健康と青汁タイトル小  <1970年1月15日発行 第161号>
 目次




1. 甘味

     医学博士 遠藤 仁郎 

    砂糖
     ふつうの砂糖=精糖は、殆んど純粋の糖分だけだから、砂糖がすぎるだけでも、総体的には栄養のバランスがみだれる。しかも、味つけ用の砂糖は、いわば、見えざる主食、見えざる飯ということになるわけだ。また、最近では、砂糖は脂肪とともに、あるいはそれ以上に、動脉硬化の原因となるとされていること。そのうえ、どうやらこの節では、人工甘味のはいった砂糖まで出まわっている始末。そうだと、なおさら砂糖はなるべく使わぬように心がくべきだ、ということになる。
     成分の点だけからいえば、戦時中にあったサトウキビから煮つめてつくった粗糖のほうが、ずっとましだ。これでは、ビタミンBもカルシウムもかなりある。なおよいのは、この粗糖から、砂糖の結晶をとり去った、いわばカスの糖蜜。黒褐色の、どろっとしたもので、いかにも見かけはよくない。甘味もうすい。しかし、ビタミンやミネラルが多いから、はるかにすぐれた甘味料といえる。
    白双黒砂糖糖蜜蜂蜜
    熱量387.0353.0277.0307.0カロリー
    蛋白質0.01.52.50.2グラム
    脂肪0.00.0-0.0グラム
    カルシウム1.0293.0250.035.0ミリグラム
    1.033.070.014.0ミリグラム
    ビタミンA0.00.00.00.0国際単位
       B10.00.020.120.01ミリグラム
       B20.00.040.180.01ミリグラム
       C0.00.00.03.0ミリグラム
     わが国では、家畜の飼料やアルコールの原料になり、食用に利用されることはないようだが、アメリカではゴールデン・シラップとして、調味用につかわれているそうだ。

    蜂蜜
     蜜蜂が花から花にもとめた花蜜や花粉を原料としてつくり上げた、天与の霊味ともいいたいもの。ブドウ糖・加糖・蔗糖などが主で、ビタミン、抗生物質、抗腫瘍物質、その他いろいろのものがあるらしい。その効果は、ちかごろやかましくいわれている(もっとも、いわれている程の効果があるかどうかはあやしいが)王乳=ローヤルゼリーが、女王蜂の食べものであることを考えても、わかろうというもの(ふつうの搾り方では王乳も、もちろんいく分混っている)。但し、それは純粋の蜂蜜についてのことで、模造品ばやりの昨今、水飴入りの粗悪品がかなり出まわっているようだから、よほど出所のはっきりしたものでなければ、安心は出来ない。なお、いかにすぐれた甘味料蜂蜜とはいえ、食べすぎては、やはりよくない。許される範囲での話であることは、蜂蜜とて例外ではない。

    人工甘味
     古くから知られているのはサッカリンとズルチン、新しいものにチクロ。いずれも栄養価はゼロ。

     サッカリン  少量ならば長期にわたっても、まず無難という。但し、過敏なものでは、嘔吐、下痢、発疹をみることがある。
     ズルチン  世界大戦当時からさかんに使われだしたもの。味が砂糖によく似ていること、熱を加えても味が変らぬこと(サッカリンは苦くなる)、値がやすいこと、などから広く使用された。しかし、動物の実験で、ながい間には肝癌が出来ることがわかっている危険な代物だ。さいわい、昨年から、全面的に禁止されたのは、おそまきながらではあるが、当然の措置だ。違反者のないよう願いたいものだ。
     チクロ  サイクラミン酸塩(サイクラミン・ソーダ、サイクラミン・カルシウム)、シュガロン、サンシュガー、シュガミン、サドミン、サトダイなど。つい先ごろまで、特別の害はないということで、ひろく食べもの、飲みもの、医薬品など、あらゆるものにさかんに使われていた。ところが、まず胎児に影響し、奇型児が生れるおそれがあるとの警告が出され、ついで最近、肝臓をおかしたり高血圧をおこす、いや、やはり発癌性がある、とわかって、ついに禁止され、大騒ぎになったことは周知のとおりだ。

     いずれまた、無害だという新しい甘味料が開発されることだろうが、一度あったことは二度ある。ともかく、健康をまもるためには、あるいは害があるかも知れぬといったものには、つとめて慎重でなければならぬ、とつくづく思う。


    甘味の比較
    砂糖を100として
    蜂   蜜 81
    麦 芽 糖 60
    葡 萄 糖 50〜60
    乳   糖 16〜28
    チ ク ロ 3000〜8000
    ズルチン 7000〜35000
    サッカリン 20000〜70000



2. 真事の伝え

    東京都 G.A. 

