまだに、というより、ずっとよくなっていられるのだし、透析が必要といわれながら徹底したイモ・マメ・ナッパ・青汁食で、そのままおし通している人もありますから、いかに正しい養生が大切であるか、また、いかに油断がおそろしいか、がよくうなづけましょう。
     もちろん透析が必要かどうかをきめるのは、病状や血液の検査成績によるのですから、かならず定期的に検査をうけ、そのデータを参考しながら正しい養生をおこたらないことが、もっとも賢明かつ安全というものでしょう。

    (55・9)



4. 透析と青汁
冊子参考

     医学博士 遠藤 仁郎 

     川崎市の31才の主婦の方から、昨年の10月に、

    「私は、腎臓が悪く一昨年から透析をしています。透析するようになったら、体の調子がガタガタくずれ、何をする気もなくなってしまい、食欲はなく、胃の調子が悪く、おなかはいつまでもボコボコ水の音がし、舌に白くコケのようなものがはえるなど、悪いことずくめです。
     これではいけないと、青汁をカリウムにさしつかえない程度に飲もうと思っています。
     青汁のよさは十分にわかるのですが、尿があまり出ないものにはカリウムがたまり、心臓をとめてしまう、と医者からいわれています。
     1杯か2杯くらいなら差しつかえないものと思いますが、効果的な飲み方などよい方法がありましたらお知らせ下さい。」
     といってみえた。


     透析をやるやらぬにかかわらず、尿毒症のばあい、かならず野菜や青汁が問題になります。
     それは、尿毒症の末期になると、腎臓からのカリウムの排出がわるくなって、血中にたまり(高カリウム血症)、そのため、病状の悪化することがあるから、野菜ことにナッパ類はカリウムが多いので、ひどく恐れられ、青汁などとんでもない、ということになるわけです。
     けれども、尿毒症にも程度がいろいろで、危険な高カリウム血症になるのはいよいよ末期のばあいだけ。
     ですから、尿毒症というだけで、すぐさま野菜ことに青汁をとめるのは、いささか行きすぎの感がしないでもありません。
     青汁には、なるほどカリウムは多いが、それ以外に、栄養を完全にするために絶対必要なビタミンやミネラルもそろってたくさんあります。
     そこで、とかく偏食(不完全食)になりがちな腎臓食で、カリウムだけを恐れて青汁をきらい、食全体のバランスをみだし、血のにごりを強めることが、はたして当を得ているかどうか。
     それに、血液のカリウムがふえておそろしいのは心臓に悪影響があることですが、この影響は、ただ、血液のカリウムが多いことだけではなく、同時に、カルシウムが減ったり、酸度が強まる(アルカリの不足)ことも関係しています。
     そこで、その治療には、アルカリやカルシウムの注射が行われています。
     ところで、ナッパや青汁には、このアルカリもカルシウムも、ともにウンとありますから、たとえ、カリウムが多くても、その悪影響は十分防がれる仕組になっている、ともいえます。
     ですから、腎臓が悪いから野菜は、青汁はいけない、危険だときめつけるのは、見当ちがいというべきですし、じじつ、透析が必要とかんがえられた人でさえ、少しも差支なかったばかりか、それでよくなった人もあります。
     それに、たとえカリウムが多くても、透析でかなりとりのぞかれもするでしょう。
     現に、私は懇意な透析センターの院長にたのんで試してもらいましたが、「カリウムはふえない」ということでした。
     なお、透析で体調がくずれるのは、悪いものがとりのぞかれるのと同時に、よいもの、からだに必要なものまでもってゆかれるためでしょう。
     で、それだけ多く補われなければならないから、なるべく栄養分のよくそろったものが望ましいわけで、それには、良質ナッパに越すものはない、とかんがえられるからです。
     そのうえナッパには、科学的にまだ解明されていない、しかも生命維持上なくてはならない成分(未知因子)があると想像されていますから、いっそう大切といえましょう。
     そこで、腎炎のばあいと同様、透析のさいにも、少しも差支ないばかりか、むしろウンとナッパを食べ青汁をのむべきではないか、と私はかんがえています。
     そのひとつ、さきの院長から聞いたことですが、透析をうけているこどもは発育が障害されるものですが、青汁をのませておくと、それが防げる、というのです。
     とはいえ、カリウムが非常にふえれば、思いがけない事故にもなりかねませんから、病状なり、血液の検査データを慎重に見まもりながら、無理をしないようつづけてみて下さい。

