健康と青汁タイトル小 <1963年7月15日発行 第83号>
 目次




1. グリーンサラダ

     医学博士 遠藤 仁郎 

     栄養を完全にし、健康を増進するために、私どもは生の菜っ葉をしっかり食べること、そして、その一方便として、すりつぶして汁にして飲むこと(青汁)をすすめているのですが、こいつ、だいいち、あまりおいしいものでありません。そのうえ、すりつぶすことだけでも、もういくらか失われる成分があるでしょうから(汁にして味が悪くなるのも、おそらく、そのためでしょう)、生の葉のそのままをバリバリやるほうが、ずっとよいわけです。
     そして、また、安全(清浄無毒)な材料でさえあれば、野菜だけでなく、野草でも、木の葉でも、およそ食べられるほどのものは、みな利用すべきだとも考えます。


     この正月には、ひどい寒波にいじけて残っていたカキハダイコンの葉、コマツナ、CO(これが寒さにたいし一番強かったようでした)。わずかに芽ぶいているハコベ、ナズナ、タンポポ。それにセロリを少し加えた7種をグリーンサラダにして食べましたが、どうも、これが本当の「ななくさ」の食べ方ではないだろうか、という気がしました。

     梅雨のなが雨のようやくあがる頃、私の庭には、春まきのカキハダイコンやコマツナ、COなどは、ひどく虫にやられてしまって残り葉も殆んどなくなります。そして、シソ、ミツバ、アルメロン、クコ、赤地利ソバにまじって、クローバー、ノゲシ、ヒユ、イノコヅチ、オオバコ、ヒメジヨオン、タデなどの雑草が生いしげり、捨てた種子から出たカボチャ、カキ、ブドウの芽ものびています。
     草とりがてらに、やわらかい部分だけを摘みとれば、これらも結構サラダの材料になり、夏の青物不足の補いにも役立ちます。だいたい野草や木の葉には味のよくないものが多いのですが、中にはなかなかうまいものもあり、それぞれに特有の持ち味もあって面白いものですし、味のよい野菜に混ぜれば、さして気にもならず、らくに食べられます。
     また、こうした雑多なものを、でたらめに混ぜ合わせて利用できるところが、サラダのよいところでもあり特長でもありましょう。

     いずれも、慣れてくればそのままでもやれますが、適当な調味料があれば一層食べやすくなります。調味料には食塩、酢、ミソ、モロミ、マヨネーズなど色々あり、好きずきもありますが、私どもの経験では、やはり、和流の酢ミソかフランス流の油、酢、食塩、胡椒の調味が一等のようです。
     ところで、ミソには大豆の油と塩があり、酢ミソはそれに酢を加えたものですから、フランス流と、いわば全く同じわけです。

     私はこのグリーンサラダを毎朝食べることにしていますが、起きぬけにザルをもって庭に出かけ、野菜を主とし、野草や木の葉を適宜に配し、薬味としてニラ・セロリ・ミツバなども加え、1回量おおよそ50−60グラムを摘んで来ます。
     小さい葉はそのまま。大きいのは頃合いの大きさに千切って、水道でよく洗い、水をきっておきます。やがて、大きな皿に山もりにされて、食卓にはこばれます。
     備えつけのサラダ油、ついで食塩と酢(胡椒はあってもなくてもよろしい)をかけ、かきまぜて食べるのですが、まことに美味しいものです。
     そして、この新鮮味になれてくると、ふるくなったものや、火をあてたものなど、とても不味くて食べられません。来客にもよく出しますが、なかなか評判がよろしい。

     なお、これは、どこでもというわけには行きませんが、下肥や農薬の危険のない、人里はなれた安全な原っぱや山のハイキングなどには、ぜひ酢ミソだけでも携行したいものです。
     私どものところでは、毎月第3日曜に「あるく会」がありますが、昨年4月の例会には、戦国の昔、女軍奮戦の悲話をとどめている児島の常山古城趾にのぼりました。
     頂上はあたり一面の笹やぶで、めぼしい草も見あたりません。
     ようやく天守趾のくずれた石垣のウコギの古木に、みずみずしい新芽の群りついているのを見つけ、摘んで会員一同に試食してもらいましたが、野趣にとんだ味は、時にとって、ひとしおの感興をそえたようでした。



2. 主張

     有毒物の添加されている飲食物が、消費者の健康にマイナスになっても禁止されないのは何故でしょう。
     危険な農薬のかかっている農作物もまた同様です。
     消費者の健康にプラスすること、おそらく、その右に出るものはあるまいと思われる青汁は、生ものなるが故に許されません。
     生産者は儲けさえすればよく、当局はさしあたり厄介なことが起りさえせねばよいので、消費者のうける迷惑など知ったことではないというのでしょう。道義の廃頽、人心の腐敗まさに世は澆季というほかありません。まことになげかわしいことです。



3. ケールのつくり方

    松江市 S.H. 