     近時、道徳教育の不足から、とかく物事を近視眼的に観察して、社会生活に不安感を懐き、何かと、気違いじみた行動をするものが多くなったが、これは、従来行われて来ていた道徳よりも物質慾が先行する結果で、人としての人格に欠如するに起因するもので、今更ながら、道徳教育の重大性を痛感させられるものです。

    道徳について
     大古人類の未だ少なき時代に於いては、すべて天道(天地自然の道)にて事が足りて居たが、人口の増加するに及び、人道(人の行うべき道・道徳)を立てて、これに依らざれば事が運ばない様に成った。それ天道は天地自然の道にして人為に依らず。即ち、春は生じ、秋は枯れ、寒往けば夏来り、夏往けば冬来る。火は燥きたるにつき、水は低きに流る。昼夜運動して万古易ざる。これ、天理にして天道なり。
     天道は、天地自然の道なれば、善悪共になく、地上の万物を調和し、先々養育して息(や)むことなき大道なり。人道は、この天道に順いて行動なすと云えども、人の造りし人造のものなれば、天地自然に行わるる処の天理天道とは格別のものなり。人道は、人の身に便なるを以って善とし、人の身に不便なるを以って悪とす。譬えば、人の身に便なる家のあるを善とし、家の破損するを悪とす。人の交通に便なる橋を掛けるを善とすれば、橋の破損するは悪なり。その橋の修復は善なり。身体に傷つきたるを悪とし、治療することを善とする如く、すべて、道徳はこの善悪を基本として、人類の相互扶助、有無相通じ、共存共栄を理念として過去、現在、未来、永遠に渉り欠ぐことの出来ない要素であります。

    宗忠神御神詠
     天地の心のありか尋ぬればおのが心のうちにぞありける
     天地の心はおのが心なりほかに心の有りとおもふな



3. 甘味をほしがる子

     甘味をほしがる子供はよわい。子供の健康度は、甘味をほしがるか、ほしがらないかで、はっきりわかる。といっても少しもいいすぎではないようだ。というのは、甘味がすぎると栄養のバランスがみだれる。また、菓子には、いろいろ有害な色素や、薬品、人工甘味・香料などがはいっている恐れがある。そこで、甘味をこのむ子供は、本当に健康ではありえない。濃厚な味をつけた、おいしい肉や卵のおかずでなければ食べず、野菜をきらい、果物もあまり食べない、といったことになり、栄養のバランスはますますくずれる。そして、不完全もはなはだしい食になり、健康状態はいよいよ悪く、嗜好はさらに偏って来るという悪循環がなりたち、甘味を好く子はよわい、ということになってしまう。

     そういう子供を丈夫にするには、なんといっても、まず、甘いものをやめさすか、出来るだけ少なくせねばならぬし、そのためには、栄養を完全にせねばならぬ。したがって、どうしても良質ナッパをうんと食べささなければならぬわけだ。とはいえ、それも仲々むつかしいので、ともかく、鼻をつまんでも飲め、らくに大量のナッパを食べることになる青汁(1合のめば250グラムは食べたことになる)にすることだ。そして、栄養が少しでもなおって来ると、健康状態はしだいによくなり、嗜好もずっと変って来る。

     それが、もっともはっきりわかるのは、まだ砂糖の味を知らぬ赤坊の時から青汁をのます場合だ。サジか箸に少しつけて舐めさすことから始めるなら、生れたてからでも少しも差支はない。乳に混ぜてのましてもよい。
     夏分だと、水をほしがるが、水の代りに青汁を哺乳瓶であたえてごらんなさい。よろこんで、ゴクゴク飲む。やがて、5勺〜1合と、平気でのむようになる。そして、物心のつく頃になると、なにより青汁を好くことに気づかれよう。青汁をつくったり、配達されて来たのを見かけると、やかましくせがんでやまぬ程だ。そして、なるほど、これが子供の本能というものか、と感心させられることだろう。
     そのうえ、おもしろいことに、そういう子供は糖分をほしがらず、甘味のつよい菓子は吐き出してしまうほどだ。一般に、子供は甘味をほしがり、あるいは、子供には必要なものであるというふうに考えられているようだが、決して、それは子供の自然の姿ではなく、ただ、甘さにならされ、また、栄養のあやまりのためにゆがめられた欲求にすぎぬこと。つまり、子供が甘味をほしがるのは、その子の栄養が正しくないことを示すものだ、ということが、これで納得できるだろうと思う。



4. 甘味料

     ふるくは蜂蜜、柿霜(柿の粉)、あまづら(甘葛)、飴、味醂など。砂糖がはじめてわが国に将来されたのは奈良時代、孝謙帝の天平勝宝年間、薬品として僧鑑真によってもたらされた。足利の末、諸外国との交通がひらけてから、しだいに知られて来たが、一般の調味に用いられ出したのは台湾領有後。



5. 食養断想(27) 病気の今昔その1
  主として天然痘・チフス・赤痢について
前回参照

     お互い日本人は、このところ平均寿命がずいぶんのびてきて、まことに喜ばしいことである。だが、あれこれと病気にかかる人は、老若を問わず、いっこうに少なくならず、むしろ多くなっているようで、手ばなしには喜べないのだ。平均寿命がのびてきたのは、そこにいろいろな事情があるが、ひとつには、数多い病気、それも生命にかかわる病気のうち、昔はずいぶん多かったが、今は全くなくなったものもあれば、目立って少なくなったものもあるからだ。それはいうまでもなく、医学・医療の急速な発達・普及や生活水準の向上や気候のよい島国という立地条件の賜物である。わけても病原菌とその伝染経路の発見と、それに基づくワクチンその他の予防薬や抗生物質その他の治療薬や外科手術の開発・普及と、環境衛生の向上や検疫の徹底などの賜物である。

