健康と青汁タイトル小  <1969年1月15日発行 第149号>
 目次




1. 海藻

     医学博士 遠藤 仁郎 

    「本邦、海中産する所の藻苔の類、各所、土地により異品多し。窮知りがたく、枚挙すべからず。凶年には、貧民海草とり食ひ、飢を助くること山蔬にまされり。海草の、民間に利あること亦大なるかな」(大和本草)。
     四面に海をめぐらすわが国、海藻はすこぶる豊富、いわば無尽蔵です。
     昔から食糧不足のばあい、各地で、いわゆる糧物ととして利用されました。
     栄養上では、大体の性質は陸上の緑葉にちかく、主としてミネラル、ビタミンの給源。
     耕地は、長年月の間に、しだいにミネラル分を失って来ており、ために、陸上の作物は、とかく、ミネラル分に欠乏しがちです。
     これに反し、海水には、すべてのミネラルが十分にあり――海水のミネラルは、もと陸地にあったものが溶け出して集まったもの−海草は、人体に必要なすべてのミネラル、ことにカルシウムや鉄やヨードにとんでいます。
     したがって、ビタミンにもとんでいる筈です。
     もっとも、海草の多くは、乾燥したり、塩蔵した貯蔵物なので、その間に失われるものが少くありません。
     なお、近年は、船舶の廃棄物、放射能、あるいは農薬、洗剤、工場廃液などによる海水の汚染をまぬかれぬため、必ずしも、無条件に安心することは出来ないでしょうが、ともかく、良質ナッパに匹敵する、すぐれたミネラル・ビタミン源です。
     海草の利用の多い地方に長寿者の多いことは周知ですが、これは、海草によって、日常食が改善され、バランスのよくとれた完全食となりやすいからに相違ないでしょう。
     また、古くから、甲状腺腫の予防ならびに治療に賞用されているのは、海草がヨードにとんでいるからです。
     駆虫効果もいわれています。これは、マクリのような有効成分が、一般の海草にもあるのかも知れないが、おそらく緑葉と同じく、ビタミン、ことにAにとむこと。
     および、栄養のバランスがうまくとれ、寄生虫感染にたいする体の抵抗力が増すためでもありましょう。

    浅草海苔
     ムラサキノリ、海草の中でもっとも愛好されるもの。
     紅藻類の一種で、やわらかく、食べよいし、風味もよろしい。
     蛋白質にとんでおり、ミネラルことにカルシウムや鉄も多い。
     しかもカルシウムと燐の比もよく、ことに下級品ほどよろしい。
     ビタミンでは、AもB1B2もすばらしく多い。
     もっとも、これは乾燥物についてのことで、ふつうに食べるには、精々2〜3〜5グラムにすぎないので、その中のビタミンは、もちろん大したことではありません。
     注目すべきは、乾物でありながら相当量のCのあることで、これは、生の海苔のビタミン量が、いかに豊富であるかをしめすもの、といってよろしいでしょう。
     ところで、最近の海苔は殆んどが養殖ものばかりですが、その中には、水銀の含量がすごく多いのがあるそうです。
     これは、養殖場が川口にちかい関係上、上流の耕地に、容赦なくまかれる農薬の水銀が流れて来ているためではないでしょうか。
     水俣病や、阿賀野川(新潟県)の水銀中毒事件といい、米の水銀問題といい、ともに無気味なことですが、ほかにも、洗剤や工場廃液による汚染もさけられないのではなかろうか。
     また、色つけしたもの、味つけ海苔や佃煮その他、加工品に用いられている色素や薬剤なども、はなはだ気がかりです。
     岩海苔は、へんぴな海岸の岩に自生しているのを、むしってきて乾かしたもので、養殖ものに比べ、作りが粗く、貝がらのかけらや砂などがついていたりするが、香りも味も一段とよいし、農薬その他の汚染の心配も少い。
     韓国では、ゴマ油に塩を混ぜたものを塗って、コンガリと焼いて食べるということですが、なるほど、これはうまい。歯ぎれがよくて、いくらでも食べられる。
     かみ砕きやすいので、消化の点でもすぐれているでしょう。
     ふつうは、乾燥物を食べるが、海岸では、なるべくとりたての新鮮物を利用すべきです。
     汁の実にもよかろうし、三杯酢もうまいでしょう。
     なお、海苔の食べすぎのための腹痛には醋がよいと昔からいわれています。
     昆布や荒布などを炊くばあいにも、醋を入れるとよいというのと同じ理窟でしょう。

    ワカメ
     海藻類のうちでは比較的やわらかいもの、ミネラル、ことにカルシウムや鉄にとみ、ビタミンも少くない。
     乾燥物でもCのあるのもうれしい。
     産地では生のままもたべられているでしょうが、栄養価の点でもずっとよいにちがいありません。
     乾燥物は、水にもどして、酢味噌にしたり、三杯酢、あるいは汁の実にするが、そのまま火に焙って揉み、ふりかけにしてもおいしい。
     東北では、臼で搗いて細い粉にし、飯に炊く(メノコ飯)。
     惜しいことに、今では、大抵のものが色つけしてあるが、はたして、どんな色がつかってあるのでしょうか。

    コンブ
     古くからなじみ深い海草。
     ヒロメ、ヨロコンブと呼ばれ、不老長寿の効がいわれて、縁起ものにもよろこばれます。
     だしにつかわれることが多いが、なるべくは全体をたべたいもの。
     但し、繊維がかたくて消化はよくないし、うっかりすると色がつけてあり、軟かく味よく加工したものには、どんな添加物がしてあるだろうか、と少からず案じられます。
     アラメ、ヒジキなどと同じく、いずれも乾物。
     乾燥するだけでも、相当の栄養分が失われるだろうし、水にもどすさい溶け出す成分もあることでしょう。
     なるべく純正品をもとめ、調理に注意するとともに自然のまま食べられるもの、軟らかくて特に手を加える必要のない海草を利用したいものです。
     そういうもののうち、よく知られているのは、浅草海苔のほかに、モズク、フノリ、テングサ、アオノリなどがあります。

