健康と青汁タイトル小  <1956年7月25日発行 第8号>
 目次




1. 第3回総会開かる

     本会では去る6月9日午後1時より、倉敷市西小学校において第3回総会を開催した。
     出席者約60名。会長挨拶、状況報告、役員改選、30年度決算、31年度予算承認など議事の終了後、遠藤会長は、青汁の効果の主体は栄養の完全化にあること、最近問題になっている葉緑素問題とは関係のないことを述べ、来賓山本庄太郎先生(87才)は、フレッチャー式健康長寿法について体験を語られ、本会顧問渡辺弁三先生(笠岡いも博物舘長89才)は、長寿法としての「心の持ち方」につき、仝矢野仁一先生(京大名誉教授文博85才)は、青汁のあり方、またその進むべき道として、「日本一美しい文化の町といわれる倉敷を、日本一健康な町とせよ」と力説、普及会の奮起を要望された。
     さらに仲田多計夫氏(高梁保険所)は、専門の立場から青汁の効用について論ぜられ、貝原邦夫教諭は、西校における青汁給食の実績について、最近の数字をあげて報告されたが、その成果の素晴しさには一同驚きの目をみはった(詳細はいずれ本紙に発表されます)。
     その他、ケール、レープなど原料野菜の展示、動力ミンチ、ジューサー(富士電機)の実績、スライド映写など、多彩且つ有意義な催しがあり、大きい感銘のうちに5時すぎ散会した。

    遠藤青汁普及會會則(抄)

      第1条 本会は遠藤青汁普及会と称する
      第2条 本会は事務所を倉敷市旭町661番地に置く
      第3条 本会は緑葉食青汁の普及をはかり国民の健康増進体位向上に資し以て無病長寿明るく楽しい社会の建設に寄与せんとするを以て目的とする
      第4条 本会は前条の目的を達するため左の事業を行う
      1.  講習会の開催
      2.  講師の派遣
      3.  図書雑誌等の出版頒布
      4.  青汁製造頒布並に製造の指導
      5.  その他必要な事業
      第5条 本会の趣旨目的に賛同したる個人並に団体を以て組織する
      第6条 本会の会員は左の2種とする
      1.  正会員 会費年額100円を納入するもの
      2.  特別会員 一時金一千円以上を納入または寄附するものおよび本会に特に功労あり会長の推薦するもの
       会員には機関紙を配布する

      第7条 本会に左の役員を置く
      1.  会長 一名
      2.  副会長 若干名
      3.  理事 若干名
      4.  評議員 若干名
      5.  監事 二名
      6.  顧問 若干名

      第10条 役員は名誉職としその任期は2年とする、但し再任を妨げない
      第14条 本会に支部を置くことができる
      第15条 本会の支部は左の4種とする
      1.  製頒支部 青汁の製造頒布
      2.  栽培支部 清浄野菜の栽培
      3.  普及支部 図書パンフレット頒布その他
      4.  給食支部 青汁給食学校病院工場等
       支部に関する規定は別に定める

      第16条 本会の経費は左記のものを以てこれをあてる
      1. 、 会費その他の醵出金
      2. 、 寄附金
      3. 、 其の他の収入



2. 主張 発刊1週年を迎えて

    常任理事 T.O. 

     此の機関紙は昨年7月10日に第1号を発刊しましたので丁度1週年を迎えました。
     創刊以来岡山県知事三木行治氏、岡山県公安委員長原澄治氏、倉敷中央病院長山崎直治氏等の諸名士、並に青汁愛用者である岡山県の多数の方々からは勿論のこと、
     北は北海道から南は九州に至る、全国津々浦々の約170名の方から、治病効果等に就いて大変有益なお話を御投稿下さいまして、誠に有難とう存じました。

     皆様の御協力に依りまして緑葉食、青汁の普及は日進月歩大変な発展をとげつつあります現况で御座居まして、厚くお礼申し上げますと共に、今後一層御体験感想及び御意見等を、簡単で宜しいから度々お送り下さいます様に切にお願い致します次第であります。
     そして皆様の成功や失敗を出来るだけ多数の人々にお知らせして、お互に健康の保持増進のために有利な新聞として、御寵愛せられます様に念願してやみません。

     本紙は現在隔月に発行していますが、将来尚一層の御尽力を賜はりますならば月刊に致したいと考えていますので、重々宜しくお願い致します。
     そして2週年を迎えましたならば、会長遠藤博士にお願い致しまして、皆様の御寄稿の要点を抜萃した一書を公にして戴き、江湖の皆様の御参考に供したいと考えています。
     尚、現在製品を出していはす本会の支部は、岡山県内に12ケ所の外、大阪市、兵庫県西脇市、善通寺市、福山市、福岡市、小倉市に各々一ヶ所、即ち合計18支部がありまして、各々担任者の方々は責任を持って最良の青汁を配達して下さっている事と考えていますが、愛飲者の皆様方何うぞお気付の点や御希望が御座居ましたならば御遠慮なく普及会本部まで御連絡下さい。

     出来るだけ善処致したい所存で御座居ます。尚又此際給食に就いて附言致しますが、現在病院では倉敷中央病院、愛媛県西条中央病院、鳥取県倉吉市厚生病院など、学校では倉敷西小学校、児島市赤崎小学校、総社市三須小学校、玉野市玉小学校などで実施せられています。
     そして西小学校に於きましては昨年3月、日本全国保健体育優良校、体育日本一として表彰せられているのであります。
     将来、病院、学校、工場等にて給食を試みて戴きまして、其の成果を御発表の機会をお待ちしている次第であります。
     終りに臨みまして一人でも多くの人々の健康増進の為に、否世界人類の幸福発展のために絶えざる御支援を切望致しましてやみません。



3. 聲明 森下博士の葉緑素有害説 青汁と無関係

     医学博士 遠藤 仁郎 

     去る5月22日岡山医大でひらかれた日本生理学会で、東京医科大学の森下敬一博士が、葉緑素の作用について発表された新学説は、あたかも、それが人体に有害であるかのような記事となって、各地の新聞にのせられました。
     これは、青汁の効能が「葉緑素」にあるとかんがえていられた方々には、正に一大衝撃であったにちがいありません。
     ほかにも多くの質問状や中には「どうしてそんな危険なものを飲ますか、もう10年みっちり研究して出なおせ。」といった手きびしい詰問状もありました。