     だが、医学の発達といっても、極めて複雑微妙な生きた体のごく一部についてであり、その上、病因のうち、病原菌は生きものであるため、その効能にはきびしい限界がある。また、生活水準の向上といっても、極めて複雑多岐な社会生活を営んでいる人間のことであるため、途方もなく誤った方向にむかっていることもあり、生活環境も生活様式も、よしあしにつけ、たえず変わっていく。さらに、島国といっても、この頃は国外との往来が極めて頻繁になっている。ために、昔も今も相変わらず少なくない病気や、この頃急に目立って多くなった病気がいろいろあり、さらに、新たに発生したような病気もあって、平均寿命はのびたものの、病気にかかる人は、いっこうにへってこず、むしろふえてきているわけだ。であれば、なにより大切な健康をはかって毎日仕事にせいだし、かけがえのない生命を守って天寿をまっとうするには、こうした病気の今昔をよく心得て、みずから賢明に対処する必要がある。

     天然痘といえば、今では子供の種痘でその名に思いつく程度であって、もう何十年来わが国では、ほとんど全くすがたを消している。だが、その昔はかなり流行していたのであり、南方の低開発国では今なおかなり流行している。この点、コレラなども同様である。こうした病気は、それそれ一定の病原菌で起こる、まことに危険な急性伝染病であるが、極めて有効なワクチンが開発されて予防接種が普及し、また患者の隔離や伝染経路の消毒が徹底して、だんだん発生が少なくなり、さらに国外からの侵入を防いでいる間に、この病原菌が国内に全くなくなったのである。そして今では、時たま国外から保菌者が入国することがあるが、その処置に、臨床経験をもった医師にことかぐほどなのだ。

     チフスといえば、このほど、定期の予防接種が中止されたほど、極めてまれに発生する病気になっているが、以前はかなり流行したものであり、南方の低開発国では今なおかなり流行している。これも、天然痘などと同様に、一定の病原菌で起こる危険な急性伝染病であるが、予防接種の普及その他でだんだん少なくなったのだ。けれども、肝臓内に保菌することがあるので、天然痘などのようには、まだ根絶されていないが、やがては根絶されるであろう。

     赤痢といえば、チフスと同様に、夏よく流行した危険な急性伝染病であるが、チフスのようにはいかず、南方の低開発国のようではないが、今もって時おり集団的に、それも、季節を問わず冬でも発生している。これも一定の病原菌で起こるのであるが、免疫性が極めて弱いため、まだ有効なワクチンが開発されていないので、それだけ予防が困難なのである。
     けれども、患者の隔離や伝染経路の消毒などが徹底しているので、昔のようにはげしく流行することはなくなっている。また、抗生物質その他の有効な治療薬が開発・普及しているため、これで死亡する人は極めて少なくなっている。この点、子供の疫痢もほぼ同様である。
     だが、この治療薬が、だれでも容易に手に入るので、ありがた迷惑にもなっている。すなわち、赤痢らしい病気にかかると、伝染病院に入るのをきらって、これを薬店で買って素人治療をする人があるのだ。そして、中途半端な治療をして、まだ腸内に菌がいるうちから出歩き、これを大便や手指や手拭でまきちらし、さらに、なにかの事情で体力が衰えて再発すると、また同様に素人治療をくりかえす場合があるのだ。

     ところが、こうした健康保菌者がまきちらす菌は、度々の治療薬に耐えぬいて、極めて強力になっている。ために、季節を問わず年中たえず伝染し易くなっており、また、これまで以上に長期間、しかも多量に治療薬を使わないと、容易に完治しないのだ。これを素人治療でもすると、いよいよ強力な赤痢菌をまきちらかす健康保菌者となる。それに、環境衛生が向上したといっても、水洗便所はまだなにほども普及しておらず、完備した水道もまだ十分普及していないため、健康保菌者のまきちらす菌の消毒が行き届かず、飲料水その他を汚染することがある。また、用便後の手洗いの不徹底と手拭の共用といった習慣もあるので、健康保菌者が使った手拭はかなり汚染されている。

     この頃ときおり赤痢が集団発生する源泉は、主としてこの二点にあるようだ。また、生活水準の向上に伴なって、栄養もまた向上したといっても、白米・砂糖・魚・肉といったものが多くなり、野菜・果物わけても緑色の濃い青野菜が極めて少なくなり、実は至って不調和・不完全な栄養の過剰であって、体力とくに病原菌に対する一般抵抗力が逆に低下している人が極めて多いのだ。その上、新農薬の乱用や加工食品のはんらんによって、昔は思いもよらなかった有害有毒物を意外と多量に食べこんで、さらに体力を弱めている人が極めて多いのだ。このため、赤痢菌としては感染力の弱くなる冬でも、だらしもなく感染し発病するようになっているわけだ。

    (付記――この食養断想は、毎月第三金曜日の夜7時から2時間、倉敷中央病院の古久賀会舘で開かれている青汁教室で、遠藤先生がくりかえし強調されていること、これを学んで参会者がみずから体験し見聞して話し出したことを、主題にそって整理したものであり、文責は友成にある。)


次回参照

6. ね方

     臥床の中で行儀よく仰向いてねるのがよいか、横向きがよいか。私ども、子供の時から、仰向いてねるようしつけられた。中学校の寄宿舎でもそうだったし、軍隊でもそうだった。しかし、どうも横向きの方がねむりよい。

     ヒポクラテスは、

       「右あるいは左を下にし、手頚部あるいは腿部を少し屈め、全体に楽に休息する」。

     貝原益軒の養生訓には、
       「いまだね入らざる間は、両足を伸べて臥すべし。ねいらんとする前に、両足をかがめ、脇を下にして、そばだちふすべし。是を獅子眠といふ」。千金方にいう「眠は獅子眠をなせ」というのだ。