    モズク
     三杯酢にして酒のさかなにされるが、汁の実にもよろしい。
     コンブ、ワカメと同じ褐藻類ですが、細い管状の藻で、軟かく、少し粘り気があって、いたって食べよい。
     カルシウムがかなり多く、ビタミンはあまり豊富とはいえません。
     ことにAは少く、Cは0。もっとも、これは貯蔵品だからで、生鮮品にはもっと多いのではないでしょうか。

    フノリ
     汁の実にしたり、刺身のツマにしたり、三杯酢で食べるほか、布につける糊にする。
     それで布糊。この辺りにも布糊用のフノリはあったが、食用のはなく、私など、これまで一度も食べたことはなかった。
     先年、矢野先生(米沢出身の京大文学部名誉教授)から、食用フノリをいただき、早速、飯にまぶしたり、汁の実にして食べてみましたが、なかなかおいしい。
     とても軟らかく、汁に入れると、まるで、トロトロに溶けてしまいます。
     消化のよい点では、おそらく海草中随一といってもよいでしょう。

    ツノマタ
     壁土の糊にするツノマタも、同じく食用されます。

    テングサ
     寒天の原料になるものにテングサのほか数種あるようですが、いずれも、生のままでも、乾燥したものでも、利用できます。
     汁の実、刺身のツマ、三杯酢など。オゴノリもその一つ。
     ハワイの土人料理に、生のオゴノリが、生玉葱のスライスとともに添えてありました。
     ちょっと食塩をつけて食べるので。見た目にも見事だし、味も悪くない。
     カルシウムがすばらしく多く、ビタミンではAやや多いが、BやCはモズクと大差なし。

    アオノリ
     緑藻類。乾藻して貯蔵し、カキモチに搗きこんだり、生菓子や煎餅にふりかけてある。
     香りのよい青海苔。飯やおかずにかけてもよいし、汁の実にもなる。
     生は刺身のツマにも、三杯酢にもよいでしょう。
     ミネラル、ビタミン源としてすぐれており、カルシウムも鉄も豊富、ビタミンではAもBも多い(ことにB2)。
     Cも僅ながらある(もっともこれは乾物の成分だから、生乾物には、ずっと多いでしょう)。


    蛋白質 脂肪 糖質 カルシウム B1 B2 水分
    浅草海苔 35.6 0.7 39.6 260 510 12 11000 0.25 1.24 20 11.4
    34.2 0.7 40.5 470 380 23 10000 0.21 1.00 20 11.1
    29.0 0.6 39.1 510 280 36 5600 0.12 0.89 20 13.4
    ワカメ 12.7 1.5 47.8 1300 260 13 140 0.11 0.14 15 16.0
    マコンブ 7.3 1.1 51.9 800 150 430 0.08 0.32 11 14.7
    アラメ 7.5 0.1 50.8 1170 150 12 50 0.02 0.20 19.3
    ヒジキ 5.6 0.8 29.8 1400 56 29 150 0.01 0.20 16.8
    モズク 0.7 0.4 0.6 190 44 70 0.04 0.04 73.9
    オゴノリ 2.3 0.2 11.0 510 12 56 260 0.03 83.5
    アオノリ 20.7 0.3 61.5 600 220 106 960 0.06 0.03 10 3.7
    グラム グラム グラム ミリグラム ミリグラム ミリグラム 国際単位 ミリグラム ミリグラム ミリグラム グラム



2. 海の物おかの物

     新潟県岩船郡下海府村では、石花菜、イゴ、若布、ツノマタ、アオサ、モヅクなどの海藻を、海の物と称して、生で食うばかりでなく、干したり、塩漬にしたりして食べた。
     また、ワラビ、ゼンマイ、タラノメ、山芋など、山野から探取するものは、おかの物というて、これもまた、干したり、塩にしたりして食べた。
     山を負ふて海に望んだ海村の多い日本では、以前はこれが普通であったかも知れない。

    (民俗学辞典)



3. 水のケイ酸

     水の中に溶性の硅酸の多い地方には脳卒中死が多く、少い地方には少いそうだ。
     これは、硅酸が脳の血管の動脈硬化の発生と、何かの関係があることをしめすものといってよいだろう。
     ところで、尿がアルカリ性だと、ということは体液がアルカリに富んでいるということだが、硅酸の尿中への排出が増す。
     しかし、尿が酸性だと、硅酸は体内に蓄積するという。それは、酸性の食品をとることが多いと、硅酸が体内にたまり、動脈硬化の原因になるかも知れないが、アルカリ性食品の多い場合は、硅酸の排出を促かして、動脈硬化の発生を防ぐようにはたらく、ということだ。
     硅酸の多いわが国では、また、ことに脳卒中の多い地方では、カルシウムに富んだ良質ナッパをしっかり食べる必要があるわけだ。


