健康と青汁タイトル小 <1975年7月15日発行 第227号>
 目次




1. こうしたら癌も防げるのでないか(7)
前回参照

     医学博士 遠藤 仁郎 

    合理的完全食
    危険がいっぱい

     以上のべたところは、もとよりほんのあらましに過ぎない。
     要は、現在市販の食品には、安心して食べられるものは殆んどないということがわかっていただければよい。
     しかも、これら発癌物質の影響は、1回の摂取量によらず、その総量が問題であり、箇々の食品の中の含量はごく僅かで、とるに足らぬほどの微量であっても、あれこれと食べれば、総計は相当の分量になっているかも知れない。
     また、他にもいろいろのもの(汚染されたり添加されて)、がとり入れられているが(複合汚染)、それらは、直接発癌性はなくても、大切な臓器や組織をおかし、一般抵抗力をよわめて、間接に発癌をたすけるものもあり、それら同志が、食品の中で、あるいは体内で、互に相作用しあって発癌性が強められたり、あらわれたりすることもあり得る。
     したがって、これがつづいていれば、長い間には、発癌するにいたる可能性もあるわけだ。
     なお、これらの影響は、幼弱なものほどうけやすいので、幼時、ことに胎内にある頃から、ずっとさらされているとなると(胎生期に発癌物にさらされることによって、生後うける発癌物の作用が助長されたり、生涯の発癌の条件ができてしまうのかも知れない、といわれている)、ただ量が少ないだけの故をもって、安全とはいいきれない。

    食品の選択や調理
     そこで、癌を防ぐためには、すべての食品の選択や調理にあたって、ただ、栄養素の点だけでなく、同時に、安全性とくに発癌性の有無についても、細心の注意がはらわれなければならない。
     カビたもの、亜硝酸塩や硝酸塩の添加されたもの、塩蔵品、燻製品、化学肥料ことに硝酸肥料の多量に使用された農作物などはもとより、工場・鉱山の廃水、煤煙、粉塵、排気ガス、強力な持久性農薬、畜水産用薬剤、洗剤、あるいは危険な添加物などで汚染されていたり、そのおそれのあるもの。したがって、貯蔵食品・加工食品、中でも既成食品などはつとめて避け、なるべく、自然の安全食品をえらぶべきである。
     また、水質にも注意しなければならない。
     調理はなるべく簡単に。(手を加えるだけミネラル・ビタミンを失い、栄養のバランスをくずし、完全性に欠陥を生じやすい)。特に、発癌性を生ずるおそれのある調理法はつとめて避け、煮汁を捨てないこと。
     すなわち、米は玄米、小麦はフスマごと。芋・豆・野菜・果物や動物食品は、なるべく全体を利用すること。
     調味はうすく、自然のままか、自然にちかいかたちで食べ、調味料もなるべく自然の安全なものとする(自然食)。

    咀嚼
     よく咀嚼すること。
     かみ方が荒いと、栄養のバランスを乱すことになり、過熱食の害をうけやすい。
     火傷するような熱いものは、食道癌や胃癌の原因になる。奈良県に胃癌が多いのは熱い茶粥、キュラソウに食道癌が多いのは、熱いトウモロコシ粥のため。
     また、料理人に食道癌や胃癌が多いのも加熱食のため、といわれている。
     歯が悪ければスリバチでするか、ミキサーで粉砕し、それもよくかみ、十分唾液をまぜて食べる。

    緑葉食・青汁
     こうした意味で緑葉食・青汁、ことに、イモ・マメ・ナッパ・青汁食が適当でないか。

    イモ・マメ・ナッパ・青汁食
     イモ・マメ・ナッパ・青汁食というのは、主食にはイモを、蛋白食には大豆ものを、そして良質ナッパを十分添え、青汁をうんと飲もうというもの。その特長は、安全、ことに発癌物質の汚染がないか少ないこと。栄養的に本当に完全であること。そして、その他にも有利な条件があると思われること。

    安全性
     主食は、栄養的にも安全性にも問題のある米・麦とくにその精製品(白米飯・白パン・白メン類)は、なるべく避けるか控え、いずれの点でもすぐれているイモ類、あるいは雑豆・雑穀類にし、蛋白食も、同様、栄養的にも安全性にも劣っている肉類(獣鳥魚介の切身)はさけるか控え(卵・乳およびその製品も同じ)、いずれの点でも有利な大豆ものにし、副食には、安全かつ良質のナッパを主とする野菜・山菜・海藻・果物を十分そえ、うんと青汁をのむ(少なくとも2〜3合。5合でも6合でも、多いほどよい)。
     というのだから、安全性ことに発癌性に関しては、ふつうの食にくらべ、はるかにすぐれているわけだ。

    完全性
     栄養のバランスも完全にとれているうえ、糖質や脂肪のとりすぎのおそれがないこと。
     蛋白質は十分であり、ビタミン・ミネラル(痕跡分をくるめて)には、むしろ多すぎるほど余裕があるなど、ともに癌防衛にとって有利といえよう。

    蛋白質に不足はない
     緑葉食・青汁、ことに、イモ・マメ・ナッパ・青汁食では、とかく、蛋白質の不足、したがって、栄養失調に陥り、体力・抵抗力を弱めないか、と懸念される。
     しかし、ナッパには動物蛋白にまさるとも劣らぬ良質蛋白があり、大豆蛋白とともに、十分の蛋白を供給しうる。(ジャガイモ、サツマイモ各300、大豆100、コマツナ300、青汁4合=ケール葉1キロで、総蛋白約90、うちナッパ蛋白45〜6グラム。)また、ビタミン・ミネラルが豊富にあり、栄養素の利用がよく(節約効果があるので)、それらの不足した不完全食のばあいにくらべ、はるかに少量の蛋白質で足る。
     そこで、たとえ、摂取量が多少すくなくても、決して不足するおそれはない。
     まして、動物食品がいくらかでもあれば、(後述のように、この食養法では、動物食品の摂取を否定したり排斥はしない)、なおさらだ。