     また、道元禅師の清規には、
       「臥すには必ず右脇にしてねむれ、左脇にして睡ることを得ざれ。」

     とあるが、葉隠には、奥方のことを北の方ということを説明して、
       「北の方と申すは、西枕にして、男は南の方に北向に臥し、女は北の方に南向に臥し候事、本式躾法の伝なり」

     とあって、これでは、男は左下、女は右下が本式だとある。右下がよいか左下がよいかは、その人の習慣によればよいわけだが、私のばあいは葉隠れの逆で、右下の方がねよいが、家内は左下にねている。



7. 枕

    高さ

     昔から、「寿命三寸楽四寸」といって、健康上は三寸。ねむりよいのは四寸くらいだという。
     また、「枕を高うしてねる」、というように、一般に頭を高くしてねよいとされているが、低い方がよいと、「無枕」をすすめるものもある。要は、習慣に応じ、好みに応じて適当にすればよい。

    硬さ

     五雲子腹診方に、

       「堅枕高枕を好む人、元気強と心得べし。柔枕低枕を好む人、元気弱と心得べし」

     とあって、高さと同じく、体質によっても好みがちがうようだ。
     ふつうは、ソバ殻、モミ殻、綿が入れてあるが、豆、砂、礫のこともある。
     硬いものでは、木枕、陶枕、石枕。
     木枕では、桑の木は菩薩の護持するもの。天魔、鬼魅が侵さぬ。また卒中風を防ぐというので、古くは桑の木の枕が好まれたということだ。

    薬草枕

     欧州では催眠作用のある枕として、ラバンデル、カミツレ、ハッカ、マヨランなどを枕に入れた(Kraeuterkissen薬草枕)。
     わが国でも、陰干した菊花を入れた菊枕。その他の薬草枕があったそうだが、これは、いかにも気持がよいことだろう。

    なお嬉遊笑覧には、

       「古は、草枕、薦枕、篠枕、杉枕、菅枕、柘の小枕などいふ。草木の葉を束ねて枕としたるにや」

     とあるが、これも薬草枕の類といってよかろう。



8. 体験記を書きたい

    ロス D.I. 

     前にも申し上げたかも知れませんが、在留の同胞にだんだん病人が多くなりますから、私の、この年で、いまだこの元気を見ていただいて、そして、どうしたらば、いつまでも元気でいられるかをお知らせいたしたいと思っているのですが、それには、私の体験を印刷にして、その時に「青汁読本」や「健康と青汁」とともに、皆さんに配りたいと思っているのですが、私があまりヒョロヒョロになってからでは見世物になりませんから、なるたけ早くいたそうと思っております。

     しかし近来は週2回魚釣りに行くので、初めは、魚を釣りながら原稿を考えるつもりでおりましたが、魚を釣るにも、どうしたらばもっと魚が釣れるか。今、かかるかと、竿の先ばかり見なければならぬので、他のことを考えるひまがありません。
     が、万難を掛して、さっそくとりかかりましょう。釣りにまいりますと、船の中でも、桟橋ででも、たいてい2〜3人位の日本人に会い、並んで釣ります故、私のことですから、四方山の話の内から、話を健康の方にむけては青汁や野菜食のよいことを聞かせております。
     そうしますと、必ず先方から私の年をたずねますから、90才と答えますと、「ほんとうですか、とても信じられない。それで遠方からバスに乗って、その重い荷物を持って来るのですか」と、感心して、私の面を見直します。そして、「帰りは私の車で送って上げましょう」と、遠まわりをして、宅まで送ってくれる人が、たくさんあります。

     私は、翌日、早速礼の手紙とともに「青汁読本」を送って上げております。ですから、魚釣りのほかに、また一つ新しい友人が出来ることを楽しみにしております。先日は、ハワイ生れだという40代の夫人が、「おじさん90ですって、まあお目出度う」と私の頬にキスをしてくれました。初めて知らぬ婦人からキスをもらいました。白人は、私が90才だと申しますと、必ず、「コングラチュレーション、ガット、ブレス、ユー」といいながら、セキハンド(握手)をもとめます。そんな工合ですから、私が健康の体験談をいたしたら、相当のききめがあると思います。



9. あれから1年! ライスオイル事件が教えるもの
  安心して買える食品行政へ

     10月はじめから、西日本一帯で“奇病”とさわがれたライスオイル(カネミ倉庫製米ぬか油)中毒事件のナゾは、九大油症研究班(班長、勝木司馬之助・付属病院長)を中心とした九大研究陣によって原因がつきとめられた。製造元である北九州市小倉区のカネミ倉庫製油部(加藤三之輔社長)の脱臭タンク内のパイプに穴があき、ここから有毒な塩化ジフェニール(有機塩素剤、商品名「カネクロール」が流れ出し、ライスオイルに混入していたのだ。有毒物質をあつかう食品業者としては、まったく無神経だった、というほかない。また“奇病”発生いらい、地元の衛生当局のとった措置も、手ぬるいものだった。この事件の教訓をあらためて考え、合わせて補償問題の行くえをさぐってみた。

