<1979年11月15日発行 第279号>
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目次
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1. イモ・マメ・ナッパ・青汁食が最適
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医学博士 遠藤 仁郎
「青汁のことは、10年も前から知っており、私は4〜5年来、粉末をのんでおりました。
さいきん、2週間前から夫(カナダ人)がのみはじめました。
夫は、骨の老化、リウマチ、関節・筋肉炎、交通事故の後遺症があり、さらに肉食主体のためと、甘い菓子、コーヒー・茶への大量の砂糖使用などにより、すっかり、体の自然のシステムを破壊されており、よく肥り、方々の筋肉痛・関節痛、特に肩や首のコリに悩まされておりました。
それが、この2週間で、大きかったお腹は半分くらいになり、全身の痛みやコリが、すっかりとれてしまいました。
そして、5年ちかくの間、化学薬品やその他いろいろ療法を試みておりましたが、これほどの効果は、ほかにはなかった、とよろこんでおります。
今後も続けてのみ、私たちの体験をもとに、カナダの人々にも、これほどよいものはないことを、good newsとしてお知らせしてゆきたいと思っています。《
この手紙は、バンクーバーのスチンソン夫人からのものです。
スチンソンさんのこの食べ方は、まさに西欧食の典型。
そして、野菜・果物、ことにナッパなどは、おそらく、あまり食べてないのだろうと思われます。
こういう食事——カロリー、蛋白質ばかりが多くて、これに釣り合わねばならぬアルカリ・ミネラル・ビタミンの甚しく上足した——では、血のにごりがつよくて、骨の老化がはやめられ、リウマチや関節炎・筋炎がおこりやすく、コリも来やすいのです。
また、よく肥えていられるようですから、多分、血液のコレステロールや脂肪がふえており、心筋梗塞の危険も大きい方にちがいないでしょう。
こういうばあいこそ、野菜とくに良質ナッパが、もっとも必要なので、粉末青汁がよくきいたのも、もっともなことといってよいでしょう。
そこで、スチンソンさんにおすすめしたいことは、まず、肉食をへらすこと。
ことに脂肪のつよい牛や豚などの肥肉や乳製品をさけ、せいぜい鶏肉や魚の少量、あるいは、むしろ豆類・ナッツ類にすること。
穀物はイモ類にかえること。
そして、アルカリやミネラル・ビタミンにとんだ野菜・果物、とくに、良質ナッパを十分そえ、青汁ものむこと。
調理は簡単、調味はうすく。
なるべく自然のままか自然にちかいかたちで食べること。
菓子をやめ、果物にし、コーヒ・茶の砂糖も極力へらすこと。
こうして、イモ・マメ・ナッパ・青汁といった、よくバランスがとれ、アルカリ・ミネラル・ビタミンに十分の余裕のある食事に徹底されるならば、体調は好転、いろいろの苦痛も、やがて、しだいにうすらいでゆくにちがいない、と私はかんがえています。
(53・10)
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2. ご飯もよくない
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3. 食料当面の間違いに対処するには(8)
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前回参照 |
友成 左近
当節は、食料が多種多様にわたって大量に市販され、また広く人々の生計も向上して、どことも食事が豊かになっています。
が、そこにはいろいろ重大な問題が伴ない、それがひとつの重大な原因になって、医療の進歩普及にもかかわらず、その効果が予防にも治療にも及びがたい厄介な病気にかかる人々が増え、また1億半病人ともいわれるようになっています。
そこで、人生なにより大切な健康をはかるには、さしづめ日々の食料調達にあたって、前記のように、その実状を、成分、安全、味わい、価格、供給といった食料の諸要条件をあげて吟味して、間違いを最小限にくいとめるように選択することが大切です。
吟味選択が容易でないのは
けれども、こうした吟味選択が実情そうは容易でないのであって、その事由は要約こうでしょう。
まず第一に、こうした吟味選択は、食料市販という経済の流れに抗していくわけであるため、その流れに即して、そこにはこういう間違いが伴なっているので、という適切な情報が必要ですが、これが新聞その他で広く行き届いて提供されていないことです。
そして第二に、この経済の流れが強力であって、いろいろ間違いが伴なっていても、おかまいなしに流れていき、それに抗するよな情報が、ちょっとやそっと提供されても、推し流してしまうことです。