    ビタミン・ミネラルも十分
     ビタミン・ミネラルにも十分余裕がある。良質ナッパ(緑葉は食品中もっともビタミン・ミネラルにとんでいる)の量、ことにその生食が多いこと。その他の食品も加工(精製や調理)によるロスが少ないこと。繊維にとんでいるため、腸内細菌によるビタミンの生成もさかんであること。などにより、従来の習慣食のように、ビタミンやミネラルに不足するおそれは絶対にない。いや、それどころか、本食養のめだった特長は、大量のナッパ・青汁(4〜6合、もとのケール葉1〜1.5キロ)によってビタミン・ミネラルには十分の余裕があり、ことに抗癌作用がいわれているビタミンA・B・Cがずばぬけて多い。また、同様抗癌性の痕跡ミネラルにもとんでいると考えられる。
     事実、このイモ・マメ・ナッパ・青汁食によって、余命いくばくも、と危ぶまれていた癌患者が2〜3年といきのびたり、手術はできたが、再発はおそらく100%まぬかれまい、と思われたのが、5年、10年と元気でいる。あるいは、放射線や抗癌剤治療に良効があった。などといった例もかなり経験されている。

    (つづく)


次回参照

2. 湯たんぽと癌

     アレキサンダー・ソルゼニツイン氏は、ロシアの1950年代の癌病院での彼自身の経験にもとづいた作品の中で、

       「アソルキンという、進行した腹部癌の男子患者があったが、付添の看護婦に痛みを和げるために湯たんぽをたのんだ。看護婦は、湯たんぽは腫瘍を大きくするので、この病院では許されてない、と答えた」。

     と書いている。
    ( Teasdale,Lancet,1975.Apr,12 )



3. スベリヒユ

     医学博士 遠藤 仁郎 

     葉も茎も多肉性で、真夏の炎天下にもよく育ち、きいろい花をつける。とても強い。いや、しぶとい草とでもいうか、踏みつけられようが、ひき抜かれようが、びくともせぬ。
     私の田舎では「軒下三年」という。軒下に三年ぶら下げておいても、枯れぬというのだ。牧野先生の続植物記に、

    「その性甚だ強く、引き抜て放り出しておいても仲々枯れず、掛けておいても容易に死なぬ因業な奴だから、長命菜の名もある。」

    「スベリヒユ、ヌメリヒユともに滑り筧の意。葉も平滑な上、揉み潰してみると、頗る粘滑だから、さういふ。これを訛ってスベリヒョウ、ズンベリヒョウなどと呼ぶところもある。」

    「伯耆の国ではイハヰヅルといってゐる。幸い、これで、一つの難問題が解決された。万葉集に、入間道の大家がはらのイハヰヅルひかばぬるぬるわにな絶えそね。この植物について、古来、その的物が分らなかったが、この方言で分った。」
     とある。ふつう、ゆでてヒタシモノにしたり、胡麻和えにする。ちょっと酸っぱ味とねばりがあって、おいしい。
     東北や信州あたりでは、夏の間に、ゆがいて乾燥し、貯えて、冬のそさいにする。正月にかならず食べる習慣になっているところもある。
     これは本草書に、
    「6月6日に採り、晒乾し、元旦に煮熟して塩醋とともに食へば、疫癘の気を解す」
    (唐揺経験方)
     とあることから、また、
    「これを服すれば、天年を長くし、髪を白からしめず」
    (開宝)
     とか、
    「よく陽を肥す」(蘚頌)
     など不老強精の効がいわれているところから来たならわしであろう。
     ただし、
    「性寒滑、虚冷の人によろしからず」
    (大和本草)
     で、
     食べすぎると下痢するので、虚弱なものや小児・妊婦にはよくない、とされている。
    「葉を謀て、水に浸し、塩、味噌に調食す。妊婦小児は食ふべからず。」
    (備荒草本図)
     漬物にしてもよし(ヒポクラテスによれば、「新鮮なものは冷症、漬物は温性」、生食、青汁にもなる。)
     効能は、一般緑葉、青汁と同じだが、夏枯れの野菜不足の時のものだけに、まことに重宝といったものだ。



4. クスリと食養生

     友成 左近 

     体具合が悪くなったり病気になったりすれば、そこは自分で判断して、クスリをのんだり医者にかかったりするのは、医療・医薬が発達もし普及もしている当節としては、いわば当然なことです。が、そこで怠ってはならないのは、養生わけても食養生の是正です。
     ところが最近、とかくそれを怠って、安易にクスリにばかりたより、医者にかかっても、まずもって注射や内服薬で治してもらおうとする人が多いようです。