     「あんなところに、穴があいていたとは想像もしなかった」−加藤社長は、16日、九大現地調査班の篠原久教授から、第6号脱臭タンク内の循環パイプに、小さな穴が3つもあいていることを指摘されしきりに首をかしげていた。このパイプはステンレス製。直径3.7センチ、コイル状になっており、長さは25メートル。このパイプに熱媒体の塩化ジフェニールを流し、タンクの米ぬか油の温度を上げて脱臭する。カネミ側は「パイプは最高級品。どんな薬品にもおかされない」と信じ、37年にパイプを取りつけていらい、一度も検査したことがなかった。「脱臭装置については、タンクの真空テストだけで足りると思っていた。調査団から注意されてはじめてわかった」と加藤社長はいうが“食品をあつかう業者としては、あまりにも無神経”といわれても仕方がない。現地調査に加わった九大農学部食品工学科の国府田佳助・助教授は「ステンレスが強じんだというのは一般の常識。だが、つくり方しだいでは、微小の穴はいっぱいできるし、カネクロールが水と混じれば化学変化で分解、塩素ガスが発生して、パイプを腐食しやすくする。食品を扱う機械は、たとえステンレスであっても油断は禁物」と警告している。製油業界では、ステンレスパイプを使っている会社がかなりあるが、耐用年数をはっきり知っているものは少ないらしく、こんどのできごとは、業界全体にも警鐘を与えたといえる。

    治療法もなく
    法の盲点、指導で補え

     だが、それにもまして問題なのは、会社側責任者の塩化ジフェニールに対する認識だ。「そんなに“劇物”であることは知らなかった。卸問屋から購入のさいも軽い毒性はあるが、危険性はないと説明を受けていた」(加藤社長談)というように、同社では最初から塩化ジフェニールを危険物として取り扱う姿勢―心構えが欠けていたようだ。
     こうした業者側の無神経さとともに、行政当局の対策の手ぬるさが目についた。「福岡県大牟田市で中毒患者第1号発生」の報が、県衛生部に入ったのは、10月4日、その後、福岡、北九州両市をはじめ、県内各地区で患者が続出し、ライスオイル事件が表面化した。
     この間、県衛生部は12日、患者宅から回収した油の一部を国立衛生研究所に送っただけ。問題の油がどのように売られているかという販売ルートもつかんでいなかった。重要な初期―警察でいえば“初動捜査”の段階でおくれをとっていたわけだ。また県衛生部と北九州市衛生局の連携のまずさが目立った。

     問題のライスオイルの製造元は北九州市、患者は県内の各地区に広がっている。当然県衛生部と北九州市衛生局は、ただちに緊密な連絡をとり、広域的な手を打つべきだった。結局10月14日久留米大の“ヒ素検出”(これは、誤りであることがのちに判明)という段階で、県が北九州市に、カネミ製品の“製造販売中止”を指示したが、製造元のカネミ倉庫は、ひと足さきに「自主的に製造中止」を決めたあと。お隣の山口県が、ライスオイル事件の表面化とともに、す早く販売中止命令を出したのと対照的だった。

     福岡、北九州市の主婦たちは「発生県でありながら、他県より販売中止命令が遅れるなんて、まったくでたらめ・・・・・・」と、手ぬるい県の措置に強い不満を訴えた。このほか北九州市当局が「熱媒体は食品衛生法で取り締まれない」と手をこまねいていたのも問題である。各種の食品添加物については、食品衛生法で厳重に規制され、監視体制も整っているが、食品をつくるさいの工業薬品の使用については、野放しの状態。これは、いわば法の盲点である。
     塩化ジフェニールなど、最近、化学薬品を各媒体として使用するケースがふえているのに、食品衛生法ではチェックできない点に第一の問題がある。しかし、北九州市衛生局が「法で取り締まれるのは、油をビンやカンに詰める作業以後だ。製造工程中の工業薬品が原因としても食品添加物ではないので・・・・・・」と、当初、首をひねっていたのは、理解に苦しむ。一歩ふみこんだ行政指導を行なう意欲がほしかった。

     篠原教授は「有機塩素などの危険物質を使うときは、じゅうぶんな工程検査をしなければいけない。こんご同じケースの事故が起こらないとは限らない。国は、消費者が安心して品物を買うことができるよう、もう少し食品行政面に力を入れる必要がある」と強調している。

     ところでまだ治療と補償問題が残っている。加藤社長は「原因がわかった以上、全力をあげて責任を償いたい」と、治療と補償に前向きの姿勢を示している。だが、有機塩素の特効薬は、これまで世界的にもあまり研究が進んでいないといわれ九大のこんごの研究に期待しなければいけないというのが実情のようだ。患者の一人、北九州市小倉区金鶏町、八幡製鉄勤務、宇治野数行さん(49)は一家5人が油症にかかり、私とこども3人が入院中。原因がわかっても治療法がわからなければ患者は救われない。一日も早くもとの顔、もとのからだに返してほしい」と訴える。

     福岡市の「ライスオイル被害者の会」(村山博一会長、会員約60人)は「まず治療が先決。補償問題は会社側と食品行政に手落ちのあった国や県の出方しだいだ。こんご誠意が認められればあえて訴訟に踏み切る必要はないが、もしじゅうぶんな回答が得られない場合は、法廷に持ち込まざるをえない」との態度をとっている。
     補償問題はかなり難航するのではないかとみられる。カネミ倉庫側に対する刑事責任は、こんご福岡県警の捜査で解明され、また盲点となっている食品衛生法の改正については、いま厚生省で検討されているという。いずれにしてもこんどの事件は、当局と“品物”を信じて買っていた消費者にとって、あまりにも大きな犠牲のはね返りだった。

    (九州総局、磯野光義)(サンケイ新聞)