     浅い経験ではありますが気づいたところをお送りいたし、青汁同好者の人々に少しでもご参考にと思いましたので、愚書をおくり、会のご手数を加えました。

    1、青汁材料のケール
     ケールは1人が毎日1回1合5勺宛のむとし、ケールの葉を大小平均14、5枚を要し、水は全く混ぜないのみか洗った際の水気を十分ふりおとし製造にかかる。
     この葉数は3月頃〜10月末ころまででのことで、冬季になると植物も冬眠するのか、地中より水分、養分を吸収しないのか、葉中に含有される水分が減り、また緑色が甚だ悪くなるので同量をのむのに殆んど倍数の葉数を使用せねばならない。
     そのようにすると一人前ケール25〜30枚を要する。

    1、ケールの播種
     播種は4月、9月の2回実施いたしますが、それでこそ他の野菜や野草と異り一年中ケールの青汁がのまれる。ケールは苗を作り移植するより、初めから十分種子をえらび実ったのを3、4粒づつ、30センチ位の間隔と距離をとり、10センチ位成長してから、よいのを残し、他は抜き捨てるか、他に移植した方が、成育がよいように思う。
     移植の目的でバラ播きして、10センチ位のびてから移植するとよいけれども、植えいたみができて、地播きよりははるかに遅れて成長する。
     そしていずれにしても除草と中耕は十分注意を要する。

    1、害虫の駆除
     害虫といえども矢張り長命を望むらしく、各種滋養のあるものを食いたいらしく、ケールには余程害虫がつきやすく、油断すると青汁唯一の材料を台無しにする。だからというて110番へ電話しても駄目。自分で熱心に駆除しないと駄目である。
     当地方でも折角ケールの種子とか苗をわけて渡しても、手入が不十分のため成長が不良とか、また害虫にやられて、全く使用できず抜いて捨てた人が6、7人もあり、さらに私から苗を差上げるということになる。
     害虫は各地方地方で異る場合もあろうが、当地はアマコ、青虫。それに病害か虫害かわからないが葉に茶かっ色の斑点が出来る。これは害虫以上にケールをいためる。
     アマコは煙草のアク汁を散布すれば全滅する。青虫は、葉に穴があくから直ちに発見ができるから除き易い。唯困るのは、ケールの新芽の中にアマコがつき、新芽を巻いて養分を吸うから一々新芽をひらいて駆除せねばならないからだ。
     しかし会でも虫喰い葉でも青汁には支障はないと申されていますが、私も穴だらけの葉でも捨てるのは勿体ないようで使用しております。ケールの花が散り、いざ実になろうとする時のアマコ発生は大変なもので、これを等閑にすると十分実らず、それのみか全く莢になりません。
     お互にケール作り方を十分研究し、これを人体に役立たせようではありませんか。
     以上のことは、青汁に関心のある人は十分ご承知かとも存じますが、平素の会のご指導にたいしお礼の言葉にかね、つまらないことを書きました。
     何卒ご笑読くださいませ。

    (36・8・25)



4. 搾り粕の搾り方

    福井市 Y.T. 

     私は老人で、しかも持病もありますが、所謂全身療法とでも申しますか、体力増進によって、自ら持病も軽快するように思われます。
     青汁をはじめまして約2年ですが、最初の1年はジューサーを使って居りましたので、思うように出来ませんので、毎日少量づつ飲んで居りました。
     この1年はご推賞の改良手廻しミンチを使っておりますのと、2、3ヶ月前の「健康と青汁」に、「搾り粕を湯につけて搾り直すとよい」との記事を読んで、早速試みましたところ、全く粕がカラカラになるまで搾ることが出来まして、毎日喜んでやっているような次第でございます。
     今年の冬は、この方法でやりますと十分に搾れるものと、今から楽しみにいたして居るような次第でございます。

    (37・5・17)



5. 青汁体験あれこれ 総会における懇談より

     遠藤青汁の会では、5月26日に昭和38年度の総会を開いた。
     場所は、例年通り倉敷西小学校の図書室。
     時間は、午前10時より、中途昼食を共にして、午后3時まで。遠藤会長の挨拶につづいて、37年度の事業経過と決算の報告、38年度の事業計画と予算の決定、役員の改選などの議事を行なった後、岡山県下の小学校における青汁給食の状況をフィルムで見たり、こと緑葉食・青汁についての体験を互いに楽しく懇談した。

    体験と好意で結ばれた会
     遠藤青汁の会は、国内国外に、会員数万を持った会ではあるが、別に営利を目的としたものではなく、また専従の世話人がいるのでもない。青汁を飲んで丈夫になった者どもが、毎月発行する「健康と青汁」を媒介として、緑葉食・青汁の、より正しい上手な用い方を心得たいと思い、また全く好意をもって、これを友人知人にすすめようとして、作った会である。
     集る者も、例年通り約60人。事務的な議事は、ご苦労さま、万事よろしく、というわけで、専ら懇談である。
     遠藤青汁普及会が作られたのが昭和29年、遠藤青汁の会に改組したのが32年、この間、すでに「健康と青汁」を81回発行している。多忙な本職をもっておられる遠藤先生、貝原先生たち、それに内助の奥さんたち、まことにご苦労さまである。

    英訳出版の寄付金
     こんな会であるから、カネを集めて事業をする、というよりも、ささやかな労力で事業を営なみ、これに賛同する人々の会費と芳志で、この事業をまかなう、といった具合である。スポンサーももっていないのだ、もたない方針なのである。
     ところが、在米会員より、ぜひ「青汁の効用」の英訳を出版してほしい、という要望があり、これに答えて、出版の準備を始めたが、さて費用がない。やむなく4月号で援助方を会員にお願いしたところ、もうすでに百円、数百円、数千円と、いろいろな金額の寄付金がき始めた。これ全く青汁の体験がそうさせているのだ。