    • それは、まず第一に、数々の新薬が開発されて、ある種の病気の治療や症状の軽快に目ざましい成果をあげてきたからでしょう。
    • そして第二に、健康保険制度の普及によって、容易に医者にかかれるようになったからでしょう。
    • 第三に、養生分けても食養生は、習慣や好み通りにしたく、そこに間違いがあることが分かっていても、なおとかく執着するのが実情であるからでしょう。
    • そして第四に、薬品企業の発達によって、クスリの売り込みがはげしく、とくに大衆には栄養剤が、これさえのめば食事は好きなようにしてもよいかのように宣伝されているからでしょう。
     けれどもクスリで、一時はよくなったようでも、どうもすっきりとは治ってこない場合が多く、また、いっこうに治ってこないだけでなく、厄介な余病まで併発してきた場合も少なくないのが実状です。
     そこで、よく考えて対処しなければならないのは、医療わけてもクスリと、養生わけても食養生の性質についてです。

    クスリは必要悪
     まずクスリは、注射にしろ内服薬にしろ外用薬にしろ、もともと生きたカラダには、程度の差こそあれ不要有害有毒なものであって、取り入れてはならない性質のものです。が、それをわざわざ取り入れるのは、「毒をもって毒を制する」といわれているように、病気の予防や治療のため、必要やむをえず活用するわけであって、クスリは健康保持の必要悪なのです。
     生きたカラダは、生活環境からはいってくる病原菌や有害有毒物や、体内で産出される有害有毒物に抵抗して、みずから健康を保っていく抵抗力を備えています。抵抗しきれなくなって病気になっても、なお抵抗して治していく治癒力を備えています。
     そしてこうした体力は、養生わけても食養生で養なわれていることはいうまでもありません。
     けれどもこの体力には、おのずから限界があり、それにしても、生活環境の衛生も食養生その他の養生も、ほかならぬ人間のすることであれば不行届や間違いはまぬがれないので、必ずしも常に最高度には養なわれていないわけです。
     従って体力だけでは、どうにも抵抗しきれない場合が起こり、また、抵抗して治すのにも日にちがかかるわけです。そこで、必要に応じてクスリを活用して補助するわけであって、それはいわば、環境衛生や食養生の不始末の後始末です。
     ために、この是正を怠って、ただクスリにばかりたよっていては、症状の一時的な軽快はともかく、とうてい病気は期待通りに治ってこない場合が多いわけです。
     それにクスリは、もともと有害有毒物であって、よく効くクスリほど副作用もまた強いので、用い方をあやまると(というよりも、とかく乱用して)、副作用の方が強くあらわれて、厄介な余病まで併発するようになるわけです。
     ところで、その事由の詳細は省略しますが、そこがよく分かっていないのか、分かっていてもか、個人的には手の及び難い環境衛生もさることながら、めいめいつとめなければならない食養生その他の養生の是正を怠って、とかく安易にクスリにばかりたよる、それもよく効く新薬にたよる人が少なくないのが実状です。
     ために、余病まで併発して「病気はさらに病気をよぶ」始末になっている場合もあって、それは、しょせん必要悪であるクスリの乱用の報いです。

    食養生は必要善
     そこで、病気の予防にも治療にも肝要なことは、まずもって食養生その他の養生を是正して、その主体である体力を強化することです。
     クスリをのんでいるから、医者にかかっているから、別に食べ物を改めなくてもとか、クスリをのんでいるが、いっこうに治ってこないので食養生にもつとめてみようか、というのは本末転倒です。「クスリヤよりヤオヤへ」といわれているように、まず食養生の是正につとめたうえで、なお必要があればクスリを活用するのが本筋です。
     ところで食養生は、めいめい生きたカラダに必要な栄養を、もれなくすべて必要なだけ十分とりいれること、すなわち栄養に調和・完全をはかることです。そしてそこに利用する食品は、害性毒性のないものでなければならないことはいうまでもありません。けれども、最近の食品は殆んどすべて、多かれ少なかれ有害有毒化しているのですが、そこがよく分かっていないのか、分かっていてもか、そう深くは吟味せずに使っている場合が少なくないのが実状です。
     また、食品にはいろいろなものがありますが、いずれも成分にそれそれ偏りがあるので、その特性を活かして、あれこれと取り合わせなければならないのですが、とかく習慣や好みのままに取り合わせて、栄養が著しく不調和不完全になっている場合が少なくないのが実状です。
     そこで食養生の是正は、健康上当然しなければならないことがらであり、そうして初めて体力が強化して、病気の予防ができ、かかてっも治療が順調にすすむのであって、これは「善をもって悪を制する」わけで、クスリとちがって健康保持の必要善です。

    食養生の決め手は青汁
     ところで、この是正に肝要なことは、ひとつには、食品はすべてよく吟味して、実状できるだけ安全度の高いものを使うこと、もうひとつには、他にどんなに成分が優れたものを取り合わせていても、必ず青野菜をそれ相当量加えることです。
     それも緑色が濃くて成分が優れ、その成分とくにカルシウムが吸収しやすい(この意味でホウレンソウの類は除いた)良質のものであることが大切です。というのは、良質の青野菜以外のものは、いずれも成分があれこれと(主としてミネラルとビタミンについて)不足しているが、良質の青野菜だけは、成分が既知未知にわたって、すべてよくそろっているうえに、他の食品に不足している成分まで補なえるほど、それが豊富であるからです。
     そこで、良質の青野菜以外のものは、栄養上(あるい嗜好上)それ相当量は食べなければならないものの、必要以上に食べすぎると、「過ぎたるは及ばざるが如し」で、栄養に障害を引き起こします。そこへ青野菜が不足していると(実状不足しやすいのですが)なおさらです。
     けれども良質の青野菜は、それも小松菜やカキバダイコンあるいはケールなどのように、成分がとくに優れている上に刺激性がなく、そして必ず安全に栽培したものであれば、よくかんで食べる限り、実状どんなに沢山食べても、栄養の調和完全に有効でこそあれ、障害は少しも引き起こしません。
     そしてこれを、できるだけ沢山、そして有効適切に食べる方便として青汁にして飲めば、なおさらです。現在の栄養学で考えられる限りの完全栄養に必要な量(総平均していえば日に2合から3合、材料のケールで500グラムから750グラム)を越えて、どんなに沢山飲んでも、障害は少しも起こらないだけでなく、「多々ますます弁ず」で、本当に完全な栄養になって、体力わけても病気に対する抵抗力治癒力が、不思議と思われるほど強化します。
     事実、毎日6合あるいは1升以上を飲み続けて、現在の医学では治癒至難といわれている難病でも、だんだんと治ってきた人があるほどであって、青汁は食養生の、いうなれば決して間違いは伴なわない決め手です。
     ふつうの常識や習慣からみれば、いささか型破りで、その意義が分かりにくく、最初はまずくて飲みずらいものではありますが、(だからこそ辛抱して飲み始め飲みなれて体得したら)、健康保持の必要善に、最大の急所をおさえた決め手になります。