4. 呼吸

     医学博士 遠藤 仁郎 

     呼吸にもいろいろの効用がある。

    浄血効果
     呼吸の本来の任務はガス交換――空気中の酸素をとり入れ、血液中の炭酸を排出することだ。が、それとともに、種々の揮発成分が排出される。
     つまり排泄作用があるわけだ。
     アルコール、エーテルも出る。
     ニラ、ニンニクを食べると、息がくさくなる。
     テレビン油をのむと、スミレの花の匂がするというので、おしゃれに飲むことが流行したこともあるそうだが、これもそれ。
     また、腎臓から出るべきものや、腸内で出来る分解産物も出る。
     これは、肺が、腎臓や腸の働きを助け、あるいは、その代りをしているともいえるもので、古医は、肺や腎と腸とは相表裏している。とこれを表現している。
     尿毒症では、息が尿の臭をおび、肝臓の病気で肝臭をおびるのも、その現われ。
     糖尿病昏睡で腐ったリンゴ臭がするのは、異常代謝産物のケトン体が出るため。
     この糖尿病昏睡の際には、その他、特有の非常に大きな呼吸が現われるし、尿毒症その他でも、往々呼吸が大きくなる。
     呼吸のリズムや深さ、大きさは、延髄(脳の下部、背髄につながる部分)にある呼吸中枢で調節されており、血液の酸性度が上ると、刺戟されて興奮し、呼吸が強く、深く、大きくなる。
     運動して息がはずむのは、運動によって血液の酸性度が急にたかまるからだし、糖尿病昏睡の大呼吸は、ケトン体という病的酸性分が出来るため、また、尿毒症その他でも同様、血液酸度がますためだとされているが、一方からみれば、これらの際呼吸が強まるのは、血液中にたまった酸性分=有害成分を排出し、血液化学状態の正常化をはかろうとする、つまり、血液を浄化しようとするもの、すなわち、目的にかなった自然の働きの現われというもの。
     いずれにしても、呼吸には、本来の任務であるガス交換だけでなく、同時に、有力な血液浄化機能があるわけだ。

    鎮静効果
     血液の酸性度がたかまると、呼吸中枢だけでなく、神経系一般の興奮性がたかめられ、ものごとに感じやすくなる。
     そして、呼吸をさかんにすることによって、血液反応が正常化されると、呼吸中枢と同様、他の神経系にも鎮静的にはたらき、興奮性が低まり、安定して来る。
     胆石や腎石その他の痛みのとき、自然に大息をつく。
     これは、痛の際の反射的の現象とされているが、それだけでなく、この神経鎮静作用を目的とした本能的の現象ともいえよう。
     また、呼吸で頭痛やメマイにもよいことがあるし、高血圧や動脈硬化症の間歇性跛行(歩いているうち痛くて歩けなくなり、休むとまた歩けだすというもの)などにもよいという。
     日常深呼吸をしているもの――声楽隊、僧侶、神官などには高血圧が少いそうだし、毎日3回、5分間づつ深呼吸をすると、2〜3ヶ月で効果が出る、などといわれているのも、呼吸により、血液性状の正常化で、血管の神経の興奮性を鎮め、細小血管の病変がとれ、血行がよくなるためだろう。

    精神統一
     試験の時、競技のとき、あるいは綱渡りや、ナイフの曲投げ、ピストルの曲射などのとき、深呼吸をするし、座禅や静坐で呼吸をととのえる。
     ともに、気分を落つけ、精神の統一をはかるためだ。

    機械的効果
     呼吸運動は、また、機械的に胸部や腹部の臓器の働きをたすける。
     胸では、肺の活動をつよめることはいうまでもないが、心臓にも影響する。
     吸気で胸をふくらますと胸腔内は陰圧になるので、心臓の拡大をたすけるし、呼気で胸が縮まると、胸腔内圧がたかまるので、心臓からの血液の駆出をたすける。
     そして、30分から1時間毎に、数回の深呼吸をすると、ジキタリス(強心剤)と同様の效果があるとさえいわれている。
     心臓衰弱で呼吸がはずむ。これは、肺のうっ血のための呼吸能の減弱のためだが、呼吸のこの強心效果をねらう合目的々の自然の働きともいえよう。
     腹では、胃、腸、肝、腎などの働きをすすめる。
     深呼吸によって腹壁が緊張すると、腹部内臓にうっ滞している血液が駆出され、腹部ならびに全身の血行がよくなる。
     腹壁の運動によって胃腸管は機械的に刺戟され、働きをすすめられ、消化をたすけ便通がよくなる。
     また、力を入れて横隔膜をおし下げることで、肝臓を上から圧迫し、腹壁を凹まして力むことど、肝臓を下から圧迫する。
     こうして、肝臓は上下から圧迫されることで、血行をたすけ、胆汁の排出をよくし、働きをたかめられる。
     腎臓にもまた、同様の効果が想像される。このように、呼吸によって、血液は浄化され、神経の鎮静、精神の安定、胸腹部臓器の働きをたかめるなど、一般機能をよくし、体抵抗力を強める。
     エジプト、インド、中国の古代から、呼吸が健康法とされ、精神修養法、また治病法として応用されている所以でもあろう。
     ところで自然生活では、清浄な大気の中で十分運動することで、呼吸は常に極めて満足に行われる。
     しかし、運動の不足、心神過労のうえに、美贅食の飽食、また環境の悪化(大気汚染、不浄化)している今日の文化生活では、血液の酸性化はいやが上にたかまり、しかも、その慢性化のため、呼吸中枢はしだいにこれに慣れ、興奮性を弱め、呼吸はいよいよ不十分となり、血液化学状態はますます不健康化するという悪循環をくりかえし、健康度の低下、罹病素因の醸成、成人病多発を原因し、治療上にも不利の影響をあたえていることだろう。
     「最もよく呼吸するものは健康美と幸福とを得る」といわれているが、ともかく、もっと呼吸を強化する工夫が望ましいわけだ。
     深呼吸をやる。
     それも、いろいろの健康法に規定されているものでなくとも、ただ深い呼吸をすればよい。
     また、つとめて運動する。運動をはじめるとともに呼吸は強められ、2〜3分で最高にたっし、その後殆んど恒定的につづく。
     たとえば、中等度の行進や緩速(時速9キロ)の自転車では安静時呼吸の約3倍。
     登山(1時間2.5キロ前進六四米上昇)で約6倍。
     水泳(摂氏15度の静水中ふつうの遊泳)で約8倍、
     になるといったぐあい。
     また、大声をはりあげて唱い、朗読し、気合をかけるもよし、大いに笑うのもよい。
     いずれも呼吸をさかんにするよい方法であり、したがって、すぐれた健康法であるわけだ。


5. 韓国だより

    大邸市 K.K. 