さらに第三に、人々だれしも、ほかならぬ人間であれば、食料に多少とも筋違いな考え方をいだいているのですが、それが最近の社会・経済の変様につれて、広く人々に増幅もし露呈もしてきたことです。
従って、食品企業が、そこに迎合もし刺激もして、あれこれと目先を変えた食品を、光明に宣伝して売りこんでいるのですが、それにはいっこうに抵抗せず、けっこうなご時勢と、市販のままに調達していく場合が多いのです。
また、それに抵抗する吟味選択に必要な情報が提供されても、とかく自分のいだいている考え方が先立って、マトモに受けいれない場合が多いのです。
そこで、日々の食料調達で前記のように吟味するには、その前提として、この筋違いな考え方を確かと反省して是正することが大切であって、そのうち実情とくに大切なのはつぎの通りでしょう。
高級低級観について
まず第一に、貴賎感や高級低級観についてです。
人間生活には社会的な慣習があるのですが、こと食料については、高貴な方は高級品を、下賎の身は低級品を、といった慣習があって、食料に貴賎感や高級低級観といった社会的な評価が付随しています。
そして、人々だれしも内心、高貴な方のように高級品を、と志向しているのですが、以前は人々に平等意識がうすく、また社会の民主化もすすんでいなかったため、志向通りにはいかなかったのです。
が、とくに戦後は社会の民主化がすすんで、「貧乏人は麦飯をくえ《といって大臣の地位が云々されたように、広く人々に平等意識がたかまり、また賃金その他の収入の格差も緩和してきたので、かねての志向通り高級品を食べる人々が急増してきました。
そして、それに答えもし刺激もして、高級品が多種多様にわたって大量に市販され、低級品はなにほども市販されないようになっています。
是正が必要なのは
ところで、この高級品というのは、たとえば精白米と粗搗米、白砂糖と黒砂糖、ハマチとイワシ、大根のネッコとハッパ、見た目の立派なものと粗末なもの、あるいは料理店の料理と家庭の料理などで分かるように、要するに人手が余計にかかっているものです。
そして、味わいや消化の点はともかく、もともと備えていた成分が著しく搊失したものや、もともと備えている成分が著しく劣ったものや、成分には大差のないものであり、そして総じて、より高価なものです。
けれども、そこを確かと理解もせず反省もしないまま、けっこうなご時勢と、専ら高級品ばかり調達する人々が多くなっています。
また、そこを多少とも理解している人々は、たとえば白米飯を食べてビタミン剤をと、それで上足する成分は栄養剤で補なうのが(十分補なえないことは理解せずに)、高級で文化的な食べ方と考えて、しごく安易に栄養剤を使い、従って、それに迎合もし刺激もして、各種各様の栄養剤が大量に市販されています。
けれども、生きた体に必要な栄養には、自分の貴賎とは無関係な自然の厳然とした法則があるのであって、高級品ばかり調達していては栄養は十分まかなえず、あれこれと病気にかかる素地になります。
そこで日々の食料調達で大切なことは、そこを確かと理解もし反省もして、世にいう貴賎観や高級低級観にわざわいされることなく、本当に成分の優れたものを選択して、味わいも消化もよくなるように調理や食べ方を工夫することです。
(つづく)
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次回参照 |
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4. のぞき見記・米国編(1)
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高知センター 野村 嘉彦
今年3月下旬、「米国青汁紀行《とも言うべきショートツリップを、岡山の田辺氏と二人で行った。
わずか10日ばかりのもので、ちょっとのぞき見もいいところではあったが、我々の渡米の目的が青汁に関するものであったため、通常の観光と異った視点もあったのではないかと思い、拙ないペンを取るようになった次第です。
私が青汁の件で初めて米国の会社とコンタクトしたのは2年程前でした。
シカゴの会社より、ジューサーとしては最もすぐれているといわれていたシュレッダージュースマシーンをサンプル輸入し、同時にその社に対し、日本における青汁の諸説明、遠藤青汁の会の存在と、その活動等書き送り、そして、青汁に関する交流をしたい旨、遠藤先生の英文著「ザ・ミラクルグリーンジュース《とともに申し入れたが、それに対しては、ただ「アメリカにおけるジュースセラピイは、最近特に、近年にないくらい高く認識されるようになり云々。当社の製品は云々。《という簡単なものでいささか失望した。
