健康と青汁タイトル小 <1975年4月15日発行 第224号>
 目次




1. こうしたら癌も防げるのでないか(4)
前回参照

     医学博士 遠藤 仁郎 

     主(熱量)食品 
     米 
     胃癌は米食地域に多いといわれる。
     それは、白米が栄養的に不完全であり(完全にするには良質ナッパ3倍量が必要。半搗米は2倍、玄米は同量。しかし、玄米は残留農薬が、まだ気がかりだ)、しかも、かたよった過食になりがち(糖質過剰)なため、一般抵抗力がよわめられること。
     食塩のとりすぎになること。
     米につくカビ毒には、ルテオスキリン(黄変米)のほか、アフラトキシン様のものもあるらしいこと。
     また、稲が水田作物であること(酸素の乏しい土壌中には亜硝酸菌がよく繁殖する)。
     硝酸塩肥料や除草剤2.4Dがつかわれると、発癌性ナイトロサミンの生ずる可能性が大きいこと。
     これらのことがらは、胃癌が、有機質の多い低湿地域に多いこととの関連を物語っているのではなかろうか。
     なお、アメリカのR.R.Merilss氏が、日本に胃癌の多いのは、米を滑石(発癌性のある石綿の繊維がある)で処理しているからだ、と指摘していることも気になる。
     小麦 
     栄養的にも(完全にするに2倍量のナッパが必要)米にまさっているほか、発癌に関しても、米より有利らしい。
     わが吉田博士が発表されたアゾ色素の発癌性は西欧の追試で否定されたのであるが、それは、わが国の実験では米、西欧では小麦が飼料であったことによるという。
     つまり、小麦にはアゾ色素の発癌を防げる成分があるが、米には玄米に僅かにあるだけで、白米にはないためであった(それは、ビタミンB2だといわれているようだが、おそらく、それだけではあるまい)。しかし、これとて問題がないわけではない。一般に色のよい粉が好まれ、フスマを除いた精粉になっていること。
     またさらに、今では、ほとんど粉が漂白されているため、大切なビタミンが失われているうえ、漂白剤によっては(たとえば過酸化ベンゾイル)発癌性のあるものもある。
     また、漂白小麦粉には、発癌性ナイトロミンのあるものもあるといわれている。
     パンにつくカビには、あまり有害なものはないらしいが、それでも、オクラトキシン、アフラトキシンその他のカビ毒にも注意されねばなるまい、といわれている。
     なお、カビどめ薬、その他が添加されていれば、それらの害がないとはいえない。
     そこで、米ことに白米はなるべく控えるべきだし、小麦ものとて、過ぎない方が安全といえよう。
     雑穀・豆・芋類 
     ソバ、雑豆、芋類は、栄養的にもすぐれ(ソバや雑豆類は同量の、芋類は半量のナッパで完全になる)、農薬汚染のおそれも、無いかずっと少ないから、主食品としては、むしろ、これらの方が有利といえよう。
     なお、トウモロコシを主食にしているところには癌が少ないという。
     これも大いに利用すべきだろう。
     もっとも、これらとて、市販の加工品、ことに既成食品ともなれば、各種の添加物あるいはカビの汚染がありうるから、けっして手放しに安心はできない。
     蛋白食品 
     肉類 
     肉類は蛋白源として一般に好まれている。
     しかし、栄養的にはむしろ劣り、切り身の肉類(獣鳥魚介)は2〜3倍の良質ナッパが添えられなければ完全にはならない。
     また、安全性ことに発癌性にも、かなり疑問がある。牛・豚・鶏・(養魚でも)に、農薬、煤煙、粉塵、排気ガスなどに汚染されたり、石油酵母(石油化学工業の廃物に培養した酵母)やついさき頃禁止されたばかりのAF2の配合された飼料があたえられていないのか。
     また、成長促進剤に発癌性のある危険なものがつかわれ、それが残留しているおそれはないか。
     加工品、貯蔵品では、塩蔵品の食塩、発色や防腐目的の亜硝酸塩、燻製品の煤煙処理。
     その他各種の添加物と、発癌物質による汚染のおそれが少なくない。
     卵・乳類 
     栄養的にはすぐれている(鶏卵は約半量のナッパで、牛乳は1/10のナッパで完全になる)。
     また、牛乳をよく飲むところには胃癌が少ない、といわれている。
     ただし、安全性においては肉類同様の不安がつきまとっている。
     大豆 
     栄養的にすぐれ(良質ナッパ同量で完全)、蛋白質は動物蛋白にちかい。
     そのうえ農薬汚染の心配も無いか、少ない。
     現在安心して利用しうる唯一の蛋白源といえるのではなかろうか。
     もっとも、市販の加工品には不安がなくもない。
     たとえば豆腐。いまの豆腐は、昔のように純粋に大豆だけからつくったものは殆んどない。
     おもな材料は大豆油を抽出したあとの大豆粉だが、この抽出につかわれる溶媒のヘキサン(石油製品)は発癌性がうたがわれている。
     また、凝固剤は、もとはニガリ(塩化マグネシウム)あるいは石膏(硫酸石灰)だったが、いまはグルコノデルタラクトン。
     さらに防腐剤として、つい最近までAF2(フリルフラマイド)がつかわれていた。
     幸いこれは禁止されたが、凝固剤はどうだろうか。
     ラクトン系の化合物には発癌性のあるものが少なくないだけに、少なからず気がかりだ。
     なるべく、自家製で、大豆からつくりたいもの。
     また豆乳・煮豆・黄粉・納豆などとして利用したいものだ。
     野菜・果物 
     良質ナッパを主体とする野菜・山菜・海藻・果物。汚染のない地域の山菜、きれいな水域の海藻は、ともに安全。
     しかし、現在市販されている、化学肥料、農薬依存農法による野菜・果物のほとんどは、むしろ危険。(水銀・砒素・鉛、DDT・BHCその他の汚染)また肥料も問題。
     硫安には発癌物ベンツピレンがあるというし、硝酸塩や窒素肥料は、ことに収穫前の施用で、植物に発癌性ナイトロサミンを生ずる可能性がないとはいえないからだ。
     水 
     雨水にとけた大気汚染物(煤・煙・排気ガス、粉塵、放射能性降下物、PCBその他)、山野・田畑ことに水田に容赦なく散布される農薬や化学肥料、放流される工場・鉱山の排水や洗剤などは、井戸水に入り、あるいは河川に流れて水道水となり、飲用や炊事用に供せられる。
     したがって、化学工業がさかんになり、古来の名泉さえしだいに汚されてつつある現在では、発癌物質汚染の危険は殆んどさけられない)。
     もっとも、井戸水は大なり小なり濾過されるため、汚染の度はよほど緩和される。
     癌が水道地域よりも井戸地域に少なく、浅井地域よりも深耕地域に、より少ない、といわれているのは、その故であろう。
     また、ビニール管からの塩化ビニール(さいきん肝癌との関係がいわれている)の溶け出し、亜鉛の多い地域に癌が多いというのが、わが国のように軟水で酸性度のつよい水道水では、導管の亜鉛メッキからの溶け出しも問題かも知れない。
     硝酸塩肥料や窒素肥料の繁用される農村の水には硝酸塩が多いので、発癌性ナイトロサミンが生じうる。
     チリの農村のことは前記したが、イギリスでも、ウオークソープ地方に胃癌の多いのは、そこの飲用水に硝酸塩が多いため、といわれている。
     煤煙は発癌物質にとんでいるが、それに汚染した水も危険だ。
     ウエストマン島では、煤煙のかかった屋根からの雨水をのんでいるが、胃癌が多く、その平均死亡率は32.6、女性では50%にも上っている、という。
     硝酸塩の多い水や、煤煙でよごれた水にも十分気をつけなければなるまい。