     しかし御安心下さい。青葉の中の葉緑素は殆んど吸収されません。たとえ吸収されても極く僅なものにしかすぎません。
     森下教授のつかわれたものは、葉緑素には相違ありませんが、自然の葉緑素(クロロフイル)とはちがって、複雑な化学操作を加えて吸収しやすい形にした「クロロフイリン」というものです。
     それが「有害」だとすれば、それは吸収されすぎるからでしょう。けれども青葉やそのしぼり汁(青汁)の葉緑素とは全然関係のないことです。(これは吸収されぬのですから)。
     またそれは、牛や馬、山羊も兎も青草だけで生きており、病獣も青草をやれば健康を恢復することを考えてもわかると思います。
     もしも青葉の中の葉緑素があぶないとしたら、これら草食獣はとても生存できぬ筈でしょうし、青汁が危険だというなら菜っ葉も食えぬ道理ではないでしょうか。

     この森下教授の成績は、青葉や青汁が危険だということを示すのでなく、人工の加ったものは時に危険を伴うことのあることを教えるもので、むしろ、自然の恩恵には決して寸分の手ぬかりもあるものではないことを裏書する事実ともいえると私は思います。
     それに、青汁の効果は決して葉緑素だけによるものではありません。
     いろいろの成分が関係していますが何といっても第一は「栄養の改善」です。
     不完全極まる邦食の最も簡便な改善法は緑葉食であります。
     そして緑葉食の簡易実行法として青汁をすすめているわけです。
     いずれにしても、青汁の中の葉緑素には少しも害はありません。
     安心して精々青葉をお上がり下さい、青汁もお飲み下さい。



4. 青汁愛用者の手紙 お答は遠藤仁郎先生による

4-01. 重症の皮膚病

    高梁市 Y.G. 

     私は昨年7月倉敷中央病院へ入院中始めて青汁を飲みました。
     始めは飲みにくいので、砂糖を少量入れて飲んでいました処、先生や食養部の方から、酸性になる砂糖等入れたら青汁の効果は「ゼロ」になると注意され、みかん等がよいと云われたので、8月の終り頃は夏みかんも少ないので、家内は市中の果物店を探し廻り、毎日1ヶづつ絞って入れて飲むと飲める様になりました。
     2週間くらいするとのどが渇く時等、冷凉な青汁を待つ様になりました。

     又入院中は遠藤先生の御指示で、乳菜食や特調食(魚、肉類を食べない)を頂き、退院する迄青汁と特調食を続けました。
     一時は体重も35キロまでヤセ衰えて、生命さえ危ぶまれていた者が1ヶ月後退院する時は46キロ(元通りの体重)になり、約二貫九百余り肥え先生方も驚かれた位元気で退院出来ました。
     このことは、青汁が病後の体力恢復に非常によいことを身を以って知らされました。

     尚最近では、皮膚科でビタミンCを毎日注射していました処、注射の後が化膿して(丁度その時高熱のため)内科の先生にかかっていたので切開を願いましたが、注射の後の化膿は出物等と異りむつかしいから専門の外科でやって貰えとのことで、とうとう外科へ入院(数日間高熱が続いたため)しました。
     最初外科の先生もこれは1ヶ月はどうでも、かかると云っておられましたが、切開後2、3日にしてこれは案外早く癒るらしい「体力に癒る力が、あるんだな」と云っておられました。1ヶ月の予定の処を実に10日間で完全治癒に至りました。

     このときも、青汁の有がたさを深く感じました。以来友人知己によくこの話をしてすすめています。私の青汁のやり方は此頃では、カンランを密植に作り、これを主体に、ニンジンの葉や赤い所を少々と、水コップ1杯、これにリンゴ半ヶ、みかん1ヶをミキサーでつくっています。
     毎日のことなので果物を使うと私どもには少し高くつきますが、リンゴは6年前3本植えたのが今では1本に50ヶ位取れますので、もう2、3年もすれば、1本の木で1年分の青汁用リンゴが自給できると楽しみにしています。生の果汁の内では最も、おいしいものと思っています。

     当地方でみかんの出来ないのが残念ですが。近頃胃の悪い方が大変多い様ですが、私も20数年前から胃が弱く、とても困って煙草もやめる程でしたが、青汁を飲み始めてからは胃の調子は大変よくなりました。
     又家内や子供達も始めはいやがりましたが、此頃では前記の果汁を入れると好んで飲む様になりました。
     老母も始めは、青汁のコップは別にしてくれ、どうも青臭くていけないと非常に毛嫌いしてとても飲みそうにもなかったのが、子がよろこんで飲む時等少しづつ飲み、今では毎冬定って出る「ゼンソク」も今年は一度も出ず、風邪がつきかけても、毎年2、3日寝て大汗を出さねば治らなかったものが、今冬は青汁のお蔭で寝込まずに押通しています。

     以上誠に乱文ですが私の体験を申述べさせて頂きました。尚みかんの皮も始めは一緒にミキサーにかけていましたが、味がチョット、エグイ様なのと、各種薬剤の散布又はツヤを出すための塗料等が気になるので今では皮を入れるをやめています。
     しかし皮には沢山なビタミン等養分がある様に考えられますがどうでしょうか。前記の心配のないものなら入れた方がよいでしょうか。

     源内さんが入院されていたのは、39度にも及ぶ高熱を伴った重症の全身性皮膚病で衰弱も甚しかったのですが、毎日のまれた3合から4合の青汁がかなり効いたようでした。ミカンの皮は大変よいものです。よく洗って入れるとよいでしょう。


 
4-02. 持病の腹痛にも

    清音村 K.K. 

     年が改りましたので一昨年の事になりますが、暮の29日に病院の方へ参りまして、診察していただき御指導をうけましたものでございます。
     生来体質の弱い子供でございました。どうにかして丈夫な身体にしてやりたいと、常日頃念願していたものなのでございます。
     御指導をうけました翌日から早速青汁をやってみました。甘味を少し入れました関係か、とても飲みづらがりましたので、次からは何も入れないで飲ましました。
     生臭くて飲み辛らそうでしたが、薬だから、丈夫になる為だからと、無理に毎日5勺位づつ与えました。
     昨年1月中はほんとにこわごわでした。月末になり2回程腹痛を訴えました。
     2月、3月は幾分こちらが大きくなった気持ちでおりましたが、やはり月に2、3回は腹痛を起しました。
     それ以後、4、5、6月と続けて服用致しました為か、一度も腹痛を訴えませんでした。
     家族の者はほんとによろこびまして、皆大きくなった様に思っておりました。
     8月に入りまして又病みました。7、8月と青汁を中止致しておりました関係かも知れないと思って又はじめました。
     9月中旬から、本人ももう健康になった確信が、ついたらしく、青汁をやめると申しますので現在は中止致しております。
     現在では消化器系統の方はとても健康になりました。お蔭様で受験勉強も危ぶんでおりましたが、今では張り切ってやっております。
     しかし寒さの上に夜おそいので、少し無理が伴いますのか、よく風邪をひきますが、大した事にもならずほんとうに嬉しい限りです。
     食もすすみまして大分食べるようになりました。

    (31、1、5附通信より)

     油断してはいけません試験勉強ではなおさらです。かならずつづけて飲むことです。頭もきっとよくなります。


 
4-03. 猫と野菜

    玉島市 T.W. 

