<1976年10月15日発行 第242号>
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目次
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1. 胃癌の予防
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医学博士 遠藤 仁郎
胃癌はアメリカやヨーロッパの先進富裕国では、ここ40年来、しだいに減ってきている。
わが国は、現在、世界一の胃癌国で、脳卒中に次ぐ死因になっていることは周知のとおり。それでも、近年、少しづつ減少の傾向があらわれているそうだ。
胃癌のはじまり
胃癌は、胃の粘膜の正常な細胞が悪性(癌)化することにはじまる。この癌化のメカニズムについては、まだ十分明かにされていないが、素朴に考えて、胃の中にあるか血の中をめぐっている発癌物質のために、防衛能(抵抗力・免疫能)のよわっている胃粘膜細胞が変化をうけ、ながい間に癌化するのであろう。
とすれば、これを防ぐには、なるべく発癌性のあるもののとりこみを減らすことと、なるべく胃の防衛能(抵抗力・免疫能)をつよめればよい筈だ。
発癌物質
発癌物質は、いまや、いたるところにあるわけだが、胃癌のばあい、もっとも関係のふかいのは、食べものであろう。そこで、もともと発癌性のあるもの、生産や貯蔵・加工(精製・調理)にあたって発癌性を生じたり、付着あるいは添加されているもの、また体内(胃その他)で生ずるおそれのあるものなどはもちろん、すべて、有害有毒物に汚染されていたり、そのおそれのあるものは、つとめてさけることだ。
それは、これら汚染物も、それ自体には直接発癌性はなくても、食品の中で、あるいは体内で、それら同士の反応によって、発癌性を生じたり、強めたりすることが、ないとはいえないこと。
また、それらによって重要な臓器や組織をおかして、悪血(血の濁り)を原因し、全身の、そして胃の防衛能に不利に影響し、間接に発癌を助長することになるかも知れないからだ。
胃の防衛能
胃の防衛能(抵抗力・免疫能)のおとろえは、生れつきの、すなわち、遺伝的や、胎生期にうけるもの、あるいは、乳幼児期における傷害によるものもあろう(素質)。
荒がみの大食、酒・食塩・香辛料・タバコなどの刺戟物や薬品の乱用によって胃をいためていることもあろう。
また、栄養の欠陥(不完全食・有害有毒食品)、運動不足、イライラ(精神的ストレス)などのため、悪血(血の濁り)を増すことによるばあいもあろう。
そこで、よくかみ、腹八分に食べ、刺戟物の乱用をさけること、とともに、栄養を正しくし(安全化・完全化)、適度の運動、心の安定をはかるなど、日常生活を合理化し自然化して、悪血をのぞき、すべての臓器・組織のはたらきをよくし、全身ならびに胃の抵抗力の強化につとめることが大切とかんがえられる。
食の合理化
安全化
食品はすべて安全な自然食品をえらび、危険な農畜水産用薬、産業廃棄物、添加物などで汚染されたもの、したがって貯蔵食品、加工食品、既成・インスタント食品など、発癌性の疑われるもの、また、すべて有害有毒なものは、つとめてさけること。
なお、食品の貯蔵はなるべく低温に保つこと。
低温冷蔵
食品中の硫酸塩――硝酸塩にとんだ土壌にそだった農作物、あるいは、貯蔵用に添加された硝酸塩など――は、常温では還元されて亜硝酸塩になり、アミン類と化合して、発癌性のナイ(ニ)トロサミンを生ずる。しかし、2〜4度の低温に保存すると、この還元作用がおこらず、ナイ(ニ)トロサミンができない(発癌性を生じない)。アメリカやヨーロッパの先進国で、近年胃癌がめだって減ったのは、そうした性能のよい冷蔵庫の普及したことや、冷凍ものがふえ、塩蔵ものがへったためだ、といわれている。
完全化
すべての栄養素がそろい、バランスのよくとれた完全食にすること。(欠陥栄養では防衛能がよわめられ、発癌しやすくなる)
熱量
すぎないよう(少食)。
ことに糖質(澱粉食・砂糖類)過剰をさける。糖質/脂肪比の大きいほど胃癌にかかる率が高い。
蛋白質
十分に。
不足は防衛能をよわめる。但し、かたよった蛋白過剰はよくない(悪血をまねく)。
ミネラル
十分に。
カルシウム不足は発癌をたすける。痕跡ミネラルまた同様。
ビタミン
十分に。
A |
発癌物質の作用をおさえる。不足しているところには胃癌が多い。スエーデンではAの補給で胃癌がへった。アイスランドの胃癌にもA・Cの不足がいわれている。 |
B2 |
防衛能をたかめる。アゾ色素癌をおさえる。 |
C |
免疫能を強める。また、硝酸塩の還元、ひいてナイ(ニ)トロサミンの生成を妨げ、発癌作用を抑制する。 |
主食
白米の食べすぎはわが国胃癌多発の有力原因。
- 栄養的に劣ること(完全にするために3倍量の良質ナッパが必要)。
- 食塩のとりすぎになりがちなこと(これも胃癌多発の原因とされている)。
- 精白につかわれる滑石に石綿繊維(発癌性)があること。
- 水田土壌には亜硝酸が発生しやすいこと、硝酸塩肥料や除草剤2・4Dによって硝酸塩が多くなり、ナイニトロサミン発生のおそれが大きいこと。
など、不利な条件が多い。なるべく控える。せめて栄養的にすぐれている玄米にする。(同量のナッパで完全)。
パン・メン類
栄養的にはよいが(小麦粉は2倍量のナッパで完全)、安全性に問題がなくもない。
むしろ、栄養的にも安全性にもすぐれている雑穀・豆。さらによいのは芋類。但し、いずれにしても、過ぎるのはよくない。すべてひかえめ(少食)。