     と返事しておいた。
     その後、電話がかかったが、
    「飲んでいると調子がよく、ケだるさが減り元気が出てくるようだ」
     とのことだった。
     そして、1月15日の通信には、
    「昨年の10月から、1日おきに横浜のスタンドへ飲みにいっています。
     2年まえ、透析しだしてからピッタリとまってしまっていた生理が、1月には、いぜんのように5日ありました。
     貧血がとてもよくなり、先生も驚いていました。
     一時くろずんでいた肌も白くなってきました。
     食欲もいくらか出てきました。
     でも、カリウムが高くなるので安心してのめないので困ってしまいます。
     先日も、3日間で2リットル飲んだところ、カリウムが6.8になりました。」
     といって来られた。
     カリウムはたしかにいく分高くなってはいる(正常値は3.5〜5.0)。
     けれども、青汁2リットル(もとのナッパは少なくとも2.5キロ)のんで、この程度の上り方であれば、少し気をつければ大丈夫だし、体調がよくなっていることは疑いのないところだから、分量を加減しながらずっとつづけてゆくべきだと思う。
    (56・1)



5. 兎糞4〜5ヶ

     医学博士 遠藤 仁郎 

     みぞおちや下腹の痛を訴えて来院した18才の女性。
     いぜん、胃潰瘍といわれたことがあるそうだが、なるほど、みぞおち(胃部)を圧えると痛む。
     あるいは、潰瘍の再発かも知れない。
     しかし、潰瘍で下腹が痛むことはあまりないことなので、おそらく便秘だろうと、よく聞いてみると、便通は毎日あるにはあるが、兎の糞のようなのが4〜5ヶ、ポロポロと出るだけ。
     そして、食べものは、主食は白米飯。
     おかずは肉・魚・卵などが主で、野菜が少ない。味はうすい方で、菓子はあまり食べない、とのこと。
     それでは、消化のよいものばかりだから、便の量が少なく、腸内にながく滞留するため、水分がへって兎の糞のように、小さく、かたくなってしまう。
     そういう便でも、本当の兎の糞のように、ドッサリ山もり出るならそれでもよいのだが、たいていは、ほんの少しだけでおしまい、ということになり、ながい間には、いろいろの故障をおこすもとにもなる。
     ともかく、もっと繊維の多い野菜・山菜・海藻、なかでも良質ナッパ類を食べて、便の量を増すこと。
     つとめて運動、ことに、腹の皮を動かし、毎日出すくせをつけることが大切だ。
     便通が悪いと、潰瘍にもなりやすいし、治りにくくもなる。
     詳しいことは、検査しなければわからないが、いずれにしても、便通にはもっと気をつけなければならない。

    (55・4)



6. 健康に望ましい食生活は 楠本倉敷中央病院内科医長の講演から

     医学博士 遠藤 仁郎 

    野菜類をしっかり
     糖尿病の食事療法と食物線維の効用

     食事の欧米化がすすみ、病気も成人病が急増するなど、わが国も欧米と同じ悩みをかかえるようになってきた。
     健康と長寿のためには低カロリーの食生活が大切。
     最近「ダイエタリー・ファイバー(食物繊維)」の多い食事の良さが米国を中心に注目されている。
     野菜や穀物をしっかり食べよう−このほど岡山市内で開かれた「糖尿病の食事療法と食物線維の効用」と題する講演(日赤岡山県支部主催)の中で楠本亨・倉敷中央病院内科医長はこう訴えた。
     糖尿病食はすなわち健康食。
     楠本医長の話から、糖尿病に限らず、健康な体を保つための好ましい食生活のあり方を紹介しよう。