     私は一昨年11月に腎臓結石で大学病院へ入院中、遠藤先生の青汁読本を拝読し、退院後今日迄青汁の飲用を続けて居ります。
     一応腎石は快癒したとはいえ、生来私は便秘勝ちで頭が重く、耳鳴りがし、血圧も上りすぎたり、下りすぎたり、色々と不健康状態を続けていましたが、青汁の飲用と、緑葉食に心懸けて来た今日は、便通もよく血圧も正常となり、毎日元気で仕事に精根を打ちこむことが出来る様になりました。
     緑葉食といえば私の家で、これ迄数匹の猫を、飼ったことがありますが、どの猫も普通の猫で、食物は魚類を好んで居ましたが、次ぎつぎに病死したり、殺されたりしましたが現在飼っている猫は雄で生後3、4ヶ月の捨猫で、私の家に来て離れないので、そのまま飼育していますが、この猫は魚類はあまり好まず、野菜だったら何でも食べるので、大きくなり、現在1貫350匁あります。
     そして性質が実におとなしく人間のいう事をよくききわける不思議な猫で、月に一度はこの猫の体重をはかって、緑葉食による発育と健康状態を参考にして研究を続け、ミキサーにより自製のジュースもつくって居ります。
     終りにお願いしたいことは、現在配達願っているグリンジュースは、幾分味をつけて居られるそうですがまずくてもまぜ物はせず、濃ゆい生地のままを配達願います。

     「味をつけぬ生地のまま」との御注文ありがとう存じます。
     毎度申上げておりますように、私ども普及会としては皆さんがあなたのようにおっしゃっていただきたいと念じています。
     どうぞその旨配達者なり製造元へなり御申つけ下さい。御希望にそうよう努力いたします。
     なお猫の御観察は大変おもしろいと思います。結果の御発表をぜひお願いたします。


 
4-04. 療養と青汁

    田辺 N.T. 

     昨秋、青汁の事が西日本新聞に紹介されてからさっそく、遠藤先生の御指導を頂き、ミキサーを買って現在4ヶ月程になりますが、毎日、1合位熱心に青汁を飲んでいます。
     私は、病気療養中で、今迄病気にはこり果て、何とか健康になり度いと熱望していましただけに青汁の教えは非常に嬉しく、期待と希望をもって実行したわけです。
     そして青汁は、いかがわしい療法や、実行困難なものと異り、自分でも納得がいき簡単に出来ますので。(家庭菜園とミキサーがありますから)結核に直接効果はないでしょうが、間接的に好影響を与える事と信じ、今迄続けた結果は、新薬で病気が快方に向っていたためもありますが、身体の調子がよくなり、元気になりました。
     家事の手伝い等していますが、疲れにくくなった事、血色が大分よくなった事等々、身体が若返った様に感じます。
     これ迄5年程、再発の愚を繰返しており、病気が長引いた結果、体力が衰えていたためや、病気の性質上、健康な人並にはなりませんが、これからも健康への唯一の望みをかけて実行していく心算りです。
     それにしてもミキサーには色々重宝しています。
     ミキサーですると、水ばかりやたらにふえる様に云われますが、私はなるだけ少く(3勺位)水を入れ、攪拌してしぼり、そのしぼり汁を又ミキサーの中に入れて、後の材料を入れて作りますと、そんなにふえないで出来ます。
     よく青汁を飲みにくい様に云われますが、ぜいたくだと思います。
     私はいつも感謝しながら飲むせいか、そんなに飲みにくいとは思いません。
     飲みたくても飲めない人が多いのですから。
     病気の人に、すすめてみますが、ミキサーがない場合、病人に摺鉢で摺る事は不可能ですし、看護人や、色々の制約を受けて中々実行出来ない現状です。
     困難はありましょうが1日も早く普及会の発展を心から望まずにはいられません。


 
4-05. 高血圧・胃腸弱・不眠・再起不可能だった 藁布団にサヨーナラ

    井原市 S.U. 

     胃腸衰弱、十二指腸虫に、怪我と思いも掛けぬ事許り重り、遂いに2年もの間、床につく日が多い身となった。
     そして、あれこれと治らぬ末、新聞記事に漸く青汁読本を見付け出し、早速送って頂いた。
     然し之では納得がいかない。歩くことの困難を認めて先生に御指導をお願いした。
     養生方法を教えて頂いた嬉しさ、それから一意専心、ひたむきな養生へと、家族の者も共に協力してくれる。
     青汁に加え、完全食の実行により、2ヶ月後の正月血圧も130ミリ〜80ミリとなった。
     然し神経衰弱を伴い、夜分睡眠が充分取れない所から市内の医師に診て頂いている。
     考えて見ると、色目も少しよくなった。体の痒いのも治った。洗濯そうじは平気で出来る様になった。便通の時にも不快感を一度も感じなくなった。色々の事が少しづつ良くなって行く。夫のいたわりの心によって、漸く命を支え、再起不能かと思った体も、ぼつぼつ乍らるす番も出来る様になった。
     歯のない私は、ミンチの助けにより、凡ての物を頂ける有難さ、野菜ジュースも、忘れられない物となった。ゴリゴリと音を立てるスリ鉢の楽しいリズム、いつか小さな唄声となって心は軽い。
     やかましい耳鳴り、睡眠不足もいつか退散させずにはおかぬ心意気である。
     悲しみ喜び様々の心織り交ぜた病床の生活も、優しい先生の御指導により、12月の末藁の布団にサヨナラをした。
     御病気でお困りの方は1日も早く青汁並びに先生の御指導を頂かれ、健康への前進せられる様心ひそかにお祈りする。
     最後に遠藤先生の御健闘を心からお祈りして拙いペンをおく。


 
4-06. 自家製造の青汁

    西阿知 J.H. 