蛋白食
肉食のさかんな(糖質/脂肪比の小さい)ところには、胃癌が少ない。
肉食が少ないと、どうしても穀・芋食が多くなり、欠陥栄養をまねきやすいためであろう。動物食品の若干を加えることはたしかに有利。わが国さいきんの胃癌減少傾向は、そのためかも知れない。
けれども、これとて偏った過食は問題。肉類は獣鳥魚介のいずれにしても、良質蛋白源ではあるが、ミネラル・ビタミンともに乏しい。すぎれば不完全食(欠陥栄養)、血の濁りを増す。そのうえ、安全性の点でも疑問が少なくない。ことに加工・貯蔵品(塩蔵品、燻製品、亜硝酸・硝酸塩添加食品など)。
卵・乳・小魚類
栄養的にははるかにすぐれ、ミネラル・ビタミンも多い。(牛乳をよく飲むところには胃癌が少ないという)但し安全性については、肉類同様。要注意。
大豆
栄養的にも安全性からも有利。
ただし、加工品ことに豆腐は、安全性に若干不安がある(材料大豆粉・凝固剤)。
野菜・山菜・海藻
野菜・キノコ・海藻には抗癌性がいわれている。
これらはいずれも主食・蛋白食品に不足がちなミネラル・ビタミン類の補給源。なかでも良質ナッパ類は癌防衛に大切なビタミンA・B・Cや、カルシウムその他のミネラル(痕跡分も)の豊庫であり、肉類にまさるとも劣らぬ蛋白質もある。繊維にとむこと、フラボン体にとむことも、有利な点であろう。
また、その他にも、おそらく、まだ科学されていない有効成分もあるにちがいあるまい(未知因子)。癌が殆んどないというアイヌや、アフリカのバンツー族が菜食を主にした原始生活者であること。乳卵菜食で、肉類は殆んど食べず、禁酒・禁煙、コーヒーも茶もあまりのまないという、アメリカのモルモン教やセブンスデイ・アドベンチスト派の信徒の癌死が、一般米人の1/2〜1/3にすぎないということなど、菜食者には胃癌はたしかに少ないようだ。
緑葉食・青汁
こう見てくると、わが国に胃癌の多いのは、白米の食べすぎ、食塩のとりすぎ、あるいは危険な食品の氾濫、ということによるのかも知れない。
しかし、おそらく、それだけではなく、主食・蛋白食にたいし添えられなければならない野菜類、ことに良質ナッパ類の乏しいため、食全体としてのバランスに欠け、甚しい不完全栄養(欠陥栄養)になっているため、抵抗力・免疫能をよわめ癌防衛能に欠陥を生じている結果ではないだろうか。
したがって、癌防衛食としては、良質ナッパを主とする野菜・山菜・海藻を十分にそえた安全かつ完全な食。ことに緑葉食・青汁。イモ・マメ・ナッパ・青汁といった自然食の少食が、もっとも合理的といえないだろうか。
調理
なるべく簡単に。
自然のままか、自然にちかいかたちで食べること。発癌性を生ずるおそれのある調理法(肉類の焙焼、フライ油頻回使用など)をさけ、洗剤(発癌を助長する)の使用にも注意すること。
調味
なるべくうすく。
砂糖
栄養のバランスをみだす。人工甘味ズルチン・チクロは発癌性の故に禁止された。サッカリンも若干疑がもたれている。今後出て来るものにも十分の注意が肝要であろう。
食塩
わが国胃癌多発の原因の一つ。濃厚な食塩だけでも胃を傷害する。食塩に含まれている硝酸塩からの発癌性ナイ(ニ)トロサミン生成のためともいわれている。漬物、味噌、醤油、佃煮、その他塩蔵食品は、なるべくひかえめに。
香辛料
直接胃を刺戟するほか、発癌性ナイ(ニ)トロサミンをつくるものもある。なるべくへらす。
嗜好品
菓子
酒もタバコものまず、食べものにも気をつけていたのに胃癌になった、といったことがある。たいてい菓子がすぎている(味つけの砂糖も)。欠陥栄養のため防衛能をよわめるため。また、添加物の影響もあろう。
コーヒー
胃癌には、直接問題はなさそうだが、膀胱癌との関係がいわれている。せいぜいひかえめ。また砂糖ぬきがよかろう。むしろ、安全な番茶、草茶、笹茶。
酒
アルコールに発癌性はないらしい(蒸溜でできるフーゼル油は発癌性)。しかし、細胞毒であるアルコールが、直接胃をいためること(胃炎、胃潰瘍など)。酒のみは、とかく偏食しがちで、栄養バランスをみだしやすいこと。また、栄養素、ことにミネラルやビタミンなどの吸収利用がよくないこと、など欠陥栄養をまねき、防衛能に不利の影響をあたえ、発癌を助長する可能性がある(少なくとも大酒のみには胃癌が多い)。禁酒しないまでも、せいぜい節酒。
喫煙
タバコの煙には発癌性も発癌促進性もある。また、直接あるいは神経系を介して、胃炎や胃潰瘍を原因するなど、局所の防衛能にも不利にはたらく。厳に禁煙。
運動
運動は腫瘍の発生を減じ、発育をおさえる。
適度の運動により、すべての機能をさかんにし、代謝をよくし、悪血を去り、抵抗力・免疫能をたかめるためであろう。
要するに、昔からいわれている健康法、粗食・少食、淡味食。すなわち、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食といった安全完全食を中心とする。合理的・自然的日常をおくることが胃癌を防ぐにもよいように思われる。なお、「こうしたら癌も防げるのでないか」を参照されたい。
(51・2)
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2. 親の舌とこどもの舌
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医学博士 遠藤 仁郎
このごろの若い母親の多くは、こどもに好きなものばかり食べさせようとし、また、そうしなければならないと考えているように感じられる。