     戦後日本の食生活は、砂糖、脂肪、タンパク質が著しく増え、逆に米とか麦類、野菜が減った。
     それに比例して肥満の害、成人病が急増している。
     欧米ではすでに“食べ過ぎの害”の反省期に入っている。
     昔は肥満は富の象徴ともなっていたが、今では統計調査でもその逆になった。

    発生率高める動物性脂質
     動脈硬化と食事の関係をみると、食事の総カロリーが高いほど動脈硬化になりやすい。
     それも動物性脂質からの摂取が多いほど発生率が高く、植物性脂質からの摂取が多いと低い。
     砂糖の取り過ぎも問題だ。
     戦争時には日本でも欧米でも、糖尿病や動脈硬化の発生が極端に少ないという事実がある。

    アメリカ版望ましい食事
     アメリカで最近つくられた「望ましい食事の摂取目標」を紹介しよう。
     それは

    • 果実、野菜、穀類をたくさん食べよう
    • 肉を減らし、鶏肉や魚をふやそう
    • 脂質の多い食品を減らそう
    • 牛乳は脱脂乳に
    • コレステロールの多い食品はひかえる
    • 砂糖、塩分を減らす

     というもの。

    どんどんふえる砂糖摂取
     日本は世界有数の長寿国になった。
     これは現在の日本人のカロリー摂取量がちょうど適正なものはなっているためといえる。
     だが、たとえば砂糖の摂取量はどんどん増えつづけている。
     このままでは際限なく進んでしまうので、ブレーキをかける必要がある。

    飽食して動かなければ・・・
     鶏の肥育法で示唆的な話がある。
     鶏を肥育させるのに昭和30年140日かかっていたのが50年には半分以下の65日しかかからなくなった。
     どうするのかというと、鶏を空腹の極限状態においたあと、腹いっぱい食べさせる。
     そして真っ暗にして寝さす。
     これをつづけるとぶくぶく太る。
     しかしその肉はかすかすしてうまくない。
     人間も同じだ。飽食(ほうしょく)をつづけながら動かなければ成人病のもとをつくっているようなものだ。

    小学生に野菜ぎらい目立つ
     小学生のし好傾向の調査がある。
     それによると好きな食べ物の順位は
      1. くだもの(92%)
      2. 飲み物
     で、きらいなものは
      1. 海草(87%)
      2. 野菜
     野菜ぎらいが目立っている。
     人間のし好は20歳までに決まるといわれる。
     野菜ぎらいをなくすには離乳食の時からやるべきだ。子供の食生活には特にいい習慣をつけさせよう。

    野菜などに多い食物線維
     注目を集めているダイエタリー・ファイバーとはどんなものか。
     日本語で食物線維と呼ばれるもので、野菜や穀物などに多く含まれている。
     種類としてはセルロース、ヘミセルロース、ペクチン性物質など数多いが、詳細についてはまだわからぬことが多い。
     ただその効用は重大なものがある。
     おもな効用をあげると
    • 食物の腸内通過時間を短縮し、有害物質の排せつを促進する
    • 保水作用があるため、腸の内容、フン便量を3〜5倍に増量する
    • コレステロールなど吸着して、腸壁からの吸収を防ぎ、排せつを促す
    • 腸内菌のバランス面で有用菌を優勢にし免疫機能を刺激する
     など。
     すでに日本でも東京や大阪で“線維食パン”が市販されている。
     これは人為的にダイエット・ファイバーをパンに混入したものだ。
     ただ食物線維摂取の今後の課題としては
    • 適正な摂取量の決定
    • 野菜でとるか、精製された形でとるかという摂取形態の問題
    • 重金属の吸収障害など副作用の徹底研究
     などいそがねばならない。
    (55・10・28 山陽)