    青汁を飲み青野菜サラダを食べて
     青汁の会の集会である。お茶だけではモノ足りなく、まず一同、青汁1合のんで、議事を始める。もう1杯のまねば、油がまわらぬという仁もある。材料のケールは、倉敷の一会員の寄贈。しぼってくれたのは、倉敷西小学校の方々。会場の準備も同様。
     昼食は、すしと青野菜のサラダ。このサラダは、一昨年の総会の折、小松妙子さんから教えて頂いたフランス流。一人あたり約70gの新鮮な青野菜の若葉を油、酢、塩その他で特製したフレンチ・ドレッシングで調味したものである。材料も調理も、倉敷の遠藤青汁教室の方々のサービス。さすがに青汁体験者ばかりだ。
     すしは残して夕食にまわした方は多かったが、サラダを、ほんの僅かでも残した者は一人もなかった。健康のもとは、なによりもまず、生の青野菜を沢山食べることだ。毎日毎度の食事に、必ず生の青野菜を一皿つける。それも、50g以上だ。こうして食膳を常に緑化する事が緑葉食の基本である。
     だが、これだけでは、まだ足りない。その上、青汁を毎日1合いな2合以上のむ。こうすれば、生の青野菜が毎日300いな500g以上とれる。大便も緑化する。これが緑葉食、青汁という正しい食べ方の根本である。
     これを体験すれば、おのずから食事全体を改善していく。真の健康を喜ぶようになる。なお、くれぐれも注意しなければならないことは、この青野菜が、パラチオンその他の危険な農薬を使っていない、安全清浄なものであることだ。

    青汁有毒説を難なく乗り越えて
     昨年10月末、某大先生が「青汁は有毒である」という書物を出して、はでに広告した。金魚に青汁を沢山やって死んだ、といった全く子供だましの手品みたいな実験や、一見してケールを有毒と直観した、といった途方もない信念で書いたものらしい。
     ねらいは別のことにあるようだが。青汁を、まだ本当に体験していない者のうちには、この書物や広告に迷わされて、やめた向きもあるようだ。
     青汁を飲み始める人々のふえ方も、一時、にぶった。
     けれども、いったん青汁を飲み始めて健康を感じた人々には、間もなく、やっぱり飲まねば元気が出ないと、再び飲み始めている。
     青汁体験者の好意で、青汁を飲み始める人々も、再びふえ始めた。
     青汁の体験と、そこから出る好意は、青汁有毒説を難なく乗り越えている。青汁は、人類の歴史で築かれた知恵を、科学的な知見で洞察して、そこから生まれたものであるからだ。
     従ってまた、青汁は、体験しなければ本当には分からぬものであり、この体験は、ぜひ人々に伝えたいという好意を生みだすからだ。

    調理を清潔にする
     青汁は、ナマが生命である。だが、ナマものは衛生上危険である。だから、青汁体験者は、材料の栽培にも扱いにも、青汁を作ることにも、清潔に細かい注意を払う。
     ひいては調理や食事全般にも清潔に注意する。
     青汁体験者が、めったに病気にかからないのは、体が真から丈夫になっているからであり、また食事を清潔にするからでもある。
     とはいえ、この頃のように赤痢が年中流行するようでは、この上とも清潔に注意しなければならない。来年のオリンピックに備えて、当局の衛生指導がやかましくなるであろう。こと青汁について、決してかれこれ云われることのないように、気をつけねばならない。
     この清潔について、とかくウッカリすることがある。
     調理前に必ず手をよく洗うことは、いうまでもないが、洗った後に手をふいてはいけないことである。用器についても同様である。どんなに気をつけても、ふきん手ふきは不潔になるからだ。

    子供のからだはつくれるものだ
     これは、岡山県吉備小学校の西田先生の話である。同校で、青汁を加えて、名実ともに完全を期した給食を、7年間実施して得た経験である。
     1、2年生の間、養護学級に入れていた虚弱児が、6年生になって、体位が、岡山県平均よりも全国平均よりも、はるかによくなっているのだ。
     普通学級と約1年の開きをつけている。病気で欠席する割合も、病気にかかる割合も、その他いろいろな点で、他の子供より、よくなっている。
     この虚弱児は、入学前、発育のおくれているもの、偏食のはげしいもの、病気にかかり易く治りにくいもの、その他の病弱者である。
     こうした子供だけ約40名を編入して養護学級を作った。そして、青汁を必ず毎日1合以上のませる他、給食も特別食とし、さらに子供と家庭にとくに注意して、食事その他の指導を行なった。
     3年生になると、見ちがえるように丈夫になり、普通の学級に編入して、他の子供と同様に扱い、青汁は希望者に飲ませることにしているが、みなひき続いて飲んでいたので、この子供について調べてみた結果が、こうなのである。

    日に5合以上のまねば抜歯後の出血がとまらぬ
     これは、原爆症をもった、神戸の小笠原さんの、いたましい体験である。
     被爆の翌日、広島に行き、1週間野営をして軍務に服した。
     4年目あたりから、少し体の調子がおかしくなり、原爆症と診断された。
     その後だんだん調子がくずれてきて、一時は危篤状態に陥った。このとき困ったことに、歯がグラグラになって、モノがかめないのだ。たまたま青汁体験者が、ケールをもってきて、青汁のことを教えてくれた。本当に有り難かった。専ら青汁にたよって危機を脱したのである。
     日に一升以上のんだこともある。その後は、だいたい日に3合のんでいる。
     この頃、どうしても歯を抜かねばならないようになった。ところが、抜歯後一昼夜たっても、出血がとまらないので閉口した。
     そこで、つぎの抜歯の時は、1週間位前から、毎日5合以上のんでみたら、数時間で出血がとまった。厄介な病気をもっていると、青汁の効果が、ひしひしと、身につまされる。