肉を好くから肉、味の濃いものが好きだからこってり煮しめたもの、ハムだ、ソーセージだ、インスタントものだ。間食にはチョコレートだ、ケーキだ、といったぐあい。
そして、栄養的に完全であるかどうか、その結果がこどもの健康、こどもの将来にどうあらわれるかについては、テンデ無頓着。
NHKの奥さん番組に「学校給食を考える」というのがあったが、そこで聞かれたのは、「どれもまずい」、「あれでは残飯のでるのも当然」といったものばかりで、栄養上どう、といった意見は一つもなかった。
その結果
こうして、日本国中のこどもたちは、毎日おいしいものばかり食べているわけだが、なるほど、こどもたちは、たしかに大きくはなった(実は、ノッポになりデブになった)が、体力は却って下り、不健康児がふえ、ウ歯は殆んど100%、近視が多い、骨折が多い(ちょっと転ぶかボール投げただけでも骨折する児さえいる)。何かあると脳貧血でブッ倒れるものが続出、衛生室はいつも大繁盛。血圧の高いもの、糖尿病、腎炎、癌、その他難病・奇病も稀でない。
どうしてこうなったか
そのもとは母親。母親の舌にある。食べはじめから母親は、自分の舌においしいもの、好きなものを食べさせ、それがクセになったため。また、その多くが、熱量・蛋白質にかたより、ミネラル・ビタミンの不足した不完全(欠陥栄養)食のための体調不良によって、いよいようまいものでなければ食べなくなる。という悪循環をくりかえしているからだ。
こどもの舌
ここで考えて欲しいことは、こどもの舌と親の舌とはちがうということ。こどもは本来自然の舌、正しい味覚をもっている。赤坊は、あのナマくさいまずい母乳を喜んでのむ(お母さん方は、一度、自分の乳の味をためしておいてほしい)。また、あのまずい青汁が赤坊の大好物だということからも、これはうなづかれよう。
これは、動物が、自分に必要なものに味覚をそそられるように、まだ、味覚のゆがめられていない赤坊が本当に大切なものを好む本能をもっている証拠だ。それだのに、人工栄養では、親の舌においしく感じられるまで、砂糖を入れる。牛乳には、もともと塩分も多いので、こどもたちは、糖分も塩分もよくきいたおいしい(しかし、こどもには迷惑な)乳をのまされ、それに慣らされてしまう。
離乳後もまた同様、殆んど味つけしてないまずい(親の舌には)ものでも、よく食べるのに、これまた、親のお節介で、より一層濃厚に味つけしてしまう。そして、可哀そうに、過剰の栄養を処理しきれないこどもたちは、ふとりすぎ、後の肥満症、糖尿病、はては狭心症や心筋梗塞の、また食塩過剰のためには後の高血圧の、下地をつくり上げてしまう。
欧米模倣
これは、今の若い母親たちの好みが、肉・脂・糖を主にした西欧風になって(そう教育されて)いるため。また、この食が、いかにも栄養たっぷりであり、味もよく、野暮ったい田舎料理にくらべ、はるかに高級かつ文化的にもみえる、からでもあろう。
けれども、それが、完全無欠なものでないどころか、間違いだらけであることは、いまや本場の欧米では、いたいほど思い知らされている。
そして、うまいものを鱈腹食って、しかも痩せるにはどうすればよいか。糖尿病・高血圧・心筋梗塞・癌の多発を防ぐにはどうすべきかと、躍気になっているわけだ。
そして、結局、根本的には食改善以外に解決法はないこと。しかも、予防は若い時、こどもの時、もっと早く赤坊の時から始めなければならない、といわれながら、一度染みついた悪習慣はいかんともしがたく、やむなく医学の進歩(新薬や手術法の開発)によって、とりつくろっている、というのが彼等の現実の姿なんだ。
日本もやがて
かつての日本には、こういう厄介な病気は無かったか、ごく少なかった。それは、われわれ祖先伝来の、ことに田舎流の食べ方(ならびに日常生活)がまちがっていなかったからだ。もっとも、米は食いすぎていた。が、危険な食品はなかったし、むかしのこどもはよく運動していた。今は、肉・脂・糖がふえ、米(パン)もさほど減っていないし、危険な食品が氾濫している。そのうえ運動しなくなったため、栄養の欠陥度はいっそう甚しくなっている。そして、ハワイに渡り、アメリカ本土に渡った同胞の健康状態が、しだいに欧米人なみに悪化してきている事実は、欧米模倣の、いかに愚かしいことであるかを、如実にしめしている。
この弊習がわが国にしみこんで来たのは終戦後。まだ30年この方のこと。その影響のあまり深刻になっていない今こそ、建直しの好機。ぐずぐずしているうちに、日本国中が毒され、在米同胞の二の舞。さらには、欧米先進国なみ、やがては民族の滅亡に追いやられてしまうかも知れない。
食の建直し
手始めはこどもの食べものから。貧しかった時代の日本のとおりでなくてもよい。ともかく、もっと合理化をはかるべきだ。それには、こどもは自然の正しい舌、健康的な味覚をもっているが、親の舌は、ながい間の悪(贅美)食の結果、呆けており、正しい健康的な味覚を失っている。
したがって、親の感覚でつくり上げたものは、こどもにとっては、害にこそなれ、ためになるものではないことをよくわきまえ、真の健康的な食にひきもどすこと。これこそ、転ばぬ先の杖というもの。
せめて青汁だけでも
多年私どもは、できるだけ有害有毒食品をさけ、つとめて安全良質の自然食品をえらび、十分の良質ナッパをそえ、調理は簡単、調味をうすくした、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食によって、食の安全化・完全化(自然化)をはかるべきだと考えているが、こどもたちの健康をまもるためには、せめて青汁だけでも、それも、なるべく早く(乳児期の初め)から、うんと飲ますクセをつけてほしいと願っている。ともあれ、親たちのまちがった舌、ゆがめられた好みによって、こどもたちを不幸にはしたくないものだ。