7. 青汁食養生で考えること(9)―食物選択の自由について

     友成 左近 

    家計の安定については
     もうひとつ事例をあげると、家計の安定については、それを主として支出面からみると、こうです。
     いうまでもないことですが家計は、家族めいめいの生活に必要なモノやサービスをまかなうことであって、その安定は、自分自身を堅持していくのに、その経済的な土台として極めて重要です。
     が、そこに肝要なことは、家族めいめい心身ともに健やかに生活していくのに必要なものを、まずもって十分まかなうことであって、これをおろそかにしていては、たとえ家計が豊かなようであっても、とうてい自分自身を堅持していくことはできません。
     ところで、広く家計でまかなっているものは多種多様にわたっていますが、それを、「心身ともに健やかに」という点から類別すると、そこにぜひ必要で不可欠なものと、それほどではないが、あればなお好都合、なければ少々困るものや、別にそう必要ではなく、なくてもそう困らないものや、あれば有害でさえあるものがあります。
     そしてこれを、支出額の点からみると、ぜひ必要なものや、あればなお好都合なものより、そう必要でないものの方がはるかに多く、また有害でさえあるものにも少なくない場合が多く、ために、支出には限りがあって、必要なものを、必要なだけ十分まかなっていない場合が少なくないのが実情です。
     それはおそらく、ぜひ必要なものや、あればなお好都合なものは、そう多種多様ではなく、また、そう高価でもなく、そして、ほぼ必要なだけまかなえば、それ以上は求めない、といった性質のものであり、従って市販では、別にそう宣伝していないからでしょう。
     それに引きかえ、そう必要でないものは、なんとも多種多様にわたっており、また高価でもあり、そして、これには欲求に際限がない、といった性質のものであるため、支出に都合がつく限り、ときにはムリまでして買い込むようになりがちであり、従って市販では、つぎからつぎと目先を変えて、盛んに宣伝して売り出しているからでしょう。
     そこで家計の安定をはかるには、市販の宣伝にあやつられて、あれがほしい、これがほしいと、ただ思うがままに支出するのではなく、家族めいめい心身ともに健やかに生活していくには、実際どんなものが必要なのか、そこを自ら確かと考えて、そうしたものを、まず第一にまかなうこと、そしてその上で、その他のものを、ほどほどにまかなうことが大切なのです。

    選択の自由というのは
     これまでみてきたように毎日の食物を、その本当の意味で自由に選択するというのは、あれが食べたい、これが食べたいと、ただ思うがままに(それは実情、生来身につけてきた習慣とりわけ好き嫌いのままに、またさらに市販の動向とりわけ企業の流す情報宣伝にあやつられて)、選択することではありません。
     その本来の目的や方法を自ら確かと筋道たてて考えて、それを由りどころにして(それはすなわち、めいめい生きた体の健康をはかるため、これこれのものを、こういうふうに取り揃えて食べなければならない、これこれのものは食べてはいけない、という厳然とした法則を把えて、それに適合するように)、選択することです。そして毎日の食物を、こういう本当の意味で自由に選択することは、情報化・ロボット化時代といわれている当節、めいめいかけがえもなく大切な自分自身を確かと堅持していくのに、極めて重要なのであって、それは、まずひとつには、自分自身の存在根源である生命と、その生きた体の健康を保っていくのに、その土台として最も重要であるからです。
     そして、もうひとつには、毎日の食物をその本当の意味で自由に選択していると、そういう選択の仕方が、しぜん生活各面に波及するので、そこを自ら積極的に採用すれば、それだけ確かと自分自身を堅持していくようになるからです。