5. 緑葉巴布

     医学博士 遠藤 仁郎 

     巴布といえば、今ではいろいろ便利なものができていて、それを布にのばして貼るようになっているが、いぜん用いていた材料のうちにも、なかなか捨てがたいものもある。

    鉱物性の材料
     粘土(陶土)のほか、各種の泥――池・沼の泥、温泉泥(湯の花)など。
     水または湯でねり、そのまま、あるいは他の材料とまぜて使用する。

    動物性のもの  肉類(獣鳥魚介)すべて利用できる。適宜の厚さに切り、あるいはすりつぶして、そのまま、または、他の材料とまぜて。きたないものでは、家畜や人間の糞をつかうところもある。黄金巴布というところか。

    植物性のもの
     米飯、小麦粉、ソバ粉、糠、酒のかす、豆腐、ミソ。山芋、サツマイモ、ジャガイモ。里芋(煮たもの、生はかぶれやすい)。大根、カブ、ユリ。南瓜、瓜、ナス、果物、葉菜類など、すべて利用できる。温巴布には煮、または蒸して。冷巴布には、水にねり、またはすりつぶして、そのままか適宜他の材料とねり合わして。また、大根葉、カラシナ、生姜、ネギ、玉ネギ、ニンニク、カラシ、トウガラシなどを加えたり、塩、醤油、酢、あるいは油または含脂子実(亜麻仁、ケシの子、ゴマ、南京豆)をすりこむのもよい。
     これらの巴布は、それぞれの特効がいわれているが、肉類や野菜、果物の巴布には「生」の力の利用という意味もあろう。
     昔からよく知られている山芋巴布については、大和本草に次のような記事がある。

    「腫れて硬き瘡に、生にてすりくだきて付くれば消散す、と丹渓云へり。今試むるに效あり。婦人乳腫痛忍ぶべからざるに、生なる薯蕷を研りくだき付るに、甚験あり。痛を忍ぶべし。」
     しかし、私は緑葉のおどろくべき効果から、緑葉巴布がもっとも有効ではないかと思うが、これについても、実は、すでに先人の記載がある。
     小泉栄次郎氏著和漢薬考に、「牛蒡葉塩巴布」としてこう出ている。
    「先人、梧陰襖記と言へる古書に、島原候の侍臣、佐久間文次と云ふ人ありて、其僕某が、不図、手指を腫しけるが、何事やあらんと、其儘放棄て置きけるに、次第に腫脹は腕に及び、且つ疼痛甚し。
     佐久間氏も大に驚きて、直に藩医に治を乞はしめたり。藩医の診断は、脱疽ならんとの事にて、治法を施したれども更に効力見えず。
     此僕、その後、偶々主命を帯びて某家に到りけるに、同家の老婆、僕の手指腫れたるを観て同情し、且つ曰く、生牛蒡葉と食塩を混ぜて、すり、米糊を和して、局部に貼ずれば不日に癒ゆべしと。
     僕大に歓び、帰邸するや直に牛蒡を購め、老婆の言の如く試みしに、疼痛漸く去り、腫も減じ、三日にして全癒したりと。
    (城西隠士顕秘録)」
     事実、緑葉巴布は、傷の痛みや腫れだけでなく、火傷や湯傷にもよいし、丹毒や水虫、その他の皮膚病に試みてよいし、一般巴布に用いて良効をみる。
     材料には、無刺戟性、無毒性であれば、野菜その他の栽培物の葉でも、野草、木の葉でもよい。使用にあたり、油をまぜると、より効果的のようだ。
     なお古書に、蛇咬その他に、「汁を飲みカスをつける」とあるように、すりつぶした葉の汁は青汁として飲み、しぼりかすを巴布とすれば、なおよいであろう。



6. 胃切除患者と柑橘類

     胃の手術をうけたものが、柑橘類の果物を食べると胃石ができる。
     胃の部分切除をすると、繊維の消化が悪くなり、胃の粘液でかたまって胃石になるのだ、という。
     オレンジがもっとも胃石をつくりやすく、一週間に3個のオレンジを食べるだけでもできるという。

    (モダーン・メデイシン、昭50・6月号)



