<1975年8月15日発行 第228号> | ||||||||||
目次 | ||||||||||
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1. こうしたら癌も防げるのでないか(8) | ||||||||||
前回参照 | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
細菌叢の健常化 (肉食では、これに反し、脂肪にとみ、植物繊維に乏しいため、腸内細菌叢異常がおこり、脂肪や胆汁酸の分解が高度にすすみ、発癌性物質を生じやすく、しかも便秘し、それらとの接触時間がながくなるのが、大腸癌の原因ではないかといわれている) なお、十字科野菜、ことにケールの類には、腸管内の発癌物質分解能(細菌性)を著しくたかめる、という注目すべき事実もある。 これらのことがらからすれば、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食は、すべての栄養分(既知ならびに未知のものも)がそろった、本当に完全な食ということができよう。 そして、それ故にこそ(また、安全食であることにもよって)、すべての代謝が完全におこなわれ、?血(血の濁り)を去り、すべての細胞、すべての組織・臓器の機能が完全となって、体力・免疫能、したがって、癌にたいする抵抗力(防衛力)も十分発揮されるのであろう(抗癌食)。 自然食をとっているアイヌやインジアンに癌が少ないこと、自然食では加工食より癌防衛力が強いという動物実験データなども、これを裏づけるものといってよいであろう。 なるべく早くから そこで、癌を防ぐためには、将来は知らず、少なくとも今日においては、発癌物質をつとめてさけ、自然的な食べ方、すなわち、天地の恵みを十分にそなえた自然食品の完全食を、自然のままか、なるべく自然にちかいかたちで食べるよう心がくべきであり、それには、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食といった安全完全食を中心とすること。 そして、同時に、日常生活諸般の合理化・自然化をはかるべきであろう。そうすれば、発癌物質のすべてはとても防ぎきれないとしても、ふつうの食、ふつうの日常生活のばあいにくらべ、癌にかかる率は少なくなり、あるいは、かからずに済むかも知れない。 また、外科治療をうけ、放射線や抗癌剤治療にも、よく耐えられ、よりよい効果が期待され、再発も防ぎうるのではないだろうか。 そして、なるべく早く、若いうち、幼いうちから、いや、もっと早く、妊娠中・授乳中から始めるならば、いっそう効果的であろう。 融通無礙食 ところで緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食といえば、いかにも窮屈であり、不自由きわまる、しかも、まことに味気ない、非現実的な食べ方のように思われがちだ。 しかし、徹底してやってみると、決して、そういう堅苦しい、むつかしいものではない。 私どもは、むしろ、かえって自由な、いわば融通無礙な食べ方ではなかろうか、とさえ思っている。 というのは、この食べ方は、要するに、なるべく安全で良質のものを食べようということであること。 イモ・マメ・ナッパを3本の柱にはしているが、それ以外は何も食べてはならぬというのではなく、ナッパ・青汁に十分の余裕をもたせてさえおけば、肉でも、魚でも、卵でも、飯でも、パンでも、また菓子・酒でも、安全性と分量に気をつけ、つねに合理的自然食の原則をみださない範囲内であれば、何を食べてもよいからだ。 また、この食べ方に徹底すると、何を食べても美味しくなるので、単純な献立、簡単な調理、淡薄な調味でも、少しも苦痛も不満も感じられなくなるからだ。 (つづく)
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次回参照 | ||||||||||
2. シャクリ | ||||||||||
シャクリがしつこく出るとき、拇指と人指し指とで、ノド笛の両端の上の部を、うしろうえの方へおしつけ、1〜2分間つづけていると、うまく止まることがある。 | ||||||||||
3. 尿結石 | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
尿結石(腎臓や膀胱にできる石)は、大戦後、ほとんど世界中、どこでもふえており、欧米人には約1%にみられるという。 しかし、くわしいことは、まだ十分解明されておらず、結石の50%以上は、原因がわからない、ということだ。 したがって、適確な予防法はないわけだが、気をつけることとして、次のようなことがあげられている。 完全食の少食 実験的にビタミン(ことにA)の不足で石をつくることができるし、一般に、尿石家には大食家、とくに贅美食の飽食家が多い。で、代謝を完全にして尿の性質を正常に保つために、完全食とし飽食しないこと。 水を十分とること いつも水のようなうすい尿を出すよう気をつけること。(濃い尿ほど石ができやすい)また、蓚酸石や尿酸石は尿がアルカリ性であることが有利なので、ただ湯、茶、水だけよりは、利尿作用のある野菜・果物をよく食べること。 そして、糖分や精製穀食(白米飯・白パン・メン類)をへらすことだ。 したがって、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食がよいわけで、せめて青汁だけでも十分のむ。そうすれば、新しい石ができたり、大きくなるのを防ぐだけでなく、疝痛発作がへり、小さい石はうまく出ることもあるし、ながい間には、いくぶんか溶けて来る。 したがって、こまかく砕けて出る可能性もないではない。 つとめて運動 なお、運動が不足すると、ことにながく臥床を余儀なくされるとき、石が出来やすい。つとめてからだを動かすこと。 | ||||||||||
4. 蓚酸結石とマグネシウム | ||||||||||
腎臓結石のうち、もっとも多い蓚酸結石は、マグネシウムと関係がふかい。 (Silver+Brendles,J.Urol.1971.)
