<1962年5月15日発行 第69号> | ||||||||||||
目次 | ||||||||||||
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1. バイアム | ||||||||||||
医学博士 遠藤 仁郎
バイアムの名を初めて知ったのは、終戦後、南方帰りの人から、「むこうには土人がバイアムとよんでいる大きな葉がありました。私どももよく食べましたがあれは、きっと、青汁の材料によいと思います」と聞いたときです。
(retroplexus)L. 漢 名 円菜 インドネシア土人名 バイアム 科 名 Amaranthaceae ヒユ科 目 名 Centrospermae 中子群 門 名 Dicotyledoneae 雙子葉植物類 原産地 東南亜細亜 と、その戸籍(?)が詳細に記されてありました。 南方の原産だけあって、真夏の早天にも少しもめげず、二米ちかくになり、やがてトウが立ち、バラバラ落ちる種子から、またあたらしい芽が出るという、すこぶる旺盛な繁茂ぶりです。 青汁にしては、何か、少しクセがあるように感じられますが、油いためやいり菜にすると、随分たけたものでも、とても軟くて、舌さわりも味もちょっとホウレンソウのようで、大変よろしい。 南方の土人たちは、余りたけないうちに食べるということですが、種子は沢山とれるし、何時まいても芽が出るのですから、若い間に食べれば一層おいしいわけです。 青汁にしても一向差支はありません。先年、東京の笹部先生に差し上げたところ、「昨年は、夏にケールがなくなり青汁の材料に困ったが、今年はバイアムがものすごく繁茂しているので、大いに助かる」というおたよりをいただいたこともあります。 ビタミンの多いものだ、ということだけは、伊東先生から承っていますが、正確な成分がわかっていないのは残念ですが、ともかく、夏枯れの青物不足のころの蔬菜代用として、まことに重宝なものといってよいでしょう。 勿論飼料にもなります。つくり方はいたって簡単で、ただそこらあたりへフリまいておけば、それでよろしい。 どこでも勝手にはえます。但し、雑草のヒユとそっくりですから、うっかりすると、まちがえて抜き捨ててしまうことがあります。 いつかも、ある方から、 「まいてみたが雑草しか生えなかった、間違いではないのか」というお叱りをうけたほどです。 虫もつかぬし、めったに病気にもならぬようです。 寒さには弱いが、それでも霜がおりるまでは伸びつづけます。 採種用の2、3本を残してあとは、食べごろの若い葉を利用し、次々に追いまきしてゆけば、夏から秋まで、青葉にこと欠くことはありません。 (二、三の方から昨年の種子をいただいています。ご希望の方は送料をそえてお申出下さい。試作用の少量進呈いたします。但し品切れの節はご勘弁ねがいます) | ||||||||||||
2. 安全な水、不安な水 大きな水道のありがたさ | ||||||||||||
皆さんの毎日の生活をちょっとふり返っていただくと、私が今までやって来てこれからもまたやって行こうとしている環境衛生の仕事とあまりに関係が深いのにきっと驚かれることでしょう。 | ||||||||||||
3. 東京の青汁だより | ||||||||||||
去る2月12日、松浦カツ氏宅において、午後1時より6時まで、有志による新年会が催され、その際話題となった青汁通信が寄せられました。 出席者(敬称略)田辺弘 昼前に松浦周太郎先生の奥様より、目黒のお宅へ、田路、田辺二人で来て下さいとのお電話を頂き、早速二人でまいりました所、挨拶もそこそこで青汁の話に花が咲き、倉敷の遠藤先生にも御出席して頂き度い程の熱心な新年会でした。 青汁の不思議な力を、多くの人々にお知らせしようとする、青汁の会の仕事は今厚生省の問題になっている。 青汁の中の細菌数だそうですが、細菌の多い食品(飲物)は他人に喰わしてはならないという日本の厚生省のきまりだそうですが、私はどうも納得出来ません。 岡山県で10年も前から、自分の家族は勿論、何千人という人が、又現在では全国で数万人が飲んで何の事は無い青汁のお蔭、遠藤先生のお蔭と飲んだ人から感謝されて来たこの青汁を食品衛生法とかで、瓶詰あつかいを止めようとする当局の御考えは、私として実に残念でなりません。 厚生省で此の間も話し合いしました時お願いしました一つですが、私共の話の裏付を1ヶ所でも一団体でもよろしいから当局でおためしいただいた上で御検討お願い致しますと申し上げた様なわけです。 新年会の御馳走にこういう話しもつい出てしまいました。 先生に御送りする御馳走代りに寄書をお送りいたします。 田路雄三 本日は松浦先生の奥様と我々主婦の友青汁の会の会員とで新年会を始めた処、青汁飲用に依って体の調子が変って来た話を聞きましたので、早速皆様に実際に有った事を記して頂きました。 今度は皆様で積立をして倉敷の遠藤先生の処へ行って、農園やら学校給食、色々と実際に見てきたいとの事です。 宜敷御願い申し上げます。 松浦カツ 2月12日目黒区目黒町青汁信者のつどいをいたしました。 相も変らず先生の御徳をたたえ乍ら感謝の発表に余念ございません。 せがれ清(25才)はちく膿を手術しなければならないと云われたのが、先生が内科療法をして見よと仰せられましたので早速ときつけて飲ませましたところ4ヶ月位で(毎日1合)近頃は大変よくなりました。 