     65才の母が青汁を飲み始めてから、2ヶ月になる。
     高血圧症で、2年程前から飲みたがっていたが、家では材料が手に入らず10日と続かず、遠地で配達はしてもらえず、諦めていた。
     ある時診察に参って遠藤先生にお聞きし、玉島支部の好意でやっと配達して戴く様になり、更に近所に清浄菜の栽培農家のある事を知り、現在は材料を買い求めて自家製造をしている。
     夕食後摺鉢に摺子木の、木魚叩きが日課の一つである。
     お小水の回数が多いから水気のものは厭だと、母は口では云っていても、青汁をつくるのがおそくなると今日はしないのかと催促される。
     2ヶ月経た現在、元気になったと云う事は云えないが、しかし顔の色艶が良くなり、便秘がちの便通も毎日の様にあり、血圧も230から200に下った。
     と云ってもまだまだ高く、尿の蛋白はまだ下りている。気分も飲み始めてから、少々良いらしく、ボツボツ手芸をしたり、ラジオを聞きながら何やらノートしたりしている。
     若い頃教員をしていた関係か、書く事は別に苦痛を感じないらしく、筆まめに床の上でも手紙を書き、何かに一寸メモをするのがくせである。
     一寸のぞくと献立表が書いてあった。ラジオの主婦日記の後発表している、脂肪、蛋白に重点をおいた自分には禁じられている、料理ばかり書いてあるのだから面白い。
     母に作ってあげている中に、最近は私も飲み始めた。
     青汁を飲むと膚が美しくなると、先生の著書に見出したので、飲む気なったのであるが、私も体が弱いので始めたわけである。
     しかし飲むのには勇気と心構えがいる。何年も続けている方達から見れば馬鹿らしい話かもしれぬが、後口にするものがなければ駄目である。
     菜種などはさほどでもないが、カキバカンランなどは一寸飲みづらい。もっとも飲みにくいもの程効果があるとか。とかく此の世は住みにくい。
     後口を喰べないと青臭味が鼻についているのか、胃の中に入っても、水とは違った感じでもたれていて、気分が悪い。
     先生の著書では牛乳を3分の1の割で入れるとのみやすいとあったが、私は3分の2以上の割でないとくさく、5勺の青汁を飲もうと思えば胃の中が大変であるので、牛乳を入れるのはやめそのまま一気に飲んで、すぐ後口を一口喰べると臭味はなくなる。
     やれお抹茶だ、ビールだなど騒いで飲み、おつまみのおみかんかビスケットを喰べるのである。
     母も1合5勺を、猿が渋柿を喰べる様子顔しながら飲み、後口を取る。
     故に私達にはまだ青汁は薬の域を脱していない。毎晩ラジオに耳を傾けながら、トントンつぶす、音楽の流れている時は、すりこぎもリズミカルに動く。
     放送劇の時は雑音になるので、何時の間にか手はやすんでいる。飛び散って水玉模様が出来ない様用心しながら、水爆実験の放射能雨がこれ等野菜につきはしないだろうか、など考えたりして日課の青汁は製造される。


 
4-07. 松葉ジュース

    玉野市 H.I. 

     私は毎朝食前に松葉ジュースを愛飲しています。
     毎日松葉2、30本程と水約1合をミキサーにかけるだけの簡単なものです。
     初めのうちは青臭い味と、松葉独特の渋味が気になりますが、馴れれば何ともありません。
     約3ヶ月続けていますが睡眠、便通、食慾等全く快調で、疲れ一つ知りません。
     おまけに松葉は蛔虫の心配もなく、不老不死の仙薬とはこの様なものを云うのではないかとただただ感嘆しています。
     人生の目的には色々ありましょうが、少しでも健康の向上に留意されている方々は一度お試しになることをおすすめします。
     ビールのホップのほろにがさにも似通った松葉の独特の香りには、人間の郷愁が秘められているのではないかとさえ感じられます。


 
4-08. 重労働にも疲れず

    山口県 S.U. 

     私は昨年の春より青汁を始めました。
     11月頃迄は青松葉の汁を摺鉢で造って飲み、現在は野菜の2、3種類を摺鉢で汁にし飲んでいます。
     寄生虫予防のためにニンニクの二三片を必ず野菜と共に摺ります。
     青汁を始めたのは身体が弱くてではありません。保健のためで病気になると一家族が困るからです。
     青汁の御蔭で山仕事の重労働も疲れを知らず、又持病の慢性盲腸炎と肩の神経痛が何時の間にか治りました。
     勿論毎晩背骨と腕を中心とした運動は2分間位い実行しています。
     食事は主食には外米、内地米、麦を同量と小サジ3杯の米糠を入れ、副食は主に野菜、海草で時々小魚で全体食出来るものの他は殆ど買いません。
     青汁飲用は野菜の都合で一家族の内今は私だけですが、春先きから野草が新芽を出したら一家族4名共に強行して周囲の者に模範を示す考えです。


 
4-09. 胃病と重労働で

    福岡県 T.A. 

     青汁の本を読みまして、今迄食事の不完全さを痛切に思われて、出来るだけ改善せねばと努力致して居ります。
     主人の胃の工合も大分良いように申して居ります。坑内に下って仕事致します重労働ですから、人様よりもよけいに汗が出るのに非常に体が疲れると云います。
     どうかして汗の出が少くなるといいけれどと、心痛めて居ります。
     青汁を気永く飲用して健康な体で御用させて頂く日を祈り普及会の皆様に心からの御礼を申上げます。
     青汁熱心に続けて下さい。体力が増せば汗の出も疲労も減りまた無くなると思います。
     よい材料がありますか。なるべく質のよいものをつかって下さい。


 
4-10. 高血圧185

    笠岡市 T.K. 

     目に青葉、山時鳥、初鰹。世は今や青葉に掩われ、すがすがしき時候です。青、青、青。何と云う魅力的で精力に満ちた色でしょう。
     遠藤博士が青汁を人間体力の根本と申されるのも諾なるかなと思います。
     私は58才になりますが、4、5年前より僅かの事に動悸がしてしんどく、又頭がフラフラして、度々物をつかまぬと倒れそうになったりするので、血圧を計って頂きますと185位もあり、高血圧症との事。
     早速注射をして頂き、それから色々と人に聞いたりしてお薬も飲みました。
     然し一進一退でした。その内遠藤博士の青汁の事拝聴致しましたので、宅にて青野菜を2時間位カルキの溶液に浸して置いて、ミキサーにかけて飲んでいましたが、カルキではバイキンは死んでも、蛔虫の卵は死なぬ由にて、飲む気がしませず困って居ましたところ、笠岡で、しかも宅に近いお宅に青汁普及会の支部が出来て居ります事を知り、早速頂いて飲み初めました。
     それが30年8月3日でした。その後血圧を2度程計って頂きましたが、150、又60近い位にて折合って居ります。
     頭のフラフラする事もなくなり元気で居ります。お薬は青汁愛飲以来全然用いて居りません。
     全く青汁のおかげと喜んで居ります。尤もこじれた方や重症の方はやはりお薬も併用せらるる方がよろしき事と存じます。
     飲みにくいと云われますが、からだの為めと思えば何でもなく、又馴れると、厭だと思った匂いも却って親しいものとなります。
     何でも辛棒して馴れる事だと思います。

    目覚むれば心もすがし青汁は朝日と共に我を得ち居り
    青汁に清められたる吾が血しお老いの身巡りて今日もはつらつ
    神給う恵みの露と今朝も亦おろがみて飲む緑のジュース


 
4-11. 勉強は出来るが弱い兒

    玉島市 M.W. 