     * * * 

     幸い縁あって遠藤先生にご指導いただいて、まだ至って不行届きながらも青汁食養生に心がけているうちに、それがいとぐちになって、哲学などには全く素人ながら、人生で最も重大な課題である自由について考え及ぶようになりました。
     そしてこれを、主として選択の自由についていうと、それはこれまでみてきたように、ことにあたって、そのことがら本来の目的や方法を自ら確かと筋道たてて考えて、そこに厳然とした法則を把えて、それに適合するように、そこに必要なものごとを選択することである、ということです。
     そして、こうした意味で自由に選択していくことは(それには非常な努力が必要ですが)、ロボット化時代といわれている当節、かけがえもなく大切な自分自身を堅持していくのに、いうなれば不可欠的に必要であると(そういってしまえば、しごく平凡なことのようですが)、自分なりに実感をもって考えるようになったのですが、いかがでしょうか。
    (おわり)



8. 総会だより

     「遠藤青汁の会」昭和56年度総会が、今年も本田園長さんの「若竹の園」で5月24日(日)雨の中午前10時より開会された。
     参加者は遠路山形、宮城、福島の東北の各県から、関東、中部、近畿、中四国、九州と本土全域より、県外勢60名をはじめ170名出席のもと盛会裡に行われた。
     参加者全員に遠藤先生の新著「なんでも青汁」を贈呈。
     開会宣言後、昭和55年度決算、昭和56年度事業計画、予算案審議、異議なく可決された後、友の会木村氏寄贈の青汁300本を全員で飲用。
     つづいて遠藤先生のお話。
     その要旨は、

    1.  先生の沖縄講演後該地においても、材料ケールを栽培頒布の動きが出て来た。
    2.  本年4月下旬、韓国ソウル市における講演会。
       今から約20年前金重甲氏(一昨年死去)の提唱で青汁飲用の底流はあったものの、この度の講演会でその機運高まり、特にロータリークラブ等指導者層の反響が大きかった。
       なお高度成長後のインフレに悩む韓国においても、食生活の乱れ等による国民の不健康を憂い、今更昔の生活にはかえれないが、ナッパ食によって健康回復をと、正しい青汁の普及を図ろうと、韓国の一青年が目下岡山友の会田辺氏のもとに入門研修中である――。
    3.  ごくさいきん、ケールの制癌効果が実験的に証明された、というビッグニュース。
       京大泌尿科では、かねて大阪・田辺食品研究所のピロサンのネズミの実験的膀胱癌にたいする影響をしらべていたが、今回、ピロサン投与群には、対照群にくらべ、癌の発生率が少なく、発生数が少なく、変化が軽い、という注目すべき結果がえられ、近く学会に発表の予定である。
    4.  エンプチー・カロリー、最近アメリカではエンプチー・カロリーをとるなと高等学校あたりで教えているという。エンプチーとは「からっぽ」、つまり砂糖、菓子、酒、白米、肉類、脂肪などのようなカロリーのみ大で他の栄養素の少ないものを食べないで、各栄養素のバランスに富んだ、大豆、イモ、マメ、卵、乳、ナッパ類をたべるようにということのようだ。
     等々についてのご説明を拝聴。
     つづいて、去る4月9日、RSKテレビで放映された「奥さん今日は」「健康と青汁」のVTRを視聴。
     この後、倉敷青汁教室の皆さんのサービスによる、イモ・マメ・ナッパ昼食をはさんで参加者より、青汁の大量飲用(5合〜6合)によりコバルト照射による副作用も少く難病癌の完治、大病院に転々と入院処置なしといわれた腎炎の治癒、胃潰瘍、肩脱臼、眼瞼下垂、肺癌。
     胃癌、緑内障等々の治癒例。
     砂糖の味を知らぬ赤ん坊に青汁、ミルク、牛乳を与えると必ず青汁を飲む。
     動物には本能的に栄養摂取の能力をもっているが、一たん砂糖の味を覚えるとこの能力がなくなってしまう等の報告があり、午後2時先生はじめ参加者の健康を祈念して拍手のうちに会を閉じた。

    ◎会当日の献立
     イモ ジャガ芋、サツマ芋各100グラム、皮付のまま蒸す マメ 大豆50グラム、味付なし ナッパ(グリンサラダ)150グラム ケール、チシャ、小松菜、青ジソ等の若菜 味付 イリゴマ、キナ粉、食酢、塩等
    (貝原記)