7. 遠藤青汁の会昭和50年度 総会便り

     標記の総会が、5月25日午前10時より午後3時まで、倉敷市立中洲小学校で開かれ、出席者は東北や九州その他遠近各地から約130名でした。
     まず遠藤先生の挨拶に続いて昭和49年度の事業経過と決算の報告、50年度の事業計画と予算の審議。出席者一同、いずれも先生ご夫妻ご尽力の賜物と深謝して承認議決しました。
     そこで青汁を1合飲んで、先生の青汁食養生についての要点解説と質問応答。つづいてイモ・マメ・ナッパの昼食で、これを実際に学んで少時休憩した後、有志の体験発表と先生のご指導。出席者一同、青汁食養生に心を新たにすると共に、先生のよりいっそうのご健康とご指導をお願いして散会しました。
     なお、議事のうち特に全会員にご了承願いたいことは年会費が1000円になったこと。つぎに昼食は、イモはジャガイモとサツマイモ合わせて200グラム皮つきのまま蒸しただけのもの、マメは大豆50グラム、これも柔かく煮ただけのもの、ナッパは当会独特のグリーンサラダで、季節の良質青野菜150グラムを、生のままちぎってイリゴマとキナコと米酢と塩とタマネギで調味したもの、これで一食分として、現在の栄養学で考えられる限りの完全栄養がとれる献立です。
     が、なおこれに青汁を1合加えたのは、よりいっそう本当に完全な栄養をはかるためです。もうひとつ、この昼食の材料や調理と会場の世話は、遠藤先生をはじめ、倉敷青汁教室の有志と中洲小学校の先生方の寄付や奉仕にあずかりました。

     ところで、この総会で先生がお話になった主要点はつぎの通りです。

     およそどんな病気でも同様ですが、とくに最近目立って多くなっている成人病の治療には、その主要原因である毎日の食物の間違いを是正することが肝要であって、そこをねらっているのが青汁食養生です。
     従って、平素これに精出しておれば、成人病をはじめ伝染病その他およそすべて病気に、そうは簡単にかからず、かかっても順調に治ってくるのであって、それはこういうわけです。

       まず、生きた体は生きている限り、どんな病気にもかからないように抵抗し、かかっても、なお抵抗して自ら治っている体力を備えています。そして、これを十二分に強化するには毎日の食物で完全な栄養をはかることが最も重要なのですが、それには、その間違いをあれこれと改めるのもさることながら、まずもって、そこに必要不可欠である良質青野菜を十二分に食べることが肝要であって、これをさしおいて他の食物を少々改めても、なにほどの効果もあらわれません。

       というのは、良質青野菜以外の食物は、いずれも成分があれこれと不足しているだけでなく、どんなに工夫して取り合わせても完全栄養はとれないからです。けれども良質青野菜だけは、すべての成分がもれなくうまくそろっているだけでなく、どんな食物でも、これをそれ相当量加えたら、ただそれだけで完全栄養がとれるほど、そうした成分が豊富であるからです。

       そのうえ、これは他の食物とちがって、その種類と食べ方を的確にすれば、どんな体質の人でも、どんな病気にかかっているときでも、実状どんなに沢山食べても障害は起こらず、多ければ多いほど、よりいっそう本当に完全な栄養がとれて、ますます抵抗力・自然治癒力が強化して、現在の医療では治癒至難といわれている難病でも治ってくる場合が少なくないのです。(なお、ここで良質青野菜というのは、なかのかなまで緑色の濃いもので、その成分わけてもカルシウムが吸収しやすく、刺激性も少ないものであって、ホウレンソウやフダンソウなどは、この点から緑色は濃くても例外です。)

       そこで毎日それ相当寮の良質青野菜を食べることが肝要なのですが、ふつう世間並の食物で必要なのは、少なくとも自分の体重の1%以上です。従って、これだけ多量のものを、各成分がムダなく消化吸収し、そして胃腸をいためないように食べるには、生のまますりつぶして、汁だけしぼりとった青汁にして飲むのが最も有効適切です。
       それに、こうすれば必要量をはるかに越えて多量に食べることができ(最高記録は日に4キログラム、青汁にして16合)、また、ふつうは家畜の飼料であるケールなどのように、成分が優れ味もよいうえに、年間通して多量に収穫できるものが利用できます。

       けれども、これが農薬その他に汚染していると、その中毒症にかかるので、ふつうに食べる場合もさることながら、とくに青汁にして飲む場合には、必ず安全が確認できるものだけを使わなければなりません。なお青汁食養生では、当面イモ・マメ・ナッパを合言葉にして、青野菜・青汁以外は芋と大豆を主要食品にしていますが、それは、完全栄養をはかるためにも、また安全な食物としても、実状最も有効適切なものであるからです。
       といって、米、麦、魚、肉、卵、牛乳などを食べるなというのではなく、体具合と青野菜の食べ方に見合って、ほどほどにというわけです。

     もうひとつ念のため、最近市販の出版物に青汁を取り上げているのが数々見あたりますが、いずれも多かれ少なかれ間違ったところがあるので、青汁食養生には必ず当会発行の「健康と青汁」と、これに広告してある書物だけを手引にすることが大切です。
     また、市販されている青汁や乾燥青汁や青汁材料についても、同紙で広告してあるところ以外のものは、当会の関与しないものですから、成分や安全その他で不当なものがあるかも知れません。



8. エリテマトーデス

     医学博士 遠藤 仁郎 

     エリテマトーデス。
     正しくは全身性エリテマトーデス(Systemic Lupus Erythematodes 略してSLE)。
     さいきん多くなった病気の一つで、関節リウマチ、皮膚筋炎、硬皮病などとともに膠原病と呼ばれている。