     数え年10才の長女が腺病質で胸囲が50糎しかありません。
     学業は良い成績ですが、風邪を引き易く、ジフテリヤに毎年続けて4回なり、血清の中毒でいつも危篤になる状態です。
     母親として、どうか健康な体にしてやり度いと青汁を飲ませたり、牛乳を飲ませたり致しておりますが、少し風邪を引きましても39度位発熱し、普通の薬では治らず、マイシン等高貴薬を使用せねば治りません。どうかこの子供の体質改善法をお知らせ下さいます様お願い致します。

    お答 体質は生れつきと生後の色々の影響とによってきまります。
     食べ方もその一つです。青汁を中心とした食改善をやると同時に体力に適応した鍛錬を加え気永に体力の増進をはかって下さい。
     ある程度は治ります。なお食改善には青汁だけでなく、食全体として完全化に充分気をつけて下さい。
     詳しくは拙著「緑葉食青汁の話」か「青汁読本」をごらん願います。


 
4-12. 胆石胃下垂

    笠岡市 K.T. 

     今年に入り生野菜を主として副食にし、最近は青汁を愚妻も私もやっております。
     結果データーと迄も報告いたし兼ねますが、非常に体の具合が良好で、長年の神経痛も、毎月1、2回おきておりましたのに、10ヶ月余りは1回も起らず、便通も毎朝1回は必ずあるので重労働の作業にも5年くらいは若返りした気持で、毎日作業しておりますが、疲労もなく、最近では主食を従来の半分にして生野菜を多くいただいております。
     また愚妻も、先生に永い間御診察をしていただいておりました通り、胆石ならびに腸ネンザ、胃下垂と三重奏も、生野菜ならびに青汁のお蔭で、これまた今年に入り、一度も痛むことなく、むしろよくふとりまして悦こんでおります。
     生野菜も当地方は殊に人糞肥料の使用が多いので、毎月はじめにマクニンSを服用して蛔虫を予防しております。

    (29、11、1、通信より)


 
4-13. 脳溢血

    水島 S.N. 

     一昨年12月、極軽微な脳溢血症状で臥床し、家人近隣の人たちの看護により昨年3月ごろ右手の自由を失った程度で、歩行も通常の如くなった時に、青汁療法の話しを聞き、以来常用しておりますが、最近では血圧もさがり、右手の方も徐々に自由を取り戻しております。
     高血圧の方にも大変よく効くように思われ、皆様にお薦めしたいと思います。


 
4-14. 中風

    船穂町 S.K. 

     お蔭をもちまして病人も次第に快方に向い、去る2月20日頃から床の上に起きて坐る時間も多くなり、気分もずっと快くなりまして、この分なら4、5月頃までには殆ど元のように恢復するだろうとの事でございます。
     これと申しますのも医療の適切なるは勿論でありますが、青汁の効果が実に偉大でありますことをどんなにか感謝申上げておるのであります。
     はじめ暫くは配達してもらっておりましたが、なる可くしぼってから早いうちに飲むのが、それだけ効果も大きいとききまして、早速ミキサーを購入いたしまして幸い金肥ばかりで作ったキャベツが沢山ありますので、毎日毎日3回で1合5勺づつ飲ませますと、中風に非常に困難とされておりますとかの便通も、隔日かあるいは2日おき位にはきっとありまして、とても助っております。
     煮いた野草は中々、飽いてしまっていただきませんのに、この青汁がなかったなら、どんなに困ることだろうかと思います。
     只今もそうでありますが私方には今後も家内一同いつまでも愛飲させていただくつもりでおります。
     人生健康にまさる幸福はなしとか、全く病気ほど不幸なことはございません。
     何とぞこの青汁が広く全国に普及されまして、生野菜の成分が如何に偉大であるかを全部の人達が認識を深め健康に暮すことの出来ますよう、切に切に念ずる次第でございます。

    (31、2、29来信より)


 
4-15. 神經痛・リューマチス

    広島市 I.N. 

     神経痛、リウマチにて2ヶ月間苦しみ、その頃遠藤先生の青汁の尊い御体験を伺い、早速服用を始めました、その当時は体重18貫肥満と云うよりも、むしろ浮腫が全身に有りましたが青汁の服用に依りこの浮腫が殆んど消失し、体重16貫500位に減少しました。
     然し当地は清浄野菜を求める事困難にて、毎日の服用は望めませんけれども、それでも尚こうして浮腫のとれた事は、青汁の神秘的な作用に依るものと信じて居ります。
     と同時に神経痛、リウマチも殆んど全快の域に至り、遠藤先生への感謝の日々を送って居ります。
     今後は清浄野菜の自給を図り、毎日気持ちよく服用出来るようにしたいと考えております。
     その点倉敷にお住いの人達は、何の心配もなく清浄な青汁を配達していただいて服用出来ることは、本当におしあわせなことと羨しく思っています。
     青汁の材料は、人参葉と大根葉、それに調味料の意味でリンゴを入れました。


 
4-16. 虚弱体質

    水島 S.I. 

     私は10年ばかり前から、青汁が体によいと言う話を倉敷中央病院へ入院して居られた方より承って居りました。
     私がはじめて五月程になりますが、こんなに効果のあるものかなと、つくづく感心致しました。
     私は肝臓が少し悪く、便秘も致しますし、血色が悪くて、弱々しい体をして居りましたが、今では顔色も良くなり、体がすがすがしくなって参りました。
     色々な病気にてお困りの方が数多い事と思いますが、一人でも早く健康な体になって戴きたいと思い、毎日の配達を楽しみに致して居ります。


 
4-17. 歯肉がしまる

    水島 M.Y. 

     20年前からの耳なりと肩こりが主で飲むように致しました。とてもだめだろうと思って始めましたところ、3ヶ月位でなんだかよい様な、と気がつきました。そうなると、急に青汁が飲みにくい様に感じて、やめて見たくなりました。1ヶ月後には又耳なり頭重で困り、又毎日飲んでいます。歯のゆらぐのがしまって来ました。青汁のおかげかと思います。まだ耳なりははっきり致しませんが、こんどはながく飲ませて頂くつもりで居ります。


 
4-18. こじれた腎臓病 心臓喘息

    東京都 Y.H. 