9. イモナ汁バラエテ

     医学博士 遠藤 仁郎 

    イモナ汁
     わが家の朝食、イモ・ナッパ汁は、イモ(ふつうサツマイモかジャガイモだが、サトイモ、キョウイモのこともある)とナッパ、ほぼ同量(150グラムくらい)。
     適当の大きさに切ったイモを、出しジャコを入れて炊き、大体煮えたところに、細かくきざんだナッパを入れて2〜3分炊き、卵1ヶおとす、という簡単なもの。

    そのバラエテ

      イマナ汁
       卵の代りに煮豆(大豆)50グラムくらい入れたもの。
      イナナ汁
       納豆50グラムくらい入れたもの。
      イキナ汁
       黄粉20〜30グラム。

     いずれも、そのままでも結構うまい。
     味噌、梅干、塩昆布、色々な漬物などそろえればいっそうおいしくたべられる。
     その栄養価は表のように大体同じで、すべての栄養素がそろい、ミネラル・ビタミンにも十分余裕のある完全食になっており、イナナ汁では、とくにB2の多いことがめだっている。
    (55・12)

     熱量蛋白質脂肪糖質カルシ
    ウム
    ビタミン
    B1B2
    イモナ汁331.516.16.9552.3323.54.4549050.4250.66180
    イマナ汁394.517.956.2569.1324.54.5545050.400.525180
    イナナ汁349.018.06.3557.3337.04.8045050.410.79180
    イキナ汁360.019.356.1559.7338.55.4045060.4750.55180
     カロ
    リー
    グラムグラムグラムミリ
    グラム
    ミリ
    グラム
    国際
    単位
    ミリ
    グラム
    ミリ
    グラム
    ミリ
    グラム
      イモ サツマイモ 150 煮豆 納豆 50 キナコ 25 大根葉 150



10. 若草汁 

     遠藤 仁郎

     この2月の異常低温はひどくこたえた。
     比較的気候の温暖なこの地方の市内でもマイナス9度になったのだから、山の上の私の畑はおそらく10度以下だったろう。
     しかもそれが、しばらくつづいたのだからたまらない。
     春まきナッパが間にあいだすまではもたせようと、丹誠こめてつくっていた野菜が大方ダメになってしまい、わずかにミズナとCOだけがカチカチにいてつきながら、なんとかもちこたえてくれた。
     なんしろわが家では、毎日300〜400グラムのナッパが必要なので、それが日に日にめだってへってゆく。
     おそまき(11月まき)のナッパはまだ小さくてものの用にたちそうもない。
     ケールは健在だが、これは種とり用で手をつけるわけにはゆかない。
     これではやがてこと欠くようになりそうだと心もとながっていたが、さすがは弥生。
     遅い春とはいいながら3月下旬ともなると、みずみずしい若草が庭いっぱいにもえはじめた。
     ヨモギ、ハコベ、ヨメナ、タンポポ、ナズナ、セリ、ミツバ、ノエンドウ、アルファルファ、ヤエムグラ、イヌノフグリ、ノカンゾウ、ノビル、アザミ、カラスムギ、ノイバラ、等々。
     これをあれこれとりまぜザル一杯つんできて、細かくきざみ、いつものイモナ汁にしてみた。
     や、これはいける!大根葉やミズナ、COなどと少しもかわらない。
     いや、いやどうして、むしろこの方がうまいようだ。
     これこそ本当に自然の味というものであろう。
     きざんであるから、ふつうでは食べられそうもないアザミやノカンゾウ、カラスムギなども、少しも気にならない。
     春をまちかねた昔の人が野辺の若草をもとめて食べたのも、おそらく、こうではなかったろうか。
     それは、七種粥をつくるのに、「唐土の鳥が日本の国に渡らぬさきにトコトントン」とうたいはやしながら、細かくきざんだことにもうかがえよう。
     それはともかく、これでここ当分はしのげるし、そうしているあいだにミズナやCO、おそまきのナッパも大きくなるだろう。
     ありがたいことだ。

    (56・3)



11. 韓国で講演

     遠藤会長は、新庄支部(支部長隠明寺憲夫氏)のソウル・ツアーに参加。
     4月19日成田発。
     ソウル及び近郊観光のかたわら、20日同市金時必氏主催の同好会で、22日同市ロータリークラブで青汁について講演、23日帰国した。



12. 大衆魚を見直そう

    高松市 K.S. 