    (つづく)

次回参照

2. フジ

     葉、食べられる。
     むかし救荒食品として、ゆがいて食べたり、飯に入れたり(藤葉飯)、乾していり粉にした。
     「嫩葉、蔬となし、飯となし食ふ。花も亦食べし」。(救荒本草啓蒙)
     「若芽若葉は灼て食べし。老葉はいりこにすべし。花は灼いて煮ても食ふべし」。(救荒本草抜粋)  「嫩葉を麦米に合せ飯に炊くべし」。(救餓録)
     生で食べてもよい。
     青汁にもなる。
     マメ科特有のなまくさ味があり、あまりうまくはない。
     また、あげものにするとふるい葉も食べよくなる。
     実は、「焼食へば味栗の如し。」(救荒本草啓蒙)だそうだ。



3. トウモロコシと胃癌

     トウモロコシを主食にしているアフリカのバンツー族には胃癌が少ない。
     ユーゴスラビアでも、胃癌は食事中のトウモロコシの量に反比例している。
     アフリカのナイジェリアにも胃癌が少ないが、主食はトウモロコシ。
     アメリカの黒人の多くは、このナイジェリア人の子孫だが、トウモロコシを食べていた頃には少なかった胃癌が、食べなくなった今では非常に多くなり、サンアントニオ、ヒューストン、テキサス、アラメダなどの黒人の胃癌は白人の2倍にもなっている。

    (Macdonald,JAMA 1974.5.13号より)



4. 佃煮

     もともとは江戸の佃で、あのあたりでとれた小魚や貝を、総州産の上物醤油と飴で煮しめたもので、野趣にとんだ風味が賞でられたのだが、今の佃煮は全くの名ばかり。
     味が、まず、ひどく甘ったるいものになってしまった。
     そして、純粋の飴や甘草でならばともかく、みんな人工甘味で味つけしたものばかり。
     色にしても、はたして、本当に醤油で煮しめた色かどうか。
     おそらく着色したものに相違あるまい。
     また、塩分が少なければ腐敗のおそれがあるから、かならずや防腐剤も加えられているにちがいあるまい、といったぐあい。
     一流メーカーのものは安心かも知れないが、まず、これまた安全のためには、なるべく自家製造すべきだ。



5. ヘーヒーバー

     シヤトルの塩次みすじさんから、こういうしらせをいただいた。
     「米国の風土病ヘーヒーバー。草が枯れたらなおる花粉病で、なんでもないようで、実にうるさい病気です。
     色々の注射をうっても、アラジー(過敏症)になって、かゆくなるばかり。
     鼻水が止めどもなく出て、顔中がかゆく、目もイライラかゆい。
     口の中からノドにかけて、イラクサにさされたようになり、乾いた時は痛いほどカラカラになる。
     医者も、どの花から来たかわからんので、結局、お手あげの始末。
     この風土病で悩んでいる人の多いこと。
     よい薬が見つかったら大金持ちになる、とわらっています。
     私も、私の父も、ずい分これには悩まされ、日本へ帰ったら、なくなりました。
     私は、春、花のさくころになると、花に見とれるどころではない。
     家に引込んでいたら軽いのです。
     父は、鼻の粘膜を、まちがえて、そこで受精作用をはじめるので中毒をおこすのだ、といっていましたが、私もそう思います。
     人間には酸性とアルカリ性とあって、このヘーヒーバーには、酸性の人ばかりかかっています。云々。