(51・3)
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3. 乳児の感染症
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さいきん、新生児や乳児に緑膿菌・ブドウ球菌などによる感染症がふえている。これらの菌は、ふつうは腸管その他に常在する菌で、もともと無害性のもの。
しかし、多くの薬剤に抵抗性があり(多剤耐性菌)、また、耐性を得やすい性質をもっている。そこで、一旦、感染するとなかなか治りにくいうえに、重症の肺炎や敗血症、髄膜炎などをおこしやすい。
というのは、これらの菌が感染するのは、体力・抵抗力がよわり、防衛能がおとろえているこどもに限られているからだ。したがって、この予防には、ただ、バイ菌にたいする注意(消毒その他)だけでなく、こどもの体力・抵抗力をたかめることが、より大切なわけだ。
さて、こどもの体力・抵抗力は、胎内での発育不全(未熟児)、出産時の傷害(産難)、生後の栄養のあやまり(人工栄養)などによって弱められ、病気すれば、病気そのものにより、また病気治療につかわれる薬剤によっても、不利に影響される。
そこで、妊娠中の健康に注意し、健康なこどもを生み、これを健康にそだてること。すなわち、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁といった完全かつ安全な食をとり、甘味やアルコール、タバコなどの乱用をさけること。(栄養に欠陥があると、発育が十分でないだけでなく、抵抗力・免疫能のよわい子が生れる)
生後は、初乳からの母乳栄養にし、なるべく早く青汁をのますくせをつけること。
離乳後も、つねに、安全な完全食に心がけること。
こうすれば、妊娠は順調に経過し、胎児の発育よく、産はかるく、乳汁の分泌もよいから、生後のこどもの発育も、体力・抵抗力もよくなるから、めったに病気もしない。たとえ、少々のことはあっても、薬なしか、簡単な薬ですむから、厄介な薬害をうける心配もない。
したがって、常在菌といった弱いバイ菌にやられるなどというおそれはなくなる。
(51・1)
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4. ツルナ
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熱量 | 15 | カロリー |
蛋白質 | 2.1 | グラム |
脂肪 | 0.3 | グラム |
糖質 | 1.6 | グラム |
カルシウム | 48 | ミリグラム |
燐 | 77 | ミリグラム |
鉄 | 3.0 | ミリグラム |
ビタミンA | 1800 | 国際単位 |
B1 | 0.08 | ミリグラム |
B2 | 0.30 | ミリグラム |
C | 40 | ミリグラム |
海辺に自生している。栽培もする。葉は多肉性で、よく暑熱にたえる。花はめだたず、ヒシの実に似てトゲのある、柄にもない大型のいかつい実ができる。
ツルナは蔓草。茎がツルのようになり、葉を茎とする故の名。
海浜に生じ、チシャのように葉を食にするのでハマチシャの名もある。ふつう、ゆがいてヒタシモノや和えものにし、汁の実にもする。生でも食べられ、青汁にもなる。
朝鮮では、これを食べていると病気しない、といわれているそうだ。
胃癌によいといわれているが、これは間違いで、胃癌の薬として賞用されたハマサジに、ハマチサという別名があるので、混用されたものだという。
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5. 蔬菜類のペクチン量
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莢インゲン | 0.505 |
サトイモ | 0.478 |
ナス | 0.470 |
ルバーク | 0.436 |
ウド | 0.401 |
タマネギ | 0.354 |
ダイコン 中央 | 0.333 |
根元 | 0.319 |
先端 | 0.303 |
カブ | 0.294 |
キウリ | 0.162 |
レンコン | 0.122 |
青トウガラシ | 0.086 |
エダマメ | 3.451% |
オクラ | 1.526 |
カボチャ | 1.240 |
ニンニク | 1.113 |
ゴボウ | 1.096 |
エシャロット | 0.976 |
ビート | 0.919 |
クワイ | 0.853 |
ジャガイモ | 0.831 |
ニンジン | 0.628 |
ヤマノイモ | 0.622 |
莢エンドウ | 0.567 |
ピーマン | 0.508 |
ペクチンには、血液コレステロールを下げる作用があるといわれているが、川端・沢山氏ら(栄養学雑誌昭48・1月号)によると表のようだ(多い順にならべた)。
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6. 体力づくりのポイント
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国立栄養研究所 S.