     最近、食生活の欧米化が進んでいる。
     欧米のそれはパンと肉の生活であり、日本食とは米飯と魚の生活である。
     米離れ、魚離れがだんだんと進み、野菜離れの声さえ起こっていることは、はなはだ納得し難いことと思う。
     聞くところによると、牛肉を食べるためには、それを食べて得られるカロリーの10倍のえさが必要であり、魚でも養殖もののハマチは7倍のえさが必要であるということだ。
     大衆魚のイワシ、アジ、サバのごときは、育てるために何らのえさもいらず、経済的で、今日の省エネ時代にピッタリの魚といえるのである。
     しかも、イワシ、アジ、サバはブリやマグロに比べ、たんぱく質、脂肪、ビタミン類も大差なく、料理の仕方によっては、骨まで食べられ、カルシウムの供給源として貴重である。
     今日、こどものカルシウム不足が叫ばれ、骨がもろく、折れやすいことが伝えられている折から大衆魚の利用は、この点でも好ましいと思う。
     にもかかわらず、輸入のパン、牛肉の生活が、ますます盛んとなり、自給出来る米や魚が軽視されることは、まことに情けないことといわざるを得ない。
     パン食が米食よりも優れていると考えられがちであるが、それはバランスのとれた食事が出来るからで、米食でもバランスのとれた食事をすれば、決してパン食に劣らないのである。
     バランスのとれた食事とは、主食の量を減らし、その代わりに副食の量を増やすことだ。
     大衆魚の料理を工夫し、新鮮な野菜をたっぷり食べるようにして、米食こそ、ますます盛んにしなければならない。

    (56・3・24 サンケイ)



13. うれしい報告

    名古屋市 K.A. 

     私共のことが、“青汁は効く”や、週刊誌に載ってから、たいへんいそがしい毎日を過しております。
     遠視の人が、半年間、毎日1合づつで、メガネをはずしました。
     十年来の顔面全体のニキビ、デコボコの人が2ヶ月程でツルツルの顔になりました(2合)。
     半年で糖尿の糖が下りなくなった人(かなりの重病者で毎日3合)。
     梅雨どきの貧血で、毎年、めまいのしていたのが直った人(毎日2合)。
     肝臓のひどく悪い人が、1ヶ月で、看護婦さんの抜く血がとてもきれいになって、調子がよいという人(3合)。
     白血球のふえる病気(原因は胃の中のオデキが膿んでいたそうです)の人が、一週間で、土色の顔色が普通と変らない色になったと、とてもよろこんで家族5人で2合づつ飲んでおります。
     病院の院長ご夫妻が、2合づつで、奥様の方が肥満体で、1ヶ月4キロ痩せたと喜こんでおります。
     うれしい報告を聞いて、疲れた時の青汁と共に、この知らせを薬にしております。
     

    (青汁センター)。



14. みなピロサン党

    青森県 M.S. 