     お蔭様にて、ますます元気にて、事業の方も調子よく行っております。
     農場の方も、毎年拡張致しており、冬を目前にして、今のところ、温床造りに大童です。
     温床は去年も成功いたしましたが、今年は、なお研究を重ね、素晴しいものになるものと確信しております。
     会員の方も、年々ふえる一方で、嬉しい悲鳴をあげております。
     近いうちに、政府より融資を受けることになり、ますます張切っている次第であります。



6. 高血圧

     高血圧は、結局、食べすぎ、それも、ご馳走の食べすぎ、したがって多くの場合ふとりすぎの病気。
     だから、その食事には、緑葉食、青汁を中心とした完全食の少食(そしてやせること)が根本で、ただ薬だけにたよっていたのでは、とても治りきるものではない。

       (1)ともかく、まず、ナッパをうんと、しかも、なるべく多くを生で食べ、青汁もうんと飲む。少くとも、1日3合。4〜5〜6合ならば、なおよい。主食の米飯は、毎回、かるく一杯程度。タバコ、酒、菓子は、やめるか、ごく控え目。蛋白食は過ぎぬよう、適宜に。味はうすく。
       (2)これでも下らなければ、ナッパ、青汁はそのままにして、主食をイモかマメ、せめてソバ粉に。肉(獣鳥魚介)類をやめて、大豆もの、小魚類にしてみる。
       (3)それでもダメならば、思い切って、徹底した青汁、イモ・マメ・ナッパ食にする。初め、2〜3日、青汁だけ。1日4〜6合のむ(青汁絶食)か、青汁、生ナッパ、果物だけにする(野菜果物日)。次で、イモ、豆腐、大豆、牛乳、小魚と、調子をみながら、少量からしだいに増してゆく。
       これで、たいていは、下って来るものだ。血圧が安定して来、調子がよければ、注意しながら、しだいにゆるめ、調子が狂ってくれば、またきびしくする、など適宜加減。
       そして好調がつづくようになってからも、週に一〜二度は、青汁だけの日か野菜、果物だけの日にすると、なおよい。


7. 松葉

     冬枯れ、夏枯れのナッパ不足の時にも、年中いつでも間に合うのは松葉。
     成分もなかなかよいものらしい。
     牛や山羊などもよく食べる。
     しかし、何分ヤニの強いもので、味はあまりよくはない。
     もっとも、やせた赤土の山の小松の葉は割と食べよく、生でしがんでもよし、青汁にもなる。
     刻んだりすりつぶして飲んでもよし、茶にもなる。

    生葉をかむ
     昔から、毎日松葉をかむとからだによい、という。
     山あるきの時など、しがんでいると、口は乾かず、疲れもなく、まことにぐあいがよい。

    青汁
     水分が少いから、ただすりつぶすだけでは、とても青汁らしいものはとれない。
     よく搗いて、十分水をさして溶かし出すと、いく分の渋味と酸っぱ味はあるが、ちょっとオツな味になる。
     但しヤニが強いと腎臓や肝臓の刺戟になるので、分量には注意が肝要だろう。
     ふつう、生でしがむ1回の適量は、大体、葉を束ねて指の太さくらい、といわれているようだから、青汁にも、そのあたりが無難というものだろうか。
     そのまま飲んでもよいが、古方では酒に漬けてのんでいる。
     たとえば中風に、青松葉四十目、つきただらし、汁を出し、酒一升にひたし、一夜置き、又一夜火のそばにおき、初め茶碗に半分のみ、後に一杯のむべし。
     頭に汗いずれば、大によし(妙薬手引大成)。また、リウマチに、葉の搗汁一升(今の1合)を酒三升(合)に7日浸し、1日3回1合(勺)づつ服す(千金方)。
     といったぐあいだ。もっとも、これらは、青汁というよりは、抽出法というべきだろうが。

    刻んで服む
     きざんだり、すり潰して飲んだり、煎じたり、ねり合わせて服む、というのもある。
     天行温病(流行性熱病)に、細切し、酒で方寸匕(一寸角のサジ)を服す。
     1日三服、よく5年の瘟を辟く(傷寒類要)。
     中風で口がゆがんで2〜3年も癒えぬのに、青松葉五匁、細に刻み、絹袋に入れ、酒5合にて2合半に煎じつめ、松葉を去り、酒ばかり少しづつのむべし(懐中妙薬集)。

    打撲傷に
     生松葉を刻みすりて、酒にてねり合せ、のむべし。
     カスはその疵につけてよし(秘方録)。

    健康長寿法にもなっている(松葉服食法)
     松葉を細切して、更にすり、毎日食前に、酒で二銭(匁)を調へ服す。
     また煮汁で粥をつくって食ふもよし、人をして老いざらしめ、身に緑毛を生じ、身を軽くし、気を益す。久服してやまざれば、穀を断って飢えず、渇せず(聖恵方)

    松葉茶
     生松葉を熱湯でに出した茶もよいだろう。
     もっとも、これでは水に溶ける成分しか出ないから、栄養分としてはビタミンCやB、あるいは若干のミネラルに限られる。
     しかし松葉ことに寒冷時の松葉には、かなり多量のビタミンCがあり、しかも採取の数日後に最高値をしめすという重宝なものだから、とかく野菜不足に陥りがちな冬のC供給源としての意義は少くないわけだ。
     搗きつぶして煮出せば、いっそう有利というものだろう。