     × × × 

     ヘーヒーバー、乾草熱。
     草や木の花粉にカブれておこるアレルギー性の病気、花粉症。
     アメリカや欧州が本場で、日本にはもともとなかったか、ごく少なかったのだが、戦後、西欧流の食習慣になってから、しだいにふえ、今では、そう珍らしくもなくなった。
     さて、酸性の人とか、アルカリ性の人というのは、血の中の酸とアルカリの関係からの区別で、酸性にかたよっていれば酸性のからだ、アルカリに傾いていればアルカリ性のからだ、といっている。
     ふつうの健康者は中性で、ごく微弱アルカリ性といわれているので、酸性の人はいくらか異常といえないでもないわけだ。
     また、酸性とかアルカリ性になるのは、特別の病的状態でないかぎり、主に食べものによるので、肉類(獣鳥魚介など)、卵、穀、豆、砂糖など(酸性食品)が多いと酸性となり、野菜、山菜、海草、果物、乳など(アルカリ性食品)が多いとアルカリ性になる。
     つまり、酸性の人ということは、酸性食品のとり方が多くで、アルカリ性食品の少ない人、ということだが、そういう食では、熱量や蛋白質にはとんでいるが、それらが体内で利用されるのに必要なビタミンやミネラルが不足した不完全食になりがちだ。(これに反しアルカリ性の食品が多いと、ビタミンやミネラルが多く、完全食になりやすい)。
     そして、そういう条件下では、自律神経の興奮性がたかまり、ものごとに感じやすく、カブれやすくなる。
     したがって、ヘーヒーバーにもおかされやすいわけで、「酸性のものばかりがかかる」と塩次さんがいわれているのも、なるほどとうなづけるしだいだ、すなわち、ヘーヒーバーは花粉にカブれておこる病気にはちがいないが、ただ花粉だけが悪いのではなく、カブれやすいからだになっているのが原因だともいえる。
     日本にもとなかったのも、そういう花粉がなかったからではなく(中にはさいきんはいって来たのもあるにはあるが)、もともと日本には菜食が主だったので、栄養は比較的完全にちかかった(アルカリ性にかたむいていた)ので、花粉にカブれるなどというおそれもなかった。
     それが、さいきん、欧米流の肉食、その他酸性食に傾いて来たため、酸性質になり、栄養は不完全になって来たので、体質がかわって、もとは全然問題でなかった花粉にまでやられるようになったので、全くもって、つまらぬ真似をしてしまったものだと、つくづく思う。
     対策としては、現在やられている、原因になる花粉を探し出して、これを避けることや、脱感作するということも無駄ではあるまい。
     しかし、私は、むしろ、正しい食によって、からだの反応性を低めてゆけばよいのではないか。
     つまり、緑葉食・青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食に徹底するか、せめて青汁だけでもウント飲むことで、比較的簡単に解決することが出来ると、私どもは確信している。
    (49・3)



6. 責半在己

     医学博士 遠藤 仁郎 

     こういう言葉があるかどうか、知らない。
     病気の責任の半分は自分にある、といいたいだけだ。

     感染症 
     感染症は病原体の感染による病気。
     だから、原因は病原体だ。
     つまり全責任は病原体にあるように思われがちだ。
     しかし、病原体が侵入しても、かならず発病するとは限らない。
     インフルエンザを例にとろう。
     インフルエンザの病原体はインフルエンザビールスだが、このビールスがはいって来ても100人が100人やられるわけではない。
     ひどくやられる人もあれば、軽くすむ人もあり、まるでビクともせぬ人もある。
     要は、その人のもっている抵抗力(防衛能)しだい。
     さて、この抵抗力(防衛能)は、生れついた性質にもよろう。
     が、主として(予防接種によるもの以外には)、日常生活の間、つまり、毎日の食べもの、運動、寒暑、日光、風雨、氷雪、あるいは外傷、虫刺など、もろもろの害邪にさらされ鍛えられて、つくり上げられるもの。
     そこに間違や手ぬかりがあると、ひよわいからだになり、病原体に出くわすと、たちまちやられるといったことになる。
     だから、このばあい、病気の責任の半分は明らかに自分にあるわけだ。
     治療法にしても、病原体を直接攻撃することが原則になっており、有効な特効薬も数多くできている。
     そこで、原因病原体をたたくことが出来さえすれば、病気は至極簡単に治る筈ではある。
     けれども、この場合とて、体力・抵抗力が十分でなければ、必ずしもうまく行かないし、ともすれば、厄介な副作用のために悩まされることにもなりかねない。
     また、すべての感染症にたいして特効する薬があるわけではないし、まるで薬のきかぬものや、効かなくなった病原体もある(耐性菌)。
     そういう場合には、結局、体力・抵抗力をたかめ、自癒能をもりあがらす、つまり、自分で自分をまもる責任をはたすほかない。
     この意味で、完全食、緑葉食・青汁。
     せめて、青汁だけでもうんとのむことだ。
     1日少なくとも2〜3合以上、多いほどよい。
     青汁絶食はいっそう効果的。
     実際、緑葉食に徹すると、めったにカゼをひくこともなく、傷が膿む(化膿菌感染)などということもなくなる。