    栄養学者が栄養不良を青汁スタンドに相談して
     これは、東京の田辺さんの話である。東京では、主婦の友社から「青汁の効用」が出版された一昨年から、青汁飲用者が急速にふえた。
     ところが厚生省のお膝もとである。ナマもののビンづめは法規にないので、ビンづめの販売は相成らぬと相成った。
     けれども、栄養と食事について本当の見識をもっている人々には、青汁の効用と必要がよく分かる。体験した人々ときては、どうしてもやめられない。そこで、こうした人々が、ジュースと同様に、コップで販売するのであれば、法規上モンクはあるまいと、よい知恵を出してくれた。
     その上、無料の場所まで、しかも好都合なところに世話をしてくれて、スタンドを開いた。口から口へと伝えられて、いろんな人が来る。某大学の栄養学の先生が、栄養不良と診断されてハラをたて、こともあろうに青汁スタンドに相談に来た。話せば、よく分かる。早速青汁を飲み始めて、だんだん栄養状態がよくなってきた由。悪かった腎臓も、よほどよくなってきた由。

    青汁を、おがんでうけとるおばあさん
       これは、堺の新羅さんの話である。
     浜寺のある家庭に、毎日青汁を3本とどけている。いつも、おばあさんが、どうもありがとうと、おがんで受け取ってくれる。お孫さんが、以前は毎月何日か欠席していたのに、今年の寒い冬、一度も欠席しなかったそうだ。この4月から少し遠い学校に通い始めたが、一度も休まず、至って元気であるとのこと。

    青汁中のビタミンCをそう心配する必要なし
     青汁の作り方により、また作ってから時間がたつ間に、栄養成分がどう変質するか、よく質問をうける。
     最も不安定なのがビタミンCであり、多くの人々が心配するのも、とかくCである。
     会の方でも、ただ今、Cのこわれ方を調べているが、これまで分かったことは、こうである。
     作る道具については、

      ジューサー(新型の連続式)最少、
      ついでミンチ(田辺式手廻し)、
      ミキサー(動力付)。

     ミキサーは、1分間位かけたのであれば、ミンチと大差はないが、3分間以上かけると、大部分がこわれる。
     それに、材料200か300g毎に水1合入れるので、青汁がうすくなる。作ってから後は、ジューサー最少、ついでミキサー、ミンチの順。
     いずれも、1時間位の間は、かなり急速にこわれていく。5時間位たつと半減する。冷蔵庫(4度)に入れておく方が、室内に放置しておく場合より、こわれ方が、いくぶん少ない。
     作る手間は、ミキサー最少、ついでジューサー、ミンチの順。そこで、青汁は、各家庭で作り、作りたてを飲むことが最も望ましい。
     作ってとどけてもらう場合は、とどいたら、できるだけ早く飲むことだ。
     いずれの場合でも、すぐ飲めなければ、冷蔵庫に入れておく方がよい。
     時間がたち、とりわけ室内に放置しておくと、だんだん味も悪くなる。
     けれども、こうしたことを、そう心配する必要はない。Cは、他の野菜や果物でも、必要量だけは、けっこうとれる。青汁の主たるねらいは、良質のカルシウムその他のミネラルと、ビタミンA・B2などと、その他の未知の栄養分であり、しかも各種の栄養分が活性をもち、よく調和していることである。
     作り方により、作って時間がたつと、「ビタミンCがこわれていく」ということから、「ビタミンが全部こわれている」と考えたり、さらに「栄養分がすっかりなくなっている」と、とんでもない誤解をしないことが肝要である。
     これまでの学問研究で明きらかにされていることから判断すると、こうだ。
     作り方により、作ってから時間がたつ間に、こわれないものも沢山ある。
     また、Cのように早くこわれるわけではないが、やはりだんだんこわれていくものもある。だから、できるだけ早く飲むことが望ましい。
     だが、少々時間がたっても、別に、そう心配する必要はない。
     とにかく青汁を飲むことだ。これに代り、これに勝る栄養源が、他にはないからだ。
     今の世では、財産があり地位があれば、それにモノをいわせて、いろいろなことができる。だが、こと自分の健康については、そうはいかないところがある。
     自分自身、正しい食事をしなければならないのだ。
    (文責在友成)



6. 海外よりの青汁通信

    中華人民共和国 医師 S.T. 

    遠藤先生
     春日麗かな4月となりました。先生には益々御元気にてお過しの事と存じ上げます。5年振りにお手紙を差上げます。永らく御無沙汰に打過ぎた事をお詫び申し上げます。
     何卒御寛容下さる様お願い致します。永年に亘る新聞の御恵送を感謝致します。

     私方にては御承知の様に3年の水害で殆んど立ち直り皆元気で活躍して居ります。
     他事乍ら御安心下さいませ。
     私は去年9月もとの製紙工場を辞めて表記の処に参りました。
     1月前家族諸共引越して来ました。田舎人りした訳ですが、これからは先生の青汁推せんに好都合かと内心喜んで居ります。

     先日の新聞を拝見して一驚を吃しました。厚生省当局が青汁を禁止とかで御地では騒いでいるのではないかと案じて居ります。
     現在の日本社会では有りふれた事で別に不思議とは思いませんが、一国の医療最高行政機関たる厚生省が乗り出した裏には説明出来ないものがあるのではなかろうかと思います。
     当地では絶対にそんな事はありません。
     衛生当局はむしろ一般からどしどし験方、秘方、民間療法を吸収して居ります。
     高齢漢方医の経験を特に重視して若い医師を徒弟として附け、漢方の精華を承継ぐ政策もとられて居ります。
     青汁療法は中国では大なり小なりと昔から進められて居ります。
     本草綱目も随分参考として居られる様ですが、その本は今中国では盛んに再版を重ね、近代風な印刷と装禎をして一般に親められています。
     或大学では教科書についで教材として居ります。
     さて青汁について私から少々報告さして頂きます。