8. 青汁教室 食養生についての断想(18) ――主として塩と砂糖――
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     健康と栄養の土台である毎日の食物を改善するにあたって、調味料をうっかりしていることがある。
     ために、毎日せっせと青汁を飲み、さらに食物全体もあれこれと改善につとめているのに、どうもすっきりと体具合がよくならない、という場合がある。

     * 


     うまいも・まずいも塩かげん、といわれている通り、塩は調味に重宝である。
     また、食物の貯蔵にも好都合である。
     だからといって、舌先にまかせて取りすぎると、胃炎・腎臓炎・高血圧その他厄介な病気を引き起こし、また、早老の原因ともなる。
     であれば、健康の保持にも病気の治療にもできれば食塩はとらないほうが望ましく、とるとしても、いろいろ工夫して、つとめてひかえ目にすることだ。
     それは、いうまでもなく、醤油・味噌・ソースその他の調味料や、漬け物・佃煮・塩物なども含めてだ。
     それに、この頃の調味料は、昔ながらの醸造品は少なく、合成品が多く、調味上からも栄養上からも著しく劣り、その上、防腐剤・甘味剤・着色剤・香料などまではいっているので、有害無益といってもよいくらいだ。

     * 


     生きた体に塩分が必要不可欠であることは、科学的な事実である。
     だが、それは日に約3gであって、別に食塩で補なうほどの必要はない。
     すべて食物には、自然のままで塩分が含まれており、毎日食べる食物全体で、ほぼ3g程度はまかなえるからだ。
     それは、自然の動物はいうに及ばず、放牧中の家畜でも厩舎の家畜でも、別に食塩は与えなくても健全である通りだ。
     といって、熱量や労働その他で、ひどく汗をかいたり、あるいは食あたりその他で、あげたりさげたりしたときは、ほどほどに食塩で補なう必要がある。

     * 


     栄養基準量では、食塩は日に13gとなっている。だがこれは、栄養上これだけはとれ、という意味ではなく、調味上これくらいは使っているので、という意味での、食料行政上の数量である。

     * 


     青野菜は、カリウムが多いため、ナトリウムの不足を引き起こすので、それ相応に食塩を加える必要がある、といわれている。だが、これは片手おちの見方であって、調味上の必要はあっても、栄養上の必要はない。でなければ、青草ばかり食べて、別にナトリウム不足症を引き起こさない動物について、どうにも説明ができない。

     * 


     この頃、うまい・あまいの区別がつかないのか、料理にしろ飲み物にしろ、おいしくしようと、ヤタラと砂糖を、それも白砂糖を使う人が極めて多い。
     また、健康にも病気の治療にもよくないからと、つとめて菓子はひかえているのに、調味には、あい変わらず砂糖を使っている人もある。
     だが砂糖は、健康と栄養には、害こそあれ益は少しもない。
     風邪・便秘・冷え症・ムシ歯から疲労・肩こり神経痛その他すべての病気の原因となる。
     だからといって、サッカリン・シュガリンその他の甘味料を代用したり、これまで加えてダラ甘くするのは、全くもって危険千万。であれば、どうしても使わずにすませないなら、中白以下の粗糖や純粋の蜂蜜や飴を、それも、いろいろ工夫して、つとめて少な目に使うことだ。

     * 


     生きた体に糖分が必要不可であることは、科学的な事実である。だが、これは別に砂糖の糖ではなく、米・麦・芋その他の食物も、体内にはいれば、砂糖と同様に、糖分に変わるのだ。そして実状、糖分は必要以上にとりすぎている場合が多く、これが生きた体の力に変わるとき、必要不可欠なミネラルとビタミンが著しく不足しており、白砂糖には、こうした成分は全くないのだ。

     * 


     疲れたときに甘いもの、といって、砂糖湯を飲んで元気をつける人が少くない。確かにひどくくたびれたときには、効き目がある。それは、体内で糖分が一時欠乏しているからであり、砂糖は早く消化吸収して、糖分に変わるからだ。だが、それは、一時的なカラ元気であって、間もなく、さらにひどくくたびれてくる。絶えずこんなことをくりかえしていると、やがては体がダメになる。本格的なスポーツマンはみな、砂糖も菓子も厳禁なのだ。

     * 


     砂糖の消費量は文化生活のバロメーターである、といわれている。だがこれは、砂糖を多量に使うのが文化的な生活である、という意味ではなく、文化的な生活はとかく砂糖を多量に使う、という意味だ。そして砂糖の消費量は多病短命のバロメーターとなっているのだ。文化生活の必要条件と随伴現象とを見分けて、砂糖会社の巧妙な宣伝に迷わないことが肝要である。

     * 


     調味に塩や砂糖や、その他の調味料を使うのは、自然の食物が備えている本来の味わいを、うまく引きたてるためである。
     だがこの頃は、ひいきのひきたおしで、食物本来の味わいまで抹殺するほど、濃厚に味つけしている場合が少なくない。
     それは、ひとつには、人間の味覚は、動物とちがって、とくに塩と砂糖には容易に幻惑され、それが習慣化するからである。
     であれば、とくに乳幼児には、砂糖も塩も極力与えないようにして、しゃんとした味覚を養なうことが肝要である。
     また、いいかげん味覚の狂っている成人も、そこはアタマを働かせて極力うす味につとめ、食物本来の味わいが本当に分かる、マトモな味覚を取りもどしたいものである。
     なにより大切な健康のために、そして、本当に毎日おいしく食べるために。


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9. 潜水艦と野菜

    前橋 I.U. 