     アレルギー症 
     喘息、ジンマシン、その他のアレルギー症も同じ。
     アレルギー症とは、アレルゲン(アレルギーをおこす原因)に感作されて、異常に強い反応をしめす病気。
     すなわち、この際の原因はアレルゲン。
     だから、原因アレルゲンを探し出して、これをとり除くか、それにたいする反応性をよわめる(減感作法)というのが治療の原則になっている。
     しかし、原因アレルゲンの発見は必ずしも容易ではない。
     たとえ、見つかったとしても、それだけが原因とはかぎらず、他にもまだいくらあるのか、あるいは、新しいのが次々にあらわれるかもわからないので、この療法いささか覚束ない。
     ところでこの場合も、アレルゲンにたいし誰れもが一様にやられるわけではない。
     要はその人の反応性、感受性しだいで、感じやすい人ほどやられやすい。
     さてこの感受性だが、これにも生れつきもあろうが、多くは不合理不自然な日常生活――不自然、不完全食、心労、運動の過不足、タバコや薬品類の乱用など――によってながい間に自律神経の異常をまねいた、つまり、自分でつくりあげたところが少なくない。
     そこでこの治療にあたっても、原因アレルゲンの探求およびその処理だけでなく、いま一つからだの方の条件、たかまった反応性を低めればよいではないか。
     そうすれば、どんなアレルゲンに出会ってもビクともしなくなるだろう。
     生れついた性質は、いかんともしがたいだろうが、その後の日常のあいだに招いたものは、やり方しだいでは治る筈だ。
     事実、食の合理化、自然化(安全化、完全化、緑葉食青汁、イモ・マメ・ナッパ・青汁食)を中心とする日常生活の正常化によって、多くのアレルギー症が、よくなっている。

     公害病 
     四日市喘息、水島喘息また同じ。不良の環境、大気の汚染は確かに重大な原因であろう。
     けれども、その地域の人の全体が同様にやられるわけではなく、抵抗力のよわいもの、感じやすいものが、まずやられる。
     子供や老人に多いのはそのためだ。
     公害、環境の汚染を除くことが根本であることはいうまでもない。
     けれども、それは、政治や企業の姿勢が健康優先に切りかえられないかぎり、とても早急には望めそうもない。
     われわれは、その実現の1日もはやからんことをもとめるとともに、自分のからだには自分が責任をもつ心がまえも忘れてはなるまい。

     成人病 
     高血圧、動脉硬化、糖尿病、痛風、癌といった、いわゆる成人病は、いずれも贅美食の飽食、運動不足、ストレス過剰といった不自然不合理な日常生活による悪血(血の濁り)が原因とされる。
     そして、正しい食養を中心とする日常生活の建直しで予防できるから、まさに責任の大半は自分にある。
     もっとも、親からうけついだ生れつきの素質はあるかも知れない。
     けれども、これとて扱い方しだいでは防ぎえないものではなかろうから、発病の責任の一半は、やはり、自分にあるわけだ。
     ともあれ病気は、それが外因性のものであれ、内因性のものであれ、その責任のなにがしかは自分(不自然不合理な日常)にあること。
     そして、その多くは、自然的・合理的日常生活に切りかえること、つまり、自分の責任、自分の努力によって免がれることも、治すこともできるものであることを忘れてはなるまい。

    (49・7)



7. 合成女性ホルモン

     家畜の肥肉用にもちいられる合成女性ホルモンのスチルベストロールが、動物実験で性器癌(子宮癌や乳癌)を生ずることは夙くからわかっていたが、いぜんには、切迫流産の治療につかわれていた。
     数年まえ、この治療をうけた母親から生れた女児の数人が、20才前後の年頃になって、膣癌になっていることがわかった。
     つまり、胎児期にうけた極めて微量のスチルベストロールで、のちの発癌の下地ができあがっていたわけだ。
     肥肉用につかわれるこのホルモンの肉に残留する分量は、それこそ問題にならないほどの僅かなものにちがいなかろう。
     それでも、これを、妊婦が食べるばあい、はたして、胎児にとって絶対に安全だと、誰れが保証できるだろうか。



8. レンチナン

     シイタケから分離されたレンチナンには、網内系の機能をさかんにして、免疫機能のおとろえを防ぐので、間接的の制癌作用があるわけだ。



9. 豚にも文化病

     ちかごろの養豚では、多収穫を目的として、立派な豚舎で、高熱量・高蛋白の配合飼料があたえられているが(文化生活)、そういう豚には胃潰瘍が激増している、という。



10. 世に公害の“タネ”はつきまじ プラスチック製品廃棄に警鐘

    瀬戸内海など汚染 愛媛大助手が発表
     フタル酸エステルはプラスチックに柔軟性を与え、使いやすくするための可塑剤として使われているが、体内に入ると血液凝固による呼吸困難やはき気を起こすといわれる新しい環境汚染物質。
     発表は、立川涼・同大学助教授との共同研究で、テーマは「フタル酸エステルによる水質汚染」。
     それによると、東京湾、太平洋(東京湾と八丈島の中間地点)、瀬戸内海伊予灘、びわ湖南岸の計32地点で水質分析した結果、フタル酸エステルのなかで代表的なDBPの含有最高値が

         東京湾 で9.9PPB
        ▽びわ湖 で3.7PPB
        ▽瀬戸内海で1.7PPB
        ▽太平洋で、0.9PPB
    だった。
     この結果について脇本助手は
    「フタル酸エステルは日常使ったり投げ捨てたプラスチック製品から空気や水に溶け出している。
    このような含有量の結果からみても、プラスチック製品の廃棄方法を考え直す必要がある」
    と警告した。
    (48・11・8 サンケイ)