マグネシウムが蓚酸と化合して、比較的とけやすい化合物ができるためだそうだ。 | ||||||||||
5. ムクゲ | ||||||||||
中国、インドの原産。
(救荒本草)
(救荒本草抜粋)
生でも食べられ、青汁材料にもなる。本草書には、眠りと出血によい、とある。
(本草綱目)
(救民妙薬治)
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6. こどもの肩こり | ||||||||||
年よりはもとより、20代、10代の若もの、いやいや、こどもにさえも肩をこらすものが、とても多いという。特別の病気があるものはべつだが、たいていは、運動の不足と食べものの間ちがいのため、血が濁ってしまっているからだ。 (50・4)
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7. 血圧 | ||||||||||
最高血圧は、30才では130以下、50才では150以下、60才では160以下が望ましい、といわれている。 | ||||||||||
8. カブレの効用 | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
虫にさされたり、ウルシにさわってかぶれるなど、まことに嫌なものだが、これにもそれなりの効用がある。
とあり、猩紅熱が内攻して急変した患者に、施したところ、初めは全然反応しないほどの重態であったが、熱心につづけているうち、再び発疹があらわれ、ついに治癒した、という報告が出ている。 また、水戸烈公の食薬には、
とあるが、これは、漆かぶれの効用というわけだ。これらは、いずれも、古くから民間に伝えられている療法だが、その効果については、強力な誘導作用によって、局所的には鎮痛・鎮痙的にはたらき、全身的には、一般的活力をたかめ、免疫体の産生をうながし、抵抗力をつよくするのだと説明されている。 | ||||||||||
9. 放射線治療の恐しさ | ||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
さいきん、わが国では、放射線のかけすぎが問題になっているが、近着のCancer誌に、次のような報告が出ていた。 (Smith a Levitt,Cancer34.2069.1974)
父親(放射線の専門医)は急死(多分心臓冠動脉の病気だろう)。母親は急性白血病。5人の子供は、幼時、中耳炎、乳し頭炎、アデノイド肥大、淋巴腺炎などといった、ふつうの病気でレントゲン治療をうけた。 それから、平均25年たった後で、レントゲンを当てた部位に、それぞれ癌が出た。 治療の際の記録が残っていないので、レントゲンの分量などくわしいことはわからない。 母親に白血病(癌の一種)があるから、あるいは、家族的に素質があったのかも知れないが、いずれにしても、放射線治療はむやみにやるべきではないことをおしえる貴重な症例だ。 | ||||||||||
10. 夢のような効果 | ||||||||||
島根県 M.O.
20才の女子学生です。青汁の会を知ったのは、父が肺をわずらい、母は腎結石で、時々、腎盂炎をおこし、高熱のため寝ている時でした。 | ||||||||||
11. これ以外にない | ||||||||||
広島県 K.M.
十余年まえ(36年)ケールの種子をお恵みいただき、服用しまして、手足の水虫を根治することができました。皆さんにもおしらせして喜んで下さった方々もあります。 | ||||||||||
12. 難病の潰瘍性大腸炎なおる | ||||||||||
岩手県 K.S.
いつも「健康と青汁」ありがとうございます。現代の食生活が、いかに反省なしに、危険な世の中をつくり、人間をむしばんでいるか、読む程によくわかります。 | ||||||||||
13. 生れつきよわい胃腸 | ||||||||||
横浜市 W.A.
昨年11月種をいただき、現在、元気に成長して、毎日、青汁がいただけるようになり、よろこんでいます。 | ||||||||||
14. 材料に困る | ||||||||||
鹿児島県 S.R.
私ども一家は、先生の「青汁の効用」にもとづき、毎日、朝夕青汁の飲用いたしておりますが、体の調子はすこぶる快的で、家族ともども、健康で明るい毎日をおくっております。 | ||||||||||
15. 青汁喫茶店開業 | ||||||||||
広島市 I.N.
昨年の10月ごろ、妻とお伺いして、畑も拝見させていただきました。 | ||||||||||
16. 塩こんぶ | ||||||||||
神戸市 T.Y.
塩昆布といえば、炬燵にあたって、大きな昆布を鋏で切り、上等の醤油で、気ながに煮しめていた母の姿が思い出される。熱い茶をかけた塩昆布茶漬は本当においしかったし、母の味ともいいたいなつかしい味だった。 | ||||||||||
17. サツマイモのカビ | ||||||||||
アメリカ・テネシー州のヴアンダービルト大学のウイルソン博士によると、サツマイモにカビがつくと、肝臓や肺・肋膜をおかす毒素ができる。 (Nature,1971.3.7)
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18. 食欲のないとき | ||||||||||
無理にあれこれ食べようとあせらず、2〜3日青汁だけ飲んでみる。 | ||||||||||
19. 塩ビモノマーでシュヨウが発生 | ||||||||||
イタリアの教授確認 (49・10・30 サンケイ)
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20. もっとビタミンCを | ||||||||||
平和運動でも有名なノーベル賞受賞者の化学者Linus Paulingは、昨年風邪はビタミンCの大量摂取で妨げることを一般雑誌に投稿してセンセーションをまきおこした。 (News Spots新薬と治療No.152.1971.6月)
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21. 質問箱 | ||||||||||
岡山県 匿名
問 | ||||||||||
コラム紹介 | ||||||||||
毒薬を聚めて医事に供す 周礼
薬は草木の変性の者なり、偏性の気、皆な毒あり。 この毒を以て、かの毒を除くのみ。 吉益東洞
幸福の最も大きな障害は、 過大な幸福を期待することである フオントネル
英国の北部の人は大きくて強い。 主に全穀、乳、野菜を食べている。 熱量だけでなく、 ビタミン・ミネラルも適当に供給しているからだ。 (Cruickshank)
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