ただ、その時入手したアーサーシドニー博士著「健康の為の自然療法《というジュース療法の小冊子を入手したが、内容的には、米国で著明なるN・Wウオーカー博士やジョンラスト博士の理論と大差なく、特筆すべきものはなかったが、栄養学的な野菜または野菜汁に関する15くらいの文献が掲げてあり、中にはケールの分析でおなじみのシャーマンの「食品と栄養素の化学《や、1930年代にアメリカ農務省より発行されたものもあった。
それはさておき、その後、田辺氏とたびたび行き来し、色々語りあった。
そのなかで特にミンチ方式による青汁の製造、及びその他各機器の完全自動化方式は理想であり、また必要にも迫られている問題であったため、再度解決の道を、食品諸器具の発達しているであろう米国に目を向けて取り組むことになったのでした。
そのきっかけとなったのは、その昔、私が勤務していた社の関係先で、米国のX社のコンサルタントをしているM氏に会ったことである。
X社は米国のあらゆる調理器具を扱っており、世界にも多くのネットワークを持つ優秀な商社である。
M氏のお世話でこのX社に、M氏が渡米した際、青汁に関する諸資料を持って行ってもらって検討していただけることになった。
その後、半年以上もたった頃、最終案ができあがり「青汁製造に関しては最高のプラントであろう。《とX社の技術者は豪語していた。
(つづく)
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次回参照 |
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5. 老人性掻痒(かゆがり)症かと思ったが
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医学博士 遠藤 仁郎
少し耳は遠いが、元気のよいY老。
かなり前からの青汁教室メンバーの一人。
いつも、熱心にイモ・マメ・ナッパ・青汁食をやっている、と話していられた。
が、肌がカサカサしているのが、いつも気になっていた。
このY老、ちかごろ、からだが痒くなって困っていられる。
また、時には神経痛が出るらしい、とのこと。
年寄には、頑固な老人性掻痒症というのがあるから、それだろうか、と一応かんがえてみた。
しかし、それにしても、イモ・マメ・ナッパ食や青汁をやっていれば、治る筈だし、だいいち、おこる筈がない。
それに、神経痛まで出るとなると、どうもおかしい。
肌のつやのないところからも、あるいは、ナッパ・青汁が口ほど十分ではないのでないか。
それとも、甘いものが過ぎているのではないか、と聞いてみたところ。
まさに図星。先年、タバコをやめるのにアメ玉を食べはじめ、いまでは、いつでもほおばっているとのこと。
糖分がすぎると、肩がこったり、神経痛がおきやすいものだが、痒みが出たり強くなることもある。
そして、肌もあれがちだ。
ともかく、ナッパ・青汁はしっかりやり、菓子類はやめること(味つけの砂糖もへらし)、口がさびしければクダモノにしてみてほしい、と答えておいた。
(53・11)
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6. 卒中の父助かる
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宮城県 S.K.
53年2月10日、父が卒中で入院しました。
主治医の話では、だめです。
どうにもならぬ、とのこと。
どうせだめならと、私は、家から青汁をもって来させ、のましてみましたら、3合ばかり飲んでくれましたので、これは、もしやと毎日つづけました。
病院の食事は、初め、オモユとミソ汁と市販のジュースだったので、これは全部すてて、ミカン10箇をミキサーにかけたものと青汁3合にしました。
10日すぎからは三分ガユとなりましたので、ジャガイモ、ナッパ、ワカメをミソ汁に入れ、ミキサーでつぶしたものと青汁4合。
20日すぎには七分ガユになったので、イモ、マメ、ナッパ、ワカメのミソ汁、つぶしミカン10箇、青汁4合。これで容態はどんどんよくなり、4月半ばより歩く練習をはじめ、5月初から階段の上り下りもでき、話もわかるようになり、今(6月)では、ほとんど手がかからないくらいです。
青汁の上思議な力、ききめには本当におどろくばかりです。
人事をつくして天命をまつといいますが、医者に見放されても、あきらめず、青汁はやってみるべきだとつくづく感じいっているしだいです。
(塩釜支部長)
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7. 虫が殆んど出ない
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韓国 J.K.