11. 防臭剤の取り扱い注意 日光でPCBに変化

     排衣服やトイレなどの防虫・防臭剤として広く一般家庭で使われている塩化ベンゼンの化合物が太陽光線を受けると化学反応を起こし、PCB(ポリ塩化ビフェニール)や毒性の強いPCT(ポリ塩化トリフェニール)に変化することが、このほど高知県衛生研究所の上田雅彦食品獣疫部長(44)ら研究グループによって突き止められた。
     同研究グループの近沢紘史(こうし)技師が8日から名古屋市の中小企業センターで開かれる日本食品衛生学会で発表するが、PCB汚染はこれまで産業用に使用されたPCBが“元凶”といわれていただけに、今回の研究成果はPCB汚染対策に新たな問題を提起する。
     同研究グループはことし6月、市販されている有機塩素系化合物工業薬品の中から、従来わかっているPCBと組成の異なるPCBを検出したことから研究を始めた。
     実験は衣服やトイレの防虫・防臭剤に使用されている塩化ベンゼン化合物のクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼン、テトラクロルベンゼン、ヘキサクロルベンゼンなどを透明なガラス容器に入れ、直射日光にさらした。
     その結果これらの薬品は太陽光線によって塩酸を放出、化学反応を起こしてPCBを生成していた。
     特にクロルベンゼンの場合、原液中のPCBは5.53PPM、PCTはゼロだったのが、太陽光線にさらした4週間後にはPCBが190倍の1056PPMに増え、PCTも1.8PPM検出した。
     他の試薬品もほぼ同じ傾向だった。
     同研究グループは、今回研究対象としたのは塩化ベンゼン化合物だが、他の有機塩素系化学物質の中にもPCBやPCTに化学変化するものがあると考えられ、早急に有機塩素系化合物の総合的なチェックが必要だ、としている。

    (48・11・8 サンケイ)



12. ガム包装紙に発ガン物質 もぐり業者を摘発

     こどもたちの人気を集めている景品付きチューインガムがもぐりで製造されたうえ、使用を禁止されている発ガン性物質を含んだ包み紙で販売されていたことがわかり、大阪府警保安二課と旭署など三署は5日あさ、このガムの製造・販売業者らを食品衛生法違反の疑いで摘発、5ヵ所を捜索するとともに、3人に任意出頭を求め調べを始めた。
     保安二課ではこのガムの景品がわずか10円のガムでカラーカード4色をそろえれば、最高千円も当たり、こどもの購買心をそそるため不当景品類および不当表示防止法違反の疑いもあるとして、公正取引委員会に連絡、こうした悪質業者の一掃をはかる。
     摘発されたのは、

         大阪市旭区新森2ノ13ノ7、 菓子加工業、前田七郎(55)
           ▽同区中宮1ノ13ノ29、印刷取継業、田口矩夫(56)
       ▽兵庫県伊丹市一ツ橋町38、「伊丹製菓」=庄司幸雄社長(43)

     調べによると前田と田口の2人は、ことし10月ごろ、食品衛生法で使用が禁止されている発ガン性の蛍光塗料を包み紙と景品のカードに塗ったチューインガム「大合計ガム」10万枚を大阪市南区瓦屋町5ノ25、菓子卸商宮本商店に36万円で販売した疑い。
     また、同法では包装紙に製造、加工者の住所、氏名を表示しなければならないのに、「トンボ製菓」という架空の会社名を使っていた。
     さらにこのガムは、伊丹製菓で製造されたものだが、同社は知事の許可を受けていないモグリ業者で、保安二課でガムの品質の鑑定を急いでいる。
    (48・12・6 サンケイ)



13. 化学塗料使う125人 貧血や内臓障害 山中漆品業界

     石川県の特産「山中漆器」業界で、プラスチック材に化学塗料を吹付ける塗装職人のなかにかなりの腎(じん)、肝機能障害や貧血症患者がいることが明らかになった。
     うるしを使わない普及品として年間約40億円を生産、国内市場の半分を占める県の重要産業で、事態を重くみた石川県厚生部は22日、地元保健所に健康診断など実態調査を指示した。
     この事実をつきとめたのは加賀労働基準監督署。
     山中温泉で知られる江沼郡山中町の山中漆器製造業者のうち、化学塗料を使っている88業者の塗料吹付け従事者約4百人に自主検診を求め、このうち295人が金沢市の大手病院で尿、血液検査を受けた。
     この結果、受診者の約43%、125人が貧血、肝、腎臓に障害があるとされ、このうち18人はすぐ仕事をやめて治療する必要があると診定された。
     労基署の調べによると、これらの人はいずれもシンナーにまぜた塗料の吹付け作業や下地塗りに従事している人ばかり。
     日ごろ目まいや立ちくらみ、体がだるいなどの症状を訴えていた。
     原因についてはシンナーに含まれるハロゲン炭化水素や芳香族炭化水素などが人体の脂肪分をとかし、貧血や肝、腎障害を引起すことが知られていることから、シンナーによる障害との疑いを強め、こんご障害者の職歴、生活、職場環境などの調査をし、職業病と認定できる人に対しては労災保険の適用を考える。
     一方、知らせを受けた石川県厚生部は業界の存亡にもかかわる問題として県独自でも精密な健康調査に乗出す。

    (47・1・23 朝日)



14. 米は重宝したいのですが(3) ー芋と大豆を重宝しているのは
前回参照

     友成 左近 

     そして実は、こうした白米の多食が栄養障害や、あれこれと病気にかかる素地の重大原因になっているので、これは、時折おいしく食べて楽しむのであればともかく、毎日の主要食品にするには不適格です。