     私事岡山出身で、50才会社員。永年の病気を青汁のお蔭にて軽快いたしました。
     年来の慢性腎臓炎をこじらし、心臓喘息を併発。一昨年9月ついに動けなくなり、就床。尿蛋白甚しく、欠尿、一時重篤に陥りました。
     幸い近所の松井医師(先生のお教えを受けた人です)の適切な治療を受け、危機を脱し、爾後食養生に注意。
     一昨年11月より青汁愛用。貴著「青汁の話」は手離さず愛読、実行。
     6月より軽度の散歩より、10月試験的出社。現在益々好調です。


 
4-19. 胃病 青汁を見ただけでむかつく

    水島 Y.H. 

     なに。青汁。見ただけでもむかむかする臭い。そんなものが。と知人からすすめられる度毎に、こう思っていました。
     私も、生れつき胃が弱い方で、特にここ2年余り楽な仕事をしている関係か、一寸した過食、ごく少量の酒でも胃にさわるようになり丁度梅雨どきの様な陰気な毎日を送っていました。
     ある日、知人の宅へ行っていると、支部の人が来られ青汁について色々とお話を聞かされ、遠藤先生の野菜を主とした徹底した食生活をなされていられるという事をお聞きいたし、青野菜が身体にとっていかに大切であるかということが、今更つくづく感じられましたのであります。
     嫁にいっとる姉のことをふと思い出した。
     戦時中の食糧難の為、いも、菜っぱばかり食べておったのに、顔色もよく、頗る健康であったということを。よく聞かされた米を主食として多く食べ過ぎて悪いということは、これを聞いただけでもよく判る。
     青汁を飲み始めて3ヶ月程ですが、便秘で困っていた妻も毎日通じがある様になり、私も何となく体具合がよく、1日に煙草を30本近く吸っても胃には余りさわらない様になりました。これを機に野菜多食主義をとり、青汁を続いて飲んでみたいと思っております。


 
4-20. 青汁なんかと笑っていたが

    因島市 H.T. 

     青汁の飲用が脳溢血や高血圧ばかりでなく、すべての病気によいから、その創始者遠藤博士の診察を受ける様にと、福岡県八幡病院井上院長の指示がありましたので、昨年12月5日に倉敷中央病院に訪ねました。
     精密な診断の結果は八幡病院と全く同一でありましたが、指示された治療法は只一筋に食事と青汁療法でありました。
     私は昨年4月に軽い脳溢血にかかっていましたが、青汁なんかと実は疎かにしていましたが、偶々「健康と青汁」という新聞を遠藤先生から送っていただきました中に、青汁の6ヶ月飲用で90度に腰の曲った人が真直にのびたという記事を読みまして、先ず3ヶ月を目標に飲用を始めました。
     しかしこんな簡単な治療法はありません。最初は一寸のみにくい様でありますが、4、5日すれば何ともありません。
     むしろのむのが楽しみになります。元来清浄野菜があれば生のまま食うのがよいそうでありますが、私は今の処、材料の関係でヨモギなどの汁を、毎日1合位のんで居ります。
     何しろ多少の手間と労力はかかりますが、材料は野にたくさんありますので運動にもなりますし、またこれ位の努力で脳溢血という病気が根本的に治り、また再発を未然に防ぐ事が出来るという事は、実に偉大なる発見ではありませんか。
     私は現在服用3ヶ月でありますが、2ヶ月位からはっきり青汁の効果が現われて来まして、顔面と手掌の痳痺はほとんど取れ、今は右二の腕の一部だけとなりました。
     あと2ヶ月もすればほとんど全快するのではないかと思われます。
     私は私自身の体験から同病の皆様にお奨めしたいのは、青汁はもう疑う必要はありません、直ちに実行して下さい。
     若し高血圧の人がありましたならば、そんな人こそ尚更急速にこの青汁の飲用をお奨めします。
     若し何程軽い脳溢血でも一度発病すればいくら青汁でも、全く元の体に復する事はむつかしいのではないかと思います。何十年とかからねば元の健康体には復元せぬでしょう。その内に余病が発生、遂に命をおとす様な事になるのではないかと思われます。
     もう一度私は最後に、私の経験から皆様に進言します。
     先ず何はともあれ青汁を飲む事です。青汁は脳溢血や高血圧ばかりでなく、腰の曲ったのにはもう実例がありますが、先ず万病の薬であります。
     今年の新聞の朝日か産業経済新聞だったと思います。ある体の弱い外人が、洋食に出るセロリーを何時も食べていた処、健康体になったという記事が出ていました。
     この人は知らず知らずの間に青汁の健康法を実行していたのであります。
     お互に野や畑に、人肥など施している現状を見ますと、矢張り清浄野菜でないと食べられません。
     私は先ずヨモギなどを採って来て、一度カルキで消毒して、その青汁を飲用していますが、倉敷近くの様に毎日配達されれば便利であります。

    ○ ずっとお続け下さい。脳溢血の後にのこった症状は1年も経つと、もう殆ど治らぬもの、というのが現在の医学では常識ですが、青汁で相当長く經ったものでも相当の効果が見られます。
     材料は出来るだけ清浄なものにして下さい。畑があれば是非清浄栽培して、そのまま食べ、また青汁にもすることです。
     カルキ消毒はハイキンだけで、虫の卵は死にません。この点もよく御注意下さい。


 

5. 療病講座(其の三) 便秘を治すには

     医学博士 遠藤 仁郎 

     便秘とは、普通1日に1回ある便通が、充分でないか回数の少ないのをいいます。
     2日、3日、4日に1回、甚しくは1週間、2週間に1回というのもあります。
     しかし1日に2回、3回とあっても便秘のこともあります。
     健康な便通は1回で気持よく、いかにも爽かな気持になるまで出るものですが朝起きて1回出し、それでもさっぱりせぬので、朝食後もう一度行く。
     まだ気持がよくないと昼食後にも夕食後にも行く、というのもやはり便秘です。
     それどころか下痢する便秘さえあります。それは腸内に残っている便が刺戟になって下痢をおこすので、宿便性下痢とよばれています。

     便秘の原因にもいろいろあります。最もありふれたものは常習便秘というもので、多くは腸の運動の弱ったためです。
     便は大腸の下の方で出来るのですが、腸の運動が弱いとその運行がにぶり、滞りがちになります。
     また直腸(大腸の最下部肛門のすぐ上のところ)にたまって動かぬのもあります(排便困難)。
     これは排便や放屁を我慢することから原因されることが多いものです。
     普通には便が直腸に来ると便意を催おしますがこれを我慢していると、それになれてしまって、便意を感じなくなるためです。
     そこで便秘を治すに大切なことは、腸の運動をさかんにすることと、排便の習慣をつけることです。