     今年は例年になく早い冬が来て、毎日寒い寒いの明くれでございます。
     過日より(春)ピロサンを息子(高校生)がのんでおりますが、効果があり、家族一同喜んでおります。
     息子は、糖尿病と診断されてから1ヶ年になりましたが、食事の(ピロサンも含めて)コントロールがよくて、3200カロリーぐらいたべても、糖がでません。
     息子は高校で相撲をやっております。
     かなりきびしい練習なのでやたらと傷を負いますが、化膿もせず、他の子供達をしりめに直ぐ治ってしまうので、お前の身体は変だナアーと不思議がられるそうです。
     それに体がとてもやわらかくて疲れを知らないようです。
     また以前は落ちつきのない子供でしたが、近頃はとても落ちついて来ました(大人になったせいも)。
     これもみなピロサンのおかげと感謝しております。
     少々多めにごはんを喰ってもピロサンをのんでいれば安心と、他の事はきちょうめんでもないくせに、とてもまじめにのんでおります。
     私の一家はみなピロサン党です。
     私の病院のナース長谷川洋子さんは、ひどく便秘していたのですが、ピロサンをのむようになってから、毎日通じがあり、快的な生活をおくっております。
     この方の子供さん二人にも飲用させているようです。
     水泳をやっているそうで(冬でも)、とてもバイタリテーになったと話をしておりました。
     喘息の子供を持つナースにも、また膠原病のナースにも、痛風のナースにも、それそれ分けてやりました。
     服用後の効果は、まだ日浅いのですが、とにかく全身が軽く、朝のねおきもさわやかなので、本格的に続けてのんでみたいとのことです。



15. 真夏の徒歩の会

    兵庫県 H.I. 

     みちばたに、よく熟したクサイチゴがいっぱいある。
     なつかしがっているのは老人ばかりで、こどもたちは、テンデ見むきもしない。



16. 疲れなくなった

    宮崎県 S.H. 

     青汁を飲みはじめて3年4ヶ月になりました。
     いぜんは、よく色々の療法にかよったものです。
     ところが、この2年ほど一度も行ったことがありません。
     これ、みな、青汁のおかげと思います。
     青汁は潤滑油のようなものだ、と書いてありましたが、私は、その通りだと思います。
     10年ほど前、水をとったことのある関節リウマチも、いまは影をひそめています。
     どんなに忙しくても、裏庭につくってあるケールや草をとっておいて、夜11時ごろになってもつくり、冷蔵庫に入れておいて、毎朝コップ一杯のみます。
     そのせいか、最後10時ごろの店しまいにも、割合つかれません。



17. 買った野菜の青汁

    北九州市 M.O. 

     健康の土台は毎日の食物にある。
     病院の診断は骨髄腫瘍。
     手術の結果は線維性骨異形成とのことです。
     健康の土台である青汁を、いろいろな野菜を買ってきて飲んでおりました。
     最近ノドになにかつかえている感じで、食欲もなく、青汁も飲んでおりません。
     青汁を飲んでのことでしょうか。

    ○ 農薬のかかっている市販の野菜のせいかも知れません。
     青汁は絶対に安全なナッパでなければなりません。



18. 質問箱

     医学博士 遠藤 仁郎 

     せっかくつくった青汁をつい忘れてクサらせ、すててしまうことがありますが。

     クサったようでも、肉や魚とちがい、毒性のあるものはできません。
     ただ、味と匂いが悪くなってのみづらいだけです。
     勿体ないですから、煮ものの中にでも入れて下さい。



 コラム紹介


    明日のことを思ひ煩ふ勿れ、
    明日は明日のことを思ひ煩へ、
    一日の苦労は一日にて足れり

    キリスト   



    心は小ならんを欲し
    膽は大ならんを欲す
    孫真人   

    財を重んじ命を軽んずる一の不治
     玉函経 愚人三不治
    身を軽んじ財を重んずる二の不治
     扁鵲 淳千意
    平生多病未だはづるに足らず
    一生無病是れ吾が憂
    明 陳白沙   



    おのが身は顧みずして人のため尽すぞ
    人の務なりける
     明治天皇   



    草食多泄は清腸浄血に通ず
     仙語録   



    真理を知り、真理を行ふ人を真人と云ふ。
    真人たらんと欲するなら、
    先づ生命の糧に就て真理を知らなければならない。
    人間は何を食すべきかの正しい認識、
    そしてその躬行、
    これが老ひず病まざる真人への第一歩である
     仙語録   








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