     戦前の旧いお話しで恐縮ですが、青汁の事からフト想い出しまして、伺った話しを書いて見ました。
     帝国海軍の健在であった当時、潜水艦隊々長M中佐が、太平洋上の永い訓練で、野菜が不足しますと、軽い壊血病になって困ってしまうので、其の対策として、近くの群島に隊員を上陸さし、野生の落花生の芽をつみとって来さしたり、野生の藷づるを刈って来させて、落花生の芽はお浸しとし、藷づるは味噌汁の実に利用したり、油いためとして美味しく喰べたと伺いました。
     何分、野菜不足の時で、洋上の事ですから、身体が要求していて、ことさらに美味しかったものと想像をして聞きました。
     それで、訓練が終って帰港すると、真先に食べたいと思うのは充分に青野菜と野菜料理との事で、これが、人間本来の姿だと思って居ます。
     世の中は、物価が上るとベースアップの要求する様に、野菜が不足すると必然的に身体が要求するのでしょう。
     然し、物質の豊富になりました現代に於ては、各種美食に慣れて野菜の摂取が不足して、これに原因する障害が増して居るのではないでしょうか。
     心配の限りです。それに、インスタントの食品を見ましても、菓子類、飲料水、数えて見ますと限りなく、着色剤、防腐剤、防菌剤等、多種多様に混入されて、我々の生命をおかして居ります。野菜を見ても、果物を見ても、消毒や漂白によって、目に見えない有害を受けているのが現状ではないでしょうか。
     こうなりますと、各種食品の知識を高めるべく努力し、自衛手段として、手数でも、家庭料理を第一として、それに使用する材料を吟味した上に、青汁を沢山飲みましょう。
     そして隣人を愛し、社会から病気を追放する手段として、青汁を知らして上げましょう。
     それが青汁を知った友達の友情です。
     潜水艦の野菜不足の話しが横道に逸れました事をお許し下さい。
     要は、人間は、青野菜を充分に食べねば駄目だという事を申し上げたい次第です。



10. 青汁実験談

    宝塚市 S.A. 

     人間が創造されてから何万年来、菜食動物であったことは既定の事実として物語られて居りますが、人間が動物を食することとなった歴史は、あまり古くないようでもあります。
     従って、菜食のみであれば、あまり病気にも罹らずに生存することが出来る筈なのに、獣類・魚類等の肉食によって、往々病気を招くことが多いようであります。
     私の浅い経験から云わせていただくなれば、グリーンジュースの権威者、遠藤仁郎医学博士の御指導の許に、生野菜のグリーンジュースの材料ケールを拙宅の小さい畑に栽培して、之を絞って毎朝飲用し始めましてから、約10ヶ年を経過しましたが、其間、今日に至るまで、私も家内も、一度も病気をしたこともなく、日々を健かに、感謝して送らせていただいて居ります。
     肉食を全然断って居るのではありませんが、なるべく獣類の油をさけるようにして参りました。
     さて、そのケール(今日では世界的青汁の素とされて居ります)栽培の方法でありますが、遠藤先生の御指導によれば、少くとも3ヶ年以上、その畑には人糞、その他、有害なる農薬肥料を用うることを禁ぜられて居ります。
     所謂清浄なる土壌で養われたケールでなければなりません。
     尚そのジュースの飲み方でありますが、絞ったままでは少々飲みにくければ、果汁を混入していただけば、美味しく飲むことが出来ます。
     以上頗る簡単な条件のもとに飲用出来ますから、要は、気長く毎日続けることでしょう。
     自宅で栽培がむずかしければ、全国に遠藤青汁の会がありますので、其配給を受けるようなさればよろしいでしょう。
     実際に、永く続けますれば、きっと体質までが好き変化を来たし、全くの健康体となることを確信いたします。



11. 受精時の男女比

    金沢市 I.N. 

     出生時における人間の男女比が106:100である点よりみて、受精時の男女比も100:100でないことは当然予測されるところであるが、Tricomiら(1960)は、242例の妊娠中絶例について男女が160、2:100であったと報告している。
     これは妊娠期間中に男の方が女より流産しやすいこととも窺わせる。
     そこで著者らは受精及びその後の発育に異常なく母親の側の原因で人工流産が必要となった125例について調べ、165、9:100。これに対し自然流産106例では、135、5:100であったという。
     この際、人工流産例の胎盤について組織学的に異常がなかったことを確かめている。
     こうした点よりみて、男女の性別決定について詳細はなお不明であるが、出生後に限らず胎内においても男子の方が女子より「弱きもの」であることが明らかになったという。

    (くすり春秋、29)



12. ヒジキ

    姫路市 H.I. 

     下痢にこの味噌汁がよいといわれる。
     烈公食薬に痢病をうけぬ咒として「6月6日ヒジキを味噌汁にして用ふ。度々食へば尚よからん」とある。


13. 妊娠中のインフルエンザの児への影響

    岡山県 R.Y. 

     1957〜1958年に流行した、アジア型のインフルエンザの妊婦に罹患した場合の児への影響に就いて更に3年後の遠隔成績に就いてCoffey Jessopは次の様に述べている。
     分娩当時の所見と3年後の所見を比較すると、分娩時のインフルエンザ群の異常児(奇形の他に死産も含む)は3.6%であるのに、対照群のそれは1.5%であった。
     児の障害をみると、中枢神経系の異常で1961〜1962年ではインフルエンザ26、対象群9である。妊娠のいかなる時期に罹患したかについてみると無脳児などの中枢神経障害は前期12.7%、中期1.3%、後期1.3%で、前期の罹患は後期のそれに比し約10倍も高い。
     これに比し他の異常は、前期20.6%、中期14.7%、後期8.7%と前期の障害発生率は後期のそれの2.4倍に過ぎないといわれる。

    (Lancet;748.1963)