     腸の運動をよくするには腸を刺戟することと正しい栄養が必要です。腸を刺戟するには内からと外からとがあります。
     内からの刺戟は腸に負担をかけること、つまり「かす(繊維)」の多いものを食べることです。
     外からの刺戟は腹の皮の運動で、体操をするのもよいし、ペコペコ腹を走らしたり、力んで腹をふくらしたり、へこましたりするのもよろしい。
     その他腹を撫でたりさすったりしても、確かに便通をすすめる効果があります。正しい栄養。栄養がまちがっていれば腸管は弱くなります。

     ことにミネラルやビタミンの不足で便秘しやすくなることはよく知られています。
     それらに富んでいる青汁だけを飲んでも多くの場合著しい効果があり、時には下痢するほどです。
     しかしそれだけでは却って便秘するようになることもあります。
     飲み方が足らぬか、「かす」が少なすぎるためです。繊維の多いことが腸管の運動をつよめることは上に述べた通りです。
     ですから便秘の食餌といえば、完全食であると同時に「かす」(繊維)の多いこと。
     つまり白米飯よりは半搗−玄米飯、麦飯、芋飯、豆飯を食べ、青ナッパや、海藻類を多くした完全食。
     しかもなるべく生で食べることがよいわけです。(完全食の詳しいことは拙著「緑葉食青汁の話」「青汁読本」をごらん下さい)。
     今一つ大事なことは、便や屁をがまんする悪い「くせ」をつけぬこと。
     そして毎日充分に出す習慣をつけることです。心神は過労し、運動は不足する文化生活は、それだけでも便秘に傾かせるのに食物は繊維の少い軟いものばかりとなるため、便通はいよいよ悪くなる。その上に我慢の「くせ」がつくと一層亢じます。

     また便秘は病気というよりは習慣です。「習慣には習慣」を以てするほかありません。
     薬や浣腸で通じをつけようとすると、これがまた「くせ」になってしまいます。ともかく毎日、そして充分に出す習慣をつけることです。
     ゆっくり落ついて出すことの出来る時間に便所にはいり、心静かに何ものにも妨げられずに出すこと。
     孔子は物を考えるによい場所の一つに便所をあげています。西洋の古い養生訓に、「大王さまがお通りになってもやめてはならぬ」とあるのも、それと思われます。
     こうして運動と、食べ物と、そして習慣と、辛抱づよく努力してゆけば、ながい間の便秘でも相当よくすることが出来ます。



6. 健康の泉=青汁

    水島 I.K. 

     以前から青汁の効果の大きいことを知人から聞かされていた私は、よくせわになる近所のお医者さんの推奨で、この青汁をのみはじめてから早や10ヶ月になります。
     その間、普及会の親切な配達員の方が訪ずれる毎朝が大きな楽しみの一つになりました。というのはあの一瓶の青汁が「健康の泉」であることを痛感したからです。
     若い頃から健康には自信のあった私も、年令の関係で、ここ数年来神経痛に悩まされたり、肩こりや風邪に次々と見舞われていたのですが、青汁の飲用によって、いつの程にか以前の健康状態をとり戻して来たのです。
     「健康の泉」と申したのも全く私の実地体験の告白です。次に、先日所用の為に神戸の兄を訪れたときに、たまたまこの話が出たのですが、やはり年令的の障害で苦しんでいる兄も、ぜひ青汁を愛飲したいものだと、遠藤青汁普及会の神戸地方進出を希望しておるのですが、多数同地方民の為にも何とか、実施の手段を御考慮していただけないものでしょうか。
     その為に一役の労を提供することは決して惜しむものではありません、その手段や方法については何も解らないものですが健康人の数を拡大する意味から悦びの余りお願いする次第です。

    お答 本会といたしましても、なるべく早く各大都市への支部開設を念願しているのですが、仲々その機運に恵まれません切に皆さまの御後援をお願いいたします。



7. 隨想 涙の反省

    山手村 深山旅愁 

     涙には色々有る様です。
     喜ぶ涙、悲む涙は言う迄も無く、笑う涙、怒る涙、甘える涙、拗ねる涙も有る様で、まだ有るでしょうが、此の内の悲む涙は其の多くは、しみじみ顧た過去の上に、反省から悟った心が、出直した道を注意深く歩いてゆきます。
     “自分は大丈夫”だと過信して居る処に、失敗は有る様で、どっこい足元の小さな石にさえ、脚を取られ、思わぬ大怪我をする愚を招きます。
     その時はひどく、胸中で感じますが、喉元すぐれば熱さを忘る。で此を繰返しているのが人生の姿の様でも有ります。
     これは生きている肉体にも、男女間の愛情にも。また、商人間の商取引にも、あてはめて見てもうなづける事です。
     自然は絶えず其時々に暗示(自分の方では予感)を以って、それとなく注意し、教えてくれて居るのですが、多くの人達は其れに気付かず見送って居ます。
     人生で受ける怪我=それはかすり傷ならまだ良い方ですが、それが生命にかかる大怪我は、出来るだけ避けたいものです。
     “ころばぬ先の杖”と言う諺(ことわざ)を味わいましょう。これは生食や青汁に関してのみ言って居るのではありません。夜、寝床にはいってから、この言葉を想い出し、味あってみて下さい。そして生活面の改善をして行かれるなら、マイナス面での涙は、ずいぶんと少なくする事も出来るでしょうから。
     私は、青い広さが好きです。青くみえる流れゆく水、満ちている池の貯水、風にそよぐ青い葉(草なども)、広々と続く蒼い空は常に、疲れた思いに憩いの場所をあたえてくれます。それは、暗い涙のすすり泣きを、あたためてくれ、軽くしかりもし、反省のゆとりをあたえてくれるからです。



8. 青汁のつくり方

     貝原 邦夫 

     最近ミキサーの普及と共に、各家庭において青汁をつくられる人がだんだん多くなって来ていることは、大変よろこばしいことと思います。
     ところが、ミキサーでないと青汁は出来ないものと考える方、又ミキサーを使用しても、充分の濃度の青汁が出ないばかりか、仲々能率があがらないで困る等々と、私の処へもかなり多くの人達から御尋ねがありますので、次に自家製造法を簡単に記して、御参考に供したいと思います。