いま当地は、例年より気温が早く高くなり、梅雨も1週間以上も早くやってまいりました。
平年、今頃はケールに青虫が多く出るし、また、青虫よりずっと小さい青虫(シャクトリ虫みたいに匊う虫)が、葉の裏に沢山発生するのですが、今年は、ほとんど何も発生いたしません。
化学農薬は17年間1回も使わなかったが、1974年いらいは化学肥料もできるだけ(今年は全然)使いませんでした。
3年まえまでは、学童を動員して青虫を捕りましたが、去年と今年は、全然、手で捕りませんでしたが、虫は殆んど出ません。
ケールの葉に虫喰いの跡は稀にあるが、附近には小鳥の白い糞があることがあるだけです。
有機農法のお蔭ではないかと存じます。
6月中には、1年中でケールの味が悪い(にがい)時ですが、私のところの青汁は、他にくらべ、味がよいといわれるようになりました。
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8. ケール畑にしたい
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山梨県 M.Y.
36才の主婦です。
2人の子供がいます。
胃潰瘊と心臓神経症で悩まされております。
68才の母は軽い高血圧です。
主婦の友社の本で青汁がよいということを知り、2〜3度、朝倉さんからケールを送っていただきましたが、1日1合たらずしかのめません。
うちは鮮魚商ですが、200坪ばかりの畑があります。
ブドウ園でしたが、いまは母が楽しみに行く程度で、そのまま草っ原になっています。
もったいないので、ケール畑にしようと思い、主人や母に相談しましたら、それはよいといってくれています。
種子をお願いします。
○うんと作って、皆さんで、しっかり飲んで下さい。
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9. みやげばなし
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大阪市 M.Y.
夫婦とも齢を重ねましたので、ねぎらい旅行をかね、オーストラリア、ニュージーランドへ行ってまいりました。
何もかも、日本とは反対の世界でした。
シドニー空港は日本語放送。
テレビはチャンバラ放映。
わたしのモンペ姿は、日本から来たのか、空手ファイターか、と笑いかけて来ます。
大変親しみのある人々です。
早朝から昼休みまで馳走する老若男女が多いようでした。
食べすぎで腹ごなしに一走りという所でしょうか。
腹の出っぱった人が多く走っています。
病院は無料ですが、入院は大分またされ、経営は赤字と聞きました。
個人の医者は、日本のように散在していません。
都会では、一つのビルにいろいろな医者が集っているようでした。
ホテルの裏のキャベツには除虫菊の如きものを沢山ふりかけてありました。
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10. 生涯つづける
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11. ミカンで腹痛とまる
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ながい病気でねたきりの老女。
いつも出没する腹痛に悩まされていたが、あるときミカンを一つ食べて、すっかり痛がなくなり、便通もありだした。
主治医に話すと、ミカンにそんな効能があるかどうか知らぬ、とわらっていたそうだ。
これは、おそらく、慢性の便秘症のための痛みだったのが、ミカンでうまく通じがつきだしたからだろう。
つまり、痛みがなくなって通じがつきだしたのではなくて、通じがありだしたから痛みがなくなった、のだろう。
(54・1)
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12. ウソのように元気
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13. 質問箱:市販の野菜
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問
市販の野菜でやって、体調すこぶる良好なんですが、いけませんか。
答
けんのん至極です。
比較的農薬のつかわれない季節はともかくですが、ながくつづけているうちにきっとやられます。
青汁の材料は、絶対に安全なものでなければなりません。
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コラム紹介
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