    1. 材料としてキャベツと大根の葉を使って慢性下痢症患者を青汁で20日で治して3年近く苦しんだ下痢から救われたと感謝されています。
    2. ある高温作業工員にキャベツ青汁を1週間続けた16人の内(効果別に見て)
         A、元気が出て疲れを知らない者      6人
         B、夜勤でも疲れずヒル間にもよく眠れた人 4人
         C、食慾が盛んになった人         5人
         D、なんともない人            6人
         E、軽い下痢(1〜2行)         2人
    3. 高血圧患者にセルピンチーナに続けてキャベツ青汁を一月やって気分がよくなり、2ヶ月位で2年振りに正常範囲に落着いたと喜ばれた。転勤の為その后不明。
    4. ヴイルス肝炎患者に漢方薬(茵陳湯)の外にキャベツ青汁を服まして、対照の組と比較して、治療日数は十日〜廿日短い。
    5. 私本人は神経衰弱と痔瘻で随分苦しみましたが、これは甜菜とキャベツ青汁と漢方薬、五味子チンキ内服で痔瘻は1ヶ月以内で分泌が止り、神経衰弱の方は軽快した(冬には当地は新鮮野菜がなく中止した)睡眠は良好、夢は減少した。

     以上は何れも私の拙ない経験ですが、結論として青汁は慢性病に効き、元気(体力)を附ける事は絶対間違いないと確信します。
     色々な条件で永く続けてもっと多くの実験をしたいのですが、私の力で出来る限り、これから田舎で広く進めて見たいと存じています。

     それから同じ青汁で中国でやっている民間療法が沢山あります。
     セリの汁で高血圧を上述の五味子チンキで神経衰弱を、青い杏の実を潰して白癬に塗ったり、数えきれない程あります。
     そして最近朝鮮人の食生活に興味を感じ、調べて見たら、面白い事が分りました。朝鮮人の酒好は日本と同じ位か、それ以上であるが、高齢者が多い。
     主食は日本人と同じ、副食は年中唐からしをかかさない。肉は少く、時には半熟で食べる。結論として、
    1. 赤痢患者が驚く程少い。唐からし、にんにく常食のせいか?
    2. ゴム靴を年中履いて居るが、水虫患者がない。
    3. 婦女は好く働くせいか、流産はあっても、難産が少い。
    4. 寄生虫、蛔虫、条虫が多い。

     赤痢の集団発生で困っている日本人におすすめしたい。唐からし常食は無理でしょうか?にんにくも日本人には極端にきらわれていますが、強壮剤として、赤痢の予防治療に好く効きます。
     先生の御説の様に日本人は食生活でゼイタクした上、随分マイナスになっています。
     銭を出して、自分の寿命を縮めて居る様に想われて皮肉でなりません。完全食、自然食に1日でも早く、一人でも多く自覚して下さる日を待って居ります。
     当地では色々と感心する程面白い治療法を執っています。
    1. 蛔虫団塊による仮性イレウスを殆んど内科医に処置します。大豆油を服ませます。効果上々。
    2. 胆道蛔虫症も内科的に処置する。漢方薬、鳥梅丸で虫を鎮めてから、サントニン等で退治します。
    3. アッペは保存的に治します。抗生物質、漢方薬、針で治します。
    4. 条虫も漢方薬、梹榔とカボチャの種子で好く退治出来、病院でも採用しています。

     古い話で10年前私が瀋陽に居た時、ソ聯のフイラトフ教授の提唱した組織療法で胃潰瘍を内科的治療で成功した后、植物を使って組織療法に着想しました。
     当地特有の厳寒から解放されて、春先、芽をふき出した雑草の生命力は人間の生存と疾病治療に何か役に立つだろうと思いました。
     実験も半ばにして53年に営口に転勤になりましたので、そのままになってしまいました。組織療法だけは、全国津々浦々に行き亘っていますから、製薬会社からはレバ組織液、胎盤組織液等を販出している位です。
     慢性病に対しかなりの効果があります。創始者のフイラトフ教授の説によりますと、生体から離れた組織(皮、血液、胎盤等)を無菌的操作で一〜二昼夜二〜四度に保てば、死なずに一種のホルモンが出来、それを(組織)病人に注射すれば(或は植皮、埋蔵)疾病の治療に役立ちます。上述の胃潰瘍患者に自体冷蔵皮膚を植皮した翌日から疼痛が止り、ほんとうに劇的効果を見ました。設備や色々な条件で本格的研究が出来ないのが実に残念です。后先もなくくどくどと書き連ねました。読みつらい所もありましょう。御叱正願えますれば幸甚です。青汁は効く、確かに効く、そして材料さえ気を附ければ完全無毒です。青汁を通して、一層多くの人に健康をもたらす様祈っています。では同道の皆様によろしく。 敬具
    (青汁の材料に甜菜ご使用の記事がありますが、若しこれが甜菜糖の原料ビートであれば、これには蓚酸が多いので多量にご使用になると、結石をおこすおそれがあります。ご注意下さい。 編集人)



7. 台湾にも青汁の会支部を

    中華民国 R. 