    栄養剤では完全栄養ははかれない
     なお、こうした不調和を補正するために強化米が市販されています。
     が、これはビタミンB1(あるいはさらにB2ぐらい)を強化してあるだけであって、白米に著しく不足している成分は、これ以外に数多いのです。
     それに、このビタミン剤の効力もタカの知れたものであって、実状どんなに多量に加えても、主要食品としては不適格です。
     また人によっては、白米は栄養不調和であるが、おいしく食べなれているので、これは重宝して、不足している成分は栄養剤で補なえばよい、と考えています。
     が、どんなに優れた(と宣伝されている)綜合栄養剤でも、やはり同様に、多少の効果はあっても、青野菜をそれ相当量食べない限り、とうてい完全栄養ははかれません。
     それだけではなく、栄養剤によっては過剰に服用していると(メーカーの宣伝にまどわされてか過剰に服用している人もあるようですが)副作用まで引き起こすことがあります。
     遠藤先生の教えに従って青汁食養生に精出している私どもは、前々稿でみたように、健康の最も重要な土台である完全栄養をねらって、良質で安全な青野菜を青汁にして、毎日2合3合と飲むことを最大要件にすると共に、この青汁がよりいっそう有効になるように、その他の食物には、栄養の調和をとりやすく、そして安全度の高いものを使うようにしています。
     そこで、今のところ、芋と大豆(あるいはこれに準ずるもの)を主要食品に使って、長年重宝してきた米は、特別に栽培した玄米であればともかく、ふつう市販のものは毎日の主要食品からはずしています。
     それは、ふつう市販のものは白米であって、これは前稿でみたように、その100gに青野菜を250gないし300gと、約3倍量も加えなければ調和がとれず、これで日に1000カロリーとるとすれば、ただこれだけに青野菜が約900gも必要であって、それは実状至難であるからです。
     ために、結果的には栄養不足になって、しぜんカラダが要求して沢山食べるようになり、それに白米飯は実状、おいしくもあり、あっさりもしているので、なおさらに沢山食べて、それが病気にかかりやすい重大原因になっています。

    玄米は栄養に調和をとりやすいが
     そこで実際、白米食が普及するにつれて玄米食運動が起こってきたように、主要食品としては玄米(せいぜい半つき米まで)適切なのです。
     玄米であれば青野菜を同量ないし1倍半(半つき米では1倍半ないし2倍量)加えたら、ほぼ完全な栄養として調和がとれ、これで日に1000カロリーとるとすれば青野菜が300ないし450gでこと足りるからです。
     それに、白米飯のように食べすぎるおそれも少ないからです。

    玄米は白米より以上に安全上問題が伴なう
     ところが、ふつう市販の玄米には(これについで半つき米にも)、水銀剤その他慢性中毒を引き起こす農薬が、白米より多量に残留しているので、白米もさることながら、とくに玄米を主要食品にするには安全上問題が伴ないます。

    (なお、この水銀剤その他は数年前から使用禁止になっていますが、まだ土壌にかなり残っているので、しぜんと米に吸収され、これがしだいに分解して、多少は吸収されても一応安全になるまでには、なお相当に年数が必要なのです。また、この水銀剤などは体内にはそう吸収されないという説もありますが、それをそのまま信頼するわけにはいきません)。
     また、米は殆んどすべて水田作であるため、畑作とちがって土壌に空気の流通が少ないので、しぜんに発ガン性物質が合成されて、それが多少とも吸収されています。
     そして、硝安とか硫安といった化学肥料を使うと、これが増加してくるのですが、実状多量に使われているので、この点からも米わけても玄米には問題が伴ないます。
     その他、白米には精白に使う石粉が残留していますが、これに発ガン性その他の有害物質がまじっていることがあります。
     また、ふつうの市販の米は、籾すりした玄米、さらには精白米にして保管されていますが、これは、日数が経過し、とくに梅雨期をこすと変質がはげしいので、なかには成分も味も低下しているもの、ときには例の古米のように食料不適格になっているものがあります。

    麦や肉魚もほぼ同様
     なお米食は、蛋白質もさることながら主として熱量分をねらっているわけですが、この米についで長年重宝されているのが麦です。
     が、ふつう飯に加えている市販の大麦は、殆んどすべて漂白剤まで使って精白したものであって、これは栄養上からも安全上からも白米より劣っています。
     また、ふつうウドンやパンなどに使われている市販の小麦粉は、無漂白で、製粉後約1ヶ月以内であれば、栄養の点では半つき米とほぼ同等であり、安全の点では米のような問題は伴ないません。
     が、でないものが白米と大差なく、市販の加工品は、添加物が使われているので、安全上よりいっそう問題が伴なっています。
     また、ふつう栄養食として重宝されているのは肉魚卵ですが、これは主として蛋白質をねらって、米麦の栄養を補なうものです。
     で、この栄養不調和の程度をはかるには、米の場合と少し異なるわけですが、詳細は省略して、ごくおおまかにいうと、ふつう使われている筋肉部だけの魚や肉は、栄養の点では半つき米とほぼ同等ですが、鶏卵は約半量の青野菜を加えたら完全な栄養として調和がとれるほど優れています。
     が、いずれも飼育や保存に使った危険な薬品が残留しているので、毎日の主要食品にするには安全の点で問題が伴ない、その加工品は、そのうえ添加物が使われているので、なおさらです。