14. 魔の力 子宮癌を制圧

     貝原 邦夫 

     昭和38年8月初旬、母の健康状態について相談があると、父に呼ばれて郷里を訪ねた時の様子。
     母が3ヶ月ほど前から土地の病院に通院しているが、異常が無いと言われながらも、何かしら体の状態がよくないので婦人科の診断を受けた。
     ところが、どうも子宮筋腫らしいので、手術した方がよいとのことだが、如何したものかとの話であった。
     そこで早速自宅につれ帰り、遠藤先生にお願いして倉敷中央病院で精密検査を受けました。
     その結果は、筋腫ではないらしいが、1日も早く手術した方がよろしいとすすめられました。
     この時私は悪性腫瘍だと直観はしていましたが――。
     8月6日中央病院入院、8月9日吹田婦人科医長の執刀で手術。
     私が役所の務を終えて、病院に母を見舞ったのが午後6時過ぎ。
     鼻からゴム管を通し、酸素吸入のテントの中に、こんこんと眠るベッドのそばで、つめかけた家族、親族から大変な手術だった。手術中も心臓が衰弱のため脈搏がとれず、心電図をかけとおしであったこと等々聞きました。
     午後8時過、吹田医長さんに呼ばれて、父と二人で、摘出した患部を前に説明を聞きました。
     子宮口がふさがれて、中に癌が発生、肥大して遂に2ヶ所で穿口、腹膜炎をも併発全く手遅れだった。
     これが筋腫ならば問題ないんだがと、同日手術された人の標本を前に、そして腹腔から洗面器に排出した膿約5合を指さして、この中はすべて癌細胞で一杯である。子宮は全部摘出したが、恐らく転移もしているだろうし、心臓が非常に衰弱しているので今晩中が危険である。
     若し持ちこたえても二度と生きて帰れると思ってくれるなとの宣告を受けました。
     年老いた母とはいえ、肉親の絶望を宣告されたあの瞬間は、未だに私の脳裡から消え去ることはできません。
     当日は麻酔科の医長さんも徹夜で附添って下さいました。
     輸血、点滴、酸素吸入、強心剤等々・・・・・・。このように中央病院の先生方の献身的なお力添えを頂いて、ようやく死線を脱し、1日1日と快方に向いました。
     手術跡いえてコバルト照射をはじめましたが、クール半ばで白血球減少を来し、食慾も衰え、貧血著しく、10月15日4回目の輸血。
     全治を待たずして11月3日、文化の日に退院いたしました。
     あれから5年。この間定期的に検診を受け、婦人科医長さんが不思議だ、不思議だと頭をかしげられていたということを、人づてに聞きましたが、昨年(昭和43年)夏で完治の喜びの日を迎えることが出来ました。
     この長い恐怖の戦慄とも言うべき5年間の母の生活を、皆様にご紹介して、お世話になった倉敷中央病院の先生方に感謝の意を表するとともに、宿命に泣く癌患者の人たちや、癌予防の意味からも、心から青汁の大量飲用をおすすめしたいと思います。
     子供は成人しても親から見れば乳飲児同然、誠に頼りないものと思われるのが世の常。
     私がいくら青汁をすすめてみたところで仲々聞いてもらえなかったように記憶いたしておりますが、入院以来誠に熱心な青汁信者になりました。
     退院の日、遠藤先生から現代の医学では今まで病院で行ったのが最善の処置。
     退院後の患者にしてさしあげることはもう何一つありません兎に角青汁をしっかり飲んで癌細胞に対する抵抗力をつける以外に方法はないのだからと、親切なご教示を頂きました。
     ちょっと話が横道にそれますが、私どもが青汁製造器具のないのに困惑していたさなか、富士電気株式会社よりジューサーを持参して遠藤青汁の会で推薦してほしいとの申入れがありました。
     だが、実験の結果、1回目も、2回目も拒否。遂に3回目に汁とかすの分離出来るものを開発され、しかも分析した結果非常に良質な汁であることがわかりました。
     これで家庭用のジュース製造も青汁を始めて十数年目ようやく解決できました。
     それにしても138億3000万円という大メーカーが、田舎の片隅から提唱している青汁のため、よくぞ協力してくれたものと感謝し、喜こびあったのが、母の発病当時だったと思います。
     退院後は早速この富士ジューサーを使用して毎日青汁を3合〜4合飲用しました。
     勿論母が自分で製造。その頃家にケールがなかったため農家で栽培しているキャベツの外葉(冬期のため農薬の心配はなかったと思います)を使用しました。
     昭和39年の春さき父から、母が青汁をはじめてからは冬中風邪一つひかないで、今までにない最高の健康状態だ。
     ほんとに青汁とはえらいものだなあという中間報告を聞いたことも記憶いたしています。
     兎に角5年間の対癌生活はこの青汁飲用を忠実に実行したこと。
     農薬、着色、人工甘味、防腐剤等による有毒、有害食品をさけたことのみであります。
     このような平凡な生活で、4回に亘る大量輸血に血清肝炎も出ず、5年完治の喜びをかち得たわけであります。
     しかし考えて見ると現代の文化生活。テレビにラジオに売らんかなの宣伝に明け暮れる世の中で原始生活を続行することも仲々生やさしいことではなかったことと思います。
     この困苦を克服する忍耐力、この努力こそ癌制圧の極め手であったと私は確信いたしております。


15. 私の健康法

    宇部市 K.S. 

     私は77才の老爺でありますが、毎日時間を期し、棒体操に便り、青物に便り、身心の手入れ怠らず、三度の食事も、春夏秋冬、おいしくいただき、家庭用の野菜等も耕し、老人会その他のお手伝いなどさしていただき健康であります。

       1、睡眠8時間前後
       2、食事は好き嫌いなく
       3、仕事が苦にならぬ

     この3件が完行できれば先ず健康体である、と信念で毎日をくらし、棺桶に納るまでつづける覚悟であります。


16. つくづくよい本

    北九州市 S.H. 