     長らく御無沙汰致しましたが、遠藤先生を初め青汁の会の皆々様益々御健勝の事と存じます。
     毎月「健康と青汁」の月刊お送り下さいまして有難う御座居ました。厚くお礼申上げます。同好者に回覧致して居ります。頂きましたケールの種、只今では台湾セメント会社蘇澳工場医務室専属内科医、楊清磯先生の賛同と推拡のお蔭で繁茂したケール畠となりました。
     又、医務室に来る患者毎に青汁飲用をすすめて居りますので、同好者も急激に増えて参りました。
     今では青汁飲用が、健康に欠く事の出来ない事が話題と注目の的となって居ります。
     此れから後も工場全般に普及出来ます様、努力致す心算です。
     ケール畠の一部を写真にして同封致します。写真は直接ケール増植に尽した方々です。
     毎日の虫取りに、皆いそしんで居ります。支部として発足致し度いのですが如何でしょうか。
     若しよろしいでしたら台湾蘭陽支部として下さい。楊清磯先生を支部長として下さい。お願い申上げます。尚あとで支部員が増えましたら又お便りをします。
     小生去年の年末あたりから、チシャを材料にして、青汁を飲んで居りました所、一個月後になりますと、手の掌と足の裏が又、顔の色も黄色に染まる様になりました。
     初めは黄胆と医者から診断されましたので、早速、地方病院に入院治療致して居りました所、とうとう不眠になりましたので、国立大学附属病院に転院治療致しました。
     入院中は青汁も中断せざるを得ませんので、日がたつにつれて、黄色もだんだん消えてしまいましたので退院、家で休養中又続いて青汁を飲んでいます中に、手のひらと足の裏が又黄色に染る様になりました。
     小生は肝硬変病で、神経が非常に敏感になって居りますので、皮膚、それから手のひら、足の裏が黄色くなる事は、青汁飲用者共通の返応的現象なのでしょうか。不安でなりません。先生の御返事をお願い申上げます。


     緑野菜で手のひら、足のうら、面などの黄色くなるのは、ミカンやニンジンを沢山食べて黄色くなるのと同じく、柑皮症といって、少しも心配のないものです。
     それはカロチン(プロビタミンAで、肝臓でビタミンAになる成分)が血液の中に多くなるとき出るものです。あなたの場合は、肝硬変で肝臓でAになるはたらきがおとろえているのが原因でしょう。青汁の会の支部はぜひご結成下さい。そして、一人でも多くの人に、この福音をお伝え下さい。



8. アメリカ便り

    ロスアンゼルス S.H. 

     此のローザンゼルスにも食料品、野菜の大マーケットが、何処も此処も大繁昌をして居ります。
     それが醤油、酒、味噌、ウドン、米、松茸、竹の子の缶詰めなどを売って居るので愉快であります。
     之が皆、夜中12時迄での営業。所が半数位は、終夜営業と言う有様で戦時の日本海軍よろしく、月々火水木金々、土曜日曜あるものか、と言った商魂の逞ましさには驚く外御座いません。
     私共が最初渡米した以前頃には「日本人は日曜働きをする」と言って排日理由にした国の人が今、やって居るのが是であります。
     原子力潜水艦スレシャーの沈没には米国上下に一大衝撃を与えたようであります。
     東京の清水某と言う大先生は今や四面楚歌。
     自業自得とは言え、之又日本の朝野上下から総攻撃を受け、動きが取れなくなったらしく、其の中、料理学校とかも、国民の良識によって、料理せらるる事請合ひ一ト儲けし損った大馬鹿者、理の当然とは言え実に痛快至極であります。
     枯れ木も山の賑わいかなで、こんな手合いが居るので、遠藤先生の名声が益々中外に輝く事となるのは、もっけのさいわいで天の摂理の至妙なるに、自ら頭が下ります。
     愈々先生の御自重御自愛御健闘を祈らずには居れませぬ。

      奥山の谷の清水は清けれど料理学校の清水は猛毒。



9. 家庭青汁ばなし(4) 古代日本人の食生活断片

    東京 T. 

     日本のことを書いた一番古い現存書といわれる魏志倭人伝(ぎしわじんでん)に、次の記事がみえる。
     この記事は晋(しん)の陳寿(ちんじゅ西紀297年死)の著、三国志の一部の魏書(ぎしょ)巻30、東夷伝(とういでん)、倭人の条のことである。
     印刷や読解のことを考えて少々書きくだいておきました。
     因みにこの本の書かれたのはご存じの古代日本のヤマタイ連合王国の英主卑弥呼(ひめこ)女王(3世紀中頃の人といわれる)と同一世紀となる次第です。
     又、古事記は西紀712年、日本書紀は720年の作です。(以下本文より引用)

     ・・・・・・(上略)
     今倭の水人、好んで沈没して魚蛤を捕う文身(いれずみ)は亦以て大魚水禽を厭(はらう)なり、・・・・・・其の地、牛馬虎豹羊・・・・・・なし、兵には矛、楯、木弓を用う、・・・・・・・倭地温暖、冬夏生菜(なまやさい)を食す、皆徒洗(はだし)、・・・・・・食飲に辺豆(たかつき)を用い手にて食す。・・・・・・その木には、とち、くす、ぼけ、くぬぎ、すぎ、かし、・・・・・・その竹には、・・・・・・。しょうが、たちばな、さんしょう、みょうが、あるも以って滋味となすを知らず。さる、くろきじ有り。・・・・・・人の性酒を嗜む、・・・・・・・其の人寿考(いのちながく)、或いは百年、或いは八九十年。其の俗、国の大人は皆四五婦、下戸も二三婦、婦人は不淫、・・・・・・(下略)。
     以上わずかな文字から、我らの遠い祖先の緑葉生食、小魚貝食用の生活と、その健康長寿のようすがうかがわれます。この書物には、又、日本人が稲や麻を作り蚕をかい、綿布をまとって居った記事もあります。
     私はこの機に於て、遠藤会長御一家にごゆかり深き、故内藤湖南先生の、日本上古に関する不朽の御研究に対して、更めて甚大の敬意と感謝を捧げさせて頂きます。



10. これならイケル

    横手市 K.W. 