    芋と大豆を今のところ重宝しているのは
     けれども、米麦に代えてジャガイモやサツマイモ、肉魚に代えて大豆を使えば、その100gに青野菜を30、50、10g加えたら調和がとれ、いずれも1000カロリーとるのに400gの青野菜でこと足ります。
     そして原材料を手に入れて使えば安全度も高いので、手近な主要食品としては最も優れています。
     それに、格別好きであればともかく、ハラごたえやハラもちがよいので、そう食べすぎることも少ないわけです。
     そこで青汁食養生では、今のところ芋と大豆を主要食品として重宝しているわけですが、その最も基本的な取り合わせは、ふつうの成人1日分として、芋600g、大豆150g、青野菜450g以上です。
     (治病至難な病気の場合は、青野菜を1Kg以上にして著効をあげています)。
     そして芋と大豆は、ほどよく蒸したり煮たりして、なにも味つけせずに、青野菜は生のまま、油と酢と塩などで調味して(材料入手や歯その他の都合によって、その大部分は青汁にする場合が多くなっていますが)、すべてよくかんで食べることにしています。
    (というと、いかにも粗食で味気ないものと思われるかも知れませんが、しばらく辛抱して食べ続けていると、目に見えてカラダ具合がよくなり、やがては、おのずからカラダが要求して、えもいえずおいしくなり、それまでご馳走であったものが、食べればおいしいが、そう食べたいとは思わなくなります)。
     ところで、これで1日分として、ほぼ完全な栄養がとれるのですが、なおそのうえ青汁を1合以上は飲むようにしています。
     それは、芋と大豆の代わりに、これに準ずるものを使ったり、これ以外にもあれこれと食べるのが実状であるからです。
     そこで、それとも調和をはかり、なお各種のミネラルとビタミンに余裕をつけて、よりいっそう完全な栄養にするわけです。
     けれども米は、その昔通りに栽培して使えば、確かに主要食品として重宝なものです。
     それにわが国では、芋や大豆と(また麦や肉などとも)ちがって、農業と食糧の歴史的現実的な根幹です。
     そこで米は、その昔通りに重宝することができるように、ぜひ早急に是正しなければならないのですが、その要点はつぎの通りです。
    (つづく)


次回参照

15. ドイツ土産話

     久しぶりにベルリンから帰って来た宮原君(私の娘婿。この一家は私どもの食べ方になるべく近づけようと努力している)の土産話。

      1.  ドイツにも、今では虫歯がものすごく多い。
         子供(私からは孫)の学校でも、歯のよいのはうちの子供だけで、先生から、どういう食べ方をしているのか、ときかれた。
      2.  また子供の友だちのうちに2人の医者の子供がいる。
         その一人は、予防注射(何かわからないが)のあとで小児マヒのようになり、いまだに不自由。
         も一人は、母親と買物にいっても、決して荷物を持たない。
         わけをきいてみたら、重いものを持たすと腰の骨にこたえるので持たせられないのだ、とのこと。
         そして、この二人に共通していることは、よくもまあと驚くほど、よく菓子を食べていることだ、という(一般にもよく食べるのだが)。
      3.  オランダの肉牛飼育の様子がテレビで紹介されたが(ドイツでは撮影が許可されない、というから、おそらく同じことをやっているのだろうと思われる)。
         牛は電灯のついた暗い厩舎で、いろいろの薬剤も配合されていることだろう)をあたえられ、まるで河馬のように、自分ひとりでは歩くこともできないほどふとっている。
         それを見て以来、肉を食う気がしなくなった、という。
         やがて日本でも、そうなるのでないか(いや、もうとっくに、そうなっているのかも知れない)と思うが、そうまでして、肉を食べにゃあならんのかなあ。
    (遠藤)



16. 膿みやすいからだ

     青汁は飲んでいるのに、一向にオデキが治らぬとか、手術のあとがいつまでも治らず、ジクジク膿が出る、といった小言を、ときどきいただく。
     しかし、それは青汁の責任じゃなくて、からだが膿みやすくなっているからだ。
     つまり、からだの化膿菌にたいする抵抗力がよわっているためで、栄養失調(栄養状態がとくに悪くて体力がおとろえているばあい)を除けば、青汁の飲み方が足らないか、ほかの食べものとのバランスがとれていない場合とだ。
     だからそういう頑固な化膿症にはウント大量(1日少なくとも3合、4合、5合、6合でも)のんでみてほしい。
     あるいは、2、3日つづけて青汁だけのんで、ほかの食べものは一切やめてみる(青汁絶食)と、たいてい何らかの反応がみられる。
     食べもののバランスのみだれのうちで、もっとも影響の大きいのは糖分のとりすぎ。
     甘味のつよい菓子をよくたべるもの。
     味つけの砂糖の多いもの。
     餅やおかき、白米飯、白パン、メン類など、精製した穀物を多く食べるもの。
     肉や魚や卵類ばかり添え野菜や果物、とくに良質菜葉のとりかたの少ないもの。
     こうした熱量、蛋白質ばかりが多くて、それらに釣り合わねばならぬミネラルやビタミンの不足している食のばあい、バイ菌にたいする抵抗力がよわるから、膿みやすく治りにくくもなる。
     したがって、少々の青汁くらいでは、とても追っつかない。
     まず、間食の菓子やおかきをやめて果物にする。
     味つけの砂糖をへらし、つけ味はうすく(塩分も少ない方がよい)。
     白米飯や餅、白パン、メン類は控えめ。
     主食には、むしろ玄米、雑穀、豆、芋の少量。
     動物食は適宜とし、十分の良質ナッパを主とする野菜、山菜、海草、果物をそえ、青汁もしっかり飲む。
     なお、危険な農薬や産業廃棄物、あるいは添加物などに汚染された食品、ことに加工・貯蔵・既成食品は、つとめて避け、なるべく、安全良質の自然食にすることだ。

    (遠藤)



17. 次のノアの洪水

     なにもかも、乱れきり、汚れ切ったこの世。
     このままでは、いずれ、何回目かのノアの洪水がおこらずには済むまい。
     しかも、それは、おそらく天災ではなくて人災であろう。
     科学の進歩によってつくり出される、化学的(薬剤)、物理的(放射能)の災害によって、じわじわと人類は滅ぼされてしまうであろう。
     それを生き延びるものは神(自然)の啓示にしたがって、山上の、きれいな空気と水にめぐまれた環境にのがれ、神のおきてのままに、自らの勤労によって得た、自然の食べものを、すなおにいただく、えらばれた人たちだけであろう。

    (50・2)



18. 青汁に感謝

    高崎市 S.K. 