今月は体力づくり運動月間。体力づくりには栄養と運動が大きな要素を占める。
このほど、岡山市民会館で開かれた体力づくり栄養改善大会で、国立栄養研究所の鈴木慎次郎栄養生理部長は「体力づくりと栄養」と題して講演、
「日本人の身長は戦後かなり伸びて、いまは世界で、中の上くらいだ。栄養を考えることによって、これからもまだまだ伸びる。また、長生きの秘けつは常識的だが、栄養をとり、運動をすることだ」
と話した。
以下は鈴木さんの講演要旨。
栄養と運動が体力づくりにどんな影響を及ぼすかは、動物実験をするとはっきりわかる。
人間の統計では環境その他、いろんな因子が同時に働き、どれが、原因かわからないが、動物の場合は、同じ環境において、その内の一つの因子(たとえば温度、食事の内容、運動量…)を自由に変えることができその変化を見れば、何が原因したかが容易にわかる。
では、栄養と運動の効果の違いについて考えてみよう。
まず、栄養だが、子供の発育に対しては抜群の影響力をもっている。白ネズミに栄養の良い食事(高タンパク、高脂肪食)とデンプンの多い食事(高糖食)とを与えた場合栄養の良い方が体が大きくなる。
そこで、今度は運動量を比較してみる。栄養のよい食事をしていて、毎日20キロ走る白ネズミは同じ食事で、毎日1キロくらいしか走らない白ネズミに比べて、体は1割くらい小さくなる。これを骨の変化について調べてみても、骨に影響を及ぼすのは栄養で、運動はほとんど関係しない。
つまり、身長が低いのは栄養が悪いということになる。
だから、小、中学生の発育期には、ハードトレーニングのような運動より栄養面を考えるべきだろう。
また、栄養は酵素にも大きな影響力を持っている。
卵のタンパクとそれより劣質のタンパクの二つを別々に白ネズミに与えると、酵素の活動度は卵の方が倍以上になった。埼玉県のある村では貧血が多いので、その対策として、鉄剤を飲ませた。
また、別のある村では卵を1個多く食べさせた。結果は卵を多く食べた方がはるかによかった。
日本農村の特質は、高血圧と貧血が共存しているうえ早老である。
そこで、われわれは、農村に行って食生活をいろいろ調べてみた。
生産地であるにもかかわらず、食べる野菜といえば、ナスかキュウリばかり。有色野菜には体内に入ってビタミンAになるカロチンが含まれているが、ナスやキュウリには含まれていない。
人間にとって、ビタミンAの一日の必要量は2000国際単位だが、農村の場合には、300〜400国際単位しか摂取していない。
アメリカでは都市よりも農村の方が栄養がよい。
次は運動の効果について。まず、肥満防止があげられる。肥満は一般に体重、身長のバランスで決定されるが、それはあくまでも目安であって、皮下脂肪が多いか少ないかが問題だ。
例えば、重量挙げの三宅選手は体重と身長のバランスからみると肥満といえる。
だが、実際に検査してみると、筋肉ばかりで皮下脂肪はない。
運動をするとそれだけ、脂肪を使う能力が高まる。水車をつけて、運動できるようにして飼った白ネズミには肥満はみられない。
また、血液中のコレステロールの変化は、摂取する脂の種類によってずいぶん違ってくる。天然バター、ラード、ツバキ油などは血液中のコレステロール濃度を上げるが、調合コメ油、コメ油、コーンオイル、小麦胚(はい)芽油、サフラワオイルなどはあきらかに下げる。
つまり、中年を過ぎると、一般的にいって牛やブタなどの動物性の脂肪は避け、植物性のものをとるのがいい。動物性のものでも魚、鶏はよく、植物性でもヤシ油はよくないといった例外はあるが。
最後に、寿命についてふれると白ネズミ実験では、栄養のあるものを食べて、じっとしているのが一番早死をし、栄養のあるものを食べて、しかもよく運動するのが長生きをしている。
これをみても健康増進に栄養と運動がいかに関係しているかがわかる。これからの体力づくりには、この二つのバランスをしっかりと頭において、実践してゆくことが大切である。
(48・10・11 山陽)
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7. カッケにご注意 西日本高校生中心に多発
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古典的な病気とされてきたカッケ(ビタミンB1欠乏による多発性神経炎)が西日本の高校生を中心に多発しており、しかも、その原因はインスタント食品や全糖飲料水のとり過ぎによる栄養不良―という事実が、19日東京・霞が関の国立教育会館で開かれた第17回日本神経学会で明らかにされた。
一見、豊富に見える現代人の食生活が実はかつての日の丸弁当時代とあまり違わなかったという現象に、神経学者たちも「今ごろカッケとは夢にも思わなかった」「食生活の早急な見直しが必要」とびっくり。討論に加わった栄養審議会会長の阿部達夫東邦大教授もB1欠乏はもうないものとして数年前から国民栄養調査から除いてしまったし、ビタミン強化食品も減らしてしまったが、再検討しなくては…」と反省している。
この日の報告によると、患者の発生は鹿児島大学73例、熊本大学30例など五病院で180例に達し、いずれも48年夏ごろから年々増加している。