     昨春融雪と同時に空地を掘りおこし、畠を拡げてケールを播き、ていねいに育ててみました。
     3種類くらい出来ましたが、どれも順調に育ち、7月頃より飲用を始めました。
     初めは、今日から飲もう、明日から飲もうで、青汁のまずいのが思い出されて、なかなか実行に移り難く、ただ毎日ケールの成長を眺め、虫とりや卵の駆除等を懸命にやるのみで、この葉を青汁にして生のままで何としてのめるだろうかと考えたり、小学校の給食は勿論、、幼児さえも喜んで飲用しているとの記事を見ては、大人の自分が何んだ。ようし明日は必らず実行しようと決心しては、又明日からと、1日1日と夏の日長がをただケールの手入れのみで過して来ました。
     ある日の夜、子供たちがトマトをミキサーにかけてジュースつくりを始めたので、ようしこの機会にと思いたち、暗がりの裏に出て大き葉3、4枚を手早くかぎとって水洗。
     刻んでミキサーに入れ、少量の水を混ぜて撹拌。コップにうつし数分間眺めたのち、目をつむって、少し口中に注ぎ、思い切って飲み下して味ってみた。
     なんだ。これならイケル、これ位の臭いなら大したことでなかったんだナア、と今までの空白を惜しまれて来たものです。

     翌日からは摺鉢に換え、毎日丹念に搾り、人手をかりず、1日1回2合位づつのみ続けました。
     最初はやはり吐き出したいような幾日かが続きましたが、次第になれてストレートで飲めるようになり、仕事の関係で週1回位は飲めない日があると、心残りになるようになりました。

     小生は東北の一新生市に住む国鉄機関士ですが、長年の不規則な生活から、いつの間にか胃腸の弱さを感ずるようになり、血圧も少し上昇して来ており、時折神経痛のように足の痛みを訴えるようになり、年とともに老化現象だナアと思いながらも、元気で働いてはおりますが、これ以上身体の調子を乱さないで勤めたいと念願しております。
     医薬一辺倒にならず、何か全身の健康を維持する方法がないだろうかと考えていた矢先、青汁の効用を知り、健康の道しるべと信じ、即時実行を始めた次第です。

     生野菜は身体によいと、時々人の話に聞くことがありますが、実行不可能ときめつけているのが現状でしょう。
     これを青汁にかえたら、何でもないことと直感したものです。
     7月から10月末まで、毎日ケールの青汁のお世話になりましたが、この間とくに目立ったのは、胃腸の快適だったことです。ウダル夏場も夏負けしなかったことです。
     血圧は今のところ変化なく、医薬を中止してみましたが上昇の気配はありません。
     何分当地は東北積雪の地にて、12月から4月末までは青野菜も少くなり、加えて寒気が厳しく、仲々容易ではありません。今何かよい方法がと考え中です。



11. 肝臓病と青汁

    両津市 S.N. 

     私は数年前より肝臓を悪くしていまして、折々腹痛をおこし、全身たまらなく痒く、尿は番茶を煎じたように褐色になり、昨年になっては甚しい黄疸が現われて、1ヶ年病院へ通いとおしました。
     内科医は3人いまして、種々の薬を試み、ビタミン注射は6ヶ月も続けましたが、病気は一進一退。後には静脉がにげて、数人の看護婦も注射にてこずり、医者が汗をかいて5−6本もうちこんでも、うまくゆかず、失敗するようなこともありました。
     昨年暮の厳寒中に、病気にあえぎながら病院へ行ってみると、何処でもやっていた病院ストで、外来患者はことわり。これがグッと胸にこたえたので、大阪の小野薬局からアテロの文献をとりよせて、これを5ヶ月続け、それと同時に、ミカンの皮、ネギの青葉、ニンジン・キャベツなどの青葉食から、青葉ジュースに転向して、現在6ヶ月になります。
     アテロは1ヶ月やめていますが、アテロと青葉ジュースを始めてから、それ以前に2日おき、3日おきに痛んだ腹痛がピタリととまり、尿色も水の如く澄み、全身の痒さも忘れたようによくなりました。
     今より2−30年前、カワラヨモギを煎じ、その汁を飴のように煮つめて、家族の者の腹痛にあたえると、たちどころに治り奇效がありました。
     このカワラヨモギが肝臓にもいいということを聞き、これも青葉ジュースに加えています。昔、飢饉年にクコ飯をたべたという話を聞き、今でもクコ茶の販売するところもあるところから、よく調べてみると、昔佐渡では奉行所で万病の薬として、これの栽培を奨励した、という記録もあるので、これも加えています。
     冬期の青葉の入手には苦労しましたが、ケールによってこの苦労も解消することをよろこんでいます。

    (36・6・26)



12. 糖尿病よくなる

    山形県 M.S. 

     35年9月糖尿病にかかり、その後悶々の日を送りながら働いておりましたが、快方に向う様子もなく、36年1月に入院のため診断をうけ、中症程度である旨にて、1ヶ月間入院し、インスリン注射、ラスチノンの服用、食事療法により、尿糖が見られなくなり、合併症の肋間神経痛もやや小康状態になりましたが、3月と5月に、また若干の糖が出て、余り香しくなく、常に気にかけて居らねばならなかった。
     たまたま朝日新聞紙上に青汁の効用の見出しを拝見し、早速6月から畠の青野菜にて毎日実施し、9月からケールで青汁をしぼり、毎日180cc−360cc位飲用し、今日に至りましたが、青汁の飲用後は全然糖がなく、血糖も食後2時間−3時間の場合142−100の間を往き来しており、血圧が160位のが、常に最高120−140、最低70−80にて、肋間神経痛も10月頃から相当楽になり、気候の変化時に時折苦しみがある程度で、全般的に気も楽になり、安心して就業できるようになりましたのも、青汁のお蔭であります。