    膠原病
     膠原病というのは、全身の結合職や血管の非感染性(バイ菌の感染によらない)の慢性炎症で、自己免疫性の現象によるもの。

    自己免疫
     免疫とはバイ菌の感染に抵抗する状態。すなわち、侵入して来るバイ菌にたいし、これに対抗するもの(抗体)ができ、バイ菌を制圧して感染をおこさないこと。
     この際、バイ菌(抗原)と抗体との間に、抗原抗体反応がおこるわけだが、これと同じ現象が、自分自身の体成分にたいしておこるのが自己免疫。それが膠原質組織(膠原は結合職や血管の膠原様の基質)におこるのが膠原病。
     で、関節に来るのが関節リウマチ、皮膚に来るのが硬皮病、全身に来るのがこのSLEだ。と説明されても、ふるい知識しかない私どもには、テンとわけがわからぬ。

    わけのわからぬ病気
     ところで、私どもは、すべて、こういうわけのわからぬ病気のばあい、ともかく、食を中心とする日常生活の合理化、自然化をはかるべきではないか、とかんがえている。というのは、そういう変てこな、(自己免疫などという、いわば、自分のからだに謀反をおこすような)ことがおこるためには、かならずや、それなりの下地がなくてはなるまい。
     しかも、そういう下地には、生れついた素質もあるのはもちろんだろうが、それとともに、早くから(母胎内にいる時から)ずっとうけつづけている不自然不合理な日常生活の影響――われわれをとりまく不良の環境、大気の汚染、水質の汚濁。食のあやまり、不完全栄養、食品の劣悪・有害有毒化。医薬品、その他各種薬品類の乱用。また、日常生活上の無理、運動の過・不足、精神的ストレスなど、および、それらに原因される代謝の異常(血の濁り)の影響によってつくられ、また、それがつみかさなって、ついに発病するようになるのではないだろうか。

    食の自然化、合理化
     もし、そうだとすれば、それらの改善(それも、個人の力でどうにもならない環境のことはともかくとして)、せめて、食の自然化、合理化――完全かつ安全食(危険な農・畜・水産用薬品や、工場・鉱山の廃棄物、有害添加物などによる汚染のない)にすること。
    および、日常生活諸般の自然化、合理化をはかってみるべきではないだろうか。
     また、現に、緑葉食青汁が、リウマチ(代表的膠原病)、レイノー症状(指や趾が冷え、痛み、脱疽になる。膠原病にしばしばある)、腎炎(膠原病の一つに数えられている)に良効をみるなどの事実から、SLEにたいしても、あるいは、いくらかでも効くのではないか、と考えられるからだ。
     それに、膠原病には、今のところ、副腎皮質ホルモンのほかには、これと言う的確なきめてはないのだから、ともかく、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁といった、安全(自然)完全食に徹底すること、あるいは、せめてうんと大量(1日5〜6合以上もの)青汁だけでも飲んでみてほしいと思う。

    (48・2)



9. 思い切って飲む

    「青汁は飲んでみたが、大して効目はなかった。」
    「飲んでいたのに厄介な病気にかかった。」
     などとよくいわれる。そういう方は、次のことをよく理解しておいてほしい。

    1. 青汁は薬でなく、食べものの間違いをなおすものであること。青汁は、栄養のバランスをとるのが、さしあたりの目的で、そのためには、ふつうの平均的の食事でも、少なくとも2合は必要であり、野菜の食べ方が少ないか、主食(イモ・マメも主食)や動物食が多いときは、もっと多く必要であること。
    2. したがって、青汁だけでなく、それ以外の食べもの(主食や、肉、魚、卵、芋、豆、菓子や味つけの砂糖、酒など)にも、気をつけなければならないこと。
    3. そのうえ、一日3合以上、4〜5〜6合もの思いきった大量をのんで、はじめて効果が出ることがあるといった、栄養のバランスでは説明のつかない事実のあること。つまり、これくらい飲まずしては青汁を語ることなかれ、ともいえよう。
    4. そして、ここにいう分量は、すべて、きじの正味の分量であり、ミキサーのように、水でうすまるばあいは、もとの材料の分量でいうべきであること(青汁1合に約250グラム必要)。
    5. また、青汁の効果は、ながい間にじわじわと現れるものであり、治りにくい慢性病などでは、2年、3年とつづけてはじめて効果が出ることもあること。



10. トビヒ

     子供のトビヒ。皮膚の化膿菌の感染で、トビヒのように、からだのあちこちにうつり、兄弟や友だちにもうつる。(そこでこの名がある)あたたかい季節、ことに夏に多い。もっとも、暖房が普及して来た今では、冬にも少なくない。
     そして、一般に、さいきんふえて来ている、という。原因菌の多くはブドウ球菌だそうだが、この菌はどこにでもおり、もともとはそう感染力の強いものではない。それが巾をきかしているのは、よくきく薬がないことにもよろうが、やはり、子供たちの抵抗力がよわくなっているからで、あやまった日常生活、ことに、運動や鍛錬の不足と過剰栄養――糖分のつよい菓子、精製穀食(白米飯、白パン、白メン類)、肉、卵、脂、糖にかたよった、不完全な、いわゆる栄養のとりすぎの結果であろう。



11. 蛋白質のとりすぎは不健康的

     蛋白質はもっとも大切な栄養分で、不足しないよう十分にとるべきだ、と考えられているが、食べすぎについて、メーヨー医学校のR.A.Nelson博士によると、健康者にとって、蛋白質のとりすぎは、とくに健康上有益とは知られておらず、むしろ不健康的だ、といいたい。動物実験でも、蛋白質をへらすと、動物は寿命がのびる。といっている。

    (A.Jnt.M.1974.11月号.Jnt.Med.at Largeより)