患者は8割以上が男子の高校生。6月−9月にかけて、激しい運動練習の後で足や顔がむくみ、全身の脱力、筋肉痛などが起こる。そして半数以上が心肥大、心雑音などの心臓障害を併発する。血中のビタミンB1値が正常より低く、生化学的なビタミン欠乏症状がみられ、B1投与ですべての症状が全治するのが特徴。
一昨年熊本大学が学会に報告して以来、いろいろな病像が認められるところから、スモンのような奇病ではないかと各大学で詳しい調査をしてきたが、今度の学会討論で全員一致、カッケであることが認められた。
鳥取大学での患者の食事調査によると、全員が白米を食べ、肉がきらいな人が多く、半数以上がインスタントラーメンを週7個以上、全糖の飲料水を多い人は週21本、平均同5本以上飲んでいた。患者たちには偏食の自覚はなかったが、全カロリーに占める糖の割合が70%を超えており、栄養バランスがひどく悪かった。
糖の分解にB1が消費されて不足したため、カッケが起きたのではないか、とみられるという。
(51・5・21 山陽夕刊)
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8. ガンとカゼ――こと予防については同様
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友成 左近
遠藤先生が、まえに本紙に連載されていた「こうしたらガンも防げるのでないか」を、このほど小冊子にして下さったので、再度よく拝読しました。そして、これまでいろいろ教えていただいていることから思い及んできたのは、人々だれしも最も恐れているガンも、こと予防については、人々だれにも最も身近なカゼと、日々自分自身で心がけなばならないことが、別にそう変わりはないということです。
もとよりこうしたことには素人であるため、なんとも浅はかなことであるかも知れませんが。
発ガン物質と障害物質
ガンにかかるのは、ひと口でいえば、発ガン物質の刺戟と、ガンビールスの感染と、こうした刺激や感染に抵抗しきれない体力の相乗的な作用であり、カゼにかかるのは、インフルエンザその他のカゼビールスの感染と、この感染に抵抗しきれない体力の相乗的な作用であるそうです。
このうち、まず発ガン物質については、以前から健康に有害とされているものや最近の化学工業で新たに産出されているものなどから、これまでつぎつぎと究明され、今後もさらに究明されるので、それを生活環境から排除すれば、それだけガンの予防ができるわけです。
ところで、この発ガン物質は殆んどすべて、健康に障害を及ぼすもののうちから究明されているのが実状です。そして、とくに最近の生活環境には、発ガン性はまだ究明されていなくても、健康に障害を及ぼすものが、すでにつぎつぎと究明されており、今後もさらに究明されると思われます。そしてこの障害は、体力とりわけ病原に対する抵抗力を低下させることはいうまでもありません。
そこで、広く健康に障害を及ぼす物質を生活環境から排除して体力低下を防止すれば、それだけカゼもガンも予防ができ、そのうえ発ガン物質も排除できるので、なおガンの予防ができるわけです。といって、大気、水、土地といった自然の生活環境や職場の労働環境から排除しつくすことは当面困難ですが、食物その他の日常生活からは、めいめいみずから工夫し努力すれば、それ相当に排除することができます。
そしてこれは、それだけ体力低下の防止に役立ち、また、そう努力して初めて社会的に運動をすすめて、自然の生活環境や職場の労働環境からも排除するようになるわけです。
ガンビールスとカゼビールス
つぎにガンビールスについては、この感染だけでガンにかかるのか、発ガン物質の刺戟と相乗的に作用するのか、あるいは、この感染がなくても発ガン物質の刺激だけでガンにかかるのか、まだよく究明されていないのですが、ガンビールスがあることはほぼ究明されています。が、その正体はまだ確認されていないのですが、たとえばただのカゼビールスと同様に生活環境至るところに数多く、そして、その感染力はカゼビールスよりはるかに弱いものではあるまいかと推察されています。
従って、正体が確認されても、カゼと同様にワクチンの開発が困難であり、開発されても、その性能はインフルエンザワクチンにも及ばないのではあるまいかと推察されています。
そこでガンを予防するには、このビールスの感染を防ぐことが実情至難である以上、この感染に抵抗できるだけの体力を強化することが肝要であって、この点カゼと全く同様です。
なお、ただのカゼより感染力が強いインフルエンザビールスは、今のところ10数種型が究明され、それぞれワクチンが開発されて流行期前に予防注射が行なわれています。
が、その効力はそう強いものではなく、有効期間も短いので、流行してきた種型に適合した予防注射を適期にしても、もし体力が低下していると発病はまぬがれず、ときに重症化することもあります。