     3年程まえ、興味本位で青汁の本を買い読み、そのままになっておりましたが、さいきん、つくづくよい本を買っておいてよかったと、くりかえし読んでおります。


17. 毎日を楽しく

    宝塚市 T.M. 

     若い頃、結核、心臓等の大病を患いました私は、中年になりましても人並のスタミナが無く、困っておりました。
     その上、主人に早く先立たれ、何が何んでも二人の子供の成人までは頑張らなくてはならぬ事になり、とても不安な毎日を過して居りました。
     そんな或日ご近所の菰口様の奥様が青汁をお持ち下さったのです。
     真青なしぼり立てのグリーンジュース!!見ただけでもビタミンの豊かさを感じさせられます。
     冷蔵庫に冷やして毎朝毎晩頂きました。
     4、5日経って、フト、それまでナマリの棒を差し込んだように重苦しかった後頭部が、いつの間にか、柔かくスガスガしくなって居るのに、先ず驚きました。
     これに力を得て、ご親切に感謝いたしつつ、お言葉に甘えてジュースを頂きました。
     それまでは、午前中は毎日気分が悪く、朝食後はずっと横になり、午後になってから、やっと市場に出かけるような有様でしたのに、いつの間にか、つぎつぎ仕事が出来るようになり、お蔭様で、更年期障害も全然感ぜずに、毎日を楽しく働かせて頂いて居ります。
     お蔭様で、二人の子供もそれぞれ一人前になり、医者の長男も疲れますと、私の頂いたジュースを自分も飲んで元気を取り戻し、忙しい病院の勤務にはげんで居ります。
     菰口様のお話しでは、グリーンジュースはガンに大変よく、又これを常用している人にはガンが発生しない、との事でした。
     私も50才を過ぎましたので、一生懸命頂いて、厭なガンにならぬ様にせねばと思って居ります。
     菰口様のお蔭で、こんなよい、青汁というものに巡り逢う事が出来まして、大変幸わせであったとしみじみ思い毎日を楽しく感謝の内に送って居ります。


18. 至極快適

    山形市 K.K. 

     東北の雪国で、青野菜を毎日求めることは仲々容易ではありませんが、万難を排して、毎日続けております。
     お蔭さま、65才の老境ではありますが、毎日30分の道を徒歩で学校に通い、至極快適であります。


19. 不治の病も

    群馬県 Y.O. 

     肝臓硬変症で、2年2ヶ月入院生活をいたしましたが、一向によくなりませんでした。
     長い間、一進一退でした。入院以後は、高蛋白、高カロリー食で、点滴すること1ヶ年半。
     リンゲルも十数回。針をさしても入らなくなり、副腎皮質ホルモン多量服用で、毎日死ぬことばかり考えるようになりました。
     その時肝炎で1年3ヶ月入院し、ケールで全快した高橋氏が、高崎市の青汁の会から、毎日、ケールの葉を運んでくれますので、6月15日に、先生は「駄目」というのを、自己退院いたし、毎日のんでおります。
     現在では、ねたきりの生活から動けるようになり、顔色もよくなって、いき返った、明るい生活をしており、不治の病も必ずよくなると信じております。


20. スーパーママ

    宝塚市 S.I. 

     ご近所でケールを沢山作っておられますので、頂いて、夫と私が呑ませて頂いております。
     お蔭で、夫の血圧は高からず低からずで、快調。
     私も夏バテもなく、バリバリ働けますので、子供達からスーパーママと笑われます。
     健康で感謝致して居ります。


21. 寝たり起きたりの生活

    島根県 S.Y. 

     心臓病にて、いつも寝床をしいておいて、寝たり起きたりの生活でしたが、この節は、遊びにも出ますし、少しづつケール畑の世話もしています。
     これは、青汁のおかげと思って喜んでいます。


22. 質問箱

    青森県 S. 


     青汁を始めたいと思いますが材料がえられません。
     大阪センターの乾燥青汁はどれ位の効果がありますか。

     生の青汁に比べ、その何割かの効果があるか、ということについては、とてもはっきりした答は出来ません。
     大阪センター発売の250グラム入りは、1日に青汁を五勺飲むとして1ヶ月分にあたるとなっていますが、
     あの1袋を10日か1週間に飲めば
     (
     10日では、1日25グラム、もとの葉で300〜350グラム、青汁一合五勺。
     1週間では1日約35グラム、もとの葉で450〜00グラム、青汁2合のむことになる)、
     確かに効果が期待できます。
     コストは少々高くつきますが。


 コラム紹介

     冬寒気はげしくて、陽気をさまり、かくるれば来春の陽気さかんなり。
     故に冬あたたかに、雷なりて、陽気うごきもるれば、
     来春の癸生気よわく秋穀のみのりうすし

    大和俗訓



      1、鳥を見よ空飛ぶ為に身も軽く常時糞出す自然の姿
      1、飼鳥のカナリヤさえも青野菜与える人間野菜喰わす
      1、人間も青汁飲んで通じつけ1日1回長寿の基だ
      1、朝夕に青汁飲めば健康に冥土の迎え遥か彼方だ



    病気したこともない人は最初の発作で死ぬる。
    (英俚)



     とにかくに、今の日本人の歯では、到底、処理することの出来ぬものを、その親、祖父母は平気で咬み砕いて居たのである。
     コメカミというのが顔の左右側、耳と眼との間にある筋肉の名であるのを見てもわかるように、以前は、爰を大いに働かせなければならぬ食物が多く、生米は又その一つであったのである。
     正月に蓬莱という台の上に飾るもの、又は結婚の式の日に、今では、目で見るだけであるが、なほ必ず酒の肴として供へなければならぬとして居る古風な食品は、何れも此類の堅い乾いた焼きも煮もせずに、其まま食べられるものばかりであった。
    (柳田国男 食物と心臓)








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