10. 164歳の秘けつ
   ソ連の“長寿世界一”から便り

     「長生きするには澄んだ空気、美しい自然の水、新鮮な食物、そして暖かい家庭が必要」――164歳で、世界一のお年寄りといわれるソ連のシラリ・ミスリモフさんから、こんな便りが大阪府・四条畷町長の三牧信知さん(72)のもとにこのほど届いた。手紙にはミスリモフさんの日ごろの生活が細かに書かれてあり、長寿の秘けつがはっきりわかる。日本では望むことのできない条件も少なくないが、“ミスリモフ方式”を実践してみては――

    毎日2、3キロ散歩
    冬でも冷水浴

     ミスリモフさんが生れたのは1805年(江戸時代の文化2年)の5月20日。ナポレオンが皇帝になった翌年にあたる。子、孫、ひ孫など195人の家族持ちだ。イランの国境に近いアゼルバイジャン共和国の山村で農業をしている。ことしの誕生日にはタス通信の記者の「長寿の秘けつは」という質問に「毎日、戸外に出て新鮮な空気をうんと吸うこと。酒も飲まず、タバコも吸わず、スポーツとして乗馬をやっていることが役立っているかも知れない」と答えた、という。まだ元気に果樹園で働くおじいさんだ。

     三牧さんは大阪市内の小学校教師や校長生活を40年間続け、その間、同市教委の学校保健研究部長もやった人で、実践的な長寿法を研究している。
     164歳の誕生日を迎えたミスリモフさんのことを新聞で読み、どんな生活を送っているかを知りたくなり、7月初め、タス通信を通じて長寿のお祝いと12項目の質問を書いて送った。三牧さんは富士山の絵葉書や写真といっしょに送ったが、返事がくるかどうかが心配だった。2ヵ月後、封書がひょっこりと舞込んだ。中から英文の白い便せん2枚とひ孫に囲まれて楽しそうなミスリモフさんの写真が出てきた。ミスリモフさんは「字がかけないので、ひ孫が代筆している」とあり、三牧さんの質問にていねいに答えてきた。
     それによると、ミスリモフさんの一日はこうだ。起床は朝6時。近くの泉で顔を洗い、1−2時間の散歩。澄んだ空気を腹いっぱい吸う。朝食はパンとミルク。午前中は毎日、果樹園で働き、冬にはマキ割りもする。昼食は生野菜をバリバリ食べ、乳酸飲料を飲む。午後は「歩く時間」。毎日、2、3キロをひ孫たちと散歩する、というから恐れ入る。そのうえ、夏でも冬でも冷水浴する。むした鳥肉、乳酸飲料の夕食をたべて、午後10時就寝。いちばんの楽しみは植樹をすることと夕食のあと、ひ孫さんたちにおとぎ話などをすることだという。

    (44・9・16 朝日)



11. 漢方ブームのコンフリー
   根服用し胃カイヨウ 消化器学会

     薬草ブームでコンフリー(漢方薬草)の根を服用する人がふえているが「根をすりつぶして飲み胃カイヨウになった」という病例が16日、徳島市の文化センターで開いた第2回日本消化器外科学会総会で、国立姫路病院の寺井武寿医師(32)から発表され、素人療法に警告を与えた。
     寺井医師の発表によると、今年の6月中旬、兵庫県神崎郡市川町の男子患者(59)が胃カイヨウで入院、手術した。この患者は自宅でコンフリーを栽培、入院するまでの数日間、コンフリーの根をミキサーでつぶし、1日0.2リットルくらいずつ飲用していた。同病院で胃をレントゲンや内視鏡で検査したところ、コンフリーの繊維で出来た110グラムのゆがんだ長円形の胃石と胃カイヨウが発見された。患者の話では、コンフリーの根を服用するまで胃カイヨウの自覚症状は全くなく、胃石によって胃カイヨウが出来たと推定した。
     コンフリーの葉は体力強増、栄養剤、内臓強化、血圧正常のための良薬で、市販され、成人は1日普通10−15グラム飲用しているが、冬になると葉の代わりに根を服用する人も多く、根は消化が悪いので、大量に服用すると胃石になりやすいと指摘している。寺井医師は9月下旬ごろ、マウス8匹にコンフリーの根を食べさせたところ、1週間後に7匹のマウスに胃石が出来た。

    徳島大薬学部・東丈夫生薬学教授の話
     コンフリーの根で腎臓結石になったということは知っているが、胃石が出来たということは初めて聞いた。しかし、根を生のままジュースにして飲むことは好ましくなく、素人療法にたよるのは危険だ。

    (44・10・17 毎日)

    コンフリーについてのご注意



12. ケール

    ソウル J.K. 

     私の畑には、ケールもコンフリーも植えています。鶏、豚・牛がケールの生葉は好んで食べていますが、コンフリーの生葉はよく食べないようです。それで、コンフリーの葉を乾燥粉砕して、他の濃厚飼料に混ぜて食べさしたらよかろうというので、その方面の業者らが、さかんに宣伝していますが、その結果については未だ確認しておりません。
     私のケール畑の近隣の農家等は、鶏・兎・豚・牛が下痢する時には、ケールの葉を食べさしたら治った、といってもらいに来る農家が、よくあります。なお近隣の農家で、今年の春、育雛鶏中、病死率がかなり多かったのですが、ケールの葉を毎日食べさした雛の中には、病死が一羽もなかったそうです。また、乳牛にケールを食べさしたところ、乳が12瓩づつも、平素より増産したが、これが食切れたら、以前のように、また12瓩づつ減産した実例もあります。
     会員中、養鶏を千羽程している人の話によると、ケールを食べさしたら、産卵率が増加するのみならず、1個平均55グラムの卵が80グラムまでの卵を産み、卵殻が丈夫になり、黄味がミカンの皮色のように橙色ちかくなり、その味がふつう市販の卵よりずっとおいしくなった実例もあります。