それに、このビールスはほぼ10年あるいは60年週期で変型するので、たとえば昨年来わが国で流行した新型アジヤカゼや、最近米国で流行し始めた新型スペインカゼのように、新しい種型のものが流行してきたとき、もしワクチンが間に合わなければ(こんな場合が多いのが実情ですが)、体力を強化して発病や重症化を防ぐ以外に打つ手はないわけです。
体力強化と青汁食養生
こういう意味あいからガンも、こと予防についてはカゼと同様に、その決め手は体力の強化であって、これ以外に妙手がないのが実情です。
そしてそれには、前記のように、およそ健康に障害を及ぼす物質を生活環境から極力排除すると共に、もうひとつ生活各面の養生とりわけ食養生に精出して完全栄養をはかることが大切です。というのは、栄養は体力の源資であり、それなのに実情著しく不完全であるからです。
そして、この不完全の最大事由は、栄養に必要不可欠である良質青野菜が著しく少ないことです。
そこで完全栄養をはかるには、まず第一に良質青野菜を、それも必ず安全なものを必要なだけ十二分に食べること、その最も有効適切な食べ方として、青汁にして飲むことが肝要です。
そしてそのうえで、なおその他の食物も改めることが大切ですが、良質青野菜をさしおいて、どんなに工夫して改めても、多少の効果はあっても、カゼやガンを予防するだけの体力は養なわれません。というと、そんなことでガンの予防が、と思う方もあるでしょうが、これは当面だれでも、その気になればできることであり、また別に決して健康に障害を招くことはありません。
そして、健康は自分もちであり、他に有効な決め手がない以上、こうした青汁食養生に精出してガンを予防することが大切であって、そうすれば、ただいたずらにガンにかかることを恐れないようにもなると思います。
そして事実、あいにくかかったガンを、こうして進行をおさえ、また術後の再発や転移を防いでいる人が少なくないのであって、ただこうした予防について、まだよく究明されていないだけのことです。なおふつう、ガンの予防には早期発見・早期治療が大切といわれていますが、これはいわば、いったんかかってからのことであって、ガンの自覚症状や発病後の経過がカゼとは著しく異なるので、そうした事が大切あるのはいうまでもありません。
が、これは、これまでみてきた予防とは意味あいの異なったものであって、ガンもカゼその他万病と同様に、まずもってこうした予防にこそ最善をつくすことが大切であることを忘れてはなりません。
(51・4・3)
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9. 貯蔵食品と癌
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貯蔵食品で癌と関係のあるものに塩蔵品と燻製品がある。
塩蔵品
塩魚、タラコ、スジコ、塩乾魚、ハム、ソーセージなど。また漬物(塩・味噌・醤油・粕づけ)類。塩からいものの食べすぎは、わが国に胃癌の多い原因の一つにあげられている。
- それは、食塩が濃いと、それだけでも胃をいため(胃炎・胃潰瘍になるなど)、胃の抵抗力をよわめること。
- 食塩とともに亜硝酸塩や硝酸塩(これから亜硝酸塩になる)がつかわれていて、それがアミン類と結合して、発癌性ナイニトロサミンを生ずること。
- また、食塩に不純物として硝酸塩があり、これが亜硝酸になって、同様、ナイニトロサミンを生ずること。
などのためと考えられる。
燻製品
- 肉・魚・その他の燻製品は、煙でいぶしてあるため、煙の中の発癌物、ベンツピレン・ベンツアントラセンなどが付着していること。
- 同時に、食塩や亜硝酸・硝酸塩が添加されており、塩蔵品と同様、ナイニトロサミンが出来ているおそれがあること。
- また、煙の中にあるフェノール(防腐作用をもっている)からも、発癌性のあるパラニトロフェノールができる可能性もいわれている。
ところで、煙の発癌成分や、亜硝酸添加で生ずる発癌成分はともかく、硝酸塩添加、あるいは、硝酸塩の多い農作物――硝酸塩肥料を乱用したり、24Dといった除草剤をつかうと、農作物中に硝酸塩が多くなる――のばあいは、低温に保存することで、発癌成分の発生が防がれるという。
すなわち、この際の発癌性ナイニトロサミンができるには、まず、硝酸塩が亜硝酸に還元されなければならない。しかし、この還元作用は2〜4度Cという低温ではとまってしまうので発癌性を生じないからだ。
欧米先進富裕国では、そういう性能のよい冷蔵庫がつかわれ出し、塩蔵品が少なくなってから胃癌がへった(貧しいものにはまだ多いそうだが)といわれている。
これはふつうの野菜・果物の貯蔵についてもいえることなので、なんとか、こうしたすぐれた冷蔵庫がはやく普及してほしいものだ。
なお、一般の貯蔵用食塩には、不純物の多い粗製輸入塩が主のようだが、国産の精製塩は殆んど純粋だから(それで味がよくないのだが)、この点だけからは、この方が安全というものかも知れない。
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10. 青汁スタンド開店45日目
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高知市 K.N.