12. 食生活指導の重要性うたう

    厚生省 昭和48年度国民栄養調査結果
    カロリーは過剰摂取傾向

     昭和48年度国民栄養調査の結果が、厚生省公衆衛生局の手で纏められ、さきごろ発表された。この調査は、全国の世帯および世帯員を対象として、昭和48年厚生統計標本地区調査により設置された単位区より無作為に抽出した309地区内の全世帯および世帯員(6,188世帯23,014人)を調査の客体とし、昭和48年11月中の連続した三日間(ただし、身体状況調査は10月中)に行なわれたもの。
     結果の概要をみると“栄養摂取量”では、

       (1)国民一人一日当りの栄養摂取量を10年前の昭和38年と比較すると炭水化物を除く、すべての栄養素の摂取量が増加している。
       とくに動物性蛋白質は47%増、脂肪は80%増となっており、脂肪のうち、動物性脂肪は約2.4倍にも増加している(上表参照)ことがわかった。
       また昭和50年を目途とした栄養基準量と比較すると熱量は、5.7%基準を上回っているが、カルシウムは約10%、ビタミンA、B1、B2も調理損失を考慮すると15〜30%基準量を下回っているなど国民の栄養状態は量的には過剰傾向にあるが、質的には微量栄養素などに改善すべき点がみられることもわかった。
       成人女性の肥満傾向が著しい。成人男子の肥満者は4〜6%であるが、女性では年代とともに増加し、40〜50歳代では11%程度となっている。これはカロリーの過剰摂取、運動不足などが原因と思われる。
       高血圧者は年代とともに増加し、40歳代では20%前後、50歳代では30%前後、60歳以上では約半数が高血圧者である。全血比重、血色素量調査からみて貧血傾向と思われる者は、女性の25〜49歳では約3分の1を占め、そのうち貧血と思われる者は10%前後認められるが、男の場合は2%前後である。身体の発育状況をみると発育盛りの年齢層では、ここ10年間に約1年間の発育の促進がみられる。

      栄養摂取量の年次推移(1人1日当り)
      昭和28年
      11月
      昭和38年
      11月
      昭和48年
      11月
      昭和50年を目途
      とした栄養基準量
      熱 量 Cal 2,113 2,110 2,273 2,150
      蛋白質 総 量 g 70 71.7 84.1 70
      動物性 g 23 28.5 41.9
      植物性 g 47 43.2 41.9
      脂 肪 20 29.0 52.2 48
      (うち動物性脂肪) g (−) (12.1) (29.0)
      炭水化物 413 391 351
      カルシウム mg 378 420 551 610
      13 14.1 11
      ビタミンA I.U. 1652 2043 2000
         B1 mg 1.11 1.05 1.22 1.0
         B2 mg 0.65 0.83 0.96 1.1
          C mg 90 100 117 50



      13. 澱粉食と胃癌

         B.Modanらのイスラエルでの研究によると、胃癌患者には澱粉食のものが多い。
         それは、澱粉が、蛋白質にくらべ、胃酸分泌にたいする刺激がよわい。で、長期に亘る澱粉食で、胃酸の分泌がおかされ、粘膜が発癌物質の影響をうけやすくなるためではないか(酸を分泌する胃の部位は発癌物質にたいし抵抗力が大きいという)としている。

        (Cancer34:2087.1974)



      14. 病は自力で治すべきもの

        千葉県 R.S. 

         今から16年前(当時66才)、昭和36年頃、私は全く原因不明の重病になり、一時は、死を覚悟いたしました。
         付近の医院の数ヶ所で診断を求めましたが、いずれも、老化現象であるとのことで、病名を明してくれません。市川市、国府台国立病院では、早速入院せよ、とのことでありました。
         知人医師の一人は、親切に左のようなお話をしてくれました。
         病気の治療は、医師の力が二分で、病人自身の養生が八分であるから、絶対、養生が必要である。入院しても、医者まかせでは全快不能、とのことでありましたので、入院は中止いたしました。
         困難、苦難を重ねた結果、今死んでたまるものかと決心。自力更生を定めました。
         重い足をひきずりながら、東京神田方面で、療病の書籍5〜6冊を買い求めました。
         その中に、主婦の友社で求めた「青汁の効用」という本を、何回もくりかえし読みました。当時、主婦の友社では、ミンチで店員が青汁をつくり、即席販売していたので、最初は、無意識のうちに飲みましたが、何となく効くように考え、毎日電車でかよって飲んでいました。
         ついにミンチとケールをもとめ、自宅で作り、青汁を毎日3〜4合づつ、3ヶ月ほど飲みつづけるうち、全く、自分で病気ということを忘れるようになりました。
         よって、これより全快したことを確信し、病は自力で治すことを覚えたのであります。



      15. 頑固な便秘

        石川県 S.I. 

         私は元来、胃腸が弱く、薬屋さんほどあれこれと薬を選び、様々な漢方薬、電気治療もしてみましたが、石のようにかたい便が肛門まできて、それを排出するのに半時間もがんばるけれども、すっきりと出ません。
         1日に3、4回もトイレに通うのが常習でした。
         また、ヘルニヤの手術や、「ぢ」の手術もいたしましたけれども、私の排便困難は一向になおりませんでした。丁度1年前、青汁愛用者の北先生に、青汁の効用を教えて頂き、早速実行しました。
         一日1合半のケールの青汁を飲みつづけますと、毎日1回のすっきりした快便で、とても体が楽になりました。おかげで楽しい日々を過しております。



      16. 肝炎によかった

        神戸市 T.Y. 