    ◎製造法
    1、すり鉢 すり鉢でつくる場合は、材料を小さくきざまないで、そのまま折りまげて手ですり鉢の目に直角の方向に、円を描くようにしてすり潰して、ガーゼ(二重位)か木綿でこします。2、3人分位の量は存外簡単に、又最も良質の青汁がとれます。
    2、ミンチ
    (チョッパー)
     数名以上の場合は手廻しミンチが好都合です。種類によって適当でないものもありますが、アルプス製品等は好適と思われます。ミンチで製造する時は、材料をそのまま、上からおさえこむようにして入れます。繊維の長いもの切れにくいもの(ハコベ等)は刻んだ方が能率的です。
    3、ミキサー 最初水を刃が完全につかって、廻した時とび散らない程度(約1合強)入れます。牛乳を入れればより理想的です。次にスイッチを緩の方で入れると共に、出来るだけ小さく刻んだ材料を少量づつ上から投入して、荷が重くなった時急の方に切りかえて、2、3分位して小さくくだけた時スイッチを切る。そして容器の上にひろげておいたガーゼか、木綿でこしてかすを取り去ります。
     そして次からはこのしぼり汁を又ミキサーの中に1合強入れて、前と同じことをくりかえしますと比重1020位(水の比重が1000で、ミンチで水1滴も加えないでとれる汁が6月頃で1025)のジュースが簡単につくれます。
     今までの失敗例は、全然水を入れない、材料を刻まないで水の中に入れる、かすを取り去らないで次々と材料を投入して荷が重くなりすぎて廻転しなくなったり、モーターが焼けたりなどと聞いています。
    4、ジューサー なおちか頃は富士電機その他の会社からジューサーという便利なものも出来ています。これは水を入れる必要がないので濃い汁がとれます。

    ◎材料

     倉敷市内のお方は、普及会指定の取次所があり朝夕、指定農場の清浄野菜を配達していますので、之を御利用になれば寄生虫の心配はありません。
     又農家の皆さんは人糞尿を使用しないで鶏糞のよく乾燥したもの(鶏の寄生虫は人体には寄生しません)とか、金肥、緑肥で栽培して頂きたいものと思います。

     以上簡単に製法及材料について思いつくままを書きならべて見ましたが、要するに普及会の目的としますところは、もっとも安価な健康法として緑菜食、青汁を、皆様の御家庭において製造せられ、より新鮮な材料で、より新鮮なものを飲用して頂くことにありますので、出来得る限り御家庭でおつくりになることをおすすめします。



9. 緑と健康

    金光町 T.H. 

    • 緑は安全の象徴である。緑は人の眼になんの刺激も抵抗もなく、疲れた眼を快よく癒してくれる。
    • 世はまさに新緑の候。新緑ほどすがすがしく人の心を洗い浄めて、生きる希望をもたせてくれるものはなかろう。萌える若葉こそ生命力そのものであろう。
    • 青汁はこの生命力をできるだけ理想に近い飲みものとしてつくられ、私どもの健康をつくってくれるものである。
    • 私どもの方では「食物はみな人の命のために天地乃神のつくり与え給うものぞ」「何を喰うにも飲むにもありがたく頂く心を忘れなよ」と教えられている。まこと食物こそ人間の生命を養い育てる最上の恵である。
    • 最近の医学の進歩はめざましく、新薬によって日本人の平均寿命は年々延長されている。よろこばしいことである。
    • だが私ども心しなければならないことは、身体をつくる上に御飯が如何に大切なものであるかということである。何より食事の頂き方を本気で問題にすべきである。
    • 文化がすすめば進むほど人間は自然から遠ざかろうとする。食生活においても同様である。もしも私どもの身体の不調の原因の一つがそこにあるとしたら、実に由々しい問題である。改めなくてはならない。
    • 青汁の中に含まれてある生命力は、私どもの体内にねむる活力を呼びさましてくれる。それは化学薬品よりもよほど自然な作用をもって不思議な力を現わす。
    • それなればこそ「自然は急がず」の言葉のとおり速効を期待してはいけない。自然に近いもの程ゆっくりねうちが現われるものである。辛抱する力のないものに自然の恵みは分らない。
    • 私が青汁を頂くようになって約1年になる。あんなによく風邪をひいていた私が風邪をひかなくなった。近ごろ疲労感もない。以前の疲れは寝てもなおらなかった。疲労感は累積するばかりであった。
    • 今はちがう。疲れても一夜明ければサッパリする。血色もよくなった。家内に「このごろふとって来たように見える」と言われて計ってみたら、永いこと11貫台であったのが12貫6百匁になっていた。
    • 日々のお勤めも元気な心で出来るのが何よりありがたい。青汁が健康に役立つものなら、この上とも続けて行きたい。
    (31、4、29)



10. 編集後記

     本号はいつもと編集順序を変えて有りますから御注意下さい。

       1頁=第3回総会の報告で詰まりましたので指導指針記事は4頁へ廻して有ります。お見落としのない様御覧下さい。
       2頁は普通にしています。
       3頁は創刊号の見出しを思い出して其の感じを出したかったのです。
       編集上の注意を御指導下さいませ。

      ◎お願い
       皆様のお力で発刊1週年を迎えました。今後もより急速に発展する事でしょうがそれになおスピードを掛ける意味で前以上に体験談、意見、質問、詩歌、川柳、俳句、マンガ、小説、写真等お送り戴けますればとお待ちしています。何分にも御協力をお願い致します。
       私どもは「緑葉食青汁」の福音を、一人でも多くの方にお伝えしたいと念じています。
       御知人を御紹介いただけますれば、本紙見本お届けいたします。精々御利用下さいますよう。




コラム紹介

    健康はカロリー・蛋白質・ミネラル・ビタミンの
    四本脚のある台の上に立っている。
    足の長さが不揃い(偏食)では本当の健康は望めない



    普及会のねがい
     青汁で元気になって
     病める人
     悩める人に
     つたえてよ
     かかるてだても
     あるとういうこと



    粒食より粉食



    ★多病短命は偏食から



    川柳
    水島 万張
    白米を俵で喰ったひとむかし
    里精り胸につかえる米の飯
    麦食えと言う大臣も栄養士
    青汁で米櫃デントふくれとり
    貫録は青汁なんかと苦笑い



    青汁は自然の恵み「生」の露



    青汁黨醫者とは仲が悪くなり



    捨てる葉は湯がいて乾して貯えよ、
    野菜不足の時に備えて








ご意見・ご要望はこちらへクリック
階層リンク 田辺食品 青汁 健康と青汁 上の階層へ
サービスリンク 更新記録 全体構成 商品紹介 注文方法

Copyright 2007 02 田辺食品株式会社