    コンフリーについてのご注意



13. 青汁にめぐりあいて

     越智 廓明 

     私は僧侶でありますが、朝鮮で、十代より、広い境内で野菜作りに従事し、二十代より現在まで、果樹・野菜・酪農と、これまた広い境内管理に、土ととり組んでいました。これで、青汁にめぐりあう温床が出来ておったと申すものでしょうか。

     私が57才の夏(昨43年)、妻の病気が、数年前もとめていた遠藤先生の著書を思い出す機会をあたえてくれました。そしてまた、戦後、胃腸・肝・腎・腹膜などの大患で、医師にサジを投げられた、心友川端君が、青汁に一命を拾いし奇効に、妻の入院加療中、ずっと青汁を欠かさず服用させ、現在にいたっています。
     妻は、2〜3年前より肝臓がわるく、高血圧もありました。しかし、年に数回の胃症状と、更年期くらいの自覚症しかないままに、また、毎日の忙しい保母の勤めにまぎれて、そのままに過していました。ところが、昨春以来、心身の過労がつづき、病状のほのおに、小さな火の手がしばしば上るようになっていました。かてて加えて、偏食とくにビタミン・カルシウムの不足の累積は、妻にとって、今更ながら、うなづける不幸であったと思考されます。それだけに、青汁の服用は、病症の好転に、大きな役目をはたしたようでした。

     病上りの9月中旬、私は妻を同伴して、倉敷の緑の森の中央病院へ、遠藤先生をお訪ねさせていただきました。診療の後、ケールの種子を一袋と、「肝臓をまもるには」という冊子拝受しました。その種子は、9月下旬にまきましたが、8割方は今春開花し、種子5立あまりを採取しました。残りのケールは、今に、日々の青汁に大いに役立ってくれています。妻の病状は、月々の血液検査毎に軽快し、高血圧も2月ごろより、しだいに下降。4月以降、平常(130−85)となり4月より保母の現場に復しました。

     青汁調剤師の私も、ありあまるケールを、春以来飲用。現在では欠くことのできないものになりました。老化現象を少しでも軽くと念じ、「良薬を事とするは形枯を療ぜんが為なり」(食事五観偈)の訓えのとおり、三度の食事は良薬を服することと、いまさら、心得さされましたしだいです。しばしば採決すると、血液がうすくなり、献血にたえられぬようになると、献血の注意にありましたが、過去9回献血しましたが、これまでの血液の比重は57〜58どまりでした。それが、今夏の献血では60になっており、係りの看護婦さんを驚かしたほどでした。これも、全くケールの効用の嬉しい実証であったと思います。

     私は保育園を経営して二十年。いまは、700名余の市内保育所施設連合体のお世話もしており、この8月25日、連合体結成5周年記念研修大会に、遠藤先生を講師に、はるばるお招きのかなったことは、勝縁の一語につきるものです。先生のお話しを拝聴しまして、妻の病因には、偏食とくに緑葉野菜の摂取不足と、もう一つには、化学薬品の不知不識の乱用が、大いにあづかっていたのではないか、と思い当りました。

     カーソン女史著「生と死の妙薬」の中に、「アメリカでは、いま、小学児童の死因の第1位は癌だ。1才から14才までの子供の死因の12パーセントが癌なのだ。ボストンにはアメリカではじめての小児専用の癌病院ができた。」とあります。何ともいたましいことですが、欧米風の食生活になりつつあり、化学薬品の乱用もいよいよ甚しくなっている日本人の死因も、しだいに欧米風になり、子供の癌もかなりふえて来ているということです。今にして、この間違いをあらためなければ、どんなことになるか。思えば慄然とします。私どもは、先生ご夫婦を一夜お宿し、イモ・マメ・ナッパ・青汁を、身をもって実践しておられるのを拝見し、また10年は若くお見えになることにも、食生活の実証を示されておられるのに敬服いたしたしだいです。私ども、妻の発病によって青汁にめぐりあえたことは、まことに有難いことで、これぞ自利利他の妙行と、永年の友「土」に呼びかけるのであります。



14. 青汁はいけない

    香川県 Y.S. 

     青汁は毎日つとめてするようにいたしております。おかげさまで今年の寒さにもカゼもひかず、元気ですごしました。去年のくれ脱腸で入院いたしましたが、その時医者が、「青汁はいけない」といわれましたが、信じられませんので、つづけております。



15. 大腸菌と腫瘍

     急性白血病やリンパ肉腫の治療につかわれているものにアスパラギナーゼがある。アミノ酸の一種アスパラギンを分解する酵素。この酵素が腫瘍にきくことがわかったのは、モルモットの血清は、マウス(南京ネズミ)の移植リンパ肉腫の発生を阻止する作用のある、ことが知られたことがきっかけで、その後、モルモットの血清にアスパラギナーゼが大量にあることがわかった、ことに出ている。
     アスパラギナーゼが、なぜ腫瘍にきくかは、まだ明かでないが、腫瘍細胞の栄養源であるLアスパラギンが分解されるためであろう、とされている。
     ところで、この酵素は大腸菌から大量に生産される、という。とすると、正常の腸管に大腸菌が十分にいることは、こうした意味で有利であり、抗生剤や殺菌剤で大腸菌をなくすることには、考慮を要するのではなかろうか。



16. こんな人がいるから・・・・・・

    岡山県 O.D. 