うれしくてなりません。 吉田静子 主人が肝臓でたおれてから青汁を始めました。 どう言う事に成るかと心配しました所、1ヶ月位で良く成りました。 色々薬も頂きましたが、やはり青汁が良いように思えます。 今でもずっと続けて居ります。 非常に体の具合が良いと申して居ります。 国後秀子 二男(25才)が口唇があれて困っておりましたので青汁をのませました処、1週間位のみましたら効果が現れまして、すっかり恢復致しました。その後続けて頂いておりますが、胃腸の調子が大変よいと喜んでおります。 細沢タケ 松浦先生に青汁を奨められましてから、娘の妊娠中毒症で初めての子供は帝王切開でお産し、二度目は子宮外妊娠でした。 今度は青汁を戴いたお蔭様で無事に男子を出産(1・17)致しました。 これも偏に先生方のお尽力と感謝致し居ります。 棚瀬初江 松浦先生の奥様にすすめられました。 大して気にもして居りませんでしたが、左手が上に上らず後に廻りませんでした処、知らず知らずの内に全快さして頂きました。 それと一緒に心のゆとりも得さして頂きましたことを深く感謝しています。 これも先生のお話と御指導のたまものと喜び、心から御礼申し上げます。 米山たかえ 松浦様より奨められて青汁を飲むように成りまして主人の血圧が毎日お酒を飲んでも上がらなく成りました。 私の胃腸病がすっかりなおり、今迄唇の色が悪く何時も紫色をして居りましたが、此頃赤味がさしとても良い色に成り、口紅をつけないでもさほど気に成らなく成りました。 疲れを忘れ、今日の疲れを明日に残す事なく、毎日の仕事が楽しく出来る様に成りました。 これも青汁のお蔭様と何時も先生を始め、松浦様の奥様、皆々様に感謝致して居ります。 | ||||||||||||
4. じょうぶになった体 | ||||||||||||
寝屋川市 E.S.
わたしは、青汁を飲みだしてから、たいへん体のちょうしがよくなってきました。 | ||||||||||||
5. 自然を忘れた文化生活 | ||||||||||||
美弥市 R.Y.
衛生管理者として会社勤めをしておりますので、現代医薬療法の知識も、医家ほどはありませんが、昭和14年以来の体験で、少しはありますが、間違いや誇張された療法を信じ、また皮相な喜び(虚飾)を真として、日々、楽でもない生活の中から、無理をして、寿命を短縮せしめることに苦心しつつある風潮を、困ったことと思います。 (36・11・15)
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6. 流産出血と青汁の効き目 | ||||||||||||
赤穂市 M.H.
2回の流産によって多量の出血を見、息切れと体重の減少にたえられず、実家にかえり、治療を続けてまいりましたが、もう4ヶ月またたく間にすぎたに拘らず、胃の具合もはかばかしくなく、全然肥えず少からずウンザリしておりましたところ、「青汁の効用」をよみ9月末より、野菜とか大根葉をよく洗い、青汁をつくってのんでおりますが今日で半月。 (36・10・14)
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7. 若がえる!! | ||||||||||||
行田市 T.Y.
目下、クローバの葉をしぼりとって、毎朝約1合前後飲用いたして居ります。 (36・6・28通信)
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8. しっかりした脉になった | ||||||||||||
高知市 H.S.
毎日青汁を実行いたしておりますが、とても体の調子がよろしうございます。 (36・3・19通信より)
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9. テレビ病? | ||||||||||||
「心臓に異常を訴える患者の中には相当数のテレビ病がある・・・」と、フィラデルフィアの循環器専門のネード博士は英誌ランセツト誌上に寄せている。 (Newsweek Jan.11,‘60)
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10. 質問箱 ケールの苗の虫 | ||||||||||||
問
問 | ||||||||||||
コラム紹介 | ||||||||||||
青汁 八幡市 永田真佐美
青汁飲みていとしみ守らむ 隈もなくひかり満つてふ裏畑 ケール茂りてわが生(よ)たのもし 片ことの云はれるほどに育ちたる 吾子(あこ)は青汁(しる)にて丸々太れり 鐘の音の諸行無情とひびけども 有情うれしき青き汁かな 俳句 柴田丙洗
大根葉春の醍醐味上肴 草食ふてわれ春駒に若返り 若草や上の健康糞青し 春朝寝何はさておき青の汁 若草や命の糧の青の汁 長生きのしたいばかりに青葉食い 晴明の萌黄の野辺に草を摘む 花時や小鉢の黄楊(ツゲ)の新みどり 晴明にツゲの萌芽の活き活きと 人にして信なければ その可なるを知らざるなり (論語)
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