Sさん(60才くらいの女性)毎日2合。血圧155−90、コレステロール330あったのが、血圧135−74、コレステロール270になる。
Oさん(50才くらいの女性)毎日2合。低血圧、肩こり、胃腸不快感があったのが、すべての症状消失、血圧ほぼ正常。
Kさん(30過ぎの女性)毎日2合。3ヶ月前より、胃痛、強度の不快感があったのが、3日目で胃痛なおり、10日目で不快感消失。青汁の偉効におどろいている。Nさん(70才、男性)毎日3合。どうしても治らなかった肩の神経痛が、うそのようになくなり、尿に糖が出なくなった。
Mさん(30才、男性)毎日2合。数年来の胃腸病で、今まで、薬を浴びる程飲んでいた。青汁で、胃腸快適になり、食慾増進。
Mさん(40才の女性)毎日2合。永年の便秘が良くなった。
Kさん(38才、男性)毎日3合。急性肝炎にて入院。少なくとも2〜3ヶ月はかかると思われていたのが1ヶ月で全治退院。
Oさん(50前後、女性)高血圧で1年間休職しており、当方の熱心なすすめで、毎日3合。10日目頃より効果があり、180−110くらいあったのが、150−90くらいまで下り、現在、彼女は青汁に望みをつなぎ、来年3月までの復職に期待をかけている。
以上のように短期間に於て、これほどの効果があらわれ、毎日青汁の届くのを首を長くして待つ人ばかりです。ほんとうに嬉しく思います。
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11. オタフクカゼと癌
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広島県庄原市の林融先生によると、どうせもう駄目だろうと思われていた、85才の老婆の胃癌が、オタフクカゼにかかって、それを潮に、不思議にも元気をとり戻した、という。なお、阪大微生物研の奥野教授らも、オタフクカゼ・ビールスを弱めたワクチンで、胃癌、直腸癌、卵巣癌の末期のものに、相当の効果があった、と報告されている。
(日本医事新報、50・12・27日号より)
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12. モルモン教徒の癌死
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アメリカ、カリフォルニアのモルモン教徒での調査で、癌による死亡率は、一般カリフォルニア州人の1/2〜3/4。ユタ州のモルモン教徒でも、全米のそれの2/3〜3/4で、全州中の最低。モルモン教では、教義として、タバコ、アルコール、コーヒー、茶、ソフトドリンクを禁じ、正しい栄養食をすすめ、精神的のことはもとより、運動、睡眠、体重などに気をつけるようおしえられている。
そして、モルモン教徒の喫煙や飲酒は、一般人のほぼ半分。熱心な教徒は全廃している。他の点、社会的、経済的あるいは環境などの点では、一般人と殆んどちがいはない、という。
(J.E.Enstrom,Cancer36:825.1975より)
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13. セブンスデー・アドベンチスト宗徒の癌
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セブンスデー・アドベンチスト派では、100年以上も前から、禁煙禁酒し、50%のものは乳卵菜食。豚肉を食べず、野菜・果物・全穀・ナッツ類をとり、高度に精製したものは食べない。
コーヒー・茶・香辛料もさける。という食事をとっているが、この宗徒の癌による死亡率は、一般のものの1/2〜1/3にすぎない。
(Phillip,C.R.35:3513.1975)
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14. 八年来の胃潰瘍
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岡山県 S.O.
胃潰瘍をわずらって八年になります。その間、入院もしたり、大貧血をおこして輸血したこともあります。昨年も、また入院。こんどは手術した方がよいと申されたのですが、家庭の事情で、毎日服薬と注射をつづけておりましたとき、先生のお話を承りました。
おかげさまで、今では、以前より顔色が大変よくなったといわれています。
今のところ胃の調子もよいので、八年間のみ続けた薬もやめ、白砂糖やお菓子もなるべく食べないようにし、青汁は毎朝5勺、ときには1合のんでいます。
材料のつづくかぎり、もっとたくさんのみたいのですが、何様、畠が一坪半程しかありませんので、どのようにしたら多くとれるだろうかと研究いたしております。
先生のお話を聞いていなかったら、今頃どうなっているだろうかと、おそろしくなってきます。元気になりましたことを、厚くあつくお礼申しあげます。
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15. 油断は禁物
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越智 廓明
4月下旬、日赤へ献血に行って血圧測定を行ったところ、34回目初めての不合格となった。それは、最低値が120に最高170だったからだ。考えて見れば、前日、十余名の人を案内して、早朝6時出発、岡山市へ瀬戸内水軍展を見に、日皈りの強行軍と、睡眠不足がかさなったためであった。
一日休養し翌日は140に88になっていた。
警察官や行政職の人々の不眠不休の事件に当り、往々40代の若さで夢想だにせぬ急死ということも、なにかわかる様な気がする。平素青汁を飲用はしているが、過労連続、ストレス、睡眠不足に血圧上昇の恐れのあることを知りえたのは何よりの貴い体験であった。
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16. ゼンソク治りきる
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香川県 H.Y.
このたびは、いろいろお世話になり、ありがとうございました。
あの苦しかったゼンソクも、お蔭さまですっかり治りきりました。
お金が沢山ある人よりも貧しくとも体が丈夫なのが本当にうれしくてなりません。身長140、体重36で、会社の工員のうち一番やせていますが、病気知らずになりました。
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17. お化けケール
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徳島市 B.H.
幹の長さ3メートル、葉のたての長さ45センチ、横の長さ(幅)35センチ。おそらく、日本一のケールでありましょう。ケールを栽培しはじめて、20年近くになるが、こんなにすばらしい出来ばえは、はじめてです。
同じ場所で、同じ土で、どうして、こんな異常な生育をみたのだろうか、その原因は、私には、判らない。しかし、ただ、一つ考えられることは、昨年春、苗を移植する前、土を掘り起し、草木やわらのくずなど、堆肥を、土中深く、埋めたこと。鶏糞と科学肥料を一切使わず、少々高くつくが、油かすと石灰を半々に混ぜた肥料を、1ヵ月に約1回のわりで、たっぷりと施肥したことであった。
今は、緑の葉は、凋落しているが、3メートル余りの上空で、花火が、開いたように、種子をつけた茎が、四方に手を広げている。
今年も、このような成果が、得られるか、どうか。やっと、育った10センチほどの苗を、せっせと、移植をはじめている。
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18. 今度こそは
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新城市 M.K.
先生のみ教えにより、青汁を実行してまいりましたが、人間とは妙なもので、健康になると、その偉大な恩恵も忘れてしまい、青汁を忘れてしまったところ、どうも体の調子がくずれてしまいました。今後は、うむことなく続けなければならないと決意しました。
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19. 家族にものませたい
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岡山県 H.T.
脳卒中を病み、入院加療で、活動できるまでに回復しておるもので、青汁のお蔭とよろこんでおります。退院の際に、ケールの種子をもらい、その後数度種まきをいたし、生育には大体自信がつきました。私ひとりだけ服用して来ましたが、家族にものませたく考えております。
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20. 質問箱
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コラム紹介
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