     先日、当町役場で行われた栄養協議会の席上で、若い農協の生活指導員が、「青汁くらい恐ろしい物はない。前課長が、会議で聞いて帰った話に、青汁には大腸菌がウヨウヨしていて、こんなものを飲むとは・・・・・・。以前は、これがないと夜も明けないほど流行したが、今は影もうすれ、殆んど飲む人はない云々。」会には、保健所の普及課長、普及所々長、町福祉課長、農協生活課長、その他栄養士、保健婦等、幹部ばかりだったのです。
     「あっ」と、私は驚いて、怒りに心おののきました。が、今日は青汁の会議ではないので、誰れも、黙って聞き流している場ですし、会議には重要な議題が山積していましたので。この人の頭と衛生知識をうたがいながら・・・・・・。「また、ゆっくりと後で話したらいい」と帰宅。しかし心おさまらず、夜、ついに一筆認めて、手紙を出しました。

       「貴女は、青汁に関して勉強されたことありますか。本を読まれましたか。先生のお話を聞かれましたか。大腸菌が、もとの菜葉にあるのなら、それは栽培法のあやまりです。先生は、2年以上人糞尿を入れない、酸性でない土でつくった、農薬のかからぬ清浄野菜をつかって、清水で洗って、衛生的に調製して、すぐに飲むこと等、いろいろ、こまかく教示されているのです。
       市販は、腐敗の恐れで禁止されていますが、会員制で、どこでも、求めに応じて飲めるようになっているのです。田舎では自家製を飲めばよいのですが、この根本を知らず、『うん、わかった』で、物まねしている人があれば、われわれとしては、『こうした方がよいのです』と教えてあげてほしいものです。
       もし大腸菌のある青汁を飲んでいる家の野菜は、何でも、生では食べられませんね。原料はキャベツの一種ケールその他ですが、またこの原料の使用にも、色々問題があります。よく勉強して下さい。ご本を読まれる気持があらば、お貸しもします」

     と申上げました次第です。
     「青汁が飲めねば、それだけの青野菜を、生で食べる工夫をしても、勿論いいです」とも。
     全く、こんな会で、堂々と発言する若い人。わかった顔して判っていない人。まったくおそろしい現代です。「それよりも加工食品の恐ろしさ。これも、お互いもっと勉強して、町の人たちに自然食を食べよう運動をおこしては」、とも申添えました。
    (保健婦)



17. カゼをよくひく子

    高知市 H.K. 

     最近、2人の子供達にも飲ませています。末の男の子は大変カゼをよくひく子で、現在4才ですが、多い時は、月に2回くらいも風邪をひく始末で弱っていましたが、現在、ひきにくくなり、元気になりました。まだ1ヶ月くらいにしかなりませんが、きき目ははや出て来ました。続けて行きたいと思います。



18. 木にのぼる子供

     血圧が高いと、すぐに薬をのむ。それで、脳や心臓の血管事故は確かにへっているらしい。けれども、薬はあくまで薬。ともすれば厄介な副作用がつきまとう。それに、高血圧の多くは、食を中心とした日常生活のまちがいから来ており、これを直すことで、かなりのものがよくなる。
     だから、日常生活の建直しをはかることなしに、すぐさま薬に手を出すのは余り賢明とはいえないのではなかろうか。たとえば、それは、柿の木にのぼっている子供を、むやみに引きずり下ろすようなもの。のぼる必要のないようにしてやらないかぎり、手を放せば、またすぐ上るし、うっかりすると大けがをさせてしまう。そんなものだ。



19. 胃病と糖尿病快癒

    広島県 Y.K. 

     本年4月より、広島支部の青汁を愛用し、おかげで永年苦しみました胃病と糖尿病が治癒し、大変感謝しております。



20. 短歌

    内藤 H.N. 

     米をひかえ肉食ひかえひたすらに
      生野菜食に精出すわれは

     若きよりからだの弱きわれ今は
      老いて健やか野菜食のため



21. 人生の助言

     深山 旅愁 

     たしかにカッコいい若い女性が多くなった。
     だが、その場にのぞんで、はたして幾人の人達がシッカリした心で対処出来るだろうか。
     誇りを持つ日本女性の姿にかえってほしい。



22. 青汁いろはがるた

    岡山市 H.N. 

    (ワ)私の感謝青汁ある事
    (イ)いろいろふえ出す化学の病気
    (ウ)うちには縁ない薬とお医者
    (エ)えらいお医者も病気でバタリ
    (ヲ)をしまいは感謝湧き出す青汁の道
    (ン)運動、青汁、信仰我が身に



23. 質問箱

    福岡県 F. 

     問
     胃下垂には、水分をとるのはよくない、といわれますが、青汁はのんでもよろしいか。

     答
     青汁は「水」ではありますがもとはナッパ。
     ナッパをよくかんで、その汁をのむのと同じ。少しも差支はありません。
     いや、大いに必要です。胃下垂の多くは消化しやすい食べものばかりに偏って、野菜が不足しているからです。胃下垂の食べもので大切なことは、まず糖分をやめること。白米飯をひかえ、ナッパを十分に、よくかんで食べ、青汁をしっかりのむことです。



コラム紹介

     心強くして進め。
     汝のすべて往く処には、
     汝の神は偕に在せば、
     懼るる勿れ、
     戦慄なかれ。

    旧約書




     小さくても完全なものは大きい
    矢野 仁一先生








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