         昭和36年に種子をいただき、ながい間つくって、青汁にしていました。
         中学教師の主人が、流行性肝炎になりましたが、休みもとらず、だるいのを無理しておりました。医師からは、ひどく肝臓が腫れていて、もう元にならないのでは、といわれていましたのに、毎朝夕、必死に飲みましたところ、3ヶ月で、先生もおどろくほど腫れがひき、入院することも、長期欠勤することもなく、症状回復し、以後4〜5年は、何か思い感じだったらしい様子でした。が、ずっと飲みつづけ、7年後の人間ドック検診の時は、肝臓はすっかりよくなっており、よろこんだことでした。
         毎年、種をとっては植えつぎしていたのですが、そばに大根を植えていたためか、葉がへんに大根のようになり、背が低くなったりで、ここ2〜3年は植えておりません。朝日新聞の「複合汚染」という小説で、せめて青汁でもずっとのむと、この農薬公害の被害からまぬかれる、ように書いてあるのをみて、あの立派なケール、あのたくましい、あの青々とした葉を、是非、私の畑で、もう一度作ってみたく、急にお手紙させていただく次第です。
         一ぱいの青汁の味はとてもさわやかでした。あの種がございましたらお願いいたします。



      17. 薬を捨て青汁で

        北海道 M.M. 

         十年前、脳卒中でたおれて、7ヶ月入院治療。全く半身不随となりました。入院中より、先生や看護婦の目をぬすんで、投薬される薬は全部捨てて、青汁を家よりはこんでのみ、発病より10ヶ月位で、大半、機能回復。退院後、我流で回復訓練と青汁をつづけ、知覚神経の一部が完全ではありませんが、現在、理容業を継続しております。
         青汁を家族みなで飲んでいるためか、北海道の厳寒期も、風邪一つひかず過し、自信をもって、血圧関係、ゼンソクほか、難病の方におすすめして、よろこんでもらっております。



      18. 二人とも元気に

        広島市 T.O. 

         8ヶ月間も、病人と私が青汁をのんで来ました。二人とも元気になりました。私は、10年余りも、薬と注射でくらして、いつも気分が悪い悪いの毎日でしたが、青汁を飲むようになり、薬を捨ててしまい、不思議なほど元気になりました。おかげと思っております。病人も、まだ退院までまいりませんが、すっかり元気になりましたので、まだまだつづけたいと存じております。



      19. 山田さんの来訪談

         出雲の山田さん(49・12・11来訪)によると、同氏の知人に、いぜん受けた手術のとき、腰に注射した後、右下肢がしびれ、はげしい痛、ときには、まさに七転八倒の苦しみ、に悩まされている方があった。
         かねがね青汁をすすめていたが、仲々ききいれない。さいきん、たまたま同氏宅でこの発作がおこり、「入院か」、「青汁か」ということになり、ようやく納得。さて、いよいよ、やるとなると、これまた徹底的。毎日、一升5〜6合も飲んだ。ところが、まもなく、痛は無くなり、やがて、しびれの方も治ってしまった。
         また、いま1人。かねて高血圧、心臓肥大で、僅かの運動にも息切れしていた方は、青汁をのみだして、血圧も心臓もすっかりよくなり、元気なものでもらくでない砂丘の上り下りも、平気でできるようになった、という。



      20. ゼンソクがウソのように

        石川県 K.K. 

         昨年の秋、伊藤さんとおっしゃる70才近い男の方で、ゼンソクで悩んでおられることを知り、青汁の効用について語った処、ぜひ飲みたいとおっしゃり、ケール苗を差上げた。
         今春、伊藤さんにお会いすると、毎年苦しめられていたゼンソクも、この冬は青汁のおかげで、ウソのようになおりました。と喜ばれた。



      21. 質問箱

        大阪府 H. 

         問
         膠原病といわれ、悩んでいます。青汁はどうでしょうか

         答
         ちかごろふえた病気の一つ。
         何が原因か、どうすればよいかもかいもくわかっていません。
         こういうわけのわからない病気には、ともかく食べものを中心とした日常生活の根本的建て直しをやってみるべきだ、と私どもは考えています。
         緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食に徹底してみて下さい。



      コラム紹介

        智者の養生たるや必ず四時に順ひ而して寒暑に適す。
        喜怒を和らげ而して居処を安んず。
        陰陽を節し而して剛柔を調ふ。
        是の如くんば則ち僻邪至らず、
        長生久視す

        霊枢



        人を責むるの心を以て
        己を責むるときは
        則ち道を尽くす
        正蒙



        粉々物を遂ふこと莫れ。
        黙々宜しく口を守るべし
        飯は腸飢えて始めて喫し、歯は夢覚めて後に叩け
        気をして常に内に盈たしめば 外部何ぞ漫りに受けん。
        我白幽伝を読み 聊養生の趣を得たり
        良寛詩集



        善人は不善人の師なり
        不善人は善人の資なり
        老子



        初生の児に乳をのまするに、
        6時、12時、24時、
        はなはだしうしては、かならず36時をまちてあたふるなど、
        諸説まちまちなるも、自然の理をおさで言へるなり。
        飽けば寝、うゆれば啼のつねあれば、
        かれよりもとむる時あるべし。
        歯は物をくふために生ゆ。
        されば、やうやう飯をあたふる時節も、
        かれより規矩をしめすとやいふべき。
        古人まちまちの説には、よきもあり、あしきもあり。
        (松蔭医談)



        惣じて人の病といふものは
        内因の病ありて、
        しかる後
        外因の病出るものなり
        山脇東門








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