13. 農薬禍

     梁瀬 義亮 

     その後全国より種々連絡いただきまして、ことに秋田県能代市山本組合病院の藤原正義先生の有機水銀に関する御研究をしらせていただきました。
     水銀剤は今や米作、蔬菜栽培にさかんに用いられ、ことにこのごろはボルドー液もすべて水銀ボルドーとなっています。まことに恐ろしいことであります。最近ますます農村の農薬による被害がはっきりしてまいりまして、その恐ろしさを痛感しています。
     今私の地方の農民は、約60%−70%が慢性胃炎の苦痛をもち、シロンばかりを愛用しているようです。
     また精神神経障害の人もしだいに増しています。青黒い顔をした精のない人が多くなっています。
     何とかして農村を啓蒙しようと努力しています。



14. 10数年来の関節結核

    広島市 T.N. 

     私はグリーンジュースを1日少くとも800ccは愛飲しているのですが、左股関節結核も、この10月の初め、ついに、10数年ぶりに全快いたしました。主治医とともに喜びをかみしめているところです。
     あとは、20才の人生を社会人として躍動させていく機会をつくるだけです。グリーンジュースは、私の健康回復の、さらに健康増進のひとつの重要な源です。



15. 喘息よくなる

    今治市 M.A. 

     私達3人ともに喘息の持病をもっていますが、みんな青汁を飲むようになり、身体の調子もよくなり、仕事を終って後も、だんだんと疲れを覚えない状態になり、使用中の薬もしだいに少くなり、私達では青汁のためではないかといいあっています。



16. たびたび流産していたが

    福岡市 A.K. 

     毎月の新聞すみからすみまで読ましていただいております。
     青汁も、毎日、息子と2人でのんで居ります。お蔭さまにてカゼもひかず元気に過しております。
     お嫁に行って居ります娘が妊娠いたしましたので、青汁をすすめました。
     以前に何回も流産をいたしておりましたが、お産も軽くて、うまれた女の子は大変丈夫に育っております。



17. 質問箱 砂糖は便通に?

    静岡 Y. 


     砂糖は便通によいと聞いていましたが、先生のご説では悪いとあります。なぜでしょうか。


     砂糖は腸内で醗酵し、腸の運動をすすめるので、便通によいといわれています。一時的には確かにそうです。けれども、その砂糖が吸収された結果は、まるで逆です。
     糖分の体内代謝にはビタミンBが必要ですが、砂糖には全然含まれていません。平生の食餌にもとかく不足がちですから、そこへ砂糖がはいると、それだけBの不足が甚しくなります。
     ところで、Bが不足すると、有害な中間産物ができて胃腸管の緊張や運動を弱めます。
     そこで、砂糖や菓子好きのものには便秘が多く、また、その悪習を改めない限り便秘は治りにくいのです。



コラム紹介

    それぞれの分は、
    あらゆる場合にわたって、
    既に定められてあるのだ。

    (ヘラクレイトス) 



    青汁人生
    山本正  
      青汁はよいとわかっても、
      毎日飲み続けてゆくのは、
      うまずたゆまず続けるのは、
      骨の折れる仕事だ。
      だけどこれは続けなければならない。
       × 
      食事を正しくするのは、
      からだの正常を培うことなのだ。
      生命を尊重し、生活を楽しくしてゆく基礎なのだ。
      毎日飲み続けなければいけない。
       × 
      日々の生活が、
      楽しくて嬉しくてたまらない。
      そんな人生を築き上げるために、
      からだと心を培うために、
      青汁は続けなければならない。



    仁賢を信ぜされば国空虚なり。
    礼義なければ則ち上下乱る。
    政事なければ則ち財用たらず。
    (孟子)



    緑葉は生命を創造する



    「徒歩の会」の歌
    深山旅愁 作詞  
    池田得男 作曲  

      雲が招くヨ 山も招くヨ
      山を縫いゆく 細い道
        今日も元気で ハイキング
      ヤ、ホーと 呼べばこだまか・・・・・・
      ヤ、ホーヤ、ホと 声がした
      ヤ、ホーヤ、ホー ランララランランラン
      ランランラン、ランララランランランラン
      ランラン ヤ、ホーヤ、ホー

      こころ弾(はず)むヨ 声も弾むヨ
      声に誘われ いそぐ足
      今日も愉(たの)しい ハイキング
      ヤ、ホーと 谷へ(え)言う(つ)たら
      ヤ、ホーヤ、ホと 言い返す
      ヤ、ホーヤ、ホー ランララランランラン
      ランランラン ランララランランランラン
      ランラン ヤ、ホーヤ、ホー

      小鳥(とり)が歌うヨ 風も歌うヨ
      風へ(え)微笑(ほほえ)み 匂(にお)う花
      今日も元気で ハイキング
      ヤ、ホーと 空を仰げば
      ヤ、ホーヤ、ホと 消えてゆく
      ヤ、ホーヤ ホー ランララランランラン
      ランランラン、ランララランランランラン
      ランラン ヤ、ホーヤ、ホー



    私の提唱する健康原理
    埼玉県 中原英寿   
    1. 心の安定が健康の先決なり
    2. 自然生活が健康の基本なり
    3. 滞りなき代謝循環が健康の常態なり
        これが要件には
         三正┬正姿
           ├正息
           └正食┬偏食せぬ─現代人には特に青汁が欠けている
              └過食せぬ
    4. 体の適応力と自然療能力を発揚して健康に導くべし
    5. 人体は有機体なり、心身は相関なり、心(気)を中核として関係の部位を調整して健康を護るべし

    (筆者は恩賜財団母子愛育会総務部長)








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