     私は、昭和48年3月頃より体が悪く、気分がすぐれず、食欲がなくなり、吐気があるようになり、右上腹部に圧迫感がありましたので、医師の診断を受けましたところ、肝臓が悪く、又コレステロールもあると言われ、毎日注射と薬を飲んでおりました。
     たまたま、もと勤めていた会社の先輩より、私の病気を心配し、電話を戴きました。
     其の時青汁を飲んだらと言われ、最初は半信半疑で飲んでいるうちに、何んとなく気分もよくなり、食欲も出て来て、吐気もなくなってまいりました。
     これはと思い、毎日、朝夕続けて飲んでおりました。
     其の為、医師の診断の結果、ほとんど異状なしと言われました。
     その時の喜びは大変のものでした。
     これも青汁のお蔭と今でも続けて愛飲しております。
     好きな酒も止して、青汁に切り替え、61才の今でも毎日元気で働いております。



19. 積極的な健康管理

    松戸市 T.H. 

     青汁の話やテニスのことで忙しく、ごぶさた致しております。
     私も日毎に若くなり、家内からは小言をいわれます。
     青汁の話をした知人、友人、教友、隣人の前では、迂闊に病気にもなれず、弱っています。
     ますます元気です。
     時には病気でもして、2、3日ぐっすり寝たいと思うこともありますが、贅沢でしょうか。
     ただし、もっと贅沢といいましょうか、病気にならなければ、痛く苦しくならなければ、青汁の話を真剣に聞こうとせないのには困ります。
     予防という建設的な考え、積極的な健康管理に関心がうすいのには困ったものです。



20. やせるには

     良質ナッパを主とする野菜、山菜、海草、果物、コンニャク、オカラで腹をふくらし、青汁しっかり。
     主食は芋、雑豆、穀の少量。
     甘い菓子やオカキ、モチをやめるかへらし、味つけの砂糖も出来るだけ少なく。
     蛋白食は大豆を主に。せいぜい運動。



21. ケールに限る

    横須賀市 I.O. 

     種をおくって頂き、よい葉になりました。大事にして、汁をしぼって飲んでいました。2年目くらいたった種がつく頃、アブラ虫で、種だやし、木だやしになってしまいました。種子屋で買って来て蒔いたのですが、古いのか、出ません。野草を汁にとっても、あまり汁が出ないし、飲みよい汁は、やはりケールにかぎるような気がします。



22. 歯痛に

     歯が痛くて食事がとれない時、いちばん効果的なのは青汁絶食。
     青汁を飲めるだけ多く飲み(少なくとも3合以上)、ほかの食事はいっさいやめる。



23. いのちの恩人

    長野県 H.T. 

     結核薬パスの副作用で肝炎を併発し、1年、結核薬を全部中止いたし、肝臓の治療に入院、専念いたしましたが、肝機能はどうしてもよくなりませんでした。
     叔母に青汁を教えられ、会からケールの種子をいただき服用いたしましたところ、おかげ様で、結核も化学療法を続けられる程に快くなりまして、現在入院、点滴をうちながら青汁をいただいております。
     青汁がなければ、まだ私は化学療法ができるようにはならなかったことでしょう。
     ほんとに命の恩人と感謝しております。



24. 心からうれしい

    香川県 H.Y. 

     4年間青汁をのみました。
     あの苦しい喘息がケールのお蔭で治りました。
     本当に心から喜んでおります。
     会社で働いていますが、ずうっと飲みつづけるつもりです。



25. お願い

     青汁についての体験。
     どんなささいなことでも結構です。
     どしどし会の方へお寄せ下さい。



26. 質問箱:フキの葉が

    福島県 W. 

     問
     フキの葉が沢山ありますが、青汁にどうでしょうか

     答
     ニガ味を我慢すれば出来ないことはありません。
     しかし、フキノトウやフキに発癌物質があるともいいますから、あまり多くを毎日のむのは考えものでしょう。



コラム紹介

    生命を保護し長びかせるのは善であり、
    生命を縮め傷つけ痛めるのは悪である

    シュワイツァー          

    無為を為し、無事を事とし、無味を味ふ
    老子          



    各人みな自己の大敵なり
    シェッファー          

    人皆その胸裡に敵を蔵す
    丁、俚          

    吾人の最大の災害は吾人自身より来る
    ルソー          



    贅沢の大部分や、
    所謂安逸の多くは必須のものでないばかりか、
    却って人類の向上にとって積極的障碍である。
    ソロー          



    心下痞塞すれば百慮皆錯る
    言志録          

    学問の道他なし其の放心を求むるのみ
    孟子          

    天国に入るには嬰児のごとくなれ
    キリスト          



    毎日は汝がための最後の日なりと考へよ、
    斯くせば斯せざる今日を儲け得て喜ぶを得ん
     ホラシウス          



    濃厚味を好むものは不健康
    厚味薄命          



    不正なことが、
    不正な方法で除かれるよりは、
    不正がおこなわれている方がまだいい